派遣寮はどんな感じ?男女24人の口コミからわかった寮付き派遣で住み込み仕事のメリット、デメリット

  • アパート代を節約してお金を貯めたい
  • 実家を離れて独り立ちしたい
  • とにかくお金がなく、仕事と住む場所がほしい
  • 住み込みの仕事がしてみたい

さまざまな理由から「寮付きの派遣」に興味がある人もいるでしょう。

一方で、「派遣寮ってワケありな人が住んでいそう」「プライバシーがなさそう」など気になることも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、実際に寮付き派遣で仕事をしたことがある男女24人にアンケート調査を実施。

寮付き派遣のリアルな実情を聞いてみました。

「寮付き派遣で働いてみたいけど、どうしよう…」と迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

派遣寮はどんな人が住んでいるの?派遣寮に住む人の実情

派遣寮に住むにあたり、周りにどんな人が住んでいるのかは気になりますよね。

今回アンケートに回答してくれた「男性10名/女性14名」に、実際に派遣寮に住んでいる人の男女比や派遣寮を選んだ理由について聞いてみました。

【調査概要】

  • 調査対象:寮付派遣でお仕事をした経験がある方
  • 調査期間:2019年9月27日~10月2日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 有効回答数:24人(男性10名/女性14名)

派遣寮を利用する人の男女比は職種によって違う

「派遣寮」と聞くと男性が住んでいるイメージをもつ人も多いと思いますが、実際は職種によって男女比は違うという回答が得られました。

  • 独身男性がほとんど。女性は少なかった(船舶部品の組み立て)
  • 派遣の仕事を転々としている独身男性が多かった(精密機械の検品)
  • 20代独身男女が多かった(海の家のダイニングバー)
  • 独身20~30代で男女比は半々だった(旅館の仲居)
〔出典〕独自アンケート調査

自動車部品の組み立てなど工場系の仕事は男性が多め、宿泊施設やリゾートバイトは男女半々、または女性が多めのようです。

職種によっては、女性も意外に多いことがわかりました。

派遣寮への滞在期間は平均6.8ヶ月

「どのくらいの期間、派遣寮を利用したか」を聞いたところ、最も短い人で1ヶ月、最も長い人で2年間、平均は6.8ヶ月でした。

派遣寮の滞在期間
寮の滞在期間が半年未満の人は、期間工やスキー場スタッフのように契約期間が短い、もしくは寮生活が苦痛で退去した人となります。

反対に1~2年のように長期利用した人は、寮の暮らしに「快適」「お金が貯まる」といったメリットを感じているとわかりました。

派遣寮を利用した人の仕事

派遣寮を利用した人の仕事を聞いたところ、「製造業」と「リゾート・宿泊施設のスタッフ」が大半でした。

派遣寮を利用した人の仕事

  • 製造業の工場:15人(男性9人/女性6人)
  • リゾート・宿泊施設のスタッフ:8人(男性1人/女性7人)
  • 塾講師:1人(女性1人)
    • 〔出典〕独自アンケート調査

製造業の仕事は、自動車や精密機器工場での組み立て・検査業務が大半でした。

また、女性に多い「リゾート施設や宿泊施設のスタッフ」は、旅館の仲居、ホテル・スキー場・ビーチレストランのスタッフが多かったです。

工場派遣を探す際は「工場・製造業におすすめの派遣会社ランキング」の記事を参考にしてみてください。

派遣寮を選んだ理由1位は「お金のため」

派遣寮を選んだ理由

派遣寮を選んだ人の4割は、「お金を貯めたい」「家賃を節約したい」など、お金のためであることがわかりました。

また、「実家や地元を離れたいが、一人暮らしをするお金がない」という理由で”仕方なく”派遣寮を選んだ人もいました。

その他の派遣寮付きの仕事を選んだ理由も紹介していきます。

  • 英語の勉強をしたかったので、外国人が多く利用する施設を選んだ(旅館の仲居)
  • 住み込みをしてみたかった(旅館の仲居)
  • 短期の大量募集をしていたので人脈が広げられると思った(宿泊施設の清掃)
  • パスポートの切り替えのために一時帰国していて、住む場所がなかったから(スキー場スタッフ)
〔出典〕独自アンケート調査

