派遣社員として研究開発職をしている方に、『派遣を選んだキッカケ』を聞いたところ、「研究職は正社員になるのが難しいから」という理由が多いとわかりました。
- 正社員の研究職は募集が少ない
- 国家資格者やマスターでないと研修職に就くのは難しい
など、「本当は正社員になりたいけど難しいから…」とお悩みなら、派遣会社への登録がおすすめです。
派遣は正社員採用よりもずっと門戸が広く、募集求人数も多いため、研究職の仕事に就ける可能性が高いからです。
「でも、派遣の就業先ってどうなの?」と思う人もいるかもしれませんが、その点も安心してください。
研究職専門の派遣会社では、大手メーカーや大学の研究施設の求人を数多く扱っています。
正社員にとって狭き門である企業にも、派遣社員としてなら就くことが可能なのです。
また、派遣会社のなかには正社員へのキャリアチェンジ体制を整えているところも多いため、派遣を足がかりにして正社員になる道もあります。
伊藤 陽介
株式会社ビズヒッツ代表の伊藤です。
当記事では、研究職・理系の上質な求人が多い派遣会社をランキングにしました。
ぜひあなたの目で、「派遣研究職にはどのような求人があるのか」「派遣研究職はどのような働き方ができるのか」を確かめてみてください。
研究開発職・理系におすすめの派遣会社ランキング
ではさっそく、研究開発職・理系で働きたい人におすすめの派遣会社をランキング形式で紹介します。
なおランキングは、以下をもとに編集部が独自に順位付けしています。
各派遣会社の特徴や、おすすめポイントなども紹介しているので、派遣会社選びの参考にしてみてください。
【1位 パーソルクロステクノロジー】IT・エンジニア系開発職に強い
パーソルクロステクノロジーは、テンプスタッフのIT事業を担う「テンプスタッフ・テクノロジー」と、「インテリジェンス」の派遣部門が統合した、IT・機電エンジニア専門の派遣会社。
WEBアプリケーションから、産業機械、ロボットまで、IT・機電分野の開発の求人を得意としています。
需要の高いエンジニア系開発職は、時給の高さが魅力。
パーソルクロステクノロジーの求人は9割以上が経験者向けですが、そのぶん2,500~3,000円といった高時給案件が多数あります(※)。
また、公式サイトの求人ページには「月の残業時間の目安」が明記されているので、ワークライフバランスを考えたお仕事選びができるのも嬉しいですね。
交通費に関しては、他社に先がけて2019年4月から全案件で支給を開始しています。
※調査日2020年8月25日
職種一覧 | IT(開発エンジニア・サーバーエンジニア)、機械系(製品開発・研究・実験・CAE解析)、電気・電子系(製品開発・研究・実験・試験)、化学材料系エンジニアなど |
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- IT・機械・電気・電子系の研究・開発に強い
- 全案件で交通費支給
- 2,500~3,000円の高時給案件が多数
【2位 WDB】未経験・文系でも研究職ができる
WDBは創業30年以上(※1)の研究職専門の派遣会社。
理学系の研究職派遣で働く人の1/3がWDBグループから就職しており、医薬品・化学・食品業界、公的研究機関、国公立大学に数多くの取引実績があります(※2)。
味の素/三菱電機/京都大学/東京大学/産業技術総合研究所/武田薬品/大阪大学/日東電工/カネカ
「でも研究職って理系出身か、経験やスキルが必要でしょ?」と思う人も多いと思いますが、WDBなら『未経験』でも『文系出身』でも研究職に就くことが可能。
WDBでは、実験室での安全知識から基本的な実験手法まで、専門性の高いスキルが身につく研修が数多く用意されているからです。
実際、WDBでは4割近くが文系出身(※2)であり、未経験の方がイチから研修を受けて研究職に就いた実績も多数あります。
社会保険、各種休暇、通勤費全額支給はもちろん、他社にはないオリジナルの福利厚生も充実していますよ。
(※1)2023年9月時点
(※2)「WDB」公式サイトより(2023年9月時点)
- 特別ボーナス制度(就業日数が110日以上の人対象)
- 就業後の定期研修(振り返り研修など)
- 支店ごとのキャンペーン(転居支援金など)
職種一覧 | 研究、開発、分析、評価、製造(医薬品・食品・化粧品・科学・電気・電子・機械・工学・材料・素材)、薬事(臨床開発モニター・治験コーディネーター・治験事務)など |
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- 大手企業・研究機関・国公立大学への求人実績多数
