- 30代女性の転職って20代よりも不利?
- 子持ち女性の転職ってやっぱり厳しいの?
- 結婚できない可能性も考えて安定的に働ける企業に転職したい
30代になると、ライフステージの変化や家庭の事情などで転職の必要性が出てきたり、今後のキャリアプランをどうするべきか真剣に向き合いう女性も多いのではないでしょうか。
また「ある程度の経験を経て、本当にやりたいことが見つかった」「転職するなら30代のうちにしておきたい」という人もいますよね。
当記事では、30代で転職した経験がある女性292人を対象にアンケート調査を実施し、「転職理由」や「転職時に重視した条件」について、回答数の多い順にランキング形式で紹介。
- 調査対象:30代で転職した経験がある女性
- 調査日:2021年4月23日~5月7日
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 調査人数:292人
また、アンケート結果に対して、(株)キャリエーラ代表取締役でキャリアアドバイザーの藤井佐和子氏から、監修コメントもいただいております。
(株)キャリエーラ代表取締役 キャリアアドバイザー
藤井佐和子氏
インテリジェンス(現パーソルキャリア)の創業期に8年間、派遣事業の立ち上げと転職エージェントのコンサルタントとして従事。
2002年(株)キャリエーラを立ち上げ年間180以上の企業研修や講演、個人向けに延べ17000人以上のカウンセリング実績。
30代の女性292人に聞いた転職理由ランキング
30代で転職(再就職)経験者292人に転職の理由を尋ねたところ、結果は以下のようになりました。
上位7位までをランキング形式で紹介します。
30代女性の転職理由ランキング1位は、同率で「結婚・出産のため(36人)」と「職場の人間関係への不満(36人)」となりました。
3位以下は「他の仕事をしたくなった(27人)」「収入アップのため(23人)」と続きます。
回答がバラけて、突出して多い回答はありませんでした。
ただ全体的に観ると、『家庭の事情で転職している』とわかる回答が目立ちました。
1位の「結婚・出産のため(36人)」をはじめ、6位の「家庭との両立のため(20人)」、7位「育児のステージが変わった(19人)」などが挙げられます。
8位以下にも「(夫の転勤などによる)引越しのため」や「離婚」などが入っています。
では、ランキングの結果とあわせて、具体的な回答を紹介します。
同率1位 結婚・出産のために転職した
同率1位は292人中36人が回答した「結婚・出産のために転職」でした。
結婚や出産をきっかけに働き方を見直したという回答が多数。
また「育休をとって同じ会社に復帰するつもりだったが、転職するほうが生活しやすいと思った」という人も。
結婚して引越したり、妊娠してつわりがひどかったために、希望に関わらず一旦退職せざるを得なかった人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 結婚して子どもができたので営業職をやめて事務職に転職しました(30歳で転職)
- 前の年に結婚したが、このままでは妊娠できないと思い辞めた(31歳で転職)
- 結婚相手に夜勤勤務があり、生活時間を合わせたかったので転職しました(33歳で転職)
同率1位 職場の人間関係への不満から転職した
同率1位にランクインしたのは「職場の人間関係への不満から転職」です。
人間関係は、性別・年代問わず転職理由の上位に入る項目です。
人間関係が嫌になって自ら辞めた人が多かったなか、「我慢して働いていたが、辞めるよう促されて」「上司に嫌われてしまい、退職するよう強いられた」という人もいました。
また「嫌になった」だけではなくて、精神的に追い込まれて「病気になってしまった」「仕事の成績が落ちた」という回答も寄せられています。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 職場の人間関係などで体調を崩してしまい、続けることが難しかったので(33歳で転職)
- 人間関係のよい職場に転職したかったため(35歳で転職)
- 先輩からの嫌がらせがひどかった(39歳で転職)
3位 他の仕事をしたくて転職した
3位は292人中27人が回答した「他の仕事がしたくて転職した」でした。
やりたい仕事が新たに見つかって転職した人のほか、「異動先での仕事が合わず、もともとやっていた職種に戻るために転職した」という人もいます。
また「他の仕事がしたくなった」という回答の中には「30代に入るタイミングで転職したかった」「30歳までがやり直せるチャンスではないかと思った」「30代後半になったとき、ここにとどまり続けて後悔しないだろうかと疑問に思った」というコメントも目立ちました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- やりたい職種があり、30代に入るタイミングで実行したいと思ったため(30歳で転職)
