- 「社内選考でまた落ちた…」
- 「もう何件も求人に応募しているのに全然通らない」
そんな風に悩んでいる人も多いと思います。
結論からいうと、派遣会社の社内選考で3人に一人は落ちています。
当サイトで派遣社員として働く100名にアンケート調査を実施したところ、全体の39%の人が「社内選考に落ちたことがある」と回答を得ました。
- 調査対象:派遣で働いたことがある方
- 調査期間:2019年8月28日~8月31日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:100人
さらに、社内選考に落ちたことがある人に対して、今まで何回落ちたか聞いたところ、
1回だけ落ちた人はわずか17%で、83%の人は、2回以上社内選考に落ちたと回答しています。
なので、社内選考に通らなかったとしても必要以上に落ち込むことはありません。
とはいえ、できるだけ早く仕事を決めたい人にとっては心配ですよね。
そこで当記事では、
- 社内選考はどのような基準で行われているのか?
- どうすれば社内選考に通りやすくなるのか?
について詳しく解説していきます。
「社内選考になかなか通らない」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
派遣の社内選考が行われる理由とは?
社内選考を行う理由は、求人案件に応募した派遣スタッフの中から、派遣先企業のニーズに合った人材を選ぶためです。
派遣会社としては、「企業が求めるスキルをもっていない人」や「条件が合わない人」を派遣先企業に紹介するわけにはいきません。
なぜかというと「なんでこんな人を紹介したの?」と派遣先企業からの信用を失うリスクがあるからですね。
リスクを避けるためにも、
- この人を紹介しても大丈夫かな…(応募者が一人の場合)
- この中の誰が最も派遣先企業のニーズに合っているかな…(応募者が複数の場合)
など、派遣会社内で事前に選考を行うのが「社内選考」です。
社内選考と顔合わせの違い
社内選考と混同されやすいのが「顔合わせ(職場見学)」です。
「派遣スタッフを選考する」という意味ではどちらも同じですが、社内選考は派遣会社が、顔合わせは派遣先企業が行います。
- 社内選考=派遣会社が行う
- 顔合わせ=派遣先企業が行う
顔合わせとは、いわゆる企業との「面談」です。
派遣先企業が派遣スタッフを面接することは労働者派遣法で禁止されているため、「面談」や「職場見学」という形が取られています。
社内選考を通過し、顔合わせで採用されることで、いよいよ派遣先企業への就業開始となります。
求人に応募
↓
社内選考
↓
企業との顔合わせ(面談または職場見学)
↓
就業開始
派遣会社の営業担当者に聞いた「社内選考3つの判断基準」
社内選考に落ちることは珍しくありませんが、何度応募しても通らないと「何が原因なんだろう」と気になる人も多いと思います。
そこで当サイトでは、派遣会社で働く営業担当者に「社内選考はどのようにして行っているのか」のアンケート調査を実施しました。
調査の結果、以下3つが社内選考の主な判断基準であることがわかりました。
- スキル/経験/職歴から判断する
- 過去の派遣経歴に問題がないかどうか
- 人柄や印象
1.スキル・経験・職歴から判断する
社内選考に通るかどうかの判断基準は、職歴より派遣先企業が求めるスキルや経験があるかどうかです。
スキルや経験が足りない人は、派遣先で与えられた職務をこなせないため経験者が優遇されます。
例えば、派遣先企業の希望が
- 中級レベルのエクセルスキルがある人
- 経理事務の経験が3年以上の人
だった場合、「エクセルが使えない人」や「経理事務の実務経験がない人」はまず除外されます。
たとえ未経験者歓迎の求人だったとしても、経験者がいればそちらの人が選ばれる確率は高いです。
経験者なら、現場にでても即戦力があるため派遣会社としても安心して紹介できるからですね。
スキルチェックが不安な方は、「派遣登録会で行うスキルチェック内容の出題傾向と事前対策」の記事も参考にしてみてください。
2.過去の派遣経歴に問題がないかどうか
派遣会社がスキルや経験の次にチェックするのが、「過去の派遣期間中に、何か問題を起こしていないかどうか」です。
派遣先でトラブルを起こさず、契約期間をまっとうしてくれそうな人から優先的に選ぶためです。
特に、短期間で職を点々としている人は
- すぐに仕事を辞めるのでは?
- 人間関係がうまく築けないのでは?
- 飽きっぽい性格なのでは?
と思われ敬遠されます。
もしも、「色々な経験を積みたい」といった前向きな理由で短期就業をしているのであれば、派遣登録の際、コーディネーターにしっかり理由を伝えておきましょう。
- あまりに短期間で就業先が変わっている方は敬遠しがちになります。
- すぐに仕事を辞めそうかどうかの判断基準として、ころころ仕事を変えていないかをチェックします。
- 過去の派遣期間のトラブルを確認します。
3.人柄や印象
社内選考では、面談時の雰囲気や担当者への対応など、人柄や印象を判断材料にするとの声も多く聞かれました。
同じスキルや経験をもつ人であれば、人柄や印象の良い人から優先的に選ばれます。
なぜなら、見た目や話し方の印象が良い人の方が、「この人なら大丈夫」という安心感から派遣先企業へ紹介しやすいためですね。
態度が横柄、言葉遣いが悪い、服装がだらしない人は、選考もれするケースが高くなるので注意しましょう。
- コーディネーターが見て問題ない方であれば、営業担当者に確認してもらいOKなら選考通過としています。
- 話した感じの雰囲気、人柄(企業のカラーに合うかどうか)を見ています。
- コーディネーターの判断で、派遣先企業への紹介が難しそうな人はお断りをしています。
登録会時の身だしなみについては、「派遣登録会へ着ていく服装・髪型・化粧はどうすればいいのか?」の記事も参考にしてみてください。
派遣会社の社内選考を通過する6つのコツ
派遣会社の社内選考を通過するためには6つのコツがあります。
6つのコツを抑えておくことで、社内選考を通過できる可能性が高くなります。
できるところから取り入れてみてください。
1.資格・スキル・職務経験を漏れなく申告する
派遣登録時のプロフィールや職務経歴の入力が、面倒だからといって手抜き入力してませんか?