- 「未経験」「文系」でも研究職が目指せる(※2)
- ボーナス・無料研修コースなど福利厚生が充実
【3位 テンプスタッフ】女性の働きやすい求人が多数
テンプスタッフは、「求人数」「担当者の質」「福利厚生の充実度」が業界の中でも多数。
また、実際に利用している派遣スタッフの口コミ評価が高いのも特徴です。
当メディアが行った大手派遣会社ランキングの投票結果でも1位となっています。
また、テンプスタッフは創業者が女性であることから、女性にとって働きやすい求人やサポート体制が充実しているのも特徴。
たとえば、
- 時短
- 週3回
- 週数回リモート
- 時差通勤
といったムリのない働き方ができる求人、「ママ向けセミナー」の開催、ベビーシッターや家事代行の割引サービスなどがあります。
研究職専門の派遣会社ではありませんが、研究開発・臨床開発の求人数は常時2,000件以上(※)と、理系専門の派遣会社に引けを取りません。
※調査日2020年8月25日
職種一覧 | 研究開発、実験、検査、分析、試作業務、臨床開発、医薬情報関連業務(テレマーケティング)、研究資料移管業務など |
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- 求人数・担当者の質・福利厚生において業界の中でも多数
- 働く女性へのサポートが手厚い
- 利用者の評価・満足度が高い
【4位 チャレッジ】無料研修制度が充実
チャレッジは、大手人材派遣会社「テンプスタッフ」の理系・研究職に特化したサービスブランド。
登録者向けの無料研修が充実しているのが特徴です。
長年の実績から企業や研究機関からの信頼も厚く、幅広い業種・職種の求人を扱っています。
未経験から始められるお仕事も多数あるため、スキルに自信がない、経験が浅いといった方は、研修を受けながらキャリアアップしていくことも可能ですよ。
創業以来、女性の働きやすさを追求している会社であることから、病児保育やベビーシッターサービスなど、働く女性のための制度も整っています。
職種一覧 | 研究、実験、分析(バイオ・基礎研究・化学分析試作開発・品質管理・検査・測定・評価)、理系事務(生物・化学・医薬・農学・食品科学)、臨床開発(開発モニター・モニターアシスタント・データマネジメント)、栄養士・管理栄養士(食品メーカー開発業務)など |
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- 「研究開発向け」の無料研修を随時開催
- 「理系事務」や「栄養士」のスキルを活かせる求人も多数
- 病児保育・転居支援制度など他社にはない福利厚生も充実
【5位 アドバンテック】社員登用実績のある求人多数
アドバンテックは、全求人の2割が「正社員登用あり」の求人(※)。
そのため、『派遣から社員』へのキャリアチェンジも可能です。
また、全求人の半数以上で就業前に無料研修を受けられるため、
- ブランクがある
- 大学は理系だが、理系と無関係の仕事に就いていた
- 経験が少ない
といった理由で研究職への就業に自信がもてない人にもピッタリの派遣会社です。
※調査日2020年8月25日
職種一覧 | バイオ(遺伝子・微生物・薬理・病理・動物実験)、化学(食品分析・医薬品分析・化粧品分析・化学分析・環境分析・触媒・有機合成・無機合成)、臨床開発モニター、治験コーディネーター、治験事務、薬事申請、市販後調査、特許、文献調査、統計・解析など |
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- 社員登用実績のある求人多数
- 研修制度あり
- 実務未経験から、ブランクのあるシニアまで幅広い求人がある
【6位 RDサポート】土日祝休み&残業なしの求人多数
RDサポートは、求人の80%以上が「土日祝休み」、30%近くが「残業なし」です(※)。
研究職は、残業や休日の自主出勤があたりまえの世界ですが、「仕事一色でプライベートがなくなるのはツライ」「ライフステージの変化により、仕事中心の生活が難しくなった」という人も多いのではないでしょうか。
RDサポートなら、ワークライフバランスを実現できる求人が見つかりますよ。
「未経験可」のお仕事は少なめですが、「学生実験」を経験とみなす求人は多数あります。
実務経験のない方は、コーディネーターに相談してみましょう。
※調査日2023年8月25日
職種一覧 | 品質管理、品質保証、商品開発試作、基礎応用研究、臨床試験関連、製造生産管理、献立作成調理、保健指導、事務関連職、電話オペレーターなど |
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- 求人の80%が土日祝休み(※)