- SEを辞めて、事務の仕事をしたかったから(31歳で転職)
- やってみたい仕事の方向性ができ、今動くしかないと思いました(33歳で転職)
同率4位 収入アップを見込んで転職した
4位は292人中23人が回答した「収入アップを見込んでの転職」です。
日本では賃金の男女格差がまだあり、とくに20代後半から差が顕著になってきます。
そのため30代に入り収入に不満を持ち、転職を決意する女性も多いと推測されます。
また「異動して年収が下がったから」「残業している割に給料が安い」という意見もありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 収入が上がる同業他社に行きたかったから(30歳で転職)
- 仕事量が給料に見合ってないと判断したから(32歳で転職)
- 10年間年収が変わらなかったため(34歳で転職)
同率4位 体力的につらくて転職した
同率4位に入ったのは「体力的につらくての転職」でした。
「多忙のため疲れてしまった」「立ち仕事がつらくなった」「シフト制の勤務がしんどくなった」という声が多数。
「年齢を重ねても長く続けられる仕事に変わりたい」という思いがあるようです。
また「事故で仕事を続けていくのが難しくなった」という回答も寄せられました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 販売職に就いていたのですが、立ち仕事がつらくなって転職を決意しました(32歳で転職)
- 忙しい仕事だったので体調を崩してしまいました。仕事中にケガをして転職を考えました(33歳で転職)
- シフト制の仕事に体がついていかないと感じたから(38歳で転職)
6位 家庭と仕事の両立を考えての転職だった
6位は292人中20人が回答した「家庭と仕事の両立を考えての転職」です。
「子どもとの時間を大切にしたい」「夜勤のときに子どもが寂しがるので」「残業が多くて結婚生活に支障がでた」などの体験談が寄せられました。
また「子どもの体調不良で休むときに、周りからの目がつらかったから」という意見も。
全体的には「子育てと両立したくて転職した」という回答が多かったのですが、なかには「親のため」という人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 転職前に勤めていた職場は残業が多く、家庭との両立が難しいと感じたため(30歳で転職)
- 出産後に職場復帰したものの、家族の時間がなくなったので転職しようと思いました(32歳で転職)
- 親が病気療養することとなり、正社員フルタイムでの勤務が困難になったため(38歳で転職)
7位 育児のステージが変わったことでの転職・再就職した
7位は292人中19人が回答した「育児のステージが変わったことによる転職・再就職」です。
結婚・出産を機に一度退職し、子どもが保育園・幼稚園・学校に入園・入学できる年齢になったことをきっかけに「再就職」した人からの回答が目立ちました。
「子どもの就学に合わせ、働く時間帯を見直したかった」という声も。
また子ども関係では「子どもの習い事費用に余裕を持ちたかったから」という回答も寄せられています。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 子育てが少し落ち着いて「社会に出たい」と思いはじめたため(32歳で転職)
- 子どもが小学校に入学したから(35歳で転職)
- 2人目が幼稚園に入るので再就職先を探しはじめました。40代になると就職が難しい気がしたので焦っていたのもあります(39歳で転職)
「ライフステージの変化」「家庭の事情」「キャリアチェンジ」「キャリアアップ」など、30代女性の転職理由は多岐にわたっています。
いずれの理由であっても、転職活動に苦戦しがちな30代女性。
そこでおすすめしたいのが「転職エージェント」の活用です。
30代女性ならではの悩みに寄り添い、キャリア志向の女性から育児との両立を目指すワーママまで、さまざまな転職動機をもつ女性の転職活動を支援してくれます。
転職したいと思ったら、一人で悩まずに転職エージェントへ悩みや不安を相談するのがおすすめです。
ワークライフバランスを重視したキャリアプランの立て方についても相談にものってくれるでしょう。
30代女性は、ライフイベントとの兼ね合いで様々な節目を迎える人が増えます。
その時に「仕事も合わせてどうするのか」を考えるタイミングです。
いまや、仕事を続けることを前提としたプランを考えるのは当たり前となりつつある中、ライフとキャリアを合わせて計画する傾向にあります。
30代女性の転職経験者292人が転職先に重視した条件ランキング
続いて30代女性の転職経験者292人に「転職先に重視した条件」を聞いたところ、結果は以下のようになりました。
