職場に何らかの不満をもっている人も多いのではないでしょうか。
不満が大きくなりすぎると、トラブルや退職につながることも。
また、不満があるのもの「対処法がわからず、ストレスが溜まってツライ」という人もいるでしょう。
そこで今回は、仕事をもつ男女500人に「職場の不満」についてアンケートを実施。
- 調査対象:現在お仕事をしている方
- 調査期間:2022年8月22日~27日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:500人(女性317人/男性183人)
- 回答者の年代:10代 0.2%/20代 25.4%/30代 42.0%/40代 23.0%/50代 8.2%/60代 1.2%
回答数の多かった順にランキング形式で紹介しています。
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職場の不満ランキング
働く男女500名に「職場への不満」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
1位になったのは「人間関係・雰囲気が悪い(147人)」です。
2位「収入が少ない(85人)」、3位「労働時間・休日への不満(63人)」、4位「職場の環境・設備が悪い(30人)」と続きます。
以降、5位「仕事量・内容が不公平(29人)」、同率6位「正当に評価されない(27人)」「上司が力不足(27人)」、8位「仕事内容が合わない(26人)」の結果となりました。
「人間関係・雰囲気」と答えた人が多く、仕事する上において人間関係が重要なポイントだとわかります。
また「仕事量・内容が不公平」「正当に評価されない」という回答からは、公平・公正な職場を求めている人が多いことも伺えますね。
では具体的な回答を紹介していくので確認していきましょう。
職場の不満1位 人間関係・雰囲気が悪い
- 静かで仕事には集中できるが、コミュニケーションがないので相手のことが分からず、とても気を遣う。雰囲気が重く暗い(29歳 女性 注文住宅関連の一般事務)
- 風通しが悪い。とくに挨拶しても無視する上司がいるのには驚く(42歳 女性 銀行勤務)
- 少人数の職場だが、スタッフそれぞれが自分本位でまとまりがない。業務に支障が出るほどではないものの、職場の雰囲気を考えると改善すべき(53歳 男性 アパレルの総務人事)
1位は「人間関係・雰囲気が悪い」です。
「高圧的な上司」「不真面目な同僚」など特定の苦手な人がいるケースもあれば、「職場全体の雰囲気が悪い」というコメントも寄せられました。
またリモートワークが浸透している会社では、「コミュニケーションがなくなってツライ」と不満を感じる人もいるようです。
人間関係がギクシャクしていると職場に行きたくなくなりますし、「わからないことがあっても質問しにくい」など仕事に支障が出ることもあり、ツライですよね。
職場の不満2位 収入が少ない
- 出張者や転勤者に対する手当が少なすぎる(22歳 男性 大手企業ヘルプデスク)
- 給与が低いこと。給与はほぼ横ばいなのに、求められる能力は年々上がっていく。能力やスキルを求めるなら相応の給与を払ってほしい(33歳 女性 信販会社事務)
- 固定給であり、いくら経験を積んでも昇給しないこと(48歳 女性 医療系技術職)
「収入が少ない」が2位。
「仕事内容や仕事量に対して、収入が少ない」という不満が目立ちました。
「仕事をたくさんこなしても収入が少ない」という状況だと、仕事へのモチベーションが下がってしまいます。
また「同業他社に比べて収入が少ない」「同僚や後輩と比べたときに納得感がない」といった場合も、強い不満を抱きやすいでしょう。
職場の不満3位 労働時間・休日への不満
- 終業時間を過ぎていても、なかなか帰れないことです(22歳 女性 経理事務)
- 泊まり勤務の勤務時間が長すぎる(37歳 女性 鉄道)
- 現場スタッフが不足していて休みが取りにくいです(46歳 男性 婚礼カメラマン)
3位は「労働時間・休日への不満」です。
「残業が多い」「拘束時間が長い」「休みがとりにくい」などの回答が寄せられています。
長時間勤務や休日出勤が「繁忙期だけの一時的なもの」ならなんとか我慢できるかもしれませんが、ずっと続くと負担が大きいですよね。
労働時間が長すぎると疲れがとれず、仕事の生産性も下がってしまいそうです。
