
副業がバレた経験のある294人に「副業を内緒にしていた理由」を聞いたところ、ダントツの1位は「職場が副業禁止だから」でした。
現在は「働き方改革」により、『企業は社員の副業を認める方向で就業規則を見直すべき』とされており、法的に副業は禁止されていません。
とはいえ、アンケート結果からもわかる通り、社内規定で「副業NG」としているケースは少なくありません。
また副業OKの会社だとしても、副業していることを知られたくない人も多いことでしょう。
当記事では、「副業がバレてしまう理由」や「バレないための方法」「バレた際の対処法」について、経験者294人の体験談をもとに解説していきます。
- 調査対象:副業がバレた経験のある人
- 調査日:2021年3月10日~24日
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 調査人数:294人(女性153人/男性141人)
副業がバレた相手ランキング
まずは、副業がバレた経験を持つ男女294人に、「誰にバレたのか」を聞いてみました。
副業がバレた相手のダントツ1位は、上司や同僚、人事や経理担当者などの「会社関係者(72.1%)でした」。
まず大前提として、社内規定で禁止されているのなら副業はやめておきましょう。
住民税や確定申告といった税務上の手続きにより、会社の経理担当者に副業していることは、ほぼ確実にバレるからです。
一方で「会社に副業禁止の規定はないけれども、同僚に副業していることを知られたくない」「副業内容を知られたくない」という場合の対策はありますので、ぜひ当記事を参考してください。
副業がバレた相手2位は「家族(21.1%)」。
家族に内緒にしている理由としては、「自由に使えるお金を増やしたい」という意見が大半でした。
「お小遣いが足りない」「本業の給料は全て家計に入れなければならない」といった理由から、配偶者に内緒で副業をしている人が多いようです。
副業がバレた理由7選【バレないための方法も解説】
では副業はどのようにしてバレたのでしょうか。
副業がバレた経験のある294人に「バレた理由」を聞いたところ、回答数が多かった上位7つは以下のようになりました。
副業がバレた理由1位 副業しているところを見られてバレた
- 働いているレストランに上司が来た。普段はバックで働いていたが、たまたま店内に出ていた(40代女性)
- 週末に家業であるリフォーム会社の手伝いをしていたら、お客さんが取引先の方だった(30代男性)
副業がバレた理由1位は「副業しているところを見られてしまった」でした。
なかでも最も多かったのは、「知り合いが勤務先にお客として来た」という回答。
また「短期バイト先で、同僚もバイトとして働いていて鉢合わせ」と、お互いに副業がバレてしまったパターンもありました。
本業の職場近くや、職場の人の行動エリア内での副業は避けましょう。
当アンケートの口コミでも、居酒屋やコンビニ、スーパー、夜の接客業をしている際にバレた人が多くいました。
同僚や上司だけでなく、取引先の人に見られるケースも多いので、接客業の副業をする際は、働くエリアに最大限の注意が必要です。
とくに、絶対にバレたくない夜の接客業などの場合、会社関係者が接待や飲食で利用する可能性のない場所を選びましょう。
会社の人の行動エリア内で副業をする場合は、表に立つ仕事を避けましょう。
接客や販売、配達などの表に出る仕事は、会社の人と遭遇する確率が高まりますし、気づかないうちに見られている可能性も高いからです。
外に出て働きたい場合、ファミレスの厨房や洗い場、スーパーの早朝品出しなどは見つかる可能性が少ないです。
工場での軽作業や倉庫でのピッキングなど、室内での仕事もおすすめといえます。
また、会社の人に会う確率を100%なくしたいなら、クラウドソーシングを利用して自宅でできる副業を探しましょう。
副業がバレた理由2位 PC・スマホを見られてバレた
- お客さんから来たLINEの通知を見られた(20代女性)
- 仕事で使うパソコンで副業の取引先とのメール画面を開いたまま席をたってしまい、同僚に画面を見られてバレました(30代男性)
- PCの履歴から判明した(40代男性)
通知や履歴など「PC・スマホの画面を見られてバレた」という人が2位。
副業している現場を見られたわけではないものの、言い訳はできませんね。
