「鳶」「解体」「電気工事」「土木作業員」といった現場仕事には「キツイ」というイメージがつきまといます。
そのため「現場仕事は若くても稼げると聞いて興味があるけど、踏み出せない」という人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は現場仕事をした経験がある人にアンケートを実施。
- 調査対象:現場仕事の経験者
- 調査日:2022年1月30日~2月17日
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 調査人数:407人(男性361人/女性46人)
※アンケートの年齢は全て就業当時のものです。
実際に働いて感じた「現場仕事できついこと」「現場仕事をしてよかったこと」を調査しました。
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現場仕事でキツイことランキング
現場仕事をした経験がある人に「現場仕事でキツイこと」を聞いたところ、回答は以下の結果となりました。
1位になったのは「身体がしんどい(305人)」です。
2位「人間関係が難しい(66人)」、3位「衛生環境が悪い(47人)」、4位「労働時間が長い・不規則(38人)」と続きます。
以降、5位「危険と隣合わせ(34人)」、6位「朝が早い(32人)」、7位「天候・気温の影響を受ける(21人)」、8位「スピードが求められる(18人)」の結果となりました。
圧倒的に身体面でのキツさを挙げた人が多くなっています。
体力勝負で行う仕事ですから、この結果は納得です。
また「人間関係」「危険な作業」「厳しい納期」など、精神面でのプレッシャーやストレスも大きいとわかります。
では具体的な回答を紹介しているので参考にしてみてください。
1位 身体がしんどい
- 「夏の昼間」と「冬の夜勤」は若くても体力的にキツイ(20歳 男性)
- 20㎏にもなる柵の束を担いで山を登らないといけなかった(25歳 男性)
- 鳶仕事については仕事がハードなのはもちろん、重量物を扱うので腰や背中をよく痛める(36歳 男性)
ダントツの1位は「身体がしんどい」です。
「重いものを運ぶのでしんどい」「夏の暑さと冬の寒さがこたえる」などの回答が多数寄せられています。
屋外など空調が効かない現場で作業することも多く、現場仕事は体力的にとても大変です。
適切に休憩や水分をとっても「キツイ」と感じる人は多いですね。
2位 人間関係が難しい
- 職場の上下関係(19歳 男性)
- すぐに叱りつける上司が多い(25歳 男性)
- 会社にもよると思いますが、グループに入れないと仕事にならない(39歳 男性)
2位は「人間関係が難しい」です。
「現場は上下関係が厳しい」という意見が多数。
また現場仕事ではちょっとしたミスが怪我などの危険につながります。
そのため新人を厳しくキツイ口調で指導するベテランも多いです。
周りの音に負けないよう大きな声で叱る人もいるため、勤務開始当初は「怖い」と感じてしまう人もいるでしょう。
3位 衛生環境が悪い
- 埃や粉じんが凄くて、マスクをしていても喉がイガイガした(22歳 男性)
- トイレが和式だったり水洗ではなかったりする(23歳 男性)
- 砂ぼこりと塗料の臭いがキツかった(35歳 女性)
3位は「衛生環境が悪い」。
職場に共通して見られた意見は「トイレの問題」です。
仮設トイレに抵抗がある人や、トイレが遠い現場も多いからですね。
また解体や工事の現場では「ホコリや粉じんが舞う」という意見が多く見られました。
4位 労働時間が長い・不規則
- コンクリートを流しこんだあとは、作業が完了するまで休憩なしでやらなければいけない(18歳 男性)
- 夜勤があり勤務拘束時間も長い(就業時28歳 男性)
- トラブルがあれば時間が長くなる(就業時44歳 男性)
「労働時間が長い・不規則」が4位。
「残業が多い」「夜勤がある」などの回答が寄せられています。
現場によっては「休まず作業や監視を続けなくてはいけない工程」があるため、休憩時間が不規則になることもあります。
また複数業者が入れ替わり立ち替わり作業する現場ですと、前の工程が終わるまでの待ち時間が発生することもしばしばです。
