医療事務の派遣社員48名の口コミ!医療事務派遣の仕事内容・メリット・おすすめの派遣会社

  • 未経験でも医療事務のお仕事ってできるの?
  • 医療事務には資格が必要?
  • 医療事務って毎日どんな仕事をするの?

昔から変わらず人気の高い職種「医療事務」ですが、「具体的にどんな仕事をするのか」「経験や資格が必要なのか」など、気になることも多いのではないでしょうか。

この記事では、医療事務の仕事内容や、医療事務として働くうえでのメリット・デメリット、就業するにあたって役立つ資格などについて、医療事務の派遣社員48名の口コミアンケート結果を元に解説していきます。

医療事務についての疑問がスッキリ解決できる内容となっているので、医療事務の仕事に興味のある人や医療事務の実情を知りたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

【調査概要】

  • 調査対象:派遣の医療事務の経験がある方
  • 調査期間:2019年7月12日~7月15日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 有効回答数:48人

派遣社員が行う医療事務の仕事内容

医療事務のお仕事は、派遣社員でも正社員・パート・アルバイトと同じ仕事内容になります。

まずは医療事務の具体的な仕事内容を見ていきましょう。

「医療事務」の仕事は大きく2つに分けられます。

  1. 毎日行う「受付業務」
  2. 毎月10日までに行う「レセプト業務」

1.毎日行う「受付業務」

医療事務の仕事の一つが、毎日行う「受付業務」です。

来院した患者さんをお迎えし、診察券や保険証の確認をしたり、診察が終わった患者さんの会計をしたり、といった私たちが病院でよく見かける仕事です。

他にも、医療事務には毎日たくさんの受付業務があります。

医療事務の「受付業務」の一例

  • 問診票を元にカルテを作成
  • 診察券の確認・発行
  • 保険証の種類や期限の確認
  • 診察室や検査室への案内
  • 小さなお子さんやお年寄りの介助
  • レセコン(※)に診療内容の入力
  • 診療費の会計
  • 再診・予防接種・健康診断の予約管理
  • 各種書類の手続き
  • カルテの整理
  • 電話応対
  • 院内の清掃
レセコンとは?