副業先とのやり取りをスマホでしている方は、スマホの扱いに十分注意してください。
会社で席を立つときに置きっぱなしにし、LINEの通知画面や着信画面でバレるケースはとても多いです。
同僚や家族にスマホ画面をのぞかれたという回答も多数寄せられました。
勤務中はスマホをカバンや引き出しに入れておきましょう。
また、人がいるところでは、スマホの操作はしない方が無難です。
本業の職場で、パソコンなどを使って副業することは絶対にやめましょう。
当アンケートでも、スマホ同様に作業画面を見られてバレたという体験談が多く寄せられました。
「副業可」の会社でも、勤務中は当然NG。
バレれば上司や同僚からの心証は悪くなります。
また、副業自体は法的に禁止されていないといえ、本業に支障が出た場合は懲戒処分を受ける可能性もあります。
副業は、本業の勤務時間外に行いましょう。
副業がバレた理由3位 給与・税金の手続きでバレた
- 人事担当者が住民税が異様に高いことに気づき、バレてしまいました(20代男性)
- 年末調整で他の会社から給料をもらっていることがバレた(30代男性)
- 確定申告をしたら扶養に入っている夫の会社から問い合わせがあり、夫に収入を得ていることがバレてしまいました(40代女性)
「給与や税金などがきっかけでバレた」という人が3位。
副業での収入額が多くなるほど、本業の人事・経理担当者も「あれ?」と気づきやすくなるでしょう。
「家族・恋人に副業の給与明細・源泉徴収票を見られた」という回答もありました。

会社員の場合、住民税が給料から天引きされますが、住民税の額は前年度の所得で決まります。
副業によって収入が増えると住民税も増えるため、経理担当者に「この給料額でこの住民税はおかしい…」と副業がバレてしまいます。
また、副業の年間所得が20万円以上なら確定申告をする必要がありますし、20万円以下でも住民税の申告は必要です。
「じゃあ申告しなければいいのでは?」と思うかもしれませんが、所得申告せず納税をしない場合は「脱税」になってしまいます。
ですから、本業の会社が「副業NG」の場合、合法的にバレずに副業をする方法はありません。
副業自体は住民税の額からバレますが、副業先の会社名が税金の手続き上でバレることはありません。バレたくない副業をしている場合は、現場を目撃されたり、うっかり話してしまわないように注意しましょう。
副業がバレた理由同率3位 つい喋ってバレた
- 勘がいい同僚に、話の流れで上手く引き出されてバレた(30代女性)
- 別件で話しているときに、つい口を滑らせてしまった(30代男性)
同率3位は「つい喋ってしまった」と、自分から副業について漏らしてしまった人。
何気ない会話中にポロッと言ってしまう人が目立ちました。
副業を隠しておきたい相手と会話をするときは要注意ですね。
絶対にバレたくないのであれば、副業をしていることは誰にも言わないでおきましょう。
- 同期に話しているところを通りかかった上司に聞かれた
- 「内緒にして」と言ったのにみんなにバラされた
など、どこかからバレてしまうケースも多々あるからです。
また、世間話の際にポロッと話してしまったり、副業で稼いでいることを自慢したくなったりして”自爆した”という口コミもありました。
バレたら本気でまずい人は、仲が良い人も含め、絶対に誰にも言わないようにしましょう。
副業がバレた理由5位 ウワサ・人づてにバレた
- 仲のいい職場の同期に言っていたので、そこから情報が漏れました(20代女性)
- 共通の友人がいる同僚に噂が伝わってしまった(30代女性)
「ウワサや人づてにバレてしまった」という回答が5位でした。
仲良くしている同僚や友人にだ副業について打ち明けたら、その人経由で「バレたくない人」にまでバレてしまったという回答が複数ありました。
副業がバレた理由6位 自分の行動が変わってバレた
- 金銭感覚が変わったためバレました(20代女性)
- いつも以上にスマホを触っているのを不審がられたため(30代男性)
買い物や外出する時間帯など「副業によって行動が変化して、不審がられてバレてしまった」という回答が6位。
また「夜中まで副業していて疲労が顔に出ていたため、職場で問い詰められた」という声も。
働きすぎについては「疲労から、本業中の運転で事故を起こした」という人もいましたので、くれぐれも過労に陥らないようにしたいですね。
副業がバレた理由7位 副業関連のSNSを見られてバレた
