- スキルチェックの結果が悪くて派遣登録できなかったらどうしよう
- ワードやエクセルができなくても仕事は見つかる?
- 最近はスマホばかりなので、パソコンのタイピングができるか不安
- 仕事を辞めてからブランクがあるけど、今でもエクセルが使えるか心配
派遣登録会を前に不安を感じる人は多いと思いますが、結論から言えば、スキルチェックの結果がいまいちでも心配ありません。
スキルチェックの目的は現在のスキルを把握することで、登録の可否を決めるためではないからです。
また、スキルチェックは何度も受け直しできるので、最初のスキルチェックで今後紹介される仕事のレベルが決まってしまうこともありません。
とはいえ、「スキルチェックではできるだけ良い結果を出したい」という人がほとんどでしょう。
そこで当記事では、
- スキルチェックにはどんな問題が出るのか
- 事前にできるスキルチェック対策
について、実際に派遣登録会でスキルチェックを受けた100名のアンケート結果を元に解説していきます。
この記事を読めば、スキルチェックへの心構えと準備ができ、自信をもって登録会に参加できるようになりますよ。
派遣会社の登録会で行うスキルチェック
特別な技術や知識を必要とする専門職を除くと、派遣会社で行うスキルチェックは主に5種類です。
- タイピング
- エクセル
- ワード
- 一般常識(ビジネスマナーを含む)
- 適性検査
下のグラフは、当サイトが派遣会社の登録会に参加したことがある100名に行った「登録会でどんなスキルチェックを受けたか?」についてのアンケート結果です。(複数回答)
- 調査対象:派遣会社の登録会でスキルチェックを受けたことがある方
- 調査期間:2019年5月18日~5月19日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:100人
5種類あるスキルチェックの中でも、全体の74%と最も多くの人が受けているのは「タイピング」です。
アンケート結果から、タイピングはスキルチェックにおける必須項目であることがわかります。
次いで多いのが、「エクセル」や「一般常識」で全体の40%弱。
ワードは15%と最も少なく、エクセルに比べてスキルチェック試験で行う派遣会社は多くありません。
では、実際のスキルチェックでは「どんな問題が出るのか?」の具体的な内容を見ていきましょう。
タイピングは1分間に60文字が目安
タイピングのスキルチェックは、パソコンに表示される言葉や文章を、「制限時間内にどれだけ早く正確に打てるのか?」を確認していきます。
一般事務を希望するなら、1分間に60文字が目安です。
60文字が実務レベルの基準であり、仕事で問題なくパソコンが使えるレベルと判断されるからです。
日本パソコン能力検定委員会が主催する「マイパソ」の基準が参考になります。
入力スピードが重視される「データ入力」の仕事を希望する場合は、80~100文字入力できると、仕事を紹介してもらいやすくなります。
注意したいのは、タイピングは速さだけでなく正確さも重要なこと。
タイピングミスが多いと減点されるうえ、打ち直すことで余計な時間がかかるため、結果的に点数が低くなります。落ち着いて正確に打つよう心がけましょう。
「自分が1分間に何文字くらい打てるのかわからない」という方は、「P検タイピング練習」というサイトでチェックできます。
エクセル(Excel)は初級・中級レベルができればOK
エクセルのスキルチェックは、初級・中級レベルの問題が出る派遣会社は大多数です。
- ●初級レベル
- ・セルに数値や文字の入力ができる
・色の変更や網掛けができる
・行や列の挿入・削除ができる - ●中級レベル
- ・四則演算(足し・引き・掛け・割り算)ができる
・合計・平均などの簡単な関数が使える
・表を元にグラフが作成できる
当サイトが行ったアンケートでも、エクセルのスキルチェックを受けた大半の人が、上記のような初級・中級レベルの問題だったと回答しています。つまり、
- 簡単な表がつくれる
- 四則演算や基本的な関数(合計・平均値)が使える
- 表を元にしてグラフがつくれる
この3点ができれば、「基本的なエクセルのスキルがある」と判断され仕事を紹介してもらいやすくなります。
一般的な事務の仕事で上級レベルのエクセルスキルを求められるケースは少ないからです。
ただし、「商社の貿易事務」や「経理事務」のような難易度が高い事務職を希望する場合は、ワード・エクセルとも中級レベル以上のスキルが必要となるケースも多くなります。
スキルが高ければ、仕事の幅が広がることは間違いないのではないでしょうか。