短期間でお金を貯めたい、生活に困っている、実家を出たい、住み込みに憧れているなど、さまざまな事情があって利用しているとわかる興味深い結果となりました。

派遣寮の間取りと家賃を聞いてみた

では次に、派遣寮はどんな感じなのか、間取りや設備、家賃について聞いてみました。

派遣寮は個室が多い

24人中20人は1Rや1Kなどの個室で、相部屋だった人はわずか4人でした

派遣の寮は個室だったか

個室だった20人のうち16人は「部屋にバス・トイレが付いていた」と回答しており、「寮」と言っても 普通のアパートと変わらない部屋タイプが多いとわかります。

また、ベッド・収納・冷蔵庫・テレビなどの家具・家電がついている部屋だった人も7人いました。

ただし、洗濯機は24人中17人と7割以上の人が共有だったと回答しています。

派遣寮は家賃・光熱費が格安|0円派遣寮もある

1ヶ月の家賃や光熱費を聞いたところ、家賃・光熱費とも無料だった人が8人、両方合わせて1万円台までだった人が9人という結果に。

都市部で1Rや1Kに住むとなると、家賃だけで月6万円前後はかかります。光熱費を合わせて1万円台は、とても安いと言えます。

派遣寮の家賃

「なんでこんなに安く住めるの?」と不思議に思う人もいると思いますが、工場やリゾートの仕事はへんぴな場所にあることも多いため、通常の募集では人が集まらないこともあります。

そのため、県外からでも住む場所を気にせずに人が集まってくれるように、無料または格安で寮を用意しています。

派遣寮のメリット

派遣寮のどんなところが良かったかを聞いたところ、「生活費がかからない」「職場が近い」のどちらか、または両方と答えた人が9割を占めました。

生活費が安い(18人/24人中)

家賃や光熱費がない(または少ない)ため生活費がかからないことを派遣寮のメリットに挙げた人が24人中18人とダントツに多かったです。

不動産賃貸仲介会社「アパマンショップ」よると、一人暮らしにかかる費用は、おおよそ以下の通りとなります。

【入居時にかかる費用】
・敷金・礼金(それぞれ家賃の1~2ヶ月分)
・仲介手数料(家賃1ヶ月分)
・前家賃(家賃1ヶ月分)
・引越し費用
・家具・家電費用(冷蔵庫・洗濯機・テレビ・寝具・カーテン・電子レンジなど)
【毎月の生活費】
・家賃
・水道光熱費(電気・ガス・水道で約1万円)
・食費(平均3万円)
・携帯代
・日用品費(洗剤・トイレットペーパー・シャンプーなど)

家賃を仮に6万円とした場合、入居時にかかる費用は、家電の購入なども合わせて少なくとも30万円前後です。

実家を出て独り立ちしたいと思っても、一度に30万円もの大金を用意するのは難しいことが考えられます。

さらに、毎月7万円ほどの家賃・光熱費を払い、食費・携帯代を払ったら、「給料がほとんど残らない」という人も多いと思います。

その点、派遣寮なら入居時にはお金がかからず、家賃・光熱費も2万円以内のところが多くあります。

家賃・光熱費0円の派遣寮を選べば、毎月の支出は食費と通信費くらいで済みます。

お金がなくても新生活がスタートでき、毎日の支出を抑えて貯金できる点が、派遣寮の大きなメリットと言えます。

職場が近い(12人/24人中)

24人中12人と半数の人が「職場が近いこと」を派遣寮のメリットと答えました。

首都圏では、「ギュウギュウの満員電車で通勤に1時間以上かかる」ことも珍しくありません。

派遣寮の場所は職場から徒歩圏内や、専用の送迎バスを出している派遣会社が多いです。

そのため通勤が苦痛な人にとっては理想的ですね。

派遣寮のデメリット

デメリットについては若干意見にバラつきはありましたが、以下の3つが派遣寮の残念な点でした。

生活音が気になる(8人/24人中)

「ほかの人の生活音が気になる」という声が、デメリットとして最も多く聞かれました。

壁が薄いアパートは、隣の部屋の音がかなり聞こえるようです。

また、隣の音が聞こえることで、自分自身も迷惑をかけないように気を使うという人もいました。

普通のアパートでも騒音の問題はありますが、派遣寮は同じ職場同士なことで、余計に気になったり気を使ってしまうのかも知れません。

洗濯機やお風呂を使用するタイミングに気を使う(5人/24人)