回答数が多かった順に7位までをランキング形式で紹介します。
『30代女性が転職先に重視した条件ランキング』1位に選ばれたのは、「勤務時間や休日(95人)」でした。
2位「やりたい職種/仕事内容(69人)」、3位「勤務地/通勤時間(54人)」と続きます。
ランキングから見て取れる特徴としては、『ワークライフバランスを重視した回答』が目立っていること。
1位の「勤務時間・休日(95人)」、3位「通勤時間(54人)」、4位「残業なし」、5位「休みやすさ(36人)」などが挙げられます。
ではランキングの結果とあわせて、具体的な回答を紹介していきます。
1位 勤務時間や休日が希望条件とマッチしている
転職先に重視した条件第1位は、292人中95人が回答した「勤務時間や休日が希望条件とマッチしている」点でした。
具体的には「短時間勤務」「土日祝が休み」「夜勤がない」「勤務時間が固定」などが寄せられました。
子育てや家庭と両立するために短時間勤務や週2~4日勤務を希望した人が多かったほか、「フルタイムで働けること」を条件として挙げた人も。
「収入よりも休日重視」と回答した人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 土日祝の休みがあることを重要視しました(31歳で転職)
- 子どもの学校、保育園の時間内であること(34歳で転職)
- 勤務時間。給与面での待遇はいいが、夜勤は無理だと思ったので(39歳で転職)
希望の勤務時間や休日がある人は、『条件に合った働き方』ができる雇用形態や職種を選ぶのはおすすめです。
短時間勤務や週2~4日勤務を希望する人だと、正社員として働くのは難しいですよね。
「午前中だけ働きたい」「週3日程度勤務したい」という人は、パート・アルバイトの仕事を探してみてはいかがでしょうか。
また、人気の「土日祝休み」も接客業や販売職だと難しい可能性が。
土日祝に休みたい人は、休みがカレンダーどおりのオフィスワークの仕事をチェックしてみてください。
面接の際に「子どもの学校に合わせて休みたい」など、事情と希望を伝えておくといいでしょう。
2位 やりたい職種/仕事内容である
転職先に重視した条件2位は、292人中69人が回答した「やりたい職種/仕事内容」です。
「今の職種を離れたい」「自分にあっている仕事に変わりたい」「スキルを活かせる仕事がいい」という理由で、仕事内容を優先した人も多いことがわかります。
また「子どもが成長した時に正社員や契約社員にスタッフアップすることを視野に入れ、スキルを身につけられる仕事を希望した」という回答もありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 英語に携われて、海外出張にいけること(30歳で転職)
- 職種。販売職から離れるのが転職の目的だったので(32歳で転職)
- 銀行の窓口業務をもう一度したかった(35歳で転職)
やりたい職種や仕事内容がある人は、日頃から通用するスキルを磨いておきましょう。
希望する企業から求められているスキルを満たせていなければ、いくらあなたが熱意を示したとしても採用してもらうことは厳しいでしょう。
自身の仕事の能力値に不安を持っている方は、希望の職種や業界事情に強い転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
もし「自分に合う仕事が何かわからないけれど、転職はしたい」という場合でも、あなたの適正を観てもらえるので転職エージェントはおすすめですよ。
3位 勤務地の場所とかかる通勤時間が条件を満たしている
転職先に重視した条件3位は、292人中54人が回答した「勤務地の場所とかかる通勤時間が条件を満たしている」でした。
通勤時間が長いと、通勤だけで疲れてしまいますよね。
「自宅から近くて通勤時間が短い」「転勤がない」という回答のほか、「在宅で働けること」を挙げた人も目立ちました。
子育てしながら転職した人からは「子どもをすぐに迎えにいける場所で働きたかった」という回答も多く寄せられました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 転勤がないこと(31歳で転職)
- 片道通勤時間が30分くらいまでであること(36歳で転職)
- 小さな子どもがいたので、何かあったときのために自宅近くを希望(38歳で転職)
通勤時間や勤務地、通勤手段など、あなたが通える範囲を絞り込んで求人を探していきましょう。
30代女性の転職理由として「家庭と仕事の両立」「体力的にきつい」などが挙がっていることからも、通勤にかけられる時間の範囲で仕事を探すほうが効率的だからですね。
『Indeed』は市区町村や駅から半径5km以内といった検索が可能なので便利ですよ。
他の求人サイトにも「駅から徒歩5分」などのアクセス情報が記載されています。
条件検索を使って、自分の通える範囲内の転職先を探してみてください。