- SNSに副業について書いた記事を投稿していたのを忘れていて、相手にアカウントを教えて読まれてしまった(30代女性)
- 副業に使っているSNSアカウントがバレた(40代男性)
SNS経由で副業がバレてしまった人もいました。
SNSで副業について発信したり、副業仲間やクライアントと交流したりしている人は、気をつけなければいけませんね。
「お客さんのSNSに自分のことが掲載されてバレた」という体験談も複数ありました。
Facebook、Instagram、twitterなど、SNSで副業の発信をしている人は細心の注意が必要です。
実名のフェイスブックだけでなく、匿名のインスタやツイッターの裏アカから副業がバレる人も少なくないからです。
SNSは証拠が残るため、バレた場合に言い逃れができなくなります。
また、悪意のある人に見つかれば、拡散されるリスクもあります。
最低でも以下の点に気をつけましょう。
- 副業専用のアカウントをつくる
- 身バレしないプロフィール写真やユーザーネームにする
- 会社の人とつながらない
- むやみに顔出しをしない
- 副業仲間にタグ付けしないようお願いする
- タグ付けされた場合はタグを削除しておく
また、SNSに副業について書いていることを忘れ、会社の人にアカウントを教えてしまう人もいますから、SNSの扱いには神経質すぎるぐらい気をつけましょう。
副業がバレて困ったことランキング【バレた際の対処法も解説】
最後に、「副業がバレたことで具体的にどんな困ったことがあったか」を聞きました。
回答数が多かった上位7つは以下の通りです。
副業がバレて困ったこと1位 なし
- 黙っていたこと自体は怒られましたが、それ以降は何も言われませんでした(20代女性)
- 今のところ内緒にしてもらっており、助かっております(50代男性)
1位は「困ったことはない(43人)」でした。
困っていない理由は、「社内規定で副業が禁止されていないから」のほか、「今のところ内緒にしてもらっているから」「本業に支障がないように念押しされただけだった」など。
「副業での経験を活かせる業務の担当になった」など、副業バレがプラスになった人もいました。
副業がバレて困ったこと2位 副業を辞める/減らすことになった
- 副業を辞め、副業先に多少迷惑をかけた(20代男性)
- 副業できなくなり収入が減った(40代男性)
副業を辞めるように言われたり、副業をやりづらくなって自主的に辞めたりした人が2位。
その結果、副業先に迷惑をかけたり、収入が減ったりして困っているという回答が多数寄せられています。
「副業を辞めてはいないものの、減らしている」という回答もありました。
副業がバレて困ったこと3位 詮索された
- どんな仕事をしているのかよく聞かれること(30代男性)
- 儲かっているか損しているかをしょっちゅう聞かれたり、投資を教えてくれとせがまれるのが困る(40代男性)
3位は「詮索された」。
隠しておきたかった内容や稼ぎ方について根堀り葉掘り聞かれたという回答がありました。
副業そのものではなく、副業している理由について「生活に困って副業しているのか」などと聞かれて困ったという人もいました。
副業がバレて困ったこと4位 職場で怯えるようになった
- 「黙っておくから」とは言ってくれていたが、どこからかバレるんじゃないかと思い、気持ちが不安定になる(30代男性)
- 会社に報告されてしまわないか不安で精神的に影響があった(40代男性)
バレた相手には口止めしたものの「他の人に漏れるかも」と怯えるようになってしまった人が4位。
「誰にも言わないよ」と約束してもらっても、不安は消えないようです。
8位には「バラされたくなければ、副業先店舗での会計を安くしてくれ」など、「口止め料を要求された」という回答もランクインしています。
また「実は副業をこっそり続けており、次バレたら本当に怖い」という回答もありました。
副業がバレて困ったこと同率4位 自分のイメージが悪くなった
- お金に苦労しているという噂になったこと(20代男性)
- 定時退社するとき、副業かと思われたり、副業を優先しているのではないかとあらぬ疑いをかけられるようになった(40代女性)
同率4位は「本業をおろそかかにしている」など、「自分が望まない印象」「実際とは違うイメージ」を持たれてしまったという回答でした。
