「LINE(ライン)やメールは気軽にできるけど電話は苦手」という人は多いと思います。
ましてや派遣会社への電話となると、
- 私の話し方、マナー的に大丈夫かな?
- こんなときはどんな風に電話すればいいんだろう
と心配になることも多いのではないでしょうか。
結論から言うと、派遣会社への電話はテンプレ通りのあいさつさえできれば怖くありません。
あとは、電話を切る際に「それでは失礼いたします」と丁寧に締めくくればOKです。
当記事では、派遣会社へ電話する際の名乗り方から電話のかけ方、基本マナーまでをケース別に「見本付き」で解説していきます。
見本をマネするだけで派遣会社との電話がスムーズにできるので、ぜひご活用くださいね。
派遣会社へ基本の電話のかけ方
まずは、派遣会社へ問い合わせする際の基本的な電話のかけ方を見ていきましょう。
派遣会社への名乗り方
派遣会社に連絡や問い合わせがあって電話する際は、最初に「スタッフ番号(登録番号)と名前」を言います。
派遣会社には、派遣スタッフ以外にも、派遣先企業や業者さん、登録会の申し込みなどさまざまな電話が来ます。
なのでまずは、あなたが誰なのかを伝える必要があります。
電話を受けた人がスタッフ番号を、派遣会社の端末に入力すればあなたの情報がわかるので、その後の用件も伝えやすくなります。
派遣会社へのあいさつは「お世話になっております」が一般的
電話をする際、社内の人には「お疲れさまです」、社外の人には「お世話になっております」と最初に言うのが一般的です。
しかし、
派遣スタッフと派遣会社の人は同僚ではないし、かといって客先でもない…どちらを使うのが正解?
と迷う人も多いと思います。
結論を言えば、派遣会社に電話する際のあいさつは「お世話になっております」が正解です。
「お疲れさまです」でもマナー違反ではありませんが、派遣スタッフは派遣会社のオフィスで働いているわけではないので使わない方がよいでしょう。
ただし、担当者へ直接電話をするときは、朝であれば「おはようございます」、日中なら「こんにちは」といった通常のあいさつで問題ありません。
大切なのは、最初にハッキリとあいさつして、派遣会社側が気持ちよく聞き取れることなんですね。
【ケース別】派遣会社への電話のかけ方具体例
では実際に、電話のかけ方をケース別に具体例をあげながら紹介していきます。
ポイントは、最初に要件をわかりやすく伝えること。
「何を目的で電話をしてきたのか?」がわからないと、受けた側がすぐに対応できず、取りつぎに時間がかかったり手間をかけさせたりしてしまうからですね。
求人エントリー(応募)するときの電話のかけ方
- 【見本】求人エントリー(応募)するときの電話のかけ方
- お世話になっております。
派遣スタッフの◯◯(フルネーム)と申します。スタッフ番号は△△△△です。
応募させて頂きたい求人がありご連絡いたしました。求人番号は□□□□です。
はじめにあいさつをして「名前」と「スタッフ番号」を言い、「求人にエントリーしたい」という用件を言います。
そして、伝えなければいけないのが「求人番号」です。
派遣会社は常に何千件、何万件の求人を扱っており、情報は毎日更新されています。
「先日掲載されていた一般事務に応募したいのですが…」などと言われても、派遣会社はどの求人か判断がつきません。
求人番号は、案件の上部に書かれていることが多いので、すぐに伝えられるようにメモしておきましょう。
求人への応募はWEBエントリーを主流で行っていますが、逃したくない案件を見つけた場合、担当者にあなたの意欲を直接伝えられる電話エントリーがおすすめです。
派遣会社または担当者へ折り返すときのかけ方
着信または派遣会社から留守電メッセージが入っていた場合、「折り返しお電話ください」でも「またお電話します」でも、電話を受けた方から折り返すのがマナーです。
この章では、「派遣会社に折り返し電話する場合」と「担当者に直接折り返す場合」の2パターンに分けて、電話のかけ方を説明していきます。
派遣会社に折り返し電話する場合
- 【見本】派遣会社に折り返し電話する場合
- お世話になっております。