5位 危険と隣合わせ
- 高所作業もあり危険を伴う(30歳 男性)
- 機械設備や電気設備工事も関わってくるので、事故のリスクも増加します(36歳 男性)
- 一歩間違うと大事故につながるため、緊張感がずっと必要(45歳 女性)
5位は「危険と隣合わせ」でした。
現場作業では命に関わる怪我を負う可能性があります。
大きな重機や電気設備を扱ったり、高所で作業したりするからですね。
実際にヒヤリとする場面に遭遇した経験がある人も複数いました。
また「小さな怪我は日常茶飯事」という声も寄せられています。
6位 朝が早い
- 現場により始発で現場に向かう(19歳 男性)
- 現場が遠ければ出発時間が早くなり、朝起きるのがツラい(25歳 男性)
- 朝が早く、4時起きが当たり前でした(41歳 男性)
6位は「朝が早い」でした。
ゼネコンや公共事業の工事は朝8時ごろから始まることが多いです。
作業スケジュールによっては、もっと早く出勤することもあります。
またずっと同じ現場で働くわけではないので、工事現場が家から遠くなると、移動時間に合わせて早起きしなくてはいけません。
前日の帰宅時間が遅いと、とくにツライですよね。
7位 天候・気温の影響を受ける
- 雨の日は仕事がない(20歳 女性)
- 天気に左右される。夏はアスファルト舗装がなかなか固まらない(29歳 男性)
- 雨だと足が滑りやすく危険になります。さらに冬の雨だと手がかじかんでさらに作業しにくくなります(32歳 男性)
7位は「天候・気温の影響を受ける」でした。
天候や気温は、身体面のしんどさに影響するだけではありません。
「雨で仕事がなくなる」「雨で危険度が増す」「気温のせいで作業しにくくなる」などの影響があります。
外仕事である以上は避けられませんが、ツライですよね。
8位 スピードが求められる
- 納期があり、時間に余裕がなかった(26歳 男性)
- 「納期通りに作業を完了させなければ」というプレッシャーがかかり苦痛。期限内に作業が完了しない場合は、億単位の損失が出ることもあるため(30歳 男性)
- 車両故障・信号設備故障等への対応が早急に求められるところ(35歳 男性)
8位は「スピードが求められる」でした。
現場仕事にはもちろん納期があります。
短納期かつ人手不足の場合には、現場仕事の作業員にはとくに多くの作業負担とプレッシャーがかかります。
「急げ急げ」と上司からせっつかれて、「最大限急いでいるのに」とイライラする人も多いでしょう。
ミスせず安全を確保しながら作業するためには、闇雲に急ぐわけにもいかずジレンマですね。
きついイメージの強い現場仕事ですが、体力負担が大きくない仕事もあります。
屋内作業メインの「内装」や「美装」のお仕事ですね。
屋外の現場に比べると暑さや寒さがしのぎやすく、重い資材を扱うこともないため、女性の活躍も目立ちます。
現場仕事といっても、さまざまな種類の職種があります。
高所恐怖症の人が、高所作業をメインに行うとび職は選びないように、自分の体力や能力に合った仕事を選ぶといいでしょう。
また、きつい現場仕事にはメリットもたくさんあります。
この後に紹介する、「現場仕事をしてよかったこと」もぜひ参考にしてみてください。
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現場仕事をしてよかったことランキング
現場仕事をした経験がある人に「現場仕事をしてよかったこと」を聞いたところ、回答は以下の結果となりました。
1位になったのは「体力がつき健康的になった(120人)」です。
2位「達成感・充実感がある(103人)」、3位「スキル・知識が身についた(58人)」、4位「稼げる(51人)」と続きます。
以降、5位「精神力がついた(49人)」、6位「人間関係がよかった(39人)」、7位「外で働くのが気持ちいい(16人)」の結果となりました。
身体を動かす仕事のおかげで「健康的になった」「働いていると実感する」という人が多くなりました。
8位以下には「仕事後のご飯がおいしい(14人)」などの回答も。
また「スキル・知識」「収入」など、体力以外に得るものも多いようです。
では具体的な回答を紹介していくので参考にしてみてください。
