1日や数日の単発派遣をのぞき、派遣会社から仕事を紹介された際は、派遣先の企業と顔合わせ(職場見学)を行うケースがあります。
しかし、派遣で働いたことがない人は、
- 顔合わせではどんなことをするの?
- 何を聞かれるの?きちんと答えられるのだろうか?
- 顔合わせ後に不採用になることはあるの?
など不安に思うことも多いのではないでしょうか。
結論から言うと、企業との顔合わせで「何をするのか?」「何を聞かれるのか?」を事前に知っておけば楽に対処できます。
当記事では、具体的な回答例とともにご紹介しています。
読み終わる頃には、疑問や不安がスッキリ解決できる内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
派遣の面接は禁止されている
と思った人もいるか知れませんが、派遣先の企業が派遣スタッフを面接することは、労働者派遣法で禁止されています。
派遣スタッフを雇用しているのは派遣会社であり、派遣先企業が面接で派遣スタッフの選考をすると、二重の雇用関係の生じる恐れがあるからです。
しかし、就業初日までどんな人が来るのか、どんな場所で働くのかがわからないのでは、企業も派遣スタッフも不安ですよね。
また、実際に派遣先企業で働き始めてから、
- 希望していた業務内容や条件と違った
- 派遣スタッフに企業の求めるスキルがなかった
といった、「こんなはずじゃなかった」と思える双方の食い違いから、予想もしないトラブルに発展する可能性もあります。
就業後のトラブルを防ぐために、企業が求める人材(スキルや経験)と、派遣スタッフのスキル・経験・希望条件の確認を行うのが「顔合わせ」です。
実際には、通常の面接と同じように質疑応答が行うケースも少なくありませんが、その場合も派遣では「面接」とは言わず、「顔合わせ」「職場見学」「面談」と呼んでいます。
「紹介予定派遣」とは、一定期間、企業に派遣スタッフとして就業した後、双方の合意があれば企業に直接雇用されるシステムのこと。企業への直接雇用が前提とした派遣社員なので面接が認められています。
派遣先企業との顔合わせ当日の流れ
では、派遣先企業との顔合わせはどのようにして行われるのか、一般的な当日の流れを見ていきましょう。
顔合わせ当日は、2時間~3時間所要時間が必要です。
派遣先企業のロビーや最寄り駅、近くの喫茶店などで、派遣会社の担当者と待ち合わせをします。
企業と顔合わせをする前に、派遣会社の担当者と簡単な打ち合わせを行います。
派遣先企業、派遣スタッフ(あなた)、派遣会社の担当者で実際に働く部署の職場見学を行います。
顔合わせが終了したら、派遣会社の担当者はその場に残り、派遣スタッフのみ帰宅となります。
顔合わせには派遣会社の営業担当者が同行してサポート
企業との顔合わせには、派遣会社の営業担当者が企業に同行してあなたのサポートをしてくれます。
あなたは派遣会社に所属するスタッフであり、派遣会社の営業担当者は、派遣先企業へあなたを推薦する立場として顔合わせに立ち合います。
あなたが緊張からのミスで失敗をした場合でも、担当者がカバーしてくれるので安心ですよ。
電車の遅延や交通渋滞の可能性も考慮し、時間に余裕をもって待ち合わせ場所に向かいましょう。
また、何かあったときにすぐ連絡ができるよう、同行してくれる担当者の連絡先をスマホに登録するか、メモしておくと安心です。
また、担当者が合わなくてお悩みの方は、「派遣の営業担当者が合わない場合の対応方法」の記事も参考にしてみてください。
企業との顔合わせ前に簡単な打ち合わせをする
当日は、企業との顔合わせ時間よりも15分~30分ほど早い時間に派遣会社の担当者と待ち合わせて、簡単な打ち合わせをします。
顔合わせ時の一連の流れを確認したり、自己紹介のやり方や質疑応答の練習をしたりするためですね。
派遣の顔合わせが初めてなことから、
- 「自己紹介がきちんとできるだろうか?」