診療情報を入力するコンピュータのこと。「レセプトコンピュータ」の略

さらに入院施設がある病棟に勤務する場合は、

  • 入退院の事務手続き
  • 病室の手配や案内
  • 患者さんへの入院に関する説明
  • 手術や検査のスケジュール管理

といった業務もあります。

以下は、患者さんが来院してから帰るまでの一般的な医療事務のお仕事です。

医療事務の仕事の流れ

2.毎月10日までに行う「レセプト業務」

医療事務のメインとなる大切な仕事が、毎月月末から月初にかけて行う「レセプト業務」です。

※レセプト業務とは
レセプト(診療報酬明細書)を作成して保険機関へ提出するまでの一連業務を指します。

私たちが病院で支払うお金は、保険の種類によって負担額は違いますが、実際にかかった診療費の1~3割となります。

【3割負担の例】
患者さんの負担額

では、残りの9~7割はと言うと、病院側が保険機関(国保なら「国民健康保険団体連合会」、健保なら「社会保険診療報酬支払基金」)へ請求してお金を受け取ります。

この保険機関へ請求する明細書を「レセプト」と言います。

レセプトは毎月10日までに、前の月に来院した患者さん全員分を作成し、まとめて保険機関に提出しなければなりません。

レセプトの内容に不備があると、診療報酬(診療費)が受け取れなかったり、受取額が減ったりすることから、病院の収入に多大な影響を及ぼします。

そのためレセプト業務は医療事務のなかでも、特に重要な仕事となりますね。

医療事務は未経験者OKだけど資格はあった方がいい

「医療事務のお仕事って、資格は必要なの?」

と思う人は多いのではないでしょうか。

結論から言えば、未経験者で資格がなくても医療事務のお仕事はできます。

ただし派遣社員として働くのであれば、資格はもっているに越したことはありません。

理由は2つあります。

  • 未経験でも資格があれば採用される率が高くなる
  • 医療事務の勉強をしている人の方が即戦力になりやすい

未経験でも資格があれば採用される率が高くなる

資格のあった方が良い一つ目の理由は、医療事務の資格をもっていることで、即戦力になれることを採用担当者へアピールできるため採用率は高くなります。

医療事務の資格試験は数十種類あります。

その多くが、

「医療機関でスムーズに仕事を行える知識や能力」

を勉強する内容となっています。

つまり、資格を取得していれば未経験者でも「医療事務として必要な知識や能力」を備えていることが客観的に証明できますね。

また、医療事務の仕事は女性に人気が高く、「未経験者歓迎」の求人に「経験者が応募する」ケースも多々あります。

同じ職場を希望するライバルが多くいるなかで「経験も資格もない」となると、資格をもつ希望者に比べて、社内選考で採用される確率は低くなる可能性があります。

【医療事務が女性に人気の理由】

  • 専門性の高い仕事なので資格や経験があれば、結婚・出産によるブランクがあっても仕事復帰しやすい
  • 医療機関は全国どこにでも存在するため、居住場所が変わっても仕事を見つけやすい
  • 将来的にもニーズが続く仕事である

医療事務の勉強をしている人の方が即戦力になりやすい

医療事務は資格取得のために学んだことが、実際に働くことになった現場で即役立ちます。

医療事務の資格試験は、

  • 患者さんに対する応対方法
  • 医療保険制度
  • 診療報酬請求書の作成方法

のような実務に直結する内容なので、試験勉強をしていれば、実際の現場で必要な知識や心構えを一通り学べます。

医療事務の仕事は、患者様への応対だけでなく診察内容によってつける点数も把握しなければいけません。

特に診療報酬請求書の作成は、見たり聞いたりしただけではわかりにくい部分が多いので基礎的な知識はもっていた方が理解しやすいです。

派遣社員の場合、一般企業の正社員ほどじっくり時間をかけて仕事を教えてもらえる機会は少ないため、医療事務の知識が全くない状態で仕事をはじめると苦労します。

【口コミ】

  • 医療点数の知識がなく、分厚い本で調べたり先輩に聞いたりしながら点数をだし、それを会計しなければいけないことが本当に大変だった
  • 「見て慣れろ、覚えろ」という空気で、忙しさのあまり新人は教わる時間がとれない
  • 知識が少ないと白い目で見られるところがあった
〔出典〕独自アンケート調査

当サイトが医療事務の経験者に行ったアンケートの方でも、事前に資格取得のための勉強をすることは、就業後苦労しないために有効な手段であることがわかります。

医療事務資格におすすめの3選

医療事務には、数十種類の民間資格があります。

看護師のように資格がなくても仕事に就けますが、資格をもつことで採用に有利になり、実際の仕事でも役立ちます。

この章では、数ある医療事務資格のなかから、おすすめの医療事務の資格を難易度別に3つ紹介します。

【★☆☆難易度・易】医療事務認定実務者試験

医療事務の仕事をはじめる前に、基本的な仕事内容や心構え・仕事の流れを知りたい人におすすめなのが、「医療事務認定実務者試験」です。

この試験は毎月行っており、在宅でテキストを見ながら受験できます。

合格率60~80%と難易度も低いため、「医療事務に応募する際に何か履歴書に記載する実績がほしい」という人にもおすすめですね。

合格率 60~80%
試験日 年12回(毎月)
試験場所 在宅
受験料 5,000円

【★★☆難易度・中】医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)

「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」は、40年以上の歴史があるメジャーな医療事務の資格試験です。

過去4年の合格率は、63.7%と難易度もそれほど高くありません。

しかし、「レセプト業務」や「患者さんの応対方法」といった実務に直結する試験内容となっているため、メディカルクラークに合格すれば医療事務の基礎スキルがあることを証明できます。