4位 仕事の残業なし、もしくは少なめ
転職先に重視した条件4位は、292人中50人が回答した「仕事の残業なし、もしくは少なめ」です。
「前職で残業が多かったので」「子どものお迎えの時間に間に合うように」という理由で、残業なし/少なめを希望した人が多数。
ワークライフバランスをとるためにも、大切な要素ですよね。
また残業については「残業代が支払われること(サービス残業がない)」を挙げた人も複数いました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 手当や給料が低くても、とにかく残業が少ないこと(30歳で転職)
- 保育園の時間に間に合うように、残業がないこと(33歳で転職)
- 残業が少ないこと、定時であがれること(34歳で転職)
アンケートの結果からもわかる通り、家事や子育ての関係から、「残業なし」または「残業少なめ」の仕事に就きたいと考えている方も多いです。
残業については、面接時に必ず確認しておきましょう。
求人情報には「残業なし」と明記してあっても、応募時には会社の状況が変化している可能性も考えられるからです。
「保育園のお迎えの都合で、16時以降は残業できません」など、事前に残業が無理な理由を伝えておくといいでしょう。
求人を探す際は、求人サイトなどを使って「残業なし」や「残業時間20時間以内」などにチェックを入れて検索すると効率的に仕事が探せます。
dodaの「90職種別の残業時間ランキング」によると、残業が少ない職種1位は「秘書・受付」「医療事務アシスタント」でした。
残業時間を重視する人は、残業が少ない職種を目指してみるのもいいのではないでしょうか。
5位 仕事内容に見合った収入をもらえる
転職先に重視した条件5位は、292人中48人が回答した「仕事内容に見合った収入をもらえる」です。
「前職並み・前職以上の収入が見込めること」「仕事に見合う収入・ボーナス」といった回答が多数。
またシングルで生きることを選んだ人からは「今後一人で生きていくと考えたときに給与や福利厚生に問題はないかと考えた」という回答も。
とくに異業種・異職種に挑戦する場合など、転職によって収入が下がる場合もあるので、収入アップを目指すなら転職エージェントなどに相談しながらしっかり見極めたいところですね。
一方で「扶養の範囲内で働けること」を条件に挙げた人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 安定していて賞与がしっかり出ること(30歳で転職)
- 仕事内容に見合う給料がもらえるかどうか(31歳で転職)
- 前職よりも収入が下がらないこと(35歳で転職)
仕事内容に見合う収入を得たい人は、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職市場の年収相場にも詳しく、あなたの経験やスキルに合った仕事を紹介してくれるからですね。
また、企業の採用背景や給与形態なども熟知しているため、年収交渉を代行してくれるケースもあります。
収入アップを目指したい人は、スキルや経験が活かせる転職先を選ぶようにしましょう。
未経験分野への転職は、最低水準の給与からスタートになってしまうので、転職先を選ぶ際は注意してください。
6位 休暇・早退に融通が利く
転職先に重視した条件6位は、292人中36人が回答した「休暇・早退に融通が利く」が入りました。
とくに子育てしながら働く人から「子どもの学校行事や急病のときに休みやすいところ」との回答が多数。
休みやすい雰囲気の会社だと、子育てしながらの就業も安心ですよね。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 子どもの発熱などで呼び出しがあったときに、すぐ早退させてもらえること(31歳で転職)
- 有給がきっちり消化でき、申し出ればすぐに対応してもらえるところ(33歳で転職)
- 子どもの急病や保育園行事などに対応しやすいかどうか(35歳で転職)
今回のアンケートで、職場に融通を求めている人の多くは子育てをしている女性でした。
子どもの体調不良や行事などに快く対応してもらえるかを重視する人が多数。
休暇や早退などの融通を重視する人は、大手企業や従業員数の多い職場を選ぶといいでしょう。
職場に子育て世代が多かったり、人員に余裕がある職場だと、急な休みや早退にも対応・理解してもらいやすいからですね。
とくに大手企業の場合、子育て支援制度が充実しているため、休暇の取得や早退しやすい雰囲気が。
仕事探しの際は、「子育てママ活躍中」の求人をチェックしたり、子持ちママや同じ仕事をしている人が多い職場かを確認しておくといいでしょう。
今は「女性向けの転職サイト」「女性支援に特化した転職エージェント」などもあります。
子育てしながら働きやすい企業を探している人は、頼ってみてはいかがでしょうか。