- 「企業からの質問に答えられるのか?」
- 「言ってはいけない禁止ワードを言っちゃったらどうしよう」
と不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
営業担当者と会うまでに不安に感じている部分を具体的な質問ができるように準備して、スマホか紙にメモしておきましょう。
あなたの用意した質問が具体的であればあるほど、営業担当者も具体的な回答ができます。
派遣の営業担当者がいくら優秀であったとしても「何を聞いて良いのかもわからないけど不安です!」とテンパっているだけでは、「とりあえず落ち着いて」ぐらいしかアドバイスができません。
顔合わせとは別の日に、派遣会社の事務所でじっくり打ち合わせをする場合もあります。
企業の顔合わせで行うこと
企業と顔合わせをする所要時間は、30分~1時間ほどです。
企業との顔合わせで行われることは、主に4つです。
- あなたの自己紹介
- 派遣先企業からあなたへ職歴の質問
- 派遣先企業から仕事内容についての説明
- 派遣先の企業へ質疑応答
顔合わせでは、派遣会社の担当者が進行役をつとめます。
その場にいる全員に「スキルシート」が配られた後、以下のような流れで顔合わせが行われます。
派遣登録時に申告した職務経歴・スキル・資格がまとめられた用紙のこと。派遣会社の担当者が作成する。
顔合わせで行われる会話の流れ
- ●派遣会社の営業担当者
- 本日はお時間を頂きありがとうございます。早速ですが、顔合わせを始めさせて頂きます。始めに、弊社スタッフの◯◯から自己紹介をさせて頂きます。
- ●あなた
- ◯◯◯◯と申します。本日はよろしくお願い致します。それでは、私の経歴を紹介させて頂きます。・・・・・以上です。
- ●企業の担当者
- ありがとうございます。では、◯◯さんに少し質問させてください。◯◯とは具体的にどのようなことを行っていたのですか。
- ●あなた
- はい。私が行っていたのは主に◯◯です。・・・・・。(※注意、企業によって質問内容や質問数に差はあります。)
- ●企業の担当者
- よくわかりました。ありがとうございます。では、弊社でお願いしたい業務内容について説明致します。・・・・・。以上ですが、◯◯さんから何かご質問はありますか?
- ●あなた
- はい。◯◯について詳しく伺いたいのですが。
- ●企業の担当者
- ◯◯については・・・・・となっています。
- ●あなた
- わかりました。ありがとうございます。
- ●派遣会社の営業担当者
- 他にないようでしたら、顔合わせは以上で終了とさせて頂きます。本日はありがとうございました。
- ●あなた
- ありがとうございました。
企業によっては、この後に社内を案内してくれたり、配属予定の部署へ紹介してくれたりすることもあります。
派遣先企業との顔合わせでの自己紹介例
顔合わせでの自己紹介例を紹介します。
最初に行う自己紹介は、最も緊張してしまう場面かも知れませんが、派遣の自己紹介は職歴の紹介がメインなので、難しく考える必要はありません。
顔合わせの最初に配られるスキルシートを見ながら経歴を説明していけばOKです。
たとえば以下、一例となります。
ポイント1.自己紹介をする
自己紹介の最初には名前を言い、「本日はよろしくお願い致します」と挨拶をしましょう。
本来、顔合わせの場で「派遣労働者を特定する行為」は禁止されています。
そのため配布されるスキルシートには、名前・年齢・住所といった個人情報は記載されておらず、顔合わせの場で名前を言う必要もありません。
しかし、わざわざ時間を作ってくれている企業の担当者に対して、名乗らないことは社会人のマナーとして好ましくありません。
上記の理由から「どうしても」と言う特別な事情がない限りは、自己紹介の初めに名前を言って挨拶をしましょう。
ポイント2.スキルシートを補足しながら職歴を説明する