ワード(Word)は簡単な文書作成ができれば問題なし
ワードは、エクセルほど仕事の場での利用頻度が多くないことから、スキルチェックを行う派遣会社は多くありません。
登録会でのスキルチェックも簡単な文書作成のみである場合がほとんどです。
たとえば、
- 文字入力
- 文字サイズの変更
- 太字、斜字、網掛けなどの文字装飾
- 印刷設定
といった基本操作ができれば、まず問題ありません。
一般常識は事前準備の必要なし/ビジネスマナーはWEBサイトで予習しておくと安心
一般常識とビジネスマナーのスキルチェックでは、
- 漢字の読み書き
- 計算問題(足し算・引き算・掛け算・割り算・分数)
- 時事問題
- 敬語の使い方
- 電話応対の仕方
- 封筒の宛名書き
などの問題が出ます。
漢字は日常的に使うレベル、計算テストは小・中学生の算数レベルで、いずれも事前に準備していくほど難しい問題ではありません。
ビジネスマナーに自信がない人は、ビジネスマナーの基礎が学べるWEBサイトで予習しておくと安心です。
手紙や電話、オフィスでの振るまいについて総合的にチェックできる「無料スキルチェック!」というサイトがおすすめです。
適性検査(職業適性診断)は事前準備の必要なし
適性検査は「特定の職業に対して適性があるか?」「社会性やストレス耐性があるか?」をチェックするために行います。
- 他人の目が気になるか?
- 感情のコントロールができる方だと思うか?
- 協調性があると思うか?
といった性格診断の他、職種によっては個人情報保護やセキュリティに関する適正を判断する質問もあります。
適性検査はスキルチェックテストではなく「検査」「診断」なので事前準備の必要はありません。
適性検査について知りたい方は、「派遣会社の適性検査では何をする?」の記事で解説しているので参考にしてください。
スキルチェックの種類は希望職種ごとに違う
「タイピング」「エクセル」「ワード」「一般常識」「適性検査」のうち、どのスキルチェックを行うかは、同じ派遣会社でも希望職種ごとに違います。
Yahoo知恵袋のような掲示板や口コミサイト内で、
といった質問に対する回答が、必ずしも自分にも当てはまるとは限りません。
それぞれの職種によって、実際の仕事上必要となるスキルは異なるためです。
たとえば、パソコンを使わない工場勤務の希望者に対して、エクセルやワードのスキルチェックを行うケースは少ないです。
一方で、事務職を希望する場合は、オフィスで働く際に必要となるタイピング・エクセル・ワード・一般常識と、広い範囲内でスキルチェックを行う傾向があります。
では、「オフィスワーク以外の職種ではどのようなスキルチェックを行うのか?」を見ていきましょう。
経理事務のスキルチェック
経理事務はパソコンスキルが必要なため、エクセルやワード、タイピングを行うことは多いですが、合わせて簿記のスキルチェックを行う派遣会社も少なくありません。
スキルチェック内容は、あなたの経験や現在のレベルに応じたものとなりますが、最低でも簿記検定3級レベルの問題に対応できるように準備しておきましょう。
また、経理事務の場合、スキルチェックは行わずに「口頭でのスキル確認」や「簿記検定の合格証書の提示」を求められるケースもあります。
企業が即戦力を求めていることから、実務経験や簿記検定資格の有無を重視する派遣会社も多いためです。
大手企業の経理事務は簿記のスキルチェックを必要としない
大手企業では経理事務であっても、会計や勘定項目を計算する必要がないため、簿記のスキルチェックが行われないこともあります。
大手企業では独自の会計システムを組み込んでいるケースが多いからです。
たとえば、全国に店舗展開している有名飲食チェーン店では、
- 商品発注
- 原価計算
- 翌日発注
- 在庫管理
のすべてを自動で行っているため、会計ソフトで計算する必要自体がありません。
以上の理由から、簿記のスキルを活かしたいのであれば、派遣先は大手企業よりも中小企業をおすすめします。
大手企業だと平均的な最低賃金は高いけれど、簿記のスキルを使うこと自体がないため、スキルによる給料アップは難しいです。
中小企業であれば、簿記のスキルは重宝されることから、仕事のできによる給料アップに合わせて「仕事のやりがい」にもつながります。
中小企業の経理事務に就きたいのであれば、大手の派遣会社以外に、地元密着型の派遣会社へも登録しておきましょう。
地元密着型の派遣会社は、地元にずっと根付いている中小企業が募集している経理事務の求人案件数も多いからです。
英語を使う仕事のスキルチェック