年12回の在宅試験で、資格取得ができます。

合格率 平均63.7%
試験日 年12回(毎月)
試験場所 在宅
受験料 7,500円

【★★★難易度・難】診療報酬請求事務能力認定試験

「診療報酬請求事務能力認定試験」は、医療事務資格の最高峰と呼ばれ、実際に働く医療機関において、最も評価が高いと言われる資格試験です。

というのも、平均合格率が30.2%と最も難易度の高い試験だからです。

しかし難関試験なだけに、合格すれば医療事務としての高い知識が証明できるため、実務経験がなくても採用に有利となります。

合格率 平均30.2%
試験日 年2回(7月・12月)
試験場所 全国17ヶ所の会場
受験料 9,000円

医療事務として働く派遣社員の1日

医療事務として働く派遣社員は、毎日どのようなスケジュールで働いているのか、1日の流れを見ていきましょう。

【都内の総合診療科クリニックで働く派遣社員Aさんの1日】

8:30 出勤
診療開始の30分前に出勤。制服に着替え、院内の清掃をする。レジの準備をし、レセコンを立ち上げ、受付まわりを整理する。
9:00 午前の受付開始
入り口を開け、患者さんを迎え入れる。受付直後は1日のうちで最も忙しい時間帯。受付順に診察券の確認、カルテの準備、診察後の会計の業務を繰り返す。
12:00 午前の受付終了
「午前の受付終了」は12時だが、忙しい時期は患者さんの診療や治療が終わるのは12時半~13時頃になることも。コンビニでお昼を買ってきて1時間~2時間の休憩。
14:00 午後の受付開始
午前中と同じく、受付・カルテの準備・会計の業務を行う。
18:00 午後の受付終了
受付時間ギリギリに来院する患者さんが多いと、すべての診察が終了するのは18時半~19時頃になることも。できるだけ残業にならないよう、受付を終了した後は徐々にレジしめや受付まわりの整頓をする。
19:30 帰宅

※レセプト業務がある月末~月初の1週間ほどは、診療終了後に残業のあるケースが多い。

経験者の口コミからわかる医療事務派遣の大変なところ

医療事務の仕事をしたいけれども、「はたして自分にできるのか心配」という人は多いのではないでしょうか。

そこで、医療事務の派遣社員として働いたことのある48名の経験者に聞いた「医療事務の大変なところ」の口コミを紹介します。

忙しく残業の多い時期がある(17名)

「忙しくて残業の多い時期が大変」と答えた人が、48名中17名いました。

なかでも、レセプト業務がある時期の忙しさを挙げる人が多かったです。

医療事務には、毎月10日に保険機関へ提出しなければいけないレセプト業務があります。

レセプト業務とは、レセコンというコンピューターに、患者さんの診療情報(傷病名、治療内容、使用した薬など)を入力する作業のこと。

一般的には会計時に入力しますが、カルテが手書きの病院の場合、月末や休診時間などにまとめて行うこともあります。

レセプトは、1ヶ月間に来院した患者さん全員分を入力&チェックして提出しなければなりません。そのため、患者数や医療事務スタッフの人数にもよりますが、業務には1週間程度かかります。

月末から月初にかけては、通常業務にレセプト業務が加わるため、この間は残業となることが多いというわけです。

また、レセプトの時期以外にも、扱っている診療科目によって病院には繁忙期があります。

  • 内科・小児科:風邪やインフルエンザが流行する11月~3月
  • 耳鼻咽喉科:花粉症患者が多い春ごろ
  • 皮膚科:湿疹や感染性皮膚炎が流行する夏/乾燥による皮膚炎が多い冬
【口コミ】

  • 月に1週間ほど残業があり、何があっても帰れない雰囲気がある
  • レセプトの時期は特に忙しく、残業が続く
  • 月末が締め日の関係で忙しく、時間外労働が多い
  • 月末月初は忙しいので、絶対休めないところが辛い
  • インフルエンザの時期は忙しくて休みがとれない
  • 冬の時期や花粉の時期などは患者さんが増えて、仕事は忙しく大変になる
〔出典〕独自アンケート調査

職場での人間関係に悩んでいる(12名)

48名中12名が職場での人間関係に、なんらかの悩みがあると回答しました。

特に、女性スタッフや看護師との人間関係に悩む人が多いです。

女性が多い職場ならではの、人間関係の難しさが原因ですね。

また、医療事務は「忙しさ」が人間関係を悪化させる一因になっている面もあります。

なぜなら医療事務スタッフは、次々に来院する患者さんに対応しなければいけないからです。

カルテの準備

正確なレセプト入力

会計

という業務をスピーディーに行う必要があるため、スムーズに業務がこなせないうちは、先輩スタッフに「イライラ」とされてきつい口調であたられることがあります。

【口コミ】

  • 事務職員は女性が9割と圧倒的に多く人間関係が悪い
  • 女性ばかりの職場なので気を遣う
  • 女性看護師、介護士はきつい人が多く新人にはいじわるする人もいる
  • 知識が少ないと白い目で見られる
  • 相談する仕事仲間ができにくい
〔出典〕独自アンケート調査

患者さんの応対に苦労する(9名)