  • 使いたいときに洗濯機が空いていない
  • ほかの人と入浴時間がかぶらないように気を使う

のように、共有物を使用する際に気を使わなければいけないという声も目立ちました。

特に、派遣寮では洗濯機が部屋にないケースが多く、自分の好きなタイミングで使えないことにストレスを感じるようです。

プライベートがない(5人/24人)

相部屋はもちろん、個室だとしても共有スペースで誰かしらと顔を合わせるため、プライベートがないことをデメリットに挙げている人がいました。

やはり、常に職場の人と同じ空間にいるのは気が休まらないのかも知れませんね。

また、寮の大半は「関係者以外出入り禁止」なので、恋人や友達の呼べないことをデメリットと感じている人もいました。

アパートタイプの派遣寮でも、個人で借りるアパートと同等のプライバシーを得るのは難しそうです。

【派遣寮VSアパート】期間限定なら派遣寮が良い

派遣寮とアパートのどちらが良い?と聞いたところ、”期間限定なら”という条件付きも合わせると「派遣寮」と答えた人が上回りました。

派遣寮とアパートはどっちがいい?

【派遣寮が良いと答えた人の意見】

  • ある程度のプライベートは保たれているし、何より生活費が安い
  • 食事の心配もなく、ほとんどお金のかからない生活ができる
  • 期間を決めて住むなら寮が良い。固定費がかからないのでかなり貯金が貯まった
  • 友達ができ、他の部屋に毎晩行き来できて楽しかった
〔出典〕独自アンケート調査