職歴はスキルシートをそのまま読むのではなく、担当していた業務の補足情報を入れながら説明するとよりGOODです。
- △イマイチな例
- ・・・で営業事務をしていました。
- ◎おすすめな例
- ・・・の営業事務として◯年間勤務し、ワードでの営業資料の作成、エクセルを使用した納品物スケジュールの管理などを行っていました。
ポイント3.今回の仕事に関係する経歴を中心に話す
職歴が多い人や色々な職種を経験している人は、今回の仕事に関係する経歴を中心に話すのがおすすめです。
たとえば、今回の募集が事務職なのに接客業の経歴について詳しく話されても、企業側が経験として評価しにくいですよね。
上記ケースの場合、接客業の経歴は簡単にまとめ、経験としてアピールしたい一般事務は担当業務内容まで詳しく話すと良いでしょう。
- ●例文
- 高校卒業後は、◯◯の接客販売を2年間、◯◯のフロアスタッフを3年間行いました。その後、◯◯に一般事務として◯年間勤務し、主に◯◯、◯◯、◯◯などの業務を担当しました。
派遣先企業の顔合わせで「よく聞かれる質問」ベスト5と回答例
「顔合わせで何を聞かれるんだろう?」と不安になる人は多いのではないでしょうか。
そこで当サイトでは、派遣の顔合わせに行ったことがある100名に「どんな質問をされたか」のアンケートを実施しました。
- 調査対象:派遣先の企業と顔合わせ(職場見学)をした経験のある方
- 調査期間:2019年7月3日~7月5日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:100人
多かった質問ベスト5はこちらです。
- 1位:これまでの職歴について(47名)
- 2位:残業・休日出勤・シフト変更に対応できるか(33名)
- 3位:スキルについて(22名)
- 4位:通勤時間や通勤手段について(20名)
- 5位:◯◯(仕事内容)に対応できるか(15名)
※回答者100名(複数回答あり)
職歴・残業・スキルなど、いずれも、仕事を任せるうえで企業側の知っておきたい質問が上位にランクインしています。
他にも、「長期で働けるか」「いつから働けるか」といった勤務条件についての質問もありました。
さらに、少数ではありますが、下記のような質問をする企業もあります。
- 結婚していますか(2名)
- 結婚や出産の予定はありますか(1名)
- 小さいお子さんはいますか(4名)
- ご自宅はどちらですか(2名)
上記は、「すぐに辞めてしまわないか」「急な欠勤をしないか」「残業や休日出勤ができるか」といった情報を知るための間接的な質問です。
本来は業務に関係のない質問をして派遣スタッフを選定することは禁止されていますが、実際にはこういった質問をする企業もあることを覚えておきましょう。
よく受ける質問がわかったところで、次は回答例についてご紹介していきます。
読み終わる頃には、企業からの質問にどう回答すれば良いのか?具体的にイメージできるようになるでしょう。
よくある質問に対しての回答例
上記で挙げた顔合わせ時の「よくある質問」に対しての回答例をご紹介していきます。
あらかじめ質問の回答を準備していけば、慌てずに答えられますよ。
【よくある質問1位】これまでの職歴ついて詳しく教えてください
100名中47名と最も質問されたこれまでの職歴についての回答例です。
職歴については自己紹介の際にもふれますが、より詳細な内容を聞かれるケースが多くなります。
特に、今回の仕事と似た経歴がある場合は、経験が活かせるかを知るために、具体的にどのような業務を行っていたかの説明を求められます。
過去の業務内容を整理して、スムーズに答えられるよう準備しておきましょう。
- パソコンのサポートセンターで使用方法の問い合わせ対応とクレーム対応をしていました(コールセンター)
- 試算表作成、売掛金と買掛金の管理をメインで担当していました(経理)
【よくある質問2位】残業・休日出勤・シフト変更に対応できるか?