職場内での人間関係の他に、「患者さんへの応対に苦労している」という人が48名中9名いました。

特に多かったのは、待ち時間が長いことに対する苛立ちや、病院に対する不満をぶつけてくる患者さんへの応対でした。

病院に来る患者さんのほとんどは「痛い」「辛い」「苦しい」などの症状や不安な気持ちを抱えています。

一刻も早く診察や治療を受け、「安心したい」「楽になりたい」と思っている時に、

  • 長時間待たされる
  • 医師や看護師の対応が悪い

といったことが起こると、怒りや不満の矛先が、患者さんの目の前にいて話しかけやすい医療事務スタッフに向いてしまうためですね。

他にも、話をなかなか理解してくれない患者さんや、耳の遠い高齢者の応対が大変という意見もありました。

【口コミ】

  • 待ち時間による高齢者からのクレーム応対は日常茶飯事
  • 混雑していると患者さんがイライラしている
  • 患者さんにとって病院の窓口的存在なので、自分の業務に関係のないことでクレーム対応することが多い
  • 派遣でも、患者さんから見ると病院の職員なので、病院に対する苦情を言われ謝罪させられることがある
〔出典〕独自アンケート調査

風邪をひきやすい/体調管理が大変(8名)

医療事務ならではの悩みとして、48名中8名が「風邪やインフルエンザになりやすい」「体調管理が大変」と回答しました。

特に内科や小児科は、日常的に風邪やインフルエンザの患者さんと接触しているため他の科よりも感染しやすいです。

「手洗いやうがいが大事」とわかっていても、患者さんへ応対するたびに、手洗いやうがいをするわけには行かないので、一般的な事務職に比べて感染症にかかる確率は高いと言えます。

【口コミ】

  • 気を付けていても風邪やインフルエンザなどの病気をもらいやすい
  • 風邪や病気の患者さんと接する機会が多いため、予防や対策をかかせないのが大変
  • 常に菌のなかにいるため仕方ないのですが、予防接種をしていても、流行り風邪にはかかります
〔出典〕独自アンケート調査
もし上記内容をもとに医療事務が不向きと感じて他事務職を探すなら「事務職におすすめの派遣会社ランキング」の記事、全く別の職種に就きたいなら「おすすめの派遣職種ランキング」の記事を参考にしてみてください。

経験者の口コミからわかる医療事務派遣のやりがいやメリット

「忙しい」「人間関係が難しい」といったデメリットがあるにも関わらず、医療事務は人気の高い職種です。

この章では、経験者の口コミからわかった「医療事務のやりがいやメリット」を紹介します。

患者さんに感謝される/人の役に立てる(22名)

医療事務のやりがいとして、48名中、半数近い22名が「患者さんに感謝されること」「人の役に立てること」と回答しました。

スタッフの応対に対して「ありがとう」と言ってくれたり、治療後や退院時、患者さんが元気になって感謝されたりすることに大きなやりがいを感じるという声が多く聞かれました。

また、医師や看護師を陰で支え、医療現場で命を守る仕事のお手伝いをしていることで、「人の役に立っていると実感できる」という人もいました。

「誰かの役に立つ仕事がしたい人」「医療の現場を支えたい人」に医療事務はぴったりの仕事です。

【口コミ】

  • 帰り際、患者さんに「ありがとう」と言ってもらえるので嬉しい
  • 退院手続きをしている場で感謝されると凄くやりがいを感じる
  • 患者さんが元気になっていく姿を見られるのが仕事の励みになる
  • 患者様、患者様のご家族のために働ける
  • 医師や看護師さんの縁の下の力持ち的存在になれた時やりがいを感じる
  • 命を守る現場でスムーズに運営できるように手伝える
〔出典〕独自アンケート調査

医療・薬・保険制度などの知識が身につく(15名)

48名中15名が、「医療や薬、保険制度、病気に対しての対処法などの知識が身につく」ことを医療事務のメリットとして挙げました。

医療事務は、医師がカルテに書いた傷病名や処置内容、処方される薬などを、毎日何十件、何百件とレセプトに入力することから、

「この症状にはこの処置」
「この症状ならこの薬」

といった医療や薬に関する知識が自然と身につきます。

また、医療費や医療保険制度の仕組みについても理解が深まるため、自分や家族が病院にかかる際に役立つ知識が得られるのも、医療事務の大きなメリットと言えます。

【口コミ】

  • 病院の仕組みがわかる。病名や、症状に詳しくなる
  • 医療点数の知識が付くので、自分が病院にかかった時に間違いがないかわかる
  • 病気に対しての対処の仕方や、薬剤についての知識が付く
  • 薬の種類や健康保険について詳しくなるので自身にも役立つ情報が得られる
  • 医療保険や各種自治体の福祉制度がわかる
〔出典〕独自アンケート調査