7位 福利厚生制度が充実している
転職先に重視した条件7位は、292人中28人が回答した「福利厚生制度が充実している点」です。
福利厚生が充実した会社は「社員を大切にしていて、働きやすい」というイメージがありますよね。
具体的には「社会保険」「産休・育休」「交通費」「託児所」といった回答が寄せられました。
中には「前の会社では社会保険加入の条件を満たしていたのに、加入させてもらえなかった」という声もありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 福利厚生が充実しており、育休が確実に得られる環境であること(30歳で転職)
- 社会保険に入れること。交通費が全額出ること(33歳で転職)
- 24時間保育がついていること(37歳で転職)
福利厚生については、求人サイトや求人票の「待遇・福利厚生」をチェックしましょう。
どのような福利厚生があるのか具体的に掲載されています。
また、求人サイトの場合、希望の福利厚生をチェックして、該当する求人や企業を探すことも可能なので検索してみてください。
ただし、業績悪化などによって福利厚生が廃止になることもあるので、福利厚生の充実だけで転職先を決めるのはやめておきましょう。
派遣社員への転職を検討している人は、福利厚生が充実している『テンプスタッフ』や『パソナ』をチェックしてみてください。
働き続ける上で、自分に合う条件が得られるかは大事です。
しかし、同じくらい「続けたい仕事か」や「自分に合うキャリアアップがのぞめる仕事や環境か」も大事です。
条件がよくても、やりがいが感じられなかったり、スキルアップしている感じがなかったりといった理由で、せっかく条件に見合う会社に入ったのに辞める人もいらっしゃいますから、長続きするためにも、条件とキャリアアップの両軸をみて、転職先は検討しましょう。
30代女性の転職経験者292人にみる転職前後の雇用形態の変化
最後に「転職前と転職後の雇用形態」について回答を求めたところ、次の結果となりました。
転職前後どちらも一番多かったのは正社員でしたが、転職後の正社員の割合は20.5%も減っています。
正社員を選んだ人からは「長期で安定的に働きたいから」「福利厚生がしっかりしているから」などの意見が寄せられました。
転職後の雇用形態2位はパート・アルバイトで、転職前よりも9.9%増えています。
選んだ理由は「家事と両立できるように」など。
3位は微増の契約社員で「正社員の求人がなかった」などの理由が挙げられました。
4位は派遣社員で、選んだ理由は「基本的に残業がないから」「再就職しやすかった」など。
5位は業務委託で、転職前は0%でしたが転職後は3.4%になっています。
選んだ理由は「自宅で自由にできる」「成果報酬制なのが気に入った」などでした。
6位は自営業で、業務委託と同じ「自分のペースでできる」というところに魅力を感じた人が多いようです。
では上位3つについて、より詳しく具体的な回答を紹介します。
正社員を選んだ人の理由
正社員を選んだ人からは「安定」「収入」「長く働きたい」「福利厚生」といった理由があがりました。
「常勤になれば、併設された託児所に子どもを預けられる」といった理由も。
また「ボーナス」を理由に挙げた人も目立ちました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 結婚や出産後にも長く働きたかったからです(30歳で転職)
- パートや契約社員では子どもを育てていくのに不安があったから(31歳で転職)
- ボーナスなど収入が安定していて、定年までしっかり働けるからです(39歳で転職)
正社員の転職を考えるのであれば、転職エージェントは便利です。
担当のエージェントが、履歴書や職務経歴書の書き方、面接対策などにも対応してくれます。
初めて転職する人にも、転職時のマナーやノウハウも教えてもらえるので心強いことでしょう。
「業界」「職種」「年代」「地域」などに特化した転職エージェントもあるので、希望に合うサービスを選んでくださいね。
転職エージェント以外におすすめをあげると、ハローワークも便利です。
ハローワークは地元企業の求人が中心で、応募書類の書き方を指導してもらえる点もおすすめな点といえるでしょう。
上記のように誰からもアドバイスを必要としていない場合は、自分で求人検索や応募のできる転職サイトがおすすめです。
パート・アルバイトを選んだ人の理由
パート・アルバイトを選んだ理由としては、「融通がきく」「フルタイムだと家庭と両立するのが難しいと思った」などの意見が多数。
「正社員だと異動があるから嫌だった」「本業以外の雑務もやらないといけないのが困る」などの理由も。
また「落ち着いたらまたフリーランスとして働くつもりだったので、ガッツリ勤める気持ちはなかった」など、短期間だけ就業することを前提にパート・アルバイトを選んだ人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 子どもがいてフルタイムで仕事することがつらくなり、もっと家族と自分に余裕が持てる仕事がしたくなった(30歳で転職)