外資系企業や商社、貿易実務、秘書といった英語力を活かす業種や職種では、通常のスキルチェックの他、「英語力に特化したスキルチェック」を行います。
内容は派遣会社によっても希望する仕事のレベルによってもさまざまですが、当サイトが行ったアンケート調査結果から派遣会社別にテスト内容の一例をご紹介します。
- ●スタッフサービス
- ・英語のタイピング
・英作文テスト
・英語の筆記試験 - ●テンプスタッフ
- ・英語のタイピング
・ネイティブスピーカーとの電話面談(会話力のテスト) - ●パソナ
- ・ネイティブスピーカーとの面談(会話力・理解力のテスト)
ネイティブスピーカーとの面談や電話面談は、登録会とは別日にあらかじめ決めた時間で行われます。急に電話がかかってくることはないので心配ありません。
また、スキルチェックと合わせて、TOEICのスコアシートや英語系資格の提出を求められることもあります。
「英語の読み書き」と「英会話」で求められるスキルが違う
同じ英語を扱う仕事であっても、「英語の読み書きできる必要がある仕事」と「英会話できる必要がある仕事」で、それぞれ求められるスキルが違います。
たとえば、空港で働く通関士の補助は、必要書類の読み書きができるスキルを求められることに対して、ホテルマンは日常英会話をスムーズに行える英会話のスキルが求められます。
「英語の読み書き」と「英会話」の両方ができるのであれば、英会話を活かせる仕事の方が高時給なためおすすめです。
そして、外国語ができるスキルを活かせるのは英語だけではありません。
京都や大阪市内といった、中国や韓国からの観光客が多い場所であれば、中国語や韓国語を活かした求人案件も比例して多くなります。
他にもベトナム人を大量雇用している工場などは、通訳としてベトナムの言葉を話せる人材が求められています。
製造系派遣会社のスキルチェック
「検品」「仕分け」「組み立て」といった工場や倉庫での軽作業を行う製造系の派遣会社では、下記のような実践のスキルチェックを行うことがあります。
- 制限時間内でボルトとナットをできるだけ多くセットする
- ネジにワッシャをはめる
「細かい作業をスピーディーにミスなく行えるのか?」をチェックするためです。
また、視力検査や握力測定といった、身体検査や体力測定をする派遣会社もあります。
登録会のスキルチェック内容を予測できる方法
「自分の希望する職種の場合、具体的に何のスキルチェックをするんだろう?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
実は、登録会で行われるスキルチェック内容を完璧ではありませんが、ある程度は予測できる方法があります。
やり方は簡単、派遣会社の求人検索で「自分がやりたい職種の応募資格をチェックするだけ」です。
たとえば、テンプスタッフの求人検索サイト「ジョブチェキ!」で「テレマーケティング」の求人を見ると、ワードとエクセルの簡単なスキルがあれば良いことがわかります。
また、「金融事務」の求人では、エクセルのSUM関数と四則演算できることが条件とわかります。
応募資格は個々の求人についてのものなので、同じ職種でも必要なスキルに違いはあります。
しかし、いくつかの求人を見ていくことで、それぞれの職種で必要なスキルの傾向がわかります。
自分が希望する職種では「どのようなスキルが必要なのか?」を知ることで、スキルチェックの内容を予測できます。
大手派遣会社のスキルチェック具体例から見た出題傾向
スキルチェックの内容は職種によって違いますが、大手派遣会社のスキルチェックの具体例を見比べることで出題傾向が見えてきます。
結論としては、
- 「タイピングチェック」は派遣会社や職種に関わらず行われる
- 事務系の職種を希望する場合は、「タイピング」と「エクセル」をセットで行うケースが多い
ことがわかります。
では、当サイトが行ったアンケート調査結果を元に、大手派遣会社のスキルチェックの具体例を見ていきましょう。
テンプスタッフのスキルチェック具体例
- タイピング
- エクセル(表計算/グラフ作成)
- ワード(文書作成/例題と同じものを作成)
- 一般常識(漢字の読み書き/計算問題)
- 適性検査
テンプスタッフは、「5種類すべて」「タイピングのみ」「タイピング+エクセル+ワード」のように、人によってスキルチェックの内容にかなりバラツキがあります。
公式サイトにも書かれているように、経験や希望職種に合わせたスキルチェックを行っていることがわかります。
スタッフサービスのスキルチェック具体例
- タイピング(文字/テンキー)
