- 「次の契約更新したくないけど何て言えばうまく断れるかな」
- 「職場の人間関係に疲れたから更新を断りたいけど、正直に辞めたい理由を言っても大丈夫?」
- 「長期派遣なのに初回で更新しないってやばいかな?次の仕事紹介してもらえなかったらどうしよう」
派遣の契約更新を断りたいものの、スムーズに話が進むか、印象が悪くならないか不安がある人も多いのではないでしょうか。
派遣の契約更新を断る時は、ネガティブな印象を与えないように、正直に理由を伝えれば円満に契約を終了できます。
なぜなら、ネガティブな印象を与えてしまうと今後の仕事紹介に影響が出るし、嘘をつくと後々対応に困るからですね。
当記事では、
- 派遣の契約更新の断り方や伝え方
- 引き止められた場合の対処方法
- 更新を断った後の仕事の紹介状況
などについて紹介しています。
この記事を読めば、派遣の契約更新を断ることに対する不安が解消され、揉めることなく契約更新を断って、あなたが目指す次のステップに進めますよ。
派遣の契約を更新しない場合は正直に理由を話そう
派遣の契約を更新しない場合は、正直に更新しない理由を話しましょう。
派遣社員には、契約更新しない理由を伝える義務はないですが、正直に理由を話すことでスムーズに契約終了できるからです。
実際に派遣の契約更新を断った経験がある60人に「何と言って契約更新しなかったか?」のアンケートを実施した結果、60人中42人が正直に更新しない理由を伝えていたことが分かりました。
しかし、正直に本音を話してしまうとトラブルに発展するケースもあるので、円満に話を進めるためには注意が必要です。
正直に理由を伝えるべきケースと、円満に話を進めるための注意点を紹介します。
納得してもらえる理由なら正直に伝えるべき
誰もが納得できる理由なら正直に伝えても問題ありません。
誰もが納得できる理由とは、派遣社員を辞めざる得ない理由ですね。
- 引っ越し
- 家族の介護
- 正社員の仕事が見つかった
などが該当します。
引き止めようのない理由なので、正直に伝えてもトラブルに発展することなく円満に契約終了できますよ。
派遣先に問題がある場合は感情的にならず正直に伝えるべき
派遣先に問題がある場合は、感情的にならず正直に更新しない理由を伝えましょう。
感情的になるとクレーマー扱いされ、次の仕事を紹介してもらえない可能性があります。
更に「派遣先の状況を改善したら更新してくれるかもしれない」「感情的になっているだけでほとぼりが冷めたら更新するだろう」と思われてしまい、スムーズに契約終了できない可能性もあります。
また、派遣会社は派遣先企業の問題点を解決しなければいけないので、
- パワハラやモラハラ被害にあっている
- 契約外の仕事ばかり任されている
- サービス残業の強要
といった理由で契約を更新しない場合は、正直に更新しない理由を伝えておくべきです。
「もう辞めるから関係ない」ではなく、今後も他の人が派遣社員として派遣される可能性があるため、同じような思いする人を増やさないためにも伝えることは大切です。
ネガティブな印象は与えない理由を伝えよう
今後も派遣会社を利用する予定なら、ネガティブな印象は与えない理由を伝えましょう。
なぜなら、ネガティブな印象を与えることで、次の仕事紹介に支障をきたす可能性があるからですね。
例えば「朝早く起きられないから、午後から出社できる派遣先に変わりたい」といったケースです。
「仕事のために早起きできない人」「仕事に対する意欲がない人」というネガティブな印象がある人には、たとえ午後から出社できる派遣先があったとしても、積極的に紹介したいとは思えませんよね。
対して、「資格取得の勉強のため、午後から出社できる派遣先に変わりたい」といったポジティブな理由なら、理解が得られやすいです。
嘘の理由は後々対応に困るから辞めておこう
嘘の理由で更新を断ることは辞めましょう。
なぜなら、嘘をついた後の対応に困るケースがあるからですね。
更新を断る嘘の理由と、それぞれの対応に困るケースを見てみましょう。
更新を断る嘘の理由 | 対応に困るケース |
---|---|
引っ越し |
|