派遣スタッフの◯◯(フルネーム)と申します。スタッフ番号は△△△△です。
□時頃に◇◇さまよりお電話を頂いていたようなので折り返させて頂きました。
派遣会社に折り返し電話をして担当者に取りついでもらう際は、「誰から電話があったのか」を伝えましょう。
派遣会社には多くの営業担当者やコーディネーターがいるため、「先ほど電話を頂いたようなのですが…」だけでは、電話口に出た人が誰に取りついでよいかわからないからです。
担当者に直接折り返す場合
次に、担当者の携帯などに直接折り返す際のかけ方、または担当者が電話に出たときの応対の仕方です。
- 【見本】担当者に直接折り返す場合
- お世話になっております。
派遣スタッフの◯◯(フルネーム)と申します。先ほどは電話に出られず失礼いたしました。
留守電にメッセージを頂いていましたのでご連絡させて頂きました。
電話に出られなかったことへのお詫びと、留守電が入っていたので折り返したことを伝えてください。
また、営業担当者からの電話は「求人紹介」のケースも多いので、ペンやメモ帳、スケジュール確認ができるものを準備しておくとよいですね。
仕事を休む際の電話のかけ方
仕事を休む際は、あなたが実際に働いている派遣先企業と派遣会社の両方へ連絡する必要があります。
派遣会社はあなたの雇用主なので、勤怠状況を把握する必要があるからです。
電話する順番は、「1.派遣先企業」→「2.派遣会社」です。
それぞれの電話のかけ方を説明していきます。
1.派遣先企業への電話
- 【見本】派遣先企業への電話
- おはようございます。
△△(派遣会社名)から派遣されている◯◯(フルネーム)と申します。昨晩から熱が下がらないので(休む理由)、本日はお休みさせて頂いてもよろしいでしょうか。
派遣会社には連絡しておきます。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
企業によっては、複数の派遣会社から派遣スタッフを受け入れていることがあります。
そのため、まずはあなたが「どこの派遣会社」から派遣された「誰」なのかを明らかにします。
会社の規模が大きい場合は、「△△(派遣会社名)から派遣されている□□部◇◇課の◯◯(フルネーム)と申します。」と所属部署まで伝えるとよいですね。
連絡をいれるのは直属の上司宛てにしますが、出社していない場合は伝言をお願いしてもOKです。
連絡は、始業開始15分前までを目途にしておきましょう。
始業時間が過ぎてからの連絡は、NG。
寝坊やバックレを疑われたり、「何かあったのでは?」と心配をかけてしまったりするので避けてくださいね。
また、「休みます」ではなく「お休みしてもよいか?」と許可をもらう言い方の方が好印象です。
2.派遣会社への電話
- 【見本】派遣会社への電話
- おはようございます。
A社に派遣している◯◯(フルネーム)と申します。スタッフ番号は△△△△です。
昨晩から熱が下がらないので(休む理由)、本日はお休みさせて頂く旨を派遣先の□□部長(派遣先の上司)へ連絡いたしました。
ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
派遣会社に電話する目的は、休みの許可をもらうことではなく「報告」です。
すでに「派遣先企業に連絡して、休みの許可をもらった」ことを簡潔に報告してください。
派遣登録は電話よりWEB登録・来社登録がメイン
派遣登録はWEBのみで登録完了、またはWEB登録後に登録会へ参加(来社登録)するのがメインです。
WEB上での登録は、必要な情報を登録者自身で入力するので、派遣会社が情報入力をする手間が省け、さらに登録情報の管理がしやすくなるためです。
また、WEBで詳細情報を入力することで
- 履歴書や職務経歴書がいらない
- 登録会の所要時間が短縮される
と登録者側にもメリットがあります。
最近は日中忙しい人や、近くに派遣会社の登録拠点がない人のために、来社不要のWEBのみで本登録ができる派遣会社も増えていますよ。
詳しくは、「来社不要!ネットだけでWEB本登録が安全にできるおすすめの人材派遣会社」の記事で解説しているので参考にしてみてください。