100名中33名が「残業や休日出勤ができますか?」「急なシフト変更に対応できますか?」といった質問されたと挙げました。
このような質問をされる理由は、派遣という働き方を選んでいる人の中には残業や休日出勤がないことを「派遣ならではのメリット」と感じている人が多いからですね。
就業後に「残業はできない」と言われたり、不本意な残業が原因で辞められたりしては困るため、「事前に対応できるかどうか」を確認する企業も多いです。
応募の際に派遣会社から「この会社は残業がほとんどありません」と聞いている場合は、
- 基本的に残業はないと伺っていますが、必要に応じて行えます
- できる限り就業時間内に終わるようにつとめますが、必要に応じて残業することも可能です
のように「基本的に残業はない認識だけど、必要に応じて多少の残業も可能」といったニュアンスが伝わる答え方はおすすめです。
「残業はできない!」と答えることで融通がきかない印象をもたれてしまいますし、逆に良い印象を得ようとして「いくらでもできる」と答えてしまうと、後々、残業が増えてツライ思いをする恐れがあるからですね。
一方、残業が多いことを承知のうえで応募した場合は、
残業も休日出勤も問題なくできます
と答えれば良いでしょう。
【よくある質問3位】スキルについて
100名中22名がスキルについての質問を受けています。
パソコンや英会話など、業務上必要となるスキルがどの程度あるかを確認するためですね。
スキルシートには、事前に派遣会社に申告したスキルや、登録会で行ったスキルチェックの結果が記載されているので、相手に伝わりやすくなるように補足しながら答えましょう。
たとえばパソコンスキルなら、「何がどれくらいできるか」「前職でどのように活用していたか」を具体的に述べると伝わりやすくなります。
- エクセルはピボットテーブルを使ったデータ分析ができます
- 前職ではワードで見積書や社内文書を作成していました
- ブラインドタッチ(タッチタイピング)ができます
【よくある質問4位】通勤時間や通勤手段について
100名中20名が「ここまでどれくらいかかりましたか?」「どのような経路で来ましたか?」のように、通勤にかかる時間や通勤経路を聞かれています。
ここは、正直にかかった時間を答えれば大丈夫です。
この質問をされる理由として、派遣先企業まで無理なく通えるかを知るため、または残業ができるかを確認するという意図があります。
顔合わせ当日に初めて企業に行くケースも多いと思うので、かかった時間や経路は答えられるようにメモしておきましょう。
【よくある質問5位】◯◯(仕事内容)に対応できますか?
100名中15名が仕事内容に対応できるのか?の質問を受けていると答えています。
たとえば、
- 「単純作業は多いですが問題ありませんか?」
- 「通常の業務の他に電話対応もできますか?」
- 「男性または女性の多い職場ですが大丈夫ですか?」
といった、担当する業務や職場環境に対応できるかどうかを確認する質問です。
- コツコツと作業することが好きなので問題ありません。
- 前職でも電話対応は行っていたので問題なくできます。
- 仕事をしていくうえで男性または女性の多さは特に気になりません。
のように前向きに答えましょう。
その他の質問
100名中10名以下と数は多くないものの、聞かれるとちょっと困ってしまう質問の回答例を解説していきます。
志望動機/なぜ弊社に応募したのですか?
まれに志望動機を聞かれることがあります。
志望動機の質問に対しては、「なぜその企業を志望したか」ではなく、「なぜその仕事(職種や業務内容)を志望したか」を答えます。
派遣の場合、必ずしも事前に企業名を教えてもらえるわけではないためですね。
実際、顔合わせ当日に初めて企業名を知ることもあるため、その場ですぐに企業に対する志望動機を答えることは難しいでしょう。
一方、「どんな仕事」かは応募時にわかるため、「企業」ではなく「仕事自体」に対する志望動機を答えられるよう準備していきましょう。
- 結婚前に営業職として働いていたので、経験を活かしたい(営業職)
- お客さまをサポートする仕事にやりがいを感じるから(コールセンター)
- 祖父の自宅介護がきっかけで介護職の仕事に興味をもったから(介護職)
退職理由/前職を辞めた理由は何ですか?