病気や介護 |
|
パワハラやセクハラ |
|
嘘がバレると心証も悪く、今後仕事の紹介もしてもらえなくなるので注意してください。
派遣の契約を更新しない時の伝え方
派遣契約を更新しない時は、契約更新の1ヶ月以上前に、派遣会社の営業担当者に直接伝えましょう。
ただ、「具体的にどうすれば良いのか?」を知りたい方も多いと思います。
この章では、
- タイミング
- 伝える相手
- 伝え方
について詳しく紹介していきます。
更新しない場合は遅くとも契約更新の1ヶ月前までに伝えること
契約を更新しない場合は、遅くとも更新の1ヶ月前までには伝えましょう。
なぜなら、早めに伝えておくことで、派遣会社は早い段階で後任者を決められるからです。
契約更新の直前で伝えてしまうと、後任者が見つからず、「今回だけ更新して欲しい」とお願いされたり、説得されたりする可能性があるからです。
更にまずいのは、営業担当者から更新の確認があるまで待っているパターンです。
営業担当者の中には、業務が忙しくて更新の確認を忘れている人や、あなたが更新してくれると勝手に思いこんでいる人もいます。
営業担当者から更新の話を振ってくれるのは待たずに、更新しないと決めた時点で「更新しない意思」を伝えるようにしましょう。
派遣会社によって「いつまでに更新しないことを伝えるか」の決まりがある場合もあるので、雇用契約書や就業規則などで確認しておくのも大切ですよ。
更新しないことは派遣会社の営業担当者に伝えよう
派遣の契約を更新しない場合は、派遣会社の営業担当者に伝えましょう。
なぜなら、派遣社員の雇用主は派遣会社となるからですね。
派遣先企業の上司に伝える人もいますが、契約関係にない派遣社員が派遣先企業に更新しない旨を伝えるのは、マナー違反になるのでご注意ください。
更新しないことを伝えるなら営業担当者に直接会って言おう
更新しないことを営業担当者に伝える際は、直接会って伝えましょう。
なぜなら、直接会って伝えることで、スムーズに話が進むからですね。
直接会えば、更新しない意志が強いことをよりアピールできますし、細かい話もできるので納得してもらいやすいです。
- 営業担当者が定期的に派遣先を訪問する・・・訪問時に伝える。
- 営業担当者が派遣先に訪問してこない・・・電話で更新しない旨を伝える。
なお、メールで伝えることは避けた方がいいです。
メールで伝えたとしても、詳しい話を聞くために派遣先を訪問してきたり電話がかかってきたりと、結局は直接話をすることになるからですね。
また、営業担当者に直接メールをしても見落としがあったり、派遣会社宛にメールをしても営業担当者に伝え忘れがあったりする可能性があり、伝わらないリスクがあります。
初回の契約更新を断っても問題ない
「長期前提なのに初回で更新しないのはダメなんじゃないか」「初回から更新しなくてもいいのかな」と悩んでいる人もいるかも知れません。
結論から言うと、派遣契約の初回更新を断っても特に問題はありません。
なぜなら、更新の回数に関わらず、更新する・しないは派遣社員の自由だからですね。
派遣契約の更新を断った経験がある60人にアンケートを行ったところ、初回に契約更新を断っている人は最も多く、60人中22人が初回で契約更新を断っていました。
初回の契約更新は断りやすい
実は初回の契約更新は断りやすいです。
なぜなら、初回の契約は試用期間を兼ねていることがあるからですね。
- 仕事内容や条件面が聞いていた内容と違う
- 職場の雰囲気に馴染めない
- 仕事が合わない
といった理由で更新を断りやすいのです。
初回契約期間は1ヶ月または2ヶ月という短い期間での契約がほとんどですよね。
なぜ初回は短い契約期間なのかと言うと、以下の理由があるからです。
- 1ヶ月契約なら社会保険の加入条件を満たさない
- 短い契約期間にすることで試用期間を兼ねている
ただし、更新しない旨を伝えるタイミングは守りましょう。
初回更新日の1ヶ月以上前、または初回契約が1ヶ月の場合は更新日の2週間前までに、営業担当者に更新しない旨を伝えてください。
社会保険に加入すると保険証はもらえますが、初月から社会保険料が給料から天引され、手取りが少なくなります。