- 残業なしの求人が多め
- 学生実験の経験が活かせる仕事あり
【7位 東レエンタープライズ】東レグループで働ける
東レエンタープライズは、合成繊維や合成樹脂などの素材を扱う大手化学企業「東レ」100%出資の人材サービス会社。
東レの研究施設や商社、アパレル業界など、求人先はほとんどが大手です。
「未経験歓迎」「第二新卒歓迎」から、年収1,000万の社員登用が目指せるミドル世代・経験者向けまで幅広い求人があります(※)。
求人エリアはおもに関西(大阪・京都)と首都圏(東京・神奈川)となっています。
※調査日2020年8月25日
職種一覧 | 科学系研究開発・実験補助、医薬品研究開発・薬品分析、バイオ研究開発・実験補助、治験・薬事、研究事務など |
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- 東レグループで働ける
- 治験・薬事・研究事務の求人も多数
- 東レ100%出資会社で福利厚生も充実
研究開発職・理系の求人数が多い派遣会社ランキング
研究開発職・理系の求人数が多い派遣会社順にランキング形式でまとめています。
ランキング | 派遣会社名 | 求人数 |
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1位 | WDB | 3,189 |
2位 | アドバンテック | 2,227 |
3位 | テンプスタッフ | 1,916 |
4位 | パーソルクロステクノロジー | 1,126 |
5位 | RDサポート | 373 |
6位 | 東レエンタープライズ | 26 |
(調査日:2023年9月20日)
「派遣」の研究開発職がおすすめな人
「正社員になれなかったから」「正社員の求人が少ないから」という理由で派遣の研究開発職を選ぶ人は多いです。
しかし上記以外にも、派遣の研究開発職をおすすめしたい人がいます。
- 理系の大学を出たのに他業種で働いている
- ブランクがあるがもう一度研究職で働きたい
- 同じ会社で長く働けない
- 正社員で働いているが「ワークライフバランス」が取れない
1.理系の大学を出たのに他業種で働いている
大学では理系を専攻したにも関わらず、理系とは全く関係ない仕事をしている人にも派遣はおすすめです。
正社員の場合、研究職はマスターや医療系の国家資格者でないと採用されづらいため、断念して別の道に進む人も少なくありません。
その点、派遣は正社員に比べて入社の敷居が低いため、憧れの研究職や理系の仕事に就くことも比較的容易です。
派遣なら、文系から研究職へ就く道もあるぐらいなので、理系の大学を出ている方であれば、大手メーカーや大学の最先端研究の場に身を置くことも可能です。
就活で研究職を諦めてしまった方にも、派遣はおすすめですよ。
2.ブランクがあるがもう一度研究職で働きたい
結婚・出産・介護などを機に仕事をやめ、ブランクがある人にも派遣はおすすめです。
派遣には、「未経験可」「ブランク歓迎」といった求人も多いためです。
このような求人の場合、就業前に事前研修が受けられたり、OJT制度があったりするので、無理なく仕事の感覚を取り戻していけます。
ブランクを埋めたい方、自信をもって仕事に取り組みたい方は、「無料研修制度」が充実している派遣会社に登録しましょう。
3.同じ会社で長く働けない
「配偶者の転勤が多い」「妊娠や出産予定がある」などの理由から、同じ会社で長く働けない方にも派遣はおすすめです。
派遣はそもそも契約期間を決めて働くため、就職・退職が気軽にできる身軽な雇用形態だからです。
数ヶ月から1年、2年といったスパンで職場を変えられるため、一つの会社で人間関係を固定させるのが苦手な方にもおすすめですよ。
4.正社員で働いているが「ワークライフバランス」が取れない
現在正社員として働いていて、労働状況がツライと感じている人にも派遣をおすすめします。
派遣なら「ワークライフバランス」を重視できるからです。
研究職に残業や休日出勤はつきものです。
時間の制限なく好きな研究に没頭したい人がいる一方で、「プライベートがなくツライ」と感じている人も多いことでしょう。
派遣の場合、勤務時間や勤務日数を契約で決めてからお仕事をスタートするため、「どれくらい働くか」は自分で選択できるのです。
家族がいるので残業はしたくない、仕事中心の生活にはなりたくない、という人にとっておすすめの雇用形態と言えるでしょう。
一方で、たくさん働きたい方は、残業が多めの仕事を選ぶのもアリです。その際も残業代はきちんと発生し、サービス残業はありません。