今回のアンケートでも「退職理由について聞かれた」という人が8名いました。
特に、短い期間で転職をしている場合、「今回もすぐ辞めるのではないか?」という不安から質問される場合があります。
派遣の仕事の場合、3ヶ月~6ヶ月の契約期間があらかじめ決まっているため、「契約期間が満了したので退職しました」で問題ありません。
正社員の仕事を自己都合で辞めた場合は、
- 結婚(出産)を機に
- よりスキルが活かせる専門性の高い仕事をしたいと思った
- ◯◯をきっかけに◯◯の仕事に興味をもった
といった、ネガティブな要素が感じられない退職理由にすれば問題ありません。
「何か質問はありますか?」と派遣先企業から逆質問された場合の答え方
顔合わせの最後には、必ずと言っていいほど「他に何か質問はありますか?」と派遣先企業からあなたへ問われます。
この章では、派遣先企業から逆質問された場合の答え方について解説していきます。
おすすめの逆質問例
おすすめする企業への質問は、前向きな姿勢をアピールできる逆質問が良いです。
- 就業開始前に、何か準備や勉強をしておいた方が良いことはありますか?
- 1日の仕事の流れを教えて頂けますか?
- 職場の雰囲気はどのような感じですか?
「特に質問はありません」と言われるよりも、積極的に質問をした方が仕事に対する意欲が感じられて好印象です。
ぜひ、上記のような逆質問を一つか二つ用意していきましょう。
おすすめできない逆質問例
おすすめできない逆質問は、以下の3つです。
1.待遇面(給与・残業・休暇)について
- 時給が上がる可能性はありますか?
- 社員のみなさんはどれくらい残業をされていますか?
- 長期休暇はとりやすいですか?
待遇面に関する質問はNGです。
派遣スタッフを雇用しているのは派遣会社であり、待遇面に関する調整・交渉・管理は派遣会社が行うためです。
また、「働く前から待遇面ばかり気にする人」という悪い印象を与える恐れもあります。
2.すでに説明済みのことや知っていて当然のこと
派遣先企業がすでに説明済みのことや、企業の事業内容のような「事前に知っていて当然のこと」を聞くのはNGです。
「説明を聞いていなかったのかな?」「うちの会社に興味がないのかな?」と思われてしまうためですね。
3.勉強できる環境があるか
仕事を通してスキルアップしたいという気持ちは、前向きな姿勢として評価されますが、
「パソコンをもっと使いこなせるようになりたいのですが、御社に勉強させてもらえる環境はありますか?」
といった、「企業に勉強できる環境があるのか?」を確かめる質問はNGです。
職場はあくまでも仕事をする場であり、勉強をする場ではないからですね。
スキルアップしたい場合は、派遣会社のスキルアップ制度を利用するなどの方法をとりましょう。
質問がない場合の答え方
質問を思いつかない場合や、用意していた質問を先に説明されてしまった場合は、
と言っておけば問題ありません。
「質問する機会を与えてくださってありがとうございます」という意味を込めて、最後にお礼を言いましょう。
採用不採用の結果が出るタイミングは人によって違う
顔合わせが無事終了すると、「採用不採用の結果はいつくるのか?」が気になりますよね。
結論から言うと、採用不採用の結果が出るタイミングは人によって違います。
理由としては、企業によって採用の状況が異なるからです。
たとえば、企業が一つの求人枠に対して他の派遣会社にも募集をしている場合は、全ての顔合わせが終わった後に結果が出るので連絡は数日後になります。
一方、候補者があなた一人の場合は当日や翌日どころか、顔合わせの最中に「いつから来て頂けますか?」と聞かれる場合もあります。
以下は当サイトが行った「顔合わせの結果がいつきたか」についてのアンケート結果です。
- 調査対象:派遣先の企業と顔合わせ(職場見学)をした経験のある方
- 調査期間:2019年7月1日~7月4日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:60人
翌日までに連絡の来た人が44%と半数に近いですが、4日~1週間かかった人も26%いました。