やはり多かったのは、「生活費がかからないから」「お金が貯まるから」という回答。

お金がない人、貯金をしたい人にとって、家賃や光熱費がかからないのは大きいですよね。

半年・1年など期間を決めて「お金のため」と割り切れば、意外に楽しく暮らせるという前向きな意見をもつ人が多くいました。

【アパートが良いと答えた人の意見】

  • お金は貯まるが面倒なことも多い
  • 同居人に気を使い、気が休まらない
  • 同僚が同じ建物内にいるのは気まずい
〔出典〕独自アンケート調査

人付き合いが面倒な人や、プライベートな時間を確保したい人に派遣寮は向かないようです。

特に、相部屋に住んでいた人は「生活時間帯の違い」や「同居人のイビキ」など気になることも多く、気疲れするためアパートが良いと回答していました。

【先輩からアドバイス】派遣寮選び3つのポイント

派遣寮を利用したことがある先輩方から、快適な生活を送るための派遣寮選び3つのポイントを教えてもらいました。

1.相部屋はNG!「個室」を選ぼう

「個室」は、派遣寮選びの最低限の条件と言えます。

仲の良い友達同士でも、同じ部屋で四六時中一緒にいるのは難しいです。

ましてや、知り合ったばかりの職場の同僚と同じ部屋で暮らすのは想像以上に大変です。

寝る時間、起きる時間、夜や休日の過ごし方は人それぞれ。

  • 見たいテレビが相方と違う
  • 友達や恋人と思う存分電話ができない
  • 夜は電気を消したいけど、相方はつけて寝る

普段何気なくしていることも、いちいち気にしなければならない生活では心も体も休まりません。

たとえ短期間の予定でも個室を選びましょう。

2.室内の設備が整った寮を選ぼう

もしも選択肢があるなら、個室のなかでもできるだけ室内の設備が整った寮を選びましょう。

設備が整っているほど快適でプライベートも確保され、アパートと変わらない暮らしができるからです。

特にあった方が良いのはお風呂とトイレ。

トイレに行くたびに誰かと顔を合わせたり、自分のタイミングでお風呂に入られないのはストレスですよね。

最近はテレビ・冷蔵庫・ベッドが完備された至れり尽くせりの寮も多いのでチェックしてみましょう。

3.利便性の良い場所を選ぼう

派遣寮を選ぶ際は、立地や周辺情報をチェックして、できるだけ利便性の良い場所にしましょう。

車で何十分もかけないと街に出られないような寮だと、気軽に出かけられないため、気分転換できず息づまってしまうからです。

近くに街があったり、徒歩圏にコンビニや食事をするところがあると良いですね。

特に、製造業の工場は郊外や山奥などへんぴな場所にあることも多いため注意が必要です。

派遣寮の退去は「契約期間終了後7日以内」が目安

寮は、派遣契約が終了した後、7日以内を目安に退去しなければなりません。

なかには、契約終了当日や翌日に退去の寮もあるので、契約を更新しないと決めたタイミングで派遣会社の担当者に退去日を確認しておきましょう。

また、次の職場も派遣寮付きであれば即入居できる可能性は高いですが、アパートの場合は、物件を探すにも手続きをするにも時間がかかります。

新居は仕事をしている間に見つけましょう。

まとめ

  • アパートに住むお金がない
  • お金を貯めたい

上記のような人にとって、仕事と住居の両方を得られる派遣寮はありがたい存在です。

「生活音が気になる」「プライベートがない」といったデメリットもありますが、派遣寮は固定費がほとんどかからたないため、短期間でお金を貯めるにはうってつけの就業形態です。

いずれはアパートで暮らしたい人も、生活の基盤を作る手段として、短期集中で派遣寮を利用する選択肢はアリではないでしょうか。

派遣寮に興味がある人は、以下のサイトで派遣寮付きのお仕事をチェックしてみてください。

寮付きの仕事がある派遣会社&派遣求人サイト
工場求人ナビ

【公式】https://717450.net/

ランスタッド

【公式】https://www.randstad.co.jp/

はたらくヨロコビ

【公式】https://www.894651.com/

綜合キャリアオプション

【公式】https://sougo-career.jp

【おまけ記事】寮生活や仕事がイヤになりバックレた人の体験談

寮生活や仕事がイヤになってバックレた18人の体験談を紹介します。

【調査概要】

  • 調査対象:派遣寮住まいでバックレて夜逃げした経験がある方
  • 調査期間:2019年10月1日~10月4日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 有効回答数:18人

バックレた理由は寮生活より仕事が原因

仕事をバックレ、寮を逃げ出してきた人の理由は以下の通りです。

  • 仕事自体が原因(16人)
  • 寮生活が原因(2人)
〔出典〕独自アンケート調査

寮生活がイヤになってバックレた人はわずか2人。

「聞いていた業務内容と違った」「職場でパワハラやいじめがあった」「業務が過酷なブラック企業だった」など、仕事が原因のケースが圧倒的に多いことがわかりました。

バックレると給料はもらえず派遣会社が使えなくなる

バックレた後、どうなったか聞いたところ以下の回答が得られました。

  • 特にペナルティはなかった(8人)
  • 派遣会社をクビになった(5人)
  • バックレた月の給料がもらえなかった(5人)
〔出典〕独自アンケート調査

バックレたことにより損害賠償請求をされたり、何かペナルティが課されることはまずありません。

ただし、バックレた月の給料はもらえず派遣会社も使えなくなると考えておきましょう。

時給制とはいえ、途中で仕事を投げ出したことで契約違反をしているからです。

また、たとえ派遣会社をクビにならなかったとしても、同じ派遣会社から今後仕事を紹介してもらえることはまずありません。

もしも、今後も派遣の仕事をしたい場合は、派遣会社を変えましょう。

寮から夜逃げでバックレたら1日に何度も連絡がくる

何の連絡もなく夜逃げでバックレた場合、1週間~1ヶ月は連絡が付くまで1日に何度も連絡が来ます。

派遣会社は「あなたがなぜ辞めたのか」また、「何か事件に巻き込まれていないか」を知りたいからです。

バックレた後に着信拒否や電話の解約をする人もいますが、派遣会社はバックレた人が戻ってくることを期待しているわけではないため、一度連絡が付けばその後連絡がくることはありません。

「早く関係を断ち切りたい」「何度も電話がくるのは怖い」と思うなら、置き手紙や電話など、どんな形でも良いので辞める意思を派遣会社に伝えましょう。

本人と連絡が付かなければ、保証人や緊急連絡先に連絡が行くこともあり、親や親族にバックレたことが知られてしまいます。

詳しくは、「派遣先の仕事をバックレるとどうなるのか?無断欠勤のリスクとその後の対処方法も合わせて紹介」の記事で解説しているので参考にしてみてください。