- 高齢の親と同居しており、家庭の事情で休みを取りやすい仕事に就きたかった(37歳で転職)
- 夫の扶養の範囲内で収入を得たかったため(39歳で転職)
パート・アルバイトを探したい方は、各求人サイトの絞り込み検索をうまく活用していきましょう。
時短勤務や週3日勤務など、さまざまな条件指定ができるため効率よく仕事を探せます。
具体的なサイト名をあげると、『タウンワーク』や『フロムエーナビ』などは使い勝手が良くておすすめです。
契約社員を選んだ人の理由
契約社員を選んだ理由としては、「決まりやすかった」「正社員登用の可能性があったから」などが多く寄せられました。
また「正社員並みの待遇」「たまたま好条件なのが契約社員だった」など、待遇がいいという回答も。
「正社員よりは融通がきく」という意見もありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 主人の転勤があるのでいざというときにやめれそうなこと(31歳で転職)
- できれば正社員が良かったけれど、すぐに勤務できるので決めました(33歳で転職)
- 数年のうちに正社員への登用が見込めるため(39歳で転職)
「正社員の仕事がなかなか決まらない」「ゆくゆくは正社員になりたい」という人にとって、たしかに契約社員という働き方はおすすめです。
たとえば、契約期間があると辞めやすいので、「正社員の仕事が決まるまで」「夫の転勤の都合によっては仕事が続けられない可能性もある」といった場合などがあげられます。
契約社員といっても、なかには正社員並みの待遇をしてもらえる仕事もあるので、ぜひいろいろな求人情報をチェックしてみてください。
契約社員の求人は、正社員の仕事探しと同じで、転職サイトで検索が可能です。
雇用形態の「契約社員」にチェックを入れて検索してみてください。
正社員以外の選択を考えている人は、今現在のライフイベントの状況にあう雇用形態で選んでいる傾向がみられます。
20代~30代の人の概念として「一生一社」や「正社員が安定」という思考は減ってきている様子です。
『どんな仕事をしたいか』×『働き方(雇用形態)』の掛け合わせで仕事選びをすることは大事ですね。
雇用形態の特徴は、その人の状況や価値観によってメリットかデメリットなのかがわかれますので、その点をすり合わせて選ぶとよいでしょう。
ちなみに限定正社員という制度を導入している企業もあります。
転勤や変則的なシフト、異動はなく、勤務地、仕事内容、時間があらかじめ決められている働き方です。
30代女性の転職成功に向けて押さえておきたいポイント3つ
30代女性の転職成功に向けて押さえておきたいポイントは次の3つです。
- 『30代女性』に求められているのは「即戦力」と「ヒューマンスキル」
- 『30代女性』でも活躍できる職場を選ぶ
- キャリアプランと人生設計を改めて見直してみる
それぞれのポイントについて詳しく解説するので、ぜひ転職の参考にしてください。
1.『30代女性』に求められているのは「即戦力」と「ヒューマンスキル」
30代女性の転職成功に向けて抑えておきたいポイント1つめは、「即戦力」と「ヒューマンスキル」が求められていることです。
30代の場合、転職市場では経験やキャリアなどを十分に積んできていると見なされる年代だからですね。
20代若手ならポテンシャル採用もありますが、30代に入ってくると難しくなります。
専門的な知識や技術といった実務に必要なスキル・経験にくわえ、柔軟性やコミュニケーション力といったヒューマンスキルも重要視されるのが30代です。
未婚女性に比べて、転職が不利と言われがちな子持ち女性ですが、「即戦力」と「ヒューマンスキル」を持っていたら、転職活動をスムーズに進めやすいです。
しかし、「即戦力」と「ヒューマンスキル」両方が備わっていない人もいます。
その場合は、片方だけでも十分アピール可能なので活かしていきましょう。
- 専門的な知識や技術のない人なら、ヒューマンスキルのアピール
- ヒューマンスキルに自信のない人は、自身の専門性を高める
2.『30代女性』でも活躍できる職場を選ぶ
抑えておきたいポイント2つめは、30代女性でも活躍できる職場を選ぶことです。
なぜなら、転職しても30代女性が働きにくい職場だと、長続きせずにまた転職をしなくてはいけなくなるからですね。
短期間で何度も転職するのは、転職市場でよい印象を与えず不利になり兼ねません。
30代女性でも活躍できる職場に転職するためには、以下の点をチェックしましょう。
- 同世代の女性が活躍している
- 女性の働きやすい制度が整っている
ここで注意したいのが、独身30代女性と、子持ち30代女性ではチェックポイントが違うこと。