いろいろな人と関われる(9名)

48名中9名が、いろいろな人と関われることを医療事務のメリットと回答しました。

医療事務は医師や看護師の他、大きな病院であれば検査技師、整形外科であれば鍼灸師など、さまざまな職種や立場の人と交流があります。

また、医療事務は患者さんにとって医師よりも身近な存在なので、定期的に通っている患者さんが顔を覚えてくれたり、話しかけてくれたりと親しくなることもあります。

「人と接するのが好き」「いろいろな人と交流をもちたい」という人にはぴったりの仕事と言えます。

【口コミ】

  • 医師、看護師はじめさまざまな職種の人と関われる
  • 医療関係者や患者さんとの交流がもること
  • 患者さんとお話をして親しくなっていくことにやりがいを感じる
  • お医者さんと知り合えるので、ためになる話が聞ける
〔出典〕独自アンケート調査

【番外編】医療事務のメリット

他に、医療事務ならではのメリットを集めてみました。

待ち時間なしで診察してもらえる

風邪をひいた時、患者さんの診察の合間や、休憩時間を活かして待ち時間なしで診察と薬の処方をしてもらえた、という回答もありました。

待ち時間なしで並ばずに診察を受けられるのは、医療事務の特権ですね。

予防接種が病院負担で受けられる

インフルエンザや風疹の予防接種を、全額病院負担で受けられるケースがあります。

医療機関は感染症にかかるリスクが高いため、予防接種が無料で受けられたら家計の負担も減り嬉しいですよね。

白衣が着られる

事務なのに白衣を着られることが嬉しいという人もいました。

クリニックなど比較的小規模の病院では、医療事務の制服が白衣の場合が多いです。

食堂でランチが安く食べられる

病院の食堂でランチを安く食べられるのが、嬉しいという意見もありました。

医療センターのような大きな病院は食堂が備わっていることも多いため、ランチを200~300円といった格安料金で食べられます。

お弁当を作る手間が省けるし、外食やコンビニよりも安く健康面が考えられたランチを食べられるのは嬉しいですね。

正社員・パート・アルバイトとの違いからわかる派遣社員のメリット

  • 派遣社員と他の雇用形態の違いって何?
  • 他の雇用形態より派遣で働くメリットはどんなところ?

医療事務に対して、上記のような疑問をもつ人もいるでしょう。

派遣の他に正社員、契約社員、パート、アルバイトなど、雇用形態の選択肢が広い職業なためです。

結論から言うと、医療事務の派遣社員は他の雇用形態とは違うメリットがあります。

この章では、派遣社員と正社員・パート・アルバイトとの違いや、派遣社員として医療事務で働くことのメリットについて解説していきます。

派遣社員は病院の規模が選べる

派遣社員の場合、大学病院や総合病院といった大きい病院から、街のクリニックや診療所といった個人病院まで規模を選んで働けます。

病院の規模は、派遣社員にならなくても正社員やパート・アルバイトでも選べますが、人気ある職なだけに自分で探すには一苦労します。

派遣社員なら、

  • 仕事内容が分業化されている医療センターや大学病院で働きたい
  • 事務員が多く勤務時間の選べる総合病院が良い
  • 地域密着型の小規模なクリニックに勤務したい