また、勤務開始からすぐに退職してしまった場合、社会保険料が給料から天引できずに不足分を負担する必要があるからです。
派遣の営業担当者から引き止められた場合の対処方法
契約更新をしないと伝えた際に引き止められた場合、以下の対処方法をおすすめします。
- 更新しない意思をしっかり伝えてキッパリ断る
- 無理な条件を提示してみる
- 営業担当者の上司に話をする
- 退職代行サービスを利用する
基本的に派遣会社にも派遣先にも、派遣社員が契約更新しないことを拒否することはできません。
しかし、派遣契約の更新を断った経験がある60人にアンケートを行ったところ、派遣会社の営業担当者から引き止められた経験がある人は60人中16人と、引き止められる場合もあるのが分かります。
万が一引き止められた時は、これから紹介する対象方法を参考に対処してくださいね。
更新しない意思をしっかり伝えてキッパリ断る
派遣会社の営業担当者の中には、できるだけ長く同じ派遣先で働いてもらった方が安定した売上をキープできるため、無理に引き止めようとする人がいます。
派遣営業担当者から引き止めにあっても、更新しない意思をしっかり伝えてキッパリ断りましょう。
更新しないという意志の固まっているのが営業担当者に伝わることで、「いくら説得しても無駄」だと感じて引き下がってくれます。
引き止められたとしても、決して流されたり言いくるめられたりして契約延長しないようにしてくださいね。
無理な条件を提示して諦めてもらう
条件面で不満があり更新しない人は、無理な条件を提示して諦めてもらいましょう。
あまりにも無理な条件を提示すると、営業担当者も応じられずに諦めてくれます。
例えば、
- 「仕事量を今までの半分にして欲しい」
- 「時給を500円ぐらいアップして欲しい」
- 「給与形態を年俸制にして欲しい」
などですね。
ポイントはあくまでも無理な条件を提示することです。
まずありませんが、条件が通ればラッキーですし、納得できるようであれば更新に応じるのもありですよ。
営業担当者の上司に話をする
営業担当者と話をしても平行線の場合、営業担当者の上司に更新しない旨を伝えましょう。
更新しない旨を伝える際、伝え方によっては営業担当者が感情的になって話にならないケースがあります。
第三者であれば冷静に話を聞いてくれますし、営業担当者の上司なら「派遣社員が契約更新しないことを拒否できない」と理解しているのでスムーズに話が進みますよ。
営業担当者の上司とは、派遣会社の営業所の所長や支店の支店長などです。
また、本社の相談窓口に相談するという方法もありますよ。
疲労面からの体調不良を訴える
体調不良は更新しない理由として納得してもらいやすいので、疲労面から体調が悪いことを訴えましょう。
派遣契約の更新を断った経験がある60人にアンケートを行ったところ、派遣の契約更新を断って引き止められた経験がある16人の口コミの中には、「体調を崩しているので自分の身を守りたい」「神経が壊れそうだから無理」と身体の限界を訴えかけたら引き止められなくなったという回答がありました。
病気が理由ではないので、診断書の提出なども求められることはありませんよ。
退職代行サービスを利用する
退職代行サービスとは、会社を辞めたいが自分から退職の意思表示ができない人や、なかなか退職させてもらえない人の代わりに、会社に退職の意向を伝えたり交渉してくれたりするサービスです。
派遣会社からの引き止めを自分で対処できない場合は、退職代行サービスを利用する方法もあります。
退職代行サービス会社の中には、派遣社員の契約更新の対応も行ってて、契約更新を断ってくれますよ。
ただし、以下の注意点があるので、利用する際は気をつけてくださいね。
- 料金が発生する(相場は3万円前後)
- 未払い交渉や保険関係の書類手続きは弁護士の範疇
- 契約期間中の退職は対応してもらえない
- 返却物は自分で送る必要がある
更新しなくても条件に合った次の仕事を紹介してもらえる
「更新を断ると次の仕事を紹介してもらえないのでは?」と不安な人も多いと思います。