プライベートの時間がとれず「なんのために働いているんだろう」と思ってしまう人もいるのではないでしょうか。
職場の不満4位 職場の環境・設備が悪い
- 職場が狭いところ(21歳 女性 建設会社の事務)
- 従業員用トイレが和式(34歳 男性 ホテルスタッフ)
- PCや通信機器などが古くて動作も遅く、ストレスがたまる(47歳 女性 小売業の事務)
4位は「職場の環境・設備が悪い」。
誰しも「汚くて過ごしにくい職場」よりは「清潔で快適な職場」で働きたいと思うのではないでしょうか。
新しい設備を導入するにはそれなりの費用がかかりますので、声をあげても即座に対応してもらえるとは限りません。
ただ従業員が不便を感じていたり、仕事に支障が出ている部分については改善してほしいですよね。
職場の不満5位 仕事量・内容が不公平
- 一部の人に偏ったシフトが組まれていて、負担が大きいこと(21歳 女性 ドラッグストア勤務)
- 仕事内容に不公平がある(38歳 女性 社員食堂の栄養士)
- 特定の部署・人だけ残業が多い(43歳 男性 製造業の経理事務)
5位は「仕事量・内容が不公平」でした。
「一部の部署やスタッフに負担が偏っている」といったコメントが数多く寄せられています。
職場に「仕事が遅い人」「サボりがちな人」がいて、優秀で真面目な人に仕事が集中するといったケースですね。
職場の不満6位 正当に評価されない
- 実績を出しても昇給率が低すぎること(35歳 男性 不動産営業)
- 頑張っている人とあまり仕事をしない人の評価が変わらないこと(47歳 女性 小売業の売場担当)
- 公正に人事評価されているとは思えない。どう見ても私より能力の低い同僚の方が、高く評価されている(69歳 男性 福祉施設の指導員)
6位は「正当に評価されない」でした。
「評価基準が不明確」「評価者によって基準がブレる」など、評価に関する不満は多く耳にします。
人事評価は昇進や昇給にもつながるので、シビアな問題ですよね。
評価が不当だと感じると、「ちゃんと評価してくれる会社に移りたい」と考えるものです。
またいい評価をもらっても昇給率が低いと「給料に反映されないなら、頑張る意味がない」と考える人もいるでしょう。
職場の不満同率6位 上司が力不足
- 上司からの指示が雑で、何をやればいいのかわからない(27歳 男性 メーカー技術職)
- 上司が仕事の進行管理スケジュールを立てられず、ミスばかりする。やることなすこと、すべてがずさん(34歳 女性 デザイナー)
- 直属の部長や部長補佐のマネジメント力がゼロ。上の指示はそのまま丸投げして、自分たちは何も手を動かさない(44歳 男性 教育関連のマーケティングリーダー)
同率6位のもうひとつは「上司が力不足」です。
「上司の指示が雑で混乱する」「方針がコロコロ変わる」「管理能力がない」などの回答が寄せられています。
「上司のせいでしんどい目にあっている」と思うと、前向きに仕事に取り組めないでしょう。
また周りに尊敬できる上司がいないと、「この職場で働き続けたい」という意欲も奪われそうです。
職場の不満8位 仕事内容が合わない
- 仕事が単調(28歳 男性 事務)
- 適性のない業務を与えられる(32歳 男性 メーカー開発職)
- 仕事内容が複雑すぎて、2年間在籍しているがまったくお客様の質問に答えられない(35歳 女性 在宅テレアポ)
8位は「仕事内容が合わない」でした。
「向いていない仕事を任される」「仕事が難しすぎる」などの回答が寄せられました。
中には「入社してみたら思っていた仕事と違った」という人も。
自分の特性や能力と合っていない仕事を続けていると、ミスしたり成果があがらなかったりして、自信を喪失してしまうこともありそうです。
職場への不満は解消するようにしましょう。
我慢すれば負担やストレスが増加し、心身の調子を崩してしまう可能性もあるからですね。
また、不満を放置することで更に状況が悪化するケースもあります。
とくに今回上位にランクインした、「人間関係・職場の雰囲気が悪い」「労働時間・休日への不満」などは、放置すればストレス増加や状況悪化も考えられるので、できるだけ早く解消したほうがいいでしょう。
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不満に対して行動を起こす人は7割
働く男女500名に「不満に対して行動を起こしたかどうか」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