といったように病院の規模に合わせ自分の希望も出せるので、あなたのライフスタイルや好みに合わせた働き方ができます。

派遣社員は多くの経験が積める

派遣社員の場合、同じ病院で最長3年以上働くことがないため、正社員やパート・アルバイトよりも数多くの経験が積めます。

派遣社員には契約期間があるので、数ヶ月おきに違う病院で働くことも可能です。

契約期間が終了すれば、希望する診療科目や病院など配属先を考慮してもらえます。

医療事務は病院によって仕事のやり方が異なるため、1ヶ所で長年働いている人よりも幅広い知識や多くの経験を積めます。

働きはじめは覚えることが多くて大変ですが、なれてしまえば基本的にルーティンワークです。

派遣社員だと人間関係や職場環境が悪くても辞めやすい

派遣社員は契約期間が決まっているため、人間関係や職場環境の悪い病院で働いたとしても、何のしがらみなく辞められます。

医療事務は女性が多い職場であることから、人間関係に悩む人も少なくありません。

また、働きはじめたら「当初言われていたよりも残業が多かった」「思ったよりも忙しかった」ことが多々あります。

特に正社員として採用された場合、簡単に辞めることはできません。

しかし派遣社員であれば、合わないと思ったら更新をせず、契約期間満了を理由に円満に辞められますよね。

時給と月給の違い

東京都における医療事務の給与は、派遣社員・パート・アルバイトは「時給制」、正社員は「月給制」の病院が多いです。

それぞれの時給・月給の相場は、以下の通りです。

派遣社員 パート・アルバイト 正社員
時給1,386円 時給1,130円 月給19万4,000円

パート・アルバイトよりも派遣社員の時給は、250円ほど高いです。

1日8時間、月に22日間のフルタイム勤務をした場合の月給を比較してみると、

【派遣社員とパート・アルバイトの月給を比較】

  • 派遣社員:24万5000円
  • パート・アルバイト:19万9000円

※長期休みがある月は、その分給与は下回ります。
※交通費について…2020年4月より派遣法が改正され、職務の内容・配置の変更の範囲などが正社員と同一の場合、派遣社員にも別途交通費が支給されるようになりました。(支給額や支給条件は派遣会社によって異なります)

となります。

月給にするとパート・アルバイトよりも派遣社員の方が4万5,000円も高くなりました。

さらにはアルバイトだけでなく、正社員と比較しても、派遣社員の方が月平均5万1,000円も高いことがわかります。

また、長期休みがある月は月給が少なくなる点に注意が必要です。

医療機関はゴールデンウイーク、お盆、年末年始が休院となるためですね。

月収のまとめ
  • 派遣:24万5000円
  • パート・アルバイト:19万9000円
  • 正社員:19万4000円
※記載の時給は、以下を元に算出しています。

・大手派遣会社3社の東京都における派遣社員平均時給(当サイト算出)
タウンワークの東京都における正社員・契約社員の給与(当サイト算出)
タウンワーク「東京都のアルバイト・パートの平均時給」

医療事務の求人数が多いおすすめの派遣会社登録先

派遣社員として医療事務をするうえでおすすめの派遣会社は下記3社です。

なかでも、医療事務の求人数が圧倒的に多いのは「スタッフサービス」。(2020年9月時点の求人数:4,197件)

次いで「ヒューマンリソシア」の244件、「テンプスタッフ」の179件となっています。

ただ、ヒューマンリソシアとテンプスタッフに関しては、東京、大阪、名古屋などの都市部の求人が中心となっているので、地方にお住まいの方はスタッフサービスが見つけやすいでしょう。

医療事務の求人数が多い派遣会社
スタッフサービス

【公式】https://www.022022.net/

テンプスタッフ

【公式】https://tempstaff.co.jp/

ヒューマンリソシア

【公式】https://resocia.jp/

【スタッフサービス】医療事務の求人数ダントツNo.1

大手派遣会社のなかでも、医療事務の求人数が4,197件とダントツに多いのがスタッフサービスです。(調査日:2020年9月6日)

東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県の求人が、全体の約65%を占めますが、大阪・兵庫・奈良の関西地方、愛知・静岡・三重の東海地方でも、各県100~300件ほどの求人があります。

上記エリアで医療事務の派遣社員として働きたい人や、たくさんの求人を見比べながら勤務先を探したい人が派遣登録しています。

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【テンプスタッフ】東京・名古屋に好条件の案件多数

テンプスタッフは、医療事務の求人179件のうち、50%にあたる80件が東京都内と名古屋の求人です。(調査日:2020年9月6日)

他の地域は多くても1県につき、数件~10件とあまり多くありません。

東京と名古屋で医療事務の仕事を探している人なら、都市部ならではの好条件求人が見つかりますよ。

【テンプスタッフの求人例】

  • 社員食堂が利用できる大学病院
  • 事務の人数が多く、シフト勤務が可能な総合病院
  • 予約患者のみで残業が発生しにくい検診センター

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【ヒューマンリソシア】東京と大阪の求人が中心

ヒューマンリソシアは、医療事務全体の求人数244件のうち、半数以上を東京都内と大阪が占めています。(調査日:2020年9月6日)