「電話登録可能」のほとんどは仮登録ができるだけ
「電話登録可能」としている派遣会社もありますが、多くの場合「電話登録=仮登録or登録会予約」を意味しています。
つまり、電話では仮登録のみを行い、結局はWEBから詳細情報を入力しなければいけなかったり、電話でできるのは登録会予約のみだったりというケースがほとんど。
WEB入力も登録会への参加もせずに、電話1本で登録が完了する派遣会社はないと思ってください。
電話登録は、
- ネット環境のない人が登録会の申し込みをする
- 登録の前に質問したいことがある
といった場合に利用するにはよいです。
しかし上記以外の方は二度手間になるため、はじめからWEB登録するのをおすすめします。
パソナとマンパワーグループは「電話面談」ができる
WEB登録は必要ですが、電話面談だけで派遣登録を完了できるのが、パソナとマンパワーグループです。
通常、電話で本登録をした人は「お仕事紹介を受ける際に来社が必要」となります。
しかし、パソナとマンパワーグループは、お仕事紹介を受けても、来社する必要がありません。
ただし、お仕事紹介を受けるまでに下記の入力をすべて完了させておいてくださいね。
事前にマイページで行うのは、下記の4点です。
- 個人情報・職歴・スキルのWEB登録
- 本人確認書類をパソコンやスマホからアップロード
- 解説動画の視聴
- 自宅で適性検査とスキルチェックの受講
派遣会社に電話してもよい時間帯や曜日
平日の日中は仕事をしているので、派遣会社への電話は夜や土日にしたいと思う人もいると思います。
結論から言えば、派遣会社への電話は「営業時間内」であれば夜でも土日でも問題ありません。
最近は平日の日中に働いている人でも利用しやすいよう「夜8時まで」「土曜は通常営業」といった派遣会社もあるからです。
ただし、担当者の名刺に書いてある携帯番号に土日や早朝、夜間に電話するのはマナー違反です。
自分自身に置き換えてみても、休みの日や帰宅後に仕事の電話が入るのは嫌ですよね?
携帯に電話をしてもよいのは、基本的には平日の営業時間内、また、担当者から「何時でもよいので携帯にご連絡ください」といった留守電が入っていた場合のみと心得ておきましょう。
派遣会社の営業担当者から折り返しの電話がこない理由
という経験がある人も多いと思います。
折り返しの電話が来ない理由の一つが、営業担当者の忙しさにあります。
派遣会社の営業担当者は、一人で50~100人ほどの派遣スタッフを担当しており、日々求人案件のメールを送り、電話をし、交渉を行っています。
ほかにも、営業担当者には下記のようなさまざまな業務があります。
- 新規の派遣先企業の開拓
- 既存の派遣先企業との交渉
- 派遣スタッフと企業の顔合わせへの同行
- 既存スタッフのフォロー(派遣先に様子を見に行くなど)
- 各種問い合わせへの対応
緊急性の高い業務も多いことから、折り返しの電話が後回しになっているケースがあります。
また、「折り返しの電話がいつも夜遅くに来る」こともあります。
営業担当者が日中外回りをしていて、帰社後に折り返しの電話をするためですね。
急ぎの用件や折り返しの電話がなかなか来ない場合は、自分から再度連絡し、つながらない場合は「至急連絡がほしい」と伝言してもらいましょう。
電話がつながらない場合はメールを送ってもOK
- 何度電話しても担当者から連絡が来ない
- 折り返し電話をしたら担当者が不在だった
このような場合は、「お電話がつながりませんでしたのでメールにして失礼いたします。」と添え、用件をメールしましょう。
基本的に頂いた電話には、電話で返すのはマナーですが、電話をしても連絡が取れない場合はメールで用件を伝えても問題ありません。
まとめ
電話が苦手な人も多いと思いますが、「エントリー」「問い合わせ」「頂いた電話への折り返し」「休む際の連絡」など、派遣の仕事をしていくうえで電話をするケースは少なくありません。
ただ、派遣会社への電話は、
- 最初に名前と登録番号を言う
- 用件を簡潔に伝える
といった基本を押さえ、感じのよい話し方を心がければ十分。あとは慣れです。
肩の力を抜いて挑戦してみてくださいね。