- エクセル(計算や文字色の変更などの基本操作)
- 一般常識(漢字の読み書き/時事問題)
- 適性検査
スタッフサービスは、職種に合わせ「タイピングのみ」「一般常識のみ」「タイピングとエクセル」といった具合に、1種類か2種類のスキルチェックに絞って行う傾向にあります。
5種類すべてのスキルチェックを行ったという人は、当サイトのアンケートでもいませんでした。
リクルートスタッフィングのスキルチェック具体例
- タイピング(文字/テンキー)
- 一般常識(漢字の読み書き/計算問題)
- 適性検査
リクルートスタッフィングでは、どの職種でもタイピング・一般常識・適性検査のスキルチェックを行います。
一方、ワードやエクセルに関しては、オフィスワーク希望でも基本的には実技のスキルチェックはなく、どの程度できるかを口頭で確認するのみとなりますね。
ただし、実務経験がない方のみ、希望があれば紙面でのスキルチェックが受けられます。
パソナのスキルチェック具体例
- タイピング(文字/テンキー)
- エクセル(基本的な操作/表計算/グラフ作成)
- パワーポイント
- ワード(文書作成/図や表の挿入)
- 一般常識(漢字の読み書き/計算問題/分数問題)
- 適性検査
パソナは希望や経験によってスキルチェックの内容を自分で選べます。
ただ、当サイトが行ったアンケート結果では、ワードとエクセルの両方を受けた人も多く、また、パワーポイントのスキルチェックを行っているのもパソナだけでした。
他社と比較すると、パソナはスキルチェックに力を入れている印象があります。
スキルチェックの事前対策ができるおすすめ無料サイト
スキルチェックで良い結果を出したい人のために、事前対策ができるおすすめの無料サイトを紹介します。
ここで紹介する無料サイトは、実際の派遣会社や企業のスキルチェック、パソコン検定を主催する協会やパソコン教室でも使用されているものです。
わざわざ有料ソフトやテキストを購入しなくても、十分にスキルチェック対策できます。
ぜひ活用してみてください。
無料タイピングソフトで事前練習
タイピングは慣れなので、苦手な人でも練習すれば早く打てるようになります。さまざまな無料タイピングソフトがあるので事前に練習しておくと良いでしょう。
【P検タイピング練習】タイピングスピードを確認できる
「自分のタイピングスピードを知りたい」という人におすすめなのが「P検タイピング練習」です。
P検タイピング練習は、入力の制限時間を1~5分の間で設定して、タイピングスピードを確認できます。
タイピングは、1分間に60文字で一般事務の実務レベル、80~100文字でデータ入力の仕事にも対応できるレベルと判断されます。
事前にチェックしてレベルに満たない場合は繰り返し練習しておくと、自信をもって登録会にのぞめますよ。
また、測定結果には、ベネッセコーポレーションが実施する「P検定(総合的なパソコン能力を測る民間資格)」で何級相当かの判定が出ます。現在の実力を知りたい人にもおすすめです。
【イータイピング】タイピング練習をしながらビジネスマナーも学べる
「イータイピング(e-typing)」は、タイピング練習をしながら同時にビジネスマナーも学べるサイトです。
イータイピングの文字入力問題は、方言・百人一首・しりとりなど13種類から選べますが、その中でも登録会のスキルチェックに向けて練習したい人におすすめなのが「ビジネス」です。
ビジネスは、マナーの基本・尊敬語・時事用語・季節の挨拶などが例題となっているので、タイピングとビジネスマナーを同時に学習できて一石二鳥です。
また、入力後はタイピングミスが多かった「キー」がピックアップされたり、間違った問題のみ再度練習できたりすることから、苦手な部分をつぶしていくのにおすすめのサイトです。
さらに、「イータイピング」は日本語だけでなく英語タイピングとテンキーにも対応しているので、タイピング対策は、このサイト一つでバッチリ対応できます。
【寿司打】ゲーム感覚でタイピング練習ができる
「寿司打」は、回転寿司のお皿が流れる前に文字を打ち込むというゲーム感覚でできるタイピングサイトです。
入力する文字は、「アイス」「コイン」などの単語の他、早口言葉やことわざ、ちょっとクスっと笑えるような例文もあり、楽しみながらタイピング練習ができます。
【マイタイピング】ブラインドタッチ(タッチタイピング)の練習ができる
ブラインドタッチ(タッチタイピング)が苦手な人におすすめなのが「マイタイピング(my Typing)」です。
マイタイピングは、キーと指の位置を覚えるタイピングの基礎から練習できます。