7割以上の人が「行動を起こした」と答えています。
一方で3割近くの人が「起こしていない」と回答し、不満に対して何もせず我慢している人も多いとわかりました。
行動を起こさない理由は、「行動しても何も変わらないと諦めている」「入社したばかりなので何もできない」などでした。
不満解消のためには、行動することをおすすめします。
行動することで不満が解消したり、解消しなくても不満が軽減する可能性もあるからですね。
実際に今回のアンケートでも約7割の人が行動を起こしています。
ただ、行動を起こしても何も変わらなかったり、逆に状況が悪化することも。
「会社の相談窓口が機能していない」「相談相手が不満相手に伝えてしまう」などもあり得るので、行動を起こす際は方法を慎重に検討してください。
職場に不満があるときにとった行動ランキング
不満に対して行動を起こした365名に「職場に不満があるときにとった行動」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
1位になったのは「社内で相談する(225人)」です。
2位「自衛策をとる(36人)」、3位「改善策を提案する(17人)」、4位「通報・報告する(15人)」と続きます。
以降、同率5位「グチをこぼす(11人)」「コミュニケーションをとる(11人)」「本人に直接伝える(11人)」の結果となりました。
「相談」「通報・報告」など、不満を他の人に伝えるケースが多数。
社内で相談した人が圧倒的に多かったのですが、「労働基準監督署に相談(6人)」「労働組合に相談(5人)」など、労働問題の窓口に相談した人も複数いました。
不満の内容や程度によって、相談先は変わってくると思われます。
また社内で相談したものの問題が解決せず、次の手段として外部に相談する人もいるでしょう。
退職・転職を選択した人は少数で、まずは会社に残って不満を解消しようと考える人が多いとわかりました。
では具体的な回答を紹介していくので参考にしてみてください。
職場に不満があるときにとった行動1位 社内で相談する
- 周りの人に相談して解決策を一緒に考えてもらっている(28歳 女性 システムエンジニア)
- 職場が暑いことについて、設備課に相談した(39歳 男性 化学工場の技術職)
- 上司に相談した(43歳 男性 製造業の経理)
1位は「社内で相談する」でした。
相談相手は「上司」が目立ったほか、「経営者」「人事・総務担当」「同僚」なども挙げられています。
上司との人間関係に悩んでいる人は「さらに上の上司」や「同僚」に相談していました。
相談で実際に問題が解決するケースもあるでしょうし、話を聞いてもらうことで心がラクになる効果も見込めます。
ただ「相談したが、具体的な対応をしてくれなかった」というコメントも。
職場に不満があるときにとった行動2位 自衛策をとる
- できないことは「できない」と断る(27歳 女性 不動産営業)
- 勤務時間に関して、上司に変更願を出しました(30歳 女性 事務)
- 異動願いを出した(45歳 男性 販売業)
「自衛策をとる」が2位。
不満の内容によってとれる自衛策は違いますが、人間関係や仕事内容についての不満なら「異動」が考えられます。
また業務負荷が大きいなら「どうしても無理な仕事は断る」、労働時間に不満なら「シフト変更する」「周囲に付き合っての無駄な残業はしない」という方法もありますね。
職場に不満があるときにとった行動3位 改善策を提案する
- 業務改善について幹部に伝えて、話し合っている(28歳 男性 電気工事)
- 社内の提案制度を使い、効率化案をいくつか提出して実施に努めた(37歳 女性 広報・事務・企画)
- 業務改善についての社内アンケートに記載した(47歳 女性 データアナリスト)
3位は「改善策を提案する」です。
仕事の進め方に不満がある場合の行動ですね。
社内に「業務改善についてのアンケート」や「提案制度」があれば、提案のハードルも下がるのではないでしょうか。
また会社全体ではなく自身の仕事を見直し、効率よく業務をこなせるよう工夫している人もいました。
効率化して成果が出るようになれば、仕事が楽しくなってくるかもしれません。
職場に不満があるときにとった行動4位 通報・報告する
- 会社の目安箱に投稿しました(35歳 女性 コールセンター勤務)
- 匿名で人事部へ投書した(37歳 男性 情報通信業の事務職)
