派遣のお仕事探し中に気になる求人がいくつか見つかり、「どれに応募しよう」と迷った経験はありませんか?
結論から言うと、気になる求人がいくつかあった場合、複数エントリー(応募)してもOKです。
他に登録している派遣会社にも、同時に応募して問題ありません。
下のグラフは、当サイトが全国の派遣社員100名に行ったアンケート結果です。
半数以上の人が「同時期に2つ以上の案件にエントリーした」と回答しています。
また、具体的に何件エントリーしたか聞いてみると…
2~3件の人が多い中、5件以上同時にエントリーした人もいました。
この結果からも、複数エントリーが決して特別なことでないとわかりますね。
ただし、複数エントリーするには注意点もあります。
当記事では、
- エントリーの流れ
- 複数エントリーの注意点
- エントリー後のキャンセル方法
など、詳しく解説していきます。
この記事を読めば複数エントリーのルールがわかり、効率よく仕事探しできるようになりますよ。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
派遣求人は「複数エントリー」も「同時エントリー」もOK
派遣求人へ複数応募をしたい場合、以下どちらのパターンでも可能です。
- ひとつの派遣会社で、複数の求人案件にエントリーする
- 複数の派遣会社へ、同時に求人エントリーをする
なぜ複数エントリーまたは、同時エントリーが可能なのか?それには、理由が2つあります。
「エントリー=採用」ではない
エントリーはあくまでも「求人に対する応募」であり、エントリーしたからと言って、必ず採用されるわけではありません。
なぜなら、人気がある求人案件は応募者も多く、むしろ採用されない可能性の方が高いのです。
求人の掛け持ちをすることに罪悪感をもつ人もいるかもしれませんが、新卒の就職活動でも、ほとんどの人が複数の会社を受けているように派遣のエントリーも考え方は同じです。
希望に合う求人があったら、いくつでもエントリーしてOK。
その中から採用された企業で働けば良いのです。
エントリー結果が出るまでには時間がかかる
2つ目の理由は、エントリーをしてから結果連絡がくるまでに時間がかかるケースもあるためです。
下記は、派遣社員100名に行った「エントリーの結果がいつきたか?」についてのアンケート調査です。
当日または翌日にきた人は100名中48名でしたが、半数以上の人は返事がくるまでに2日以上かかったと回答しています。
中には、1週間以上連絡がこなかった人もいました。
1週間待って結果がNGだった場合、待っていた時間が無駄になってしまいます。
もしかしたら、この期間にほかに良い求人が出ていた可能性もありますよね。
そのため、派遣の仕事を探している最中は常にアンテナを張り、良い求人を見つけたらすぐにエントリーすることをおすすめします。
複数エントリーする際の注意点3つ
複数エントリーすること自体に何も問題はなく、むしろ効率的に就業活動をするためには積極的に行った方が良いくらいです。
ただし、注意点が3つあります。
1.本当に働きたい仕事に絞る
エントリーは、本当に働きたい仕事に絞ることが鉄則です。
なぜなら、社内選考や顔合わせまで進んだ後に、「やっぱりこの条件だと無理です」となると、派遣会社にも企業にも無駄な時間と手間をかけさせてしまうからです。
また、譲れない条件があったにも関わらず、断りづらくなって就業してしまった場合「仕事が辛い」「通勤が苦痛」「交通費がかさむ」といったことにもなりかねません。
エントリーする際は、仕事内容はもちろんのこと、その他の条件も細かくチェックし、本当に働きたいと思える仕事に絞ってエントリーしましょう。
- 仕事内容
- 時給
- 通いやすさ(最寄り駅・電車の路線・駅チカなど)
- 交通費がどれくらいかかるか(2020.4月から交通費が別途支給されます)
- 残業の有無(残業が多い・少ないなど)
2.スケジュール管理を行う
複数エントリーする際は、手帳やスマホのスケジュール機能を利用して、エントリーした求人のスケジュール管理をしっかり行いましょう。
自分が応募した求人をきちんと把握しておけば、派遣会社から「先日ご応募頂いた案件の件ですが…」と連絡をもらっても、「え~と、どの案件でしたっけ?」といった失礼な対応にならずに済みます。
スケジュールには、
- どこの派遣会社
- どの案件に
- いつ応募したか
を記入しておきましょう。