1位 体力がつき健康的になった
- 健康的な体になれた(18歳 男性)
- 早寝早起きで健康にいい。太らない(24歳 女性)
- 上半身にパッと見でも分かるぐらいの筋肉がついたことでしょうか(37歳 男性)
1位は「体力がつき健康的になった」です。
「身体が鍛えられた」「早起きが習慣になった」などの意見が寄せられています。
身体を動かす仕事だからこそのメリットですね。
自宅やジムでトレーニングしなくても、仕事のおかげで健康的な生活や体を保ちやすくなるでしょう。
「現場仕事を経験してからは休日も身体を動かしたくて仕方なくなり、転職後もランニングしている」と、プライベートの習慣が変化した人もいました。
2位 達成感・充実感がある
- 汗をかいて何かをやり遂げる充実感がありました(20歳 男性)
- 完成した物件を見ると「やった!」という気持ちになります(31歳 女性)
- 「人々の生活に役立っているんだな」と思いました(43歳 男性)
2位は「達成感・充実感がある」です。
建設・建築の現場では「実際に建物や施設ができあがったときの達成感」を挙げた人が目立ちます。
またクライアントから感謝の言葉をもらったときも喜びを感じますよね。
「仕事がかたちになって残る」「誰かの役に立っていることを実感できる」のは、現場仕事の大きなメリットです。
3位 スキル・知識が身についた
- 技術や知識は本人次第でかなりあがる(24歳 男性)
- 次の作業につなげるための「効率良い段取り」を考えられるようになった(36歳 男性)
- 重機やダンプの運転に慣れた。基礎工事や外装工事の技術がある程度身についた(41歳 男性)
3位は「スキル・知識が身についた」。
重機や道具の扱いに慣れるなど、現場仕事ではさまざまな技術が身につきます。
職場によっては資格取得支援制度もあるので、大型運転免許の取得なども目指せます。
また「段取り」「コミュニケーションスキル」など、現場仕事以外でも使える力が身についたという体験談も多くなりました。
4位 稼げる
- 一番良かったのは収入面です。若くても日当が高いので、仕事に出れば出るほど稼げました(25歳 男性)
- 仕事が終わればその場でお金がもらえる(就業時33歳 女性)
- 夜間作業になるため作業単価がよかった(就業時42歳 男性)
「稼げる」が4位。
現場仕事は危険も多いため、特別な手当がつき高収入になる傾向があります。
夜勤がある現場なら、深夜割増賃金はもちろん深夜手当が支給されることも。
また日払いの現場ならすぐに収入が入るため、「すぐにお金が欲しい」という人にはメリットが大きいですね。
「短期間で稼ぎたい」という人にも向いています。
5位 精神力がついた
- 「しんどくても最後まで作業をやり遂げられるようになる」など、メンタルが強くなった(19歳 男性)
- きつい仕事だったので、根性がついたと思います(25歳 男性)
- 「これほどの仕事を耐えられたのだから、何があっても怖くない」と精神的に強くなりました(41歳 男性)
5位は「精神力がついた」でした。
キツイ仕事を経験し、乗り越えることで、精神力や忍耐力がつくのですね。
現場仕事から他職種に転職後、「現場仕事に比べたら今の仕事はラク」と感じている人も目立ちました。
6位 人間関係がよかった
- 力仕事を通じて、社員さんや先輩方と気持ちが通じ合ったことです(19歳 男性)
- 作業員と仲良くなり、他の現場でも一緒に仕事している(26歳 男性)
- 作業中はあまり人とかかわることがないため、ストレスがそんなになかった(45歳 女性)
6位は「人間関係がよかった」でした。
「現場仕事を通じて同僚と仲良くなれた」という人と、「あまり人と関わらないのでよかった」という人がいました。
「キツイこと」第2位は「人間関係が難しかった」だったものの、人間関係が良好だった人も多いとわかります。
「上司や先輩から食事や飲み物をごちそうしてもらった」という体験談も複数ありました。
7位 外で働くのが気持ちいい
- 別荘地での仕事だったので、自然が気持ち良かった(20歳 女性)
- 外で働くのは気持ちがいいです。とくに春・秋の天気が良い日は最高です(37歳 男性)
7位は「外で働くのが気持ちいい」でした。