アンケート結果からも、採用不採用の連絡がくるタイミングは、人それぞれ違うことがわかります。
派遣先企業と顔合わせをしたら採用される可能性は高い
派遣先との顔合わせをした場合は、採用される可能性は高いと言えます。
派遣会社はあなたが提出した職務経歴書や登録会で行ったスキルチェックを元に、派遣先企業の要望に合った人材としてマッチングをしているためですね。
つまり、顔合わせをしている時点で
- 派遣会社の社内選考を通過している
- 派遣先企業が求めるスキルをクリアしている
ことになります。
下記は、当サイトが派遣登録をしたことがある100名に行ったアンケート結果です。
- 調査対象:派遣登録をした経験のある方
- 調査期間:2019年6月27日~6月27日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:100人
派遣先企業と顔合わせを行った人のうち88%が「採用された」と答えていることからも、顔合わせ後の採用率は高いことがわかります。
派遣先企業の顔合わせ後に不採用になる3つの理由
「顔合わせまで進んだら採用される率が高い」とはいえ、実際に顔合わせをした後、採用が見送られた経験のある人もいるのではないでしょうか。
顔合わせ後に不採用となる人の理由は、主に以下の3つです。
- 企業が一つの求人枠に対して他の派遣会社にも募集をしている
- 派遣スタッフに企業の求めるスキルがなかったため
- 顔合わせでの印象が悪かったため
1.企業が一つの求人枠に対して他の派遣会社にも募集をしている
派遣先の企業が、一つの求人枠に対して他の派遣会社にも募集している場合、つまり競合他社がいる場合は、不採用になる可能性があります。
他の派遣会社と競合しているのは、企業が複数人の中から選考を行うからですね。
本来、派遣先企業が派遣スタッフを選考することは禁止されていますが、実際のところ選考が行われているケースも少なくありません。
社内選考について詳しく知りたい方は、「社内選考を通過するコツと選考の基準」の記事も参考にしてみてください。
2.派遣スタッフに企業の求めるスキルがなかったため
「企業が求めるスキルをもっていない」と顔合わせの場で発覚した場合、不採用になる可能性があります。
企業には「これぐらいのスキルをもつ人がほしい」という前提条件があり、派遣会社では、そのスキルに見合った人材としてあなたを紹介しています。
しかし、「派遣登録の際にスキルの過剰申告」など、実際には申告したほどのスキルのないことが顔合わせでバレると、「担当してほしい業務が任せられない」と採用NGになってしまうことがあります。
企業とのミスマッチを防ぐためにも、登録会時には正確なスキルを申告しましょう。
派遣登録会のスキルチェック内容について知りたい方は、「派遣登録会で行うスキルチェック内容の出題傾向と事前対策」の記事も参考にしてみてください。
3.顔合わせでの印象が悪いため
顔合わせでの印象は、とても大事です。
下記のような場合、悪い印象をもたれてしまうので注意しましょう。
- 暗い/笑顔がない
- 目を合わせない/顔を見ずに話す
- 声が小さい/ボソボソ話す
- 言葉遣いが悪い
- 馴れ馴れしい話し方をする(「そうっすね」「マジですか?」など)
- 質問に答えられない
上記のような態度は、企業先に「コミュニケーション能力が低い」「協調性がない」と判断され、職場で上手く人間関係が築けるか不安に思われてしまい不採用となるケースがあります。
顔合わせでは、感じよく、笑顔で、はきはきと話すように心がけましょう。
派遣先企業との顔合わせ後に辞退する場合はできる限り早く行う
- 事前に聞いていた業務内容と違った
- 詳しい仕事内容を聞いたら自分には無理そうだった
- 職場の雰囲気がイメージと違った
このような理由で、顔合わせ後に辞退をしたいケースもあるのではないでしょうか。
派遣スタッフには断る権利があるので、辞退することは可能です。
ただし、辞退の意向はできる限り早く派遣会社の担当者に伝えましょう。
理由として、企業は派遣スタッフの採用を急いでいるケースが多いためです。