またエントリー済の案件の合否は、各派遣会社のマイページより確認できます。
顔合わせなどお仕事紹介があれば、電話連絡があります。
1週間経ってもなんの連絡も無いのであれば、社内選考に不合格しているので次の案件へ応募しましょうね。
3.顔合わせまで同時進行するのは避ける
複数エントリーはOKですが、派遣先企業との顔合わせまで他案件と同時進行することはおすすめできません。
「顔合わせ」は実質面接の意味合いがあり、顔合わせまで進んだ後に辞退されると、派遣会社にも派遣先企業にも迷惑がかかるためです。
派遣会社は、たくさんの派遣スタッフの中からあなたを選んで派遣先企業に紹介していますし、企業もあなたを受け入れるつもりで顔合わせを行っています。(※顔合わせの結果、採用に至らないケースもあります)
そのため、顔合わせ後に辞退されると、派遣会社は代わりの人を探して顔合わせの段取りを組み直す必要があります。
また、派遣スタッフを雇いたい企業は、
- 急にやめた人の穴埋め
- 産休や育休をとる社員の代替
- 新規事業やプロジェクト立ち上げに伴う増員
といった理由で採用を急いでいるケースも多いため、採用が遅れると業務に支障が出てしまいます。
顔合わせが決まった後にも関わらず、辞退するような派遣スタッフを、紹介した派遣会社のメンツも丸つぶれというわけですね。
上記の理由から、顔合わせの同時進行は各方面に多大なる迷惑をかけるためおすすめできません。
万が一、顔合わせ時期が重なりどちらも採用された場合は、一刻も早くどの企業を選ぶか決め、派遣会社に連絡しましょう。
顔合わせについて詳しく知りたい人は、「派遣先企業との顔合わせ(職場見学)は何をする?何を聞かれる?よくある質問と回答例を紹介」の記事で解説しているので参考にしてみてください。
派遣会社でのお仕事エントリー(応募)の流れ
それでは、お仕事エントリーの流れを見ていきましょう。
※お仕事エントリーをするには、事前に派遣登録が必要です。
派遣会社でのお仕事エントリー方法
- エントリー(応募)派遣会社のウェブサイトから希望条件に合った求人を探し、気に入った案件があったらエントリーボタンを押すのが一般的です。この後、派遣会社によっては「エントリー受付」のメールや電話がくる場合もあります。
- 社内選考応募者のスキルや条件が企業の希望とマッチするかどうかを派遣会社が精査します。応募者多数の場合は、よりマッチ度の高い人を選びます。
- 結果の連絡がくるエントリー当日から1週間くらいの間に、社内選考の合否結果が連絡きます。
遣会社の求人をまとめて扱うサイトのこと。
社内選考に通った場合
社内選考を通過したら、次は派遣先企業との顔合わせを行います。
顔合わせで採用が決まったら、派遣会社と雇用契約を結んで就業開始となりますね。
※お仕事の案件によっては、顔合わせなしで就業開始する場合があります。
社内選考に落ちた場合
社内選考に落ちると、派遣会社から「残念ながら今回は…」といった連絡がきます。
選考に落ちる理由は、「スキル不足」「自分よりもスキルの高い人がいた」「企業が求める条件と合わなかった」などさまざまですが、派遣会社から詳しい理由を説明されることはありません。
ただ、社内選考で落ちるケースが珍しいことではないので、あまり気にせず次の案件に応募しましょう。
派遣求人情報サイトでのお仕事エントリー方法
派遣求人情報サイトでたまたま見つけた案件に、応募したい場合もあるでしょう。
お仕事へエントリーするには、先に派遣求人情報サイトへの登録が必要となります。
求人情報サイトからエントリー→派遣会社での社内選考→合格の場合のみ派遣会社へ登録しにいく→お仕事紹介を受ける→合否結果の連絡がくる
※お仕事紹介を受けるには、案件を扱っている派遣会社への登録が必要です。
派遣のお仕事エントリーは電話がおすすめ
検索ページからエントリーするのは主流ですが、「この案件で働きたい」「できるだけ早く働きたい」という場合は、電話でのお仕事エントリーがおすすめです。
派遣会社は、できる限り早く派遣先企業に人材を紹介したいとの考えから、エントリーは早いものがちのケースも多いため、あなたがウェブエントリーをして返信を待っている間に他の人に決まってしまう可能性があります。
また、派遣会社には新しい案件が絶えず入るため、タイミングによってはサイト掲載前の案件を紹介してもらえることもあります。
絶対に働きたい求人を見つけた人や、すぐに働きたい人は、ぜひ電話エントリーをしてみてください。