気候がいい季節ならとくに、外で身体を動かして働くのは気持ちがいいものです。
「デスクワークだと気分が落ち込む一方、外では比較的晴れやかな気持ちでいられる」という声もありました。
外で身体を動かすことがストレス解消にもなるのでしょう。
「キツイこと」よりも「よかったこと」に魅力を感じるなら、現場仕事にトライしてみてください。
実はメリットがたくさんある現場仕事。
体力や精神力がつき、お給料も稼げて規則正しい生活を送れるのは、とても魅力的ではないでしょうか。
さらに働く上で重要な、仕事に対するやりがいや成長などが実感できるのも大きいですよね。
経験を積み、技術を磨けば、将来的に一人親方として活躍できることも。
ただし、現場仕事には適性もあります。
次の章で紹介する「向いている人」に該当する人は、現場仕事が合っている可能性大なので、該当するか確認してみてください。
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現場仕事が向いている人
現場仕事をした経験がある人に「現場仕事が向いている人の特徴」を聞いたところ、回答は以下の結果となりました。
1位になったのは「健康で体力がある(195人)」です。
2位「精神的にタフ(91人)」、3位「コミュニケーション能力がある(63人)」と続きます。
以降、4位「身体を動かすのが好き(60人)」、5位「自分で考えて対応できる(26人)」、6位「体育会系のノリについていける(22人)」の結果となりました。
「現場仕事には、体力と精神力が必要」と考える人が多いとわかります。
現場仕事に体力は必須ですし、厳しい上下関係や仕事内容でへこたれないメンタルも必要だからですね。
7位以下には「真面目」「向上心がある」なども入りました。
真面目さや向上心があれば得るものも大きくなりますし、職場の人間関係もよくなるでしょう。
では具体的な回答を紹介していくので参考にしてみてください。
1位 健康で体力がある
- 「気候の影響のキツさ」や「力仕事」に耐えられる身体の強さは必要(28歳 男性)
- ある程度体力がある方。健康的な方(33歳 男性)
- 力仕事はやはり体力のある方に向いています。男性に限らず、女性でも体力のある方はできると思います(48歳 女性)
1位は「健康で体力がある」です。
現場仕事は身体を動かす仕事ですので、「体力と健康」は仕事するうえでの基本条件といえます。
夏の暑さや冬の寒さに耐えるためにも、基礎的な体力は必須。
ただ筋力・腕力については「あとからついてくる」「筋力がさほどいらない仕事もある」という回答も多く見られました。
2位 精神的にタフ
- 怒鳴られても平気な人(19歳 男性)
- 厳しい人間関係に耐えられること。これが現場仕事で食べていく絶対条件です(26歳 男性)
- 体力云々よりも、折れない心を持っている人(35歳 男性)
2位は「精神的にタフ」です。
現場仕事では上下関係に厳しい職場が多く、危険なミスをしてしまい厳しく叱られることもあります。
そのため現場仕事を続けていくためには、叱られてもめげないメンタルが必要です。
また体力的にキツいときに耐えられる忍耐力も必要になります。
3位 コミュニケーション能力がある
- 周囲との協調性。現場では人とのコミュニケーションがとくに重要だと感じたため(25歳 男性)
- みんなで仕事するのが好きな人(就業時30歳 男性)
- 空気を読んで、周りに合わせて作業できる人(就業時31歳 男性)
「コミュニケーション能力がある」が3位。
現場ではチームプレーも多いため、協調性は大切です。
また「物怖じせずに質問できる力」も、作業をスムーズにしたり危険回避したりするために重要となります。
同僚とプライベートまで仲良くなる必要はありませんが、「作業で息を合わせる」「わからないことを確認し合う」など、最低限のコミュニケーションはとれるようにしておきたいですね。
4位 身体を動かすのが好き
- 作業系の現場仕事であれば、体力仕事がしたい人は向いていると思います(19歳 男性)
- 身体を鍛えたい方に向いていると思います(25歳 女性)
- 体を動かすのが好き、じっとしているのが苦手な人(35歳 女性)
4位は「身体を動かすのが好き」。