テンプスタッフと同様に都市部が求人の中心であることから、大学病院、医療センター、総合病院、健診センターなどの案件も多く扱っています。

また、東京都内では「病棟クラーク」の求人が他社に比べて多いのも特徴です。

病棟クラークは、入院施設のある病院で入退院に関わる業務、たとえば「病室手配」「入退院の書類手続き」「患者さんへの入院に関する説明」などを行います。

入院病棟勤務の場合、終業時間がクリニックや街の診療所よりも早く、またかけこみの患者さんがいないため、残業は少なめな傾向がありますよ。

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医療事務の仕事を探すのに適した派遣会社は以下でも検索できますので、ぜひご活用下さい。

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派遣社員の医療事務がおすすめの人

明るく感じの良い対応と気配りができる人

医療事務には、いつでも明るく感じの良い対応ができる人、そして細やかな気配りのできる人が向いています。

患者さんの多くは、体の不調や精神的な不安を抱えています。

受付にいる医療事務スタッフが患者さんの気持ちに寄り添った対応をすることで、患者さんの不安や辛さを和らげられます。

【良い対応の仕方】

  • 不安そうにしている患者さんがいたら「どうされましたか?」と声をかける
  • 荷物を多く抱えた、小さなお子さん連れのお母さんがいたらドアを開けてあげる
  • 耳の遠い高齢者には、はっきり、ゆっくりと話しかける

患者さんが困っていること、してほしいことを察して手を貸せる細やかな気配りができる人は、医療事務のお仕事に適正があると言えるでしょう。

女性が多い職場環境でも気にならない人

女性が多い職場でも気にならない人は、医療事務に向いています。

医療事務の職場は、圧倒的に女性比率が高いからですね。

病院に行くとわかる通り、受付で男性スタッフを見かけることはほとんどないと思いますし、看護師もほぼ女性です。

かろうじて医師が男性だったとしても、医療事務の仕事で関わりが多いのは、同僚である医療事務スタッフか看護師です。

そのため女性が多い職場独特の雰囲気が苦手な人は、医療事務の仕事を続けていくのは難しいでしょう。

月末月初の残業に対応できる人

医療事務の仕事をするなら、残業に対応できることが必須条件と言っても過言ではありません。

レセプト業務を行う月末月初の1週間ほどは、どの病院でも残業は避けられないためです。

レセプト期間以外でも、診療科目によっては風邪やインフルエンザ、花粉症などが流行する時期は忙しいため定時に帰れない、または帰りにくい雰囲気があります。

お子さんのお迎え、介護その他の事情があって残業することが難しいなら、勤務時間が選べるシフト制の医療機関を選びましょう。

ただシフト制の場合、必ずしも希望通りの時間で勤務できるわけではないので、「毎月残業がどれくらいあるのか」を派遣会社の担当者に確認してもらいましょう。

他の事務職と比べて医療事務の派遣社員の時給は低い

医療事務の派遣社員の時給は、他の事務職と比較して低い傾向にあります。

下記は、大手派遣会社3社の東京都内における「医療事務」「一般事務」「経理事務」の時給比較です。

医療事務の時給は3つの事務職のなかで最も低く、一般事務と比較しても100~300円の差があるとわかります。

【事務職の時給を比較】

スタッフサービス ヒューマンリソシア テンプスタッフ
医療事務 1,308円 1,409円 1,442円
一般事務 1,610円 1,618円 1,555円
経理事務 1,710円 1,692円 1,723円
※記載の時給は、大手派遣会社3社の東京都内における新着求人50件を元に算出しています。(2019年7月現在)

また、2018年に東洋経済オンラインが発表した、関東・東海・関西の最大都市における「職種別派遣時給ランキング」では、67の職種のうち64位と言う結果が出ています。

上記の結果から見ても、医療事務の時給は、事務職だけでなく、職種全体から見ても低いことがわかります。

医療事務の時給が安い理由としては、

  • 資格がなくてもできる
  • 採用が学歴に左右されない
  • 経験があれば子育てが一段落したブランクのある人でも採用されやすい
  • 他の事務職に比べて中高年でも採用されやすい

など、時給が低くても人員の集まることが理由の一つと考えられます。

まとめ

医療事務は、忙しさや体調管理で大変な面もありますが、患者さんに感謝され、病院の運営を支えられるやりがいの大きい仕事です。

「誰かの役に立つ仕事がしたい」「医療の仕事に携わりたい」「医療の現場を支えたい」という人は、ぜひ挑戦してみてください。

医療事務におすすめの派遣会社を探す際は、医療事務におすすめの派遣会社ランキングの記事も参考にしてみてください。