電話エントリーの方法がいまいち分からない人は「【見本付き】電話のかけ方や名乗り方は?派遣会社との電話対応マナー」の記事を参考にしてみてくださいね。
電話エントリーをする際は、希望の求人番号(案件番号)を控え聞きたいことなどあらかじめメモしておきましょう。その他自分のスケジュールが確認できるものを、手元に準備しておいてくださいね。
エントリー結果が遅い場合は自分から連絡する
エントリー結果がなかなかこない場合は、自分から「先日エントリーした求人の件はどうなりましたか?」と派遣会社に連絡して聞きましょう。
社内選考に時間が、かかっている場合がほとんどです。
しかしまれに、
- メールで結果を通知したけど「迷惑メールボックス」に入っていた
- 派遣会社が連絡を忘れた
といったケースもあるためです。
派遣社員100名に行ったアンケートでは、100名中78名が「エントリー3日後までに派遣会社から連絡がきた」と回答しています。
- 当日:11人
- 翌日:37人
- 2日後:10人
- 3日後:20人
- 4~5日後:7人
- 1週間後:15人
3日経っても連絡がない場合は、念のため自分から連絡を入れましょう。
連絡する際は、自分の登録番号と求人番号(お仕事番号)を伝えるとスムーズです。
求人番号は、案件の上部に書かれているケースが多いです。
エントリー後のキャンセル方法
エントリー後に応募を取り消したい場合は、派遣会社に電話連絡を入れることでキャンセルができます。
ただし、キャンセルが問題なくできるのは、社内選考を通過する前まで。
社内選考を通過して顔合わせの日時が決まってからのキャンセルは、派遣会社にも派遣先企業にも迷惑がかかるため、できる限り避けたいものです。
では、顔合わせの日時が決まった後にキャンセルをしたい場合はどうすれば良いのでしょうか。
「他の仕事で話が進んだ」と正直に伝える
「他の仕事で社内選考を通過したので、この求人案件はキャンセルしたい」と正直に伝えるのが一番です。
「複数エントリーをした結果、同時期に2つの社内選考を通過したので一方をキャンセルしたい」というケースは、派遣会社としてはよくあること。
顔合わせ日時まで決まった後のキャンセルはできる限り避けたい状況ですが、まわりくどい言い訳ではなく、ハッキリ言ってもらった方が派遣会社も納得できます。
ただし、顔合わせまで進めてもらったことに感謝し、丁寧にお礼を言いましょう。
辞退の意思は一刻も早く伝える
言いにくいことは後回しにしてしまいがちですが、辞退の意思は一刻も早く伝えましょう。
早く言ってもらった方が、派遣会社側もすぐに次の人を紹介する段取りが組めるからです。
担当者に電話がつながらない場合は伝言をお願いしたうえでメールを送り、できるだけ早く辞退の意思が担当者に伝わるようにしてください。
複数エントリーしていることを事前に伝える
顔合わせまたは採用が決まりそうだという電話があった時に、派遣会社の担当者へ「複数エントリーをしていること」、「他社でも並行して応募していること」をあらかじめ伝えておくとよいです。
たとえば、断りをいれたいときや案件を迷っているときに「同時応募しているって言ってたもんね…」と納得してもらいやすくなるためもあります。
派遣エントリーのバックレは絶対ダメ
エントリーをしたままバックレたり、派遣会社からの連絡をスルーして他社の手続きを進めることは絶対にやめましょう。
派遣会社からの信頼を失い、仕事の紹介を今後してもらえなくなってしまいますよ。
社内選考に通過した場合、派遣会社はあなたを選ぶために他の人を断っています。
すでに派遣先企業との顔合わせに向けて話が進んでいる場合は、バックレやドタキャンをされると、あなたを紹介した派遣会社の立場もなくなってしまいます。
キャンセルをするなら1分でも早く連絡してください。無断キャンセルは絶対にやめましょう。
バックレるリスクについては、「派遣先の仕事をバックレるとどうなるのか?無断欠勤のリスクとその後の対処方法も合わせて紹介」の記事も参考にしてみてください。
まとめ
効率よく就業活動をするために、複数エントリーはおすすめの方法です。
条件の良い求人には募集が集中することからライバルも多く、1件1件結果を待って次のエントリーをしていては採用までに時間がかかってしまうからですね。
ただし、同時進行しても良いのは「エントリー」の時点まで。
顔合わせまで掛け持ちしてしまうと、派遣会社や派遣先企業へ迷惑がかかってしまいます。
ぜひルールを守って、効率よく就業活動を進めてくださいね。