ブラインドタッチ(タッチタイピング)ができると入力スピードは自然に速くなります。
今まで自己流のキータッチをしてきた人は、ぜひマイタイピングでブラインドタッチ(タッチタイピング)をマスターしてください。
【Office365 トレーニングセンター】エクセル・ワードの使い方を動画で学べる
「Office365 トレーニングセンター」は、エクセル・ワード・パワーポイントなどのオフィス系ソフトの使い方を動画で学べる無料サイトです。
具体的な操作方法を視覚から学べるので、「ワードやエクセルをほとんど使ったことがない」「基礎から勉強したい」という人にも、わかりやすくておすすめです。
オフィスワーク希望でパソコン操作に自信がない人は、少なくとも初級レベルの基本操作はできるように準備しておきましょう。
【無料スキルチェック!】一般常識とビジネスマナー全般を学べる
「無料スキルチェック!」は、漢字、ビジネスマナー、手紙やメールに関する問題、コンプライアンスに関する問題、電話マナーなど、一つのサイトで一般常識とビジネスマナー全般を学べる内容となっています。
一般常識は、タイピング・エクセルに次いでスキルチェックで行われることが多い項目です。
登録会前に一通りやっておくと、自信をもってスキルチェックにのぞめます。
スキルチェックがない派遣会社とスキルチェックを行わない理由
少数ではありますが、スキルチェックを行わず面談のみという派遣会社もあります。
「スキルチェックをせずに登録できるなんてラッキー」と思う人もいれば、「スキルチェックなしで登録できる派遣会社って大丈夫なの?」と思う人もいるのではないでしょうか。
この章では、スキルチェックなしの派遣会社と、スキルチェックを行わない理由について解説していきます。
製造業や軽作業はスキルチェックの必要性がない
希望する職種が「製造業の工場勤務」や「倉庫での軽作業」の場合、スキルチェックなしで派遣登録できることがあります。
工場や倉庫での業務は、そもそもパソコンや事務処理能力を要する仕事内容でないことから、スキルチェックの必要性がないためです。
製造業メインの派遣会社だけでなく、大手派遣会社の「スタッフサービス」でも、職種によっては適性検査のみ行う場合があります。
製造業の仕事を探す場合は、「工場・製造業におすすめの派遣会社ランキング」の記事を参考にしてみてください。
IT・エンジニア系はスキルチェックシートを細かく記載する
IT・エンジニア系の派遣会社は、スキルチェックの代わりに「スキルチェックシート」を細かく記載するケースがあります。
IT系やエンジニア系は職種が多岐にわたるため、エンジニア・プログラマー・システム管理・設計など、すべての職種の能力を測るスキルチェックを行えないからです。
たとえば、エンジニア専門の派遣会社である「パーソルクロステクノロジー」では、スキルチェックシートに、資格・経験・スキル・使用可能なプログラミング言語などを詳細に記載し、それをもとに仕事の紹介を行います。
また、医薬品や化粧品などの研究開発職もスキルチェックは行わず、面談のみのケースがあります。
他のIT・エンジニア系の仕事を探す際は、「IT・エンジニア系派遣におすすめの派遣会社口コミランキング」の記事をチェックしてみてください。
登録時ウソのスキル申告や過大申告は絶対NG
登録会でスキルチェックテストの実施がなく、口頭でスキルを確認するだけの派遣会社もあります。
しかし、ウソのスキル申告や過大申告は絶対にNGです。
派遣先企業とのミスマッチが起こり、仕事を紹介してくれた派遣会社や、実際に働く派遣先企業に迷惑をかけるだけでなく、自分自身も「仕事についていけない」「任された仕事がこなせない」といった苦しい状況に陥ってしまうからです。
- 収入がないのでとにかく仕事につきたい
- 離職期間をつくりたくない
- 子どもを保育園に入れるために仕事をしている事実がほしい
- とりあえず採用されれば、スキルは後からなんとかなるかも
など、さまざまな事情や考えがあるかと思いますが、ウソの申告がバレれば派遣会社からの信頼が失われ、仕事の紹介をしてもらえなくなる可能性もあります。
「できること」「できないこと」は正直に伝え、まずは現在のスキルに合った仕事を紹介してもらいましょう。
足りないスキルは登録後に実務経験を積んだり、スキルアップ制度を利用したりすれば、自分の希望に合った仕事やより時給の高い仕事を紹介してもらうことも可能になります。
スキルチェックの結果が悪くても派遣のお仕事紹介をしてもらえる3つの理由
- スキルチェックの結果が悪いと登録を断られる?