結論から言うと、更新しなくても、条件に合った次の仕事を紹介してもらえます。
派遣の契約更新を断った後、派遣会社から次の仕事の紹介を希望した経験がある60人に、次の仕事を紹介してもらえたかアンケートを行ったところ、60人中40人が次の仕事を紹介してもらっていました。
また、仕事を紹介してもらった40人中23人が、
- 条件が合ったから契約した
- 希望の業務内容だった
- より良い条件で働くことができた
など、条件に合った仕事を紹介してもらい、実際に次の派遣先で働いていることから、更新を断ってもぞんざいな扱いはされないことが分かります。
ただし、以下に該当する人は、次の仕事を紹介してもらえない場合もあります。
- 毎回仕事が長続きしない
- 更新しない理由の印象が悪い
- 能力不足がある
- 派遣先に対して不満や愚痴が多い
次の仕事を紹介しても、長期で働いてくれない可能性やトラブルを起こす可能性があるためですね。
今後、契約更新を断らないためにも、自分に合った派遣先を慎重に選ぶようにしましょう。
派遣の契約を更新しないと伝えた後の注意点2つ
派遣の契約を更新しないと伝えた後、次のような場合は注意が必要です。
- 次の派遣先の紹介を断る
- 更新を撤回したい
なぜ注意が必要なのか、詳しく説明します。
次の派遣先紹介を断ると自己都合退職になる
派遣の契約更新を断った後、派遣会社から次の派遣先紹介を受けられるのですが、紹介を断ると自己都合退職になるケースがあります。
自己都合退職になると失業保険の給付制限ありになるので、失業保険の給付を希望している人はご注意ください。
派遣の場合、契約更新を断っても以下の条件を満たしていれば、会社都合退職扱いとなり、失業保険の給付制限はないので安心してくださいね。
- 契約期間満了前に次の派遣就業先の指示がない
- 契約期間満了で同じ派遣会社からの就業を希望しているにも関わらず次の仕事が紹介されない
更新しないことを撤回したい場合は派遣会社の営業担当者に相談する
契約更新をしないと伝えたものの「やっぱり撤回したい」という場合は、派遣会社の営業担当者に相談しましょう。
なぜなら、タイミングや状況次第では撤回できる可能性があるからですね。
すでに労働契約満了の手続きが進んでいたり、後任が決まっていたりすると撤回は難しいので、できるだけ早く撤回の相談してください。
更新しないことで気まずくなっても気にせず仕事をこなそう
派遣の契約を更新しないと伝えた後、派遣先で気まずくなる人も多いと思いますが、気にせず仕事をこなしましょう。
契約更新のある派遣社員は有期雇用契約なので、いつかは辞める時が来ますし、仕事を辞める時に多少なりとも気まずくなるのは社会人の誰もが通る道です。
なによりも、あなたが思っているほど派遣先の人は何とも思っていません。
むしろ「バックレなくて良かった」「契約期間まできちんと仕事をしてくれて良かった」と思っている派遣先の人もいますよ。
もちろん中には理不尽な態度を取る派遣先の人もいます。
更新しないと伝えてから契約満了までの約1ヶ月間、引き継ぎがあれば引き継ぎをきちんと行い、気まずさに負けずに割り切って仕事をこなしてくださいね。
まとめ
派遣の契約更新を断る時は、正直に理由を話しましょう。
円満理由のポイントは以下の通りです。
- 正直に理由を話すとしてもネガティブな印象を与えないようにする。
- 納得してもらえる理由、または派遣先に問題がある時は正直に理由を話す。
- 嘘の理由は後々対応に困るから辞める。
更新しない場合は、契約更新の1ヶ月以上前に、派遣会社の営業担当者に直接会って伝えてくださいね。
正直に更新しない理由を伝えれば、引き止められることもありませんが、万が一引き止められたら以下の対処方法で契約終了に持っていきましょう。
- 更新しない意思をしっかり伝えてキッパリ断る
- 無理な条件を提示してみる
- 営業担当者の上司に話をする
- 退職代行サービスを利用する
- 調査対象:派遣の契約更新を断った経験がある人
- 調査期間:2020年2月3日~4日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:60人