あなたの辞退があった場合派遣会社では、
- 企業先に連絡
- 条件の合う派遣スタッフを再度社内選考かける
- 新たに顔合わせをセッティング
といったように、代わりとなる人材を準備しなくてはいけません。
顔合わせまでには手間と時間がかかるため、連絡が遅いほど企業の方も採用が遅れてしまいます。
顔合わせ後は同行してくれた担当者から、
「企業からOKが出た場合はお話を進めてもいいですか?」
といった確認があるので、辞退するならこのタイミングがおすすめです。
もし迷っている場合や他の派遣会社の顔合わせも同時進行しているときは、その旨を伝えて返事を待ってもらえるようにお願いすることも可能です。
ただし、返事を待ってもらえるのは長くて3日です。
企業の方に競合他社がいた場合、別の人が採用される可能性もあることは知っておきましょう。
顔合わせの服装や髪型は会社の面接と同じ
顔合わせ時の服装や髪型は、会社の面接と同じです。
これから働くことになる企業の担当者に会う場なので、失礼のないキチンとした格好で行くのがビジネスマナーとして当然だからです。
つまり、服装はスーツスタイルです。
男性の髪型は黒色に短髪、女性の髪型は黒または暗めの茶色で、長い方はスッキリとまとめましょう。
もしも「私服で来社してください」と言われた場合でも、Tシャツ&ジーンズのような普段着ではなく、スーツよりも若干カジュアルなジャケットスタイルが無難です。
ただし、アパレル販売や美容系職種の場合、ファッションセンスを見るという意図があるので私服を指定することもあります。
何を着ていくべきか迷った場合は、派遣会社の担当者に確認してください。
派遣の服装についての考え方は、「派遣登録会へ着ていく服装・髪型・化粧はどうすればいいのか?」の記事も参考にしてください。
顔合わせをすっぽかしてのドタキャンは派遣会社からの信頼を失う
派遣先企業との顔合わせを当日に、連絡なしでドタキャンする人がいます。
結論から言うと、登録している派遣会社からの信頼を失うため、絶対にやめましょう。
1度目は言いわけが通じることもありますが、2度目以降は「信用できない人」として、仕事を紹介してもらえなくなる可能性も高くなります。
しかし、顔合わせをすっぽかすと信頼を失うと知りながら行う人もいます。
- 「当日になっていくのが面倒になった」
- 「寝坊して、起きたら時間が過ぎていた」
- 「他の派遣会社からも同じ就業日に打診があって、そちらの方が条件が良かった」
上記のようなケースは本人の責任なので何も言うことはありません。
ただし、悪気がないのに覚え間違いから、すっぽかしてドタキャンをしてしまう人もいます。
- 顔合わせの日時を間違えている
- お仕事エントリーしている派遣会社を間違う
- 顔合わせへ行く予定の派遣先企業を間違う
仕事エントリーした本人が「どこの派遣会社に登録したのか?」「どの仕事にエントリーしたのか?」わからなくなっていることが原因です。
似ている派遣会社名が多いことも理由の一つと言えますね。
- テンプスタッフ
- スタッフサービス
- アヴァンティスタッフ
- マイナビスタッフ
- ホットスタッフ
いかがでしょうか?
キリがないため全てを挙げてはいませんが、「スタッフ」と名前に入っている派遣会社は他にも沢山あります。
実際、別の派遣会社と間違えて電話をかけてしまう人も少なくありません。
現在は人的ミスによる「顔合わせのすっぽかし」は減りました。
Webのマイページからの確認や、LINEやフェイスブックで直接メッセージのやり取りができるようになったからですね。
ただし、それでもゼロではないため気をつけましょう。
派遣会社のドタキャンやバックレのリスクについては、「派遣先の仕事をバックレるとどうなるのか?無断欠勤のリスクとその後の対処方法も合わせて紹介」記事にまとめています。
まとめ
顔合わせと言うと緊張してしまいますが、顔合わせを受けている時点でスキルに関しては合格点が出ています。
また、自己紹介や質問も基本的にスキルシートに沿ったものなので、職歴とスキルをアピールできるようにしておけば大丈夫です。
ぜひ自信をもって顔合わせにのぞんでくださいね。