「身体を動かすのが好き」「仕事しながら運動できるなんてラッキー」と、現場仕事に前向きな気持ちで取り組める人は向いています。
仕事そのものが好きなら、多少ツライことがあっても我慢して続けられるでしょう。
なお「ものづくりが好き(13人)」も11位に入っています。
5位 自分で考えて対応できる
- 自分で考えて行動できる人(24歳 女性)
- 作業の流れを見て、「何を用意すればよいのか」を見つけられる観察力と行動力がある人(36歳 男性)
- 状況判断の早い人が向いていると思います(40歳 男性)
5位は「自分で考えて対応できる」でした。
ある程度現場に慣れてきたら、いちいち先輩に聞かずとも、「どうすれば作業がスムーズに進むか」を考える力が求められます。
また現場仕事では「スケジュールや作業手順の変更」「クレーム対応」などへの対応が求められる機会も多いです。
上司や先輩に頼れる状況ならいいですが、時には自分で判断しないといけないこともあります。
6位 体育会系のノリについていける
- 体育会系の職場に理解がある人に向いていると思います(21歳 男性)
- 体育会系の雰囲気が好きな人(33歳 男性)
6位は「体育会系のノリについていける」です。
職場によって多少変わりますが、現場は体育会系の雰囲気であることが多いです。
具体的には「タテ社会」「先輩後輩の上下関係が厳しい」といった環境についていける人が向いています。
年上の懐に入るのがうまい人だと、職場の人間関係がうまくいき、食事や飲み物をごちそうしてもらえるなど、可愛がってもらえるでしょう。
体力や精神力にくわえて、コミュニケーション能力は現場仕事に必須のスキルです。
なぜなら、現場仕事は常に命の危険と隣り合わせの仕事だからですね。
事故などに結びつかないよう、現場で働く人は声を掛け合う必要があります。
さらに現場で働く人は年代や国籍などもさまざまで、大手ゼネコンの新人現場監督から、この道50年の大ベテラン職人まで実にいろんな人が集結しています。
そのため、幅広い年代やタイプの人と円滑にコミュニケーションが取れる人には向いているでしょう。
逆に「若手の現場監督の指摘を受け入れられない」「ベテランが怖くて伝えるべきことを伝えられない」といった人は向かない可能性が。
現場仕事に就きたいと考えている人は、体力・精神力・コミュ力が必要なことを心得ておきましょう。
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現場仕事が向いていない人
現場仕事をした経験がある人に「現場仕事が向いていない人の特徴」を聞いたところ、回答は以下の結果となりました。
1位になったのは「体力がない(173人)」です。
2位「精神力・忍耐力がない(85人)」、3位「コミュニケーションがとりにくい(79人)」と続きます。
以降、4位「身体を動かすのが苦手(47人)」、5位「汚れるのがイヤ(25人)」、6位「考えすぎてしまう(21人)」の結果となりました。
1~4位までは「向いている人」のアンケート結果を反対にしたようなランキングになっています。
やはり体力と精神力がないと、現場仕事は務まらないのですね。
なお7位以下には「ルールや指示に従えない」「注意力がない」などが入りました。
自分勝手で注意力散漫だと、事故につながる可能性があって危険だからですね。
では具体的な回答を紹介していくのでチェックしてみてください。
1位 体力がない
- ある程度現場に出ていれば鍛えられるが、最低限の腕力や体力はないと難しい(28歳 男性)
- 元気のない方。職人さんに怒られてしまいます(32歳 男性)
- 足腰の弱い人や体力のない人(47歳 男性)
1位は「体力がない」です。
多くの人が体験談で教えてくれたとおり、仕事を通じて体力や筋力はついてきます。
ただ基礎的な体力がないと、現場仕事についていくのは難しいでしょう。
「重量物の運搬」「重い工具を扱う」といった作業ではなくても、ある程度の体力は必須です。
警備員や交通誘導員など「屋外で周囲に気を配りながら立つ」といった仕事でも、かなりの体力を消耗します。
暑さや寒さに耐えるにも体力が必要です。
2位 精神力・忍耐力がない