4位は「通報・報告する」です。
相談とも似ていますが、匿名で窓口に通報した人もいました。
通報や報告をきっかけに、トラブルが解決したケースも。
一方で「報告したが無視された」という人もいて、「通報窓口が機能していない」とか「対応が遅い」といった企業もありそうです。
職場に不満があるときにとった行動5位 グチをこぼす
- 同僚に思いを伝えるにとどめた(28歳 男性 電気通信設備の設計業務)
- 同僚との愚痴で解消されています(39歳 女性 介護職)
- 友達と愚痴るくらい(44歳 女性 航空会社の予約センター勤務)
5位は「グチをこぼす」です。
「積極的に行動しても何も変わらないから、グチを言うくらいにしておこうか」という諦めがあるのかもしれません。
ただ「グチを言い合っているうちに、同僚の一人が上長に相談するなどの行動に移した」というケースも。
グチをきっかけに周りも同じように感じていると知り「みんなも不満に思っているなら、積極的に行動したほうがいい」と思えるのでしょう。
グチを吐き出すことが、積極的な行動の後押しになる可能性もあるのですね。
職場に不満があるときにとった行動同率5位 コミュニケーションをとる
- 社内イベントでなるべくチームメンバーとコミュニケーションを取り、どう思っているのか確かめている(30歳 男性 広告制作会社の営業)
- 挨拶を継続して、自分の存在を認識してもらえるように心がけている(42歳 女性 銀行勤務)
同率5位は「コミュニケーションをとる」でした。
人間関係や社内の雰囲気に不満をもっている人からの回答が目立っています。
自分の行動を変えることで、「苦手な相手」や「職場の雰囲気」が少しずつ変わるかも知れません。
中には「仲が悪い同僚同士の仲裁をしていたら、少しずつ仲が改善されているようだ」という体験談もありました。
職場に不満があるときにとった行動同率5位 本人に直接伝える
- その人に直接言った(24歳 女性 建設業の事務)
- 本人にやんわりと注意をしたりなだめたりしましたが、無駄でした(31歳 女性 薬局勤務)
もうひとつの同率5位は「本人に直接伝える」でした。
不満の原因になっている人がはっきりしているなら、直接「問題行動をやめてほしい」「改善してほしい」と伝えられますね。
勇気ある行動ですが、「伝えても効果がなかった」というコメントも多数。
職場への不満がある場合の行動としておすすめなのは、一人で抱え込まず誰かに頼ることです。
職場の不満は、他の人の協力を得ながらでないと解決できない内容も多いからですね。
たとえば「職場への不満」4位にランクインした「職場の環境・設備が悪い」などは、あなた一人では解決することが難しいでしょう。
職場の環境改善には職場の人の意識を変える必要がある問題もありますし、新しい設備を希望する場合は多くの声が必要になることも。
ただし、誰かに相談しても不満が解消しない場合は、自衛策や自分で改善策を練る必要もあります。
注意したいのが「職場に不満があったときの行動」5位にランクインした「本人に直接伝える」という方法です。
相手が逆上したり問題が悪化したりする可能性もあるので、身に危険が及ぶケースを除いては避けたほうがよいでしょう。
さらに、不満に対して何もせず、すぐに転職することもおすすめできません。
たとえ転職したとしても、また不満が出てきたら転職を繰り返してしまうからです。
転職という選択肢は最終手段として残しておきましょう。
まとめ
働く男女500名に聞いたところ、職場への不満は「人間関係」「上司が力不足」など、人に関するものが多くなりました。
不満をもったときの行動としては「相談する」が多かったものの、「相談しても変わらなかった」という体験談も多数。
相談するなら「行動力のある上司に頼る」「相手に望む対応を明確にする」などの工夫が必要でしょう。
なおアンケートでは不満を感じても会社に留まる人が多くなったものの、どうしても不満を解決できないなら転職するのもアリ。
転職する場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。
抱えている職場への不満も聞いてくれ、不満が生じにくい職場への転職も支援してくれるでしょう。
また収入に不満があるなら、会社に在籍したまま副業を始めてみるのもいいのではないでしょうか。
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