同じ境遇やロールモデルとなる女性の存在をチェックすることが重要です。
たとえば、結婚する予定のないキャリア志向の女性が、既婚女性ばかりの子持ちママが働きやすい職場に転職しても、希望のキャリアプランを描けるかは疑問ですよね。
逆に独身者や男性の多い職場だと、理解を得られず居づらくなる可能性もあります。
妊娠・出産を希望している女性や、子持ちママの活躍できる社内制度が整っていない職場もあるので、忘れないようにチェックしておきましょう。
3.キャリアプランと人生設計を改めて見直してみる
30代女性の転職成功に向けて抑えておきたいポイント3つめは、転職活動を始める前に、改めてキャリアプランと人生設計を見直してみることです。
今回のアンケートを見てみると、「人間関係への不満」「他の仕事をしたくなった」「年収アップを見込んで」という理由が30代女性の転職理由として上位にランクインしています。
しかし、「気の合う人がいないから」「今の仕事に飽きた」「ラクして稼ぎたい」など、漠然とした動機だけで転職をすると後悔する可能性も。
たとえば、いまよりも収入を増やしたい理由だけで、「年収の高い会社に転職した」としましょう。
転職で一時的に年収アップしても、「女性の昇進できるポストがない」など、長い目で見て年収が頭打ちになる可能性も考えられます。
30代時点での転職は、今後の人生を左右するターニングポイントになりかねません。
もしキャリアプランの立て方がわからない人や、本当に転職するべきか判断できない人は、転職エージェントに相談してみるのもいいでしょう。
人生設計や生き方なども明確にしておくと、キャリアプランも立てやすくなりますよ。
今後、結婚や妊娠・出産を視野に入れているのか、家庭と仕事の比重はどうするかなどが挙げられます。
30代女性の転職におすすめの転職エージェント&転職サイト5選
30代女性の転職におすすめの転職エージェント&転職サイトは次の5つです。
なお、おすすめ5選は「転職に関する独自アンケート調査(※)」「求人数」「サポート面の充実度」「サイトの使いやすさ」などを元に作成しています。
それぞれのサービスの特徴やおすすめポイントを紹介するので、ぜひ転職エージェント&転職サイト選びの参考にしてくださいね。
【マイナビAGENT】女性の未来を作る転職をサポート
「30代女性のサポートに強い転職エージェントを利用したい」という人には、マイナビAGENTが使えます。
マイナビAGENTには、女性の転職に特化したチームが編成されており、30代女性ならではの転職の悩みにもしっかり対応。
30代向けの求人も多数保有しており、管理職やリーダークラスの非公開求人も紹介してもらえます。
非公開求人や独占求人も多いため、他社では見られない求人に出会える可能性が高いですよ。
また、書類添削や面接対策などのサポートが揃っているので、「ひとりでは面接対策がすすめられない」という悩みをもつ人にもピッタリ。
さらに、求人探しや企業との面接日程の調整をお任せできるので、働きながらの転職活動もスムーズにすすめられます。
ただ、マイナビAGENTのサイトには「30代後半での異業種・異職種への転職は厳しい」「どうしても、という場合は、年収の大幅ダウンも覚悟を」とはっきり書かれているため、利用するなら30代前半までがオススメです。
- 女性の転職に特化したチームを編成している
- 30代向け非公開求人を多数保有
- 書類添削や面接対策ができる
【女の転職type】女性専門の転職サイト
「女性の求人に特化した転職サイトを利用したい」という人には、女の転職typeが使えます。
女の転職typeは、その名の通り、女性専門の転職サイト。
「女性管理職がいる」「育児と両立できる」「ブランクOK」など、30代女性の気になる条件で求人検索できる特徴もあります。
事務職・営業・マーケティングから、クリエイティブ系やエンジニアなどの専門職まで、幅広い求人が掲載されているので、いろんな求人をチェックできますよ。
求職者それぞれに合ったキャリアアップ転職が目指せる女の転職type。
キャリア志向の求人はもちろん、未経験から新たな業界や職種にトライできる求人も見つかります。
求人検索だけでなく、「女性の転職実例」が年代別に掲載されたコンテンツなども充実。
30代女性が活用できる転職サイトだと言えます。
- 女性に特化した転職サイト
- キャリアアップ転職が目指せる
- 事務・営業からクリエイティブ系まで幅広い求人を扱う
【doda】ついやりたくなる診断メニューで自分の「本音」「強み」がわかる
dodaは「自分の強みがわからない」「30代の転職に不安があって踏み出せない」とモヤモヤしている人に使える『転職サイト&転職エージェント』一体型のサービスです。
dodaには、「はたらく女性のためのモヤモヤ解消診断」「自己PR発掘診断」「転職タイプ診断」などの診断メニューが多数。
自分でもはっきり見えていなかった「転職したい理由」「自分の強み」に気づくかもしれません。