研究開発職・理系におすすめの派遣会社の選び方
研究開発職・理系におすすめの派遣会社を紹介してきましたが、「結局どこの派遣会社を選べばいいかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
どこの派遣会社に登録すればいいのか悩んでいる方に、選び方のポイントを5つ紹介します。
- 勤務したいエリアの求人数が多い派遣会社を選ぶ
- 研究開発職・理系に特化した派遣会社を選ぶ
- 派遣会社は複数に登録する
- 働きたい職種に強い派遣会社を選ぶ
- 何にこだわって仕事を探すのかを明確にする
上記にあげたポイントをそれぞれ説明していきますね。
1、勤務したいエリアの求人数が多い派遣会社を選ぶ
選び方のポイント1つ目は、勤務したいエリアの求人数が多い派遣会社を選ぶことです。
求人数が多ければ選択肢も広がり、希望にあった仕事が見つかりやすいからですね。
また、求人数が多ければ一つの仕事に応募が集中することも少なくなります。
つまり、採用にも繋がりやすいというわけですね。
求人数は、各派遣会社の求人検索で簡単にわかります。
まずは、自分が働きたい地域にどれくらい研究開発職・理系の求人があるのか調べてみましょう。
2、研究開発職・理系に特化した派遣会社を選ぶ
選び方のポイント2つ目は、研究開発職・理系に特化した派遣会社を選ぶことです。
研究開発職・理系に特化した派遣会社の方が、求人数は多く、さまざまな職種の研究開発職を扱っているからです。
研究開発職の仕事は専門的な分野のため、派遣会社によっては求人をほとんど扱っていないことがあります。
研究開発職に特化した派遣会社であれば、「登録したのに求人がない」という心配はありませんよ。
今回ランキングで紹介した派遣会社のほとんどが、研究開発職・理系に特化した派遣会社です。
ぜひ記事を参考にして自分にあった派遣会社を選んでくださいね。
3、派遣会社は複数に登録する
選び方のポイント3つ目は、派遣会社は複数に登録することです。
複数登録したほうが、仕事の選択肢が増えたり、同じ仕事でも高い時給で働けるためですね。
「複数登録したのがバレたら仕事を紹介してもらえなくなるのでは」と不安に思う方もいると思いますが安心してください。
派遣会社の複数登録は多くの方がやっていることであり、複数登録したことが問題になることはありません。
また、派遣会社によっては「独占求人」を扱っていることもあります。
複数の派遣会社に登録したほうが、さまざまな仕事に出会えるチャンスも広がりますよ。
登録する際には、大手派遣会社や研究開発職に特化した派遣会社を含め2~3社登録するのがおすすめ。
福利厚生や担当者の対応などは派遣会社によって違うので、自分にあった派遣会社を利用するようにしましょう。
派遣会社の複数登録については「派遣会社は2~3社登録がおすすめ!複数登録のメリット・デメリットとは?」の記事を参考にしてくださいね。
4、自分が働きたい職種に強い派遣会社を選ぶ
派遣会社を選ぶポイントの4つめは、自分が働きたい職種に強い派遣会社を選ぶことです。
「研究開発職」といってもさまざまな職種があり、派遣会社ごとに扱っている仕事が違うからですね。
研究開発職・理系の仕事は、「システム系」「バイオ・化学」「メディカル」など、職種もさまざま。
「自分のやりたかった仕事が少ない」なんてこともあり得るので、登録する前にどのような研究開発職を扱っているのかをよく確認するようにしてください。
5、何にこだわって仕事を探すのかを明確にして派遣会社を選ぶ
派遣会社を選ぶポイントの最後は、何にこだわって仕事を探すのかを明確にして派遣会社を選ぶことです。
派遣会社にはそれぞれ特徴があり、得意分野があるからです。
仕事を探す際には、「時給の高さ」「仕事内容」「短時間勤務」など、人によって重要視するポイントが違いますよね。
まず、自分はどんな条件を重視しているかを考えてみましょう。
「やっぱり時給は高いほうがいい」という方は、高時給の仕事を多数扱っている派遣会社がおすすめ。
また、「ゆくゆくは正社員になりたい」という方は、紹介予定派遣や正社員登用のある派遣会社に登録するようにしましょう。
派遣会社の求人検索では、「時給」をはじめ、さまざまな条件を指定して検索ができます。
登録しなくても検索はできるので、いろいろな派遣会社で求人検索してみるのをおすすめします。
まとめ
- 研究職の正社員求人は少ない
- 研究職で食べていくのは難しい
- ワークライフバランスの取れた働き方をしたい
そんな悩みを解決できるのが派遣研究職です。
研究開発職・理系のお仕事をしたい方は、雇用形態の一つとしてぜひ派遣研究職も選択肢に入れてみてください。