「就業中に副業しているのではないか」と疑われ、仕事中、上司にPC画面をチェックされている人も。
「偏見を持たれて彼氏にフラれた」という、プライベートに関する回答もありました。
副業がバレて困ったこと6位 働きづらくなった
- 怒られはしていませんが、罪悪感から少し職場に居づらい(20代男性)
- 周囲の目がいつもと違うことが気になりました(40代女性)
6位は、ルールや慣習を破ってしまったことで「働きづらくなった」でした。
規則を破って副業していたことで罪悪感を抱いてしまったり、副業がバレて周囲の目が変わってしまったりすると、職場での居心地が悪くなりそうですよね。
中には雰囲気だけではなく「職場での扱われ方が粗雑になった」という人もいました。
副業がバレて困ったこと7位 稼ぎを家計に入れることになった
- 毎月の副業で得たバイト代を妻に渡すことになって困っています(30代男性)
- これまでの稼ぎで、妻への誕生日プレゼントとして、30万円の子犬を購入することになった(50代男性)
「副業の収入はへそくりにしたかったのに、家計に入れる羽目になった」という人が7位。
家族にねだられ、高い買い物をさせられた人もいました。
自由に使えるお金が欲しくて副業していた人からすれば、バレたことで、目的をまったく果たせなくなってしまいますね。
家族や恋人にバレてしまった場合は、いったん今の副業を辞めてから、他のバレない副業をしましょう。
外出頻度や帰宅時間でバレた人は、クラウドソーシングなどを利用して自宅でできる副業をするのがおすすめです。
クラウドソーシングなら作業時間を自分で決められるため、家族が寝たあとや早朝など、バレにくい時間を選んで仕事ができます。
また、本業の就業後にカフェなどで作業してから帰宅することも可能。
就業後1~2時間ほどの副業であれば、怪しまれる可能性が低いのではないでしょうか。
ただ、一緒に暮らしている人へバレずに副業をするのは簡単ではありません。
可能であれば、事情を話して副業について理解してもらうのが一番です。
今の職場は副業NGだけど、副業を続けたいというのであれば、「副業OK」の職場に転職しましょう。
一昔前と違い、今は副業を認めている企業もたくさんあります。
当たり前のように周りが副業をしている会社なら、後ろめたさを感じずに副業できますよ。
リクナビNEXTなどの転職サイトでは、「副業OK」の条件に絞ってお仕事を探せます。
ぜひチェックしてみてください。
「本業の給与が少ないから」という理由で副業をしているなら、副業する必要がないぐらいの収入を得られる仕事に転職しましょう。
収入を上げるには、以下のような転職方法があります。
- スキルを身につけて高収入の仕事に就く
- 資格を取って「手当」が出る会社に転職する
- 給与水準の高い業界・職種に転職する
- 夜勤シフトのある職場を選ぶ
スキルを身につければ、今より高収入の仕事に就くことが可能となります。
今であれば、プログラミングやWEBデザインができると、引く手あまたで給与も高いのでおすすめです。
働く時間を増やすのではなく、自身の価値を上げることで収入を増やしましょう。
資格をもっていると「資格手当」が出る職業もあります。
たとえば、介護職なら「介護福祉士」、不動産関係なら「宅地建物取引士」、工場系なら「フォークリフト免許」「玉掛け資格」「危険物取扱者」「電気工事士」など。
資格手当により月収が上がるのはもちろん、できる仕事の範囲が増えるため昇進などのキャリアアップにもつながります。
給与水準は業界や職種によって、ある程度決まっています。
そのため、もともと給与水準の低い仕事だと、努力や能力に給与が比例しないケースも少なくありません。
もちろん仕事をする目的は給料だけではないですから、本人が納得しているなら問題はありません。
ただ、本業の収入を補うために副業をせざるを得ない状況なら、給与水準の高い業界や職種に転職することも検討しましょう。
夜間に副業をしているなら、はじめから夜間シフトのある職場を選ぶの一つの方法です。
夜勤は時給が高かったり、夜勤手当や深夜手当がついたりするため、日勤のみの仕事より高収入を得ることができるからです。
夜勤シフトのある仕事は、看護・介護などの医療関係、インフラエンジニア、ホテルスタッフ、コールセンター、工場、警備員、ドライバー、清掃など。
今と同じ職種で夜勤シフトのある職場なら、転職先の仕事にもスムーズに慣れることができるでしょう。