中には、人気の自動車メーカーや大手IT系企業などへの転職可能性を診断する「人気企業300社合格診断」もあり、思ってもみなかった「憧れ企業」があなたの転職先候補になる可能性も。
dodaには「女性活躍」「社会人経験10年以上歓迎」といった、30代女性が活躍できる企業の求人が多くあります。
ほかにも「産休・育休取得実績あり」の企業や、「育児・託児支援制度」を導入している企業の絞り込み検索もできるので、結婚・出産を視野に入れて転職を検討している人にも求人検索しやすいですよ。
- 転職に関する診断メニューが充実
- 結婚・出産を視野に入れた転職活動ができる
- 求人数が多い
【リクルートエージェント】求人数が多く、納得がいくまで比較検討できる
「”焦って転職先を決めて、失敗した”なんて絶対嫌だ」という人は、リクルートエージェントを活用しましょう。
リクルートエージェントなら、業界有数の「非公開求人」も含めた多数ある求人情報の中から、担当者が推薦するお仕事を比較検討できます。
紹介された求人について「何か違う」と思ったら、担当者に「事業内容・仕事内容が少し希望に合わない」など条件を出して、納得がいくまで求人を探すことも可能。
また、内定をくれた企業に辞退の意思を伝えるのは気が引けますよね。
「やりたい仕事内容とは違う」「やっぱり条件面で納得ができない」と思った時は、リクルートエージェントの担当者を通じて辞退ができますよ。
使い勝手の面では、「求人情報のチェック・応募」や「職務経歴書作り」が簡単にできるシステムも備えており、使いやすい転職エージェントです。
「結婚・出産を視野に入れた転職は可能なのか知りたい」「さらなるキャリアアップを目指せる転職ができるか不安」という人も、まずは相談してみてくださいね。
- 求人数が多い
- 担当者を通じて内定辞退ができる
- 無料で利用できる
【パソナキャリア】女性や子育てママへの転職支援が得意
「子育てをしながら働きやすい職場」を探している30代女性は、パソナキャリアを活用してみてはいかがですか。
パソナキャリアは女性の転職支援に力を入れている転職エージェントで、「女性が働きやすい職場」「時短ママが活躍している企業」の情報が多数。
「企業内・部署内で女性がどう活躍しているか」「産休・育休からの復帰率」など、自分ひとりでの転職活動では得にくい情報に触れられるのが魅力です。
面談や書類添削、日程調整を担当するキャリアアドバイザーの対応が丁寧なのもポイント。
パソナキャリアを利用した30代女性からは「希望からブレない求人を紹介してくれた」「チームワークが良く親切な対応」という口コミが寄せられています。
「子育てママって、転職には不利?」「スムーズに転職活動できるかな」と心配な方も、パソナキャリアのキャリアアドバイザーになら、気軽に相談できますよ。
パソナキャリアを利用した転職で、年収アップを実現した人も多数いるので、キャリア志向の女性にも使えますよ。
- 女性の転職支援に強い
- キャリアアドバイザーが親身だと高評価
- 顧客満足度No.1の転職エージェント(※)
※2019-2022年オリコン顧客満足度調査 転職エージェント総合 4年連続第1位
30代女性の転職理由のアンケート調査結果まとめ
30代で転職した女性292人を対象にアンケートを行ったところ、30代での転職理由第1位は「結婚・出産のため」と「人間関係への不満」でした。
「家庭との両立のため」「育児のステージが変わった」も転職理由の上位に入っており、全体的に「ライフイベント」「家庭の都合」で転職を考える女性が多いとわかりました。
また転職先について重視した条件は「勤務時間・休日」が1位に。
「家庭・子育てと両立したい」「自分の時間をもちたい」などワークライフバランスを重視して転職活動をした人が多いとわかります。
2位は「やりたい職種/仕事内容」で、「30代のうちに挑戦したかった」という声も。
転職前と転職後の雇用形態を比べると、1位はどちらも正社員でしたが、転職後の割合は大きく減少。
正社員から非正規雇用に変わった人からは「フルタイム勤務では子育てや介護と両立しにくい」といった回答が寄せられました。
ライフステージの変化や、経験を重ねての考え方の変化に合わせ、転職する女性が多いとわかりました。
30代女性の転職を成功させるためには、日頃から即戦力となる専門的な知識や技術と、柔軟性やコミュニケーション力といったヒューマンスキルを磨いておきましょう。
そして、転職エージェントを活用しながら転職活動を円滑に進めてくださいね。
人生100年時代、現在30代の人は、これから40年程度、働く人生が待っています。方向性を決めかねていても大丈夫。
模索しながらできることを増やしていくと、後からその経験が活かせることと思います。
どんな転職でも、目の前の仕事や組織に能動的に関わり、これをやりました!と自信を持って自分の経験を職務経歴書に追記していきましょう。