派遣登録の際には、もっている資格やスキル、過去の職務経験など、「仕事の中であなたができること」を細かい部分まで漏れなく申告しましょう。
社内選考では、派遣登録時に申告した情報を元に「あなたが派遣先企業の求める人材かどうか」を判断するため、アピールポイントが多くあっても損することはありません。
自分では「たいしたことじゃない」と思っていた部分が、思わぬアピールポイントになることもありますよ。
2.スキルチェックを頑張る/スキルを磨く
派遣登録時には、ワードやエクセル、タイピング、一般常識などのスキルチェックのテストを行います。
スキルテストには、しっかり事前の対策をしてからのぞみましょう。
スキルチェックの結果も、社内選考の判断基準になりますよ。
もうすでにスキルチェックテストが済み、「全くできなかった…」という人も心配する必要はありません。
スキルチェックは何度でも受けられます。
スキルがないことに対して不安がある場合、
- 派遣会社のスキルアップ制度を利用する
- 無料でできるサイトを使ってワードやエクセルの練習を行う
などでスキルを高められます。
3.コーディネーターや営業担当者には丁寧に接する
担当コーディネーターや営業担当者には、丁寧に接しましょう。
担当者への態度やマナーの悪い人は、「派遣先企業でも同じ態度を取るのではないか」と思われ、社内選考から外れてしまう可能性が高くなります。
社内選考の決定権は、主に営業担当者にありますがコーディネーター(登録や仕事紹介の担当者)への態度、マナー、言葉遣い、電話応対などすべて社内で共有されています。
そのため、派遣会社の関係者には、誰に対しても丁寧に接することが社内選考突破のポイントといえます。
電話のやり取りをする際は、「【見本付き】電話のかけ方や名乗り方は?派遣会社との電話対応マナー」の記事も参考にしてみてください。
4.契約満了まで働く
派遣期間満了まできっちり働くことは、あなた自身の評価を上げます。
社内選考の際、過去の派遣期間内に何か問題がなかったをチェックされるのですが、中でも「契約期間の途中で辞めていないかどうか」は重要視されます。
契約期間があるにもかかわらず途中で辞められてしまうと、代理の派遣スタッフを探す手間だけでなく、派遣先企業からの信用を下げることにもなります。
長く働く自信がない人は、契約更新のある長期派遣ではなく、契約更新のない短期派遣からはじめてみてはいかがでしょうか。
5.条件の良い求人案件を見つけたら速やかにエントリーする
あなたの目から見て条件の良い求人案件を見つけた場合、できるだけ早くエントリーすることをおすすめします。
エントリー順に社内選考を行う派遣求人の場合、企業の希望にマッチする人が埋まった時点で社内選考が打ち切られてしまうからですね。
企業が採用を急いでいる場合は早い物がちになるため、条件の良い求人を見つけたら速やかにエントリーしましょう。
- エントリーがあった人からヒアリングをして、企業とのマッチングをしていきます。
- エントリーの先着順で社内選考をします。同時期の人がいれば経験者を優遇します。
6.人気の求人を避ける
社内選考をなかなか突破できない人は、あえて人気の求人を避けるのもひとつの方法です。
「時給が高い」「駅近」「有名企業」といった人気の案件は、応募者が多くライバルも多いからですね。
少し条件を緩めて穴場の求人を狙えば、社内選考を通過する可能性が高くなりますよ。
派遣の社内選考の結果連絡がくるのは当日~翌日
- 社内選考の結果はいつ来るんだろう
- いつまで待てばいいんだろう
と気になる人も多いと思います。
当サイトが派遣社員100名に行ったアンケートでは、エントリーをしてから当日~翌日に結果連絡をもらった人が100名中58名と半数以上にのぼりました。
結果連絡は、電話またはメールできます。
社内選考に通過した場合のみ連絡がくるケースもあるのでマイページで確認をしてくださいね。
ただし、まれに派遣会社が連絡を忘れることもあるため、3日経っても連絡がない場合は「先日の社内選考はどうなりましたか?」と自分から連絡をして聞きましょう。
派遣会社側から紹介された案件なのに社内選考で落ちることがある?
派遣会社側から案件紹介を受けたにも関わらず、いざ応募したら「社内選考で落とされる」といったことがあります。
自分からエントリーしたならまだしも、紹介されたから応募したのに落とされるのは納得がいかないですよね。
結論からいうと、最初から複数の候補者に声をかけて、希望者の中から最も条件に合う人を選ぶカタチだからです。
特に派遣先企業から「人手が足りないから早く誰か派遣してほしい」と依頼されている場合、一人ずつ順番に声をかけて確認している時間はありません。
最初から候補を一人に絞ると、その一人に断られた際、また新たな適任者を探す手間と時間がかけるので同時に声かけをしているんですね。
まとめ
社内選考は、複数の応募者の中から1名または数人を選ぶため落とされることは珍しくありません。
落ちた案件は縁がなかったと思って、気にせず次の案件を探しましょう。
ただし、社内選考突破には下記のようなコツがあります。
- スキルや経験をすべて申告する
- コーディネーターや営業担当者に丁寧な対応をする
- 契約満了まできっちり働く
- 求人には速やかにエントリーする
- 人気の求人は避ける
「なかなか社内選考を通過できない」という方は、改善できるところがないか、今一度見直してみてくださいね。