- スキルチェックができないと仕事を紹介してもらえないの?
と不安な人は多いのではないでしょうか。すでに派遣会社のスキルチェックを受け、「全然できなかった」と落ち込んでいる人もいるかも知れませんね。
でも、たとえスキルチェックの結果が悪くても、登録やお仕事紹介は可能なので心配ありません。理由は3つあります。
1.スキルチェックは現状のスキルを把握するのが目的
スキルチェックの目的は、派遣会社があなたの現状のスキルを把握することです。
なぜなら、派遣会社の仕事は、「派遣先企業が必要とする人材」と「派遣先企業が必要とするスキルをもつ派遣スタッフ」を結びつけることだからです。
スキルチェックは、派遣会社への登録の可否を決めるために行っているわけではないので、結果が悪いからと言って登録できないことはまずありません。
登録自体を断られるとしたら、「面談の態度がとんでもなく悪い」「仕事を探す意欲が全く感じられない」といった理由です。
2.やりたい仕事に必要なスキルさえあれば仕事紹介してもらえる
苦手なスキルチェックがあっても、仕事に就けないわけではありません。
結論から言えば、やりたい仕事が決まっているのなら、その仕事に必要なスキルさえあれば仕事の紹介はしてもらえます。
職種や企業によっても求められるスキルが違うため、すべてのスキルチェックが完璧である必要はありません。
たとえば、エクセル作業がメインの事務職の場合、エクセルの基本操作ができることは必要条件です。
しかし、データ入力やコールセンターの仕事なら、「エクセルが使いこなせなくてもタイピングができれば十分」というケースが多々あります。
また、もしも今のスキルが希望する仕事の条件に満たなくても、
- 希望条件をゆるめる
- 今のスキルでできる仕事から始める
といった方法で仕事に就くことは可能です。
3.スキルチェックは何度も受け直せる
- 緊張して普段の実力が出せなかった
- 自分の実力以上のスキルチェックだった
上記のような人でも心配する必要はありません。
たしかに登録時のスキルチェックの結果が良くないと、最初に紹介される仕事の数は少ない可能性があります。
しかし、スキルチェックは何度も受け直すことができます。
最初のスキルチェック結果がいまいちでも、徐々に良い結果を出していければOKです。
実務経験を積んだり、派遣会社のスキルアップ制度で学んだりした後、再度スキルチェックを受けてみたら点数が上がっていることも少なくありません。
後から仕事の選択肢を増やすことはいくらでもできます。
スキルアップ制度は、能力の高い派遣スタッフを育成する目的で派遣会社が行っており、ワード・エクセルなどのOAスキルやビジネスマナー、語学が無料で受けられる講座も多数あります。
ぜひ積極的に利用して仕事の幅を広げていきましょう。
まとめ
登録会のスキルチェックに不安をもつ人は多いですが、スキルチェックは派遣会社が「登録者の現在のスキルを把握すること」が目的です。
結果がいまいちでも、あまり心配せずに受けてくださいね。
「登録できない」「全く仕事を紹介してもらえない」ことはないので。
ただし、スキルチェックの結果が良ければ仕事の紹介数が多くなったり、自分の希望通りの仕事に就けたりする可能性も高くなることは事実です。
ぜひ事前準備をして、自信をもって登録会にのぞんでください。