- 怒られて凹んでしまう人。ちょっと言われたことをいつまでも気にしてしまう人。根性のない人(22歳 男性)
- なげやりになってすぐに逃げてしまうような人(25歳 男性)
- 職人さんは口のきつい方が多いので、今時の言葉で「メンタルが弱い」方にはおすすめしません(31歳 女性)
2位は「精神力・忍耐力がない」です。
現場ではキツイ言葉で叱られたり指示されたりすることもありますし、何より屋外で体力的にキツイ作業を行います。
「ハードな仕事を乗り切れる」「厳しいことを言われても耐えられる」メンタルがないと、すぐに嫌になって退職してしまうでしょう。
またメンタルを維持するには「将来この仕事で独立する」「技術を身につけて収入を増やす」といったモチベーションや、同じ立場にある職場仲間の支えが大切だと考えられます。
3位 コミュニケーションがとりにくい
- 協調性がなく、個人行動に走る人(24歳 男性)
- 口数が少なく、人の輪に入っていけない人(26歳 男性)
- 他の作業員との協力関係も大事なので、最低限のコミュニケーション能力のない人は難しい(30歳 男性)
3位は「コミュニケーションがとりにくい」。
現場仕事では同僚と息を合わせて行う作業が多く、コミュニケーション不足は作業の遅れや事故につながります。
協調性がなくて自分勝手だと、周りに大きな迷惑をかけてしまうため現場仕事には向いていません。
「声が小さく、何を行っているのか聞き取ってもらえない」「遠慮して自分の意見や状況を伝えられない」といった人も厳しいでしょう。
4位 身体を動かすのが苦手
- 運動が苦手で、頭を使う仕事が好きな人(25歳 男性)
- 体を動かすのが苦手な人。現場は無理だと思っている人(就業時28歳 男性)
- 冷暖房の効いた部屋で仕事したい人(32歳 女性)
「身体を動かすのが苦手」が4位。
「身体を動かすのが苦手な人」「デスクワークが好きな人」は、現場仕事そのものが大きなストレスになってしまうでしょう。
向いていないとわかっている仕事に対して、わざわざチャレンジする必要はありません。
5位 汚れるのがイヤ
- 汚れることを極端に嫌う人(25歳 男性)
- 潔癖症の人。泥や粉じんがちょっとつくだけで気にする方も実際現場にいますが、気にしていたら仕事になりません(31歳 男性)
5位は「汚れるのがイヤ」でした。
現場によりますが、「泥」「粉じん」「木の切りくず」「塗料」などが服や肌についてしまうことは日常茶飯事です。
汚れを気にしていては仕事が進みません。
また肌が弱いと、汚れで肌荒れすることもあります。
そのため肌が弱い方も向いていないかもしれませんね。
6位 考えすぎてしまう
- 物事の裏側まで考えてしまう人(21歳 男性)
- 体を動かす前に頭で考える人(28歳 男性)
- 細かいことが気になりすぎる人も向いていない(45歳 女性)
6位は「考えすぎてしまう」でした。
「考えすぎて動き始めるのが遅い」人は叱られてしまうことも多いようです。
「トラブルに自分で考えて対応する力」が求められる一方で、「考え過ぎはNG」というのはバランスが難しいですね。
「新人のうちはとにかく指示通りテキパキ動き、ある程度慣れてきたらトラブルに自分で対応できるようになる」といったステップアップが必要なのでしょうか。
現場仕事に向いていない人のアンケート調査はいかがでしょうか。
予想通りの方も多いかもしれませんが、体力や精神力、忍耐力が求められる仕事なことがよくわかる結果となりました。
上記の結果をみて、「自分に現場仕事は向いていないかもしれない」と思う方は、異業種・異職種への転職も考えてみてはいかがでしょうか。
ただそうは言っても何の仕事をすればよいのかイメージできない方もいるでしょう。
結論を言うと、転職エージェントへ相談することをおすすめします。
転職エージェントのキャリアアドバイザーを通じて、さまざまな情報を知れるからです。
- 自分の市場価値
- 現場仕事以外の様々な業界・企業情報
- 企業風土・企業文化
また、複数の転職エージェントを併用することで、さらに幅広い情報を得られます。
以下、あなたの希望条件にあわせて転職サイト・転職エージェントを検索できるツールを用意したので、必要に応じてご活用ください。
また、他の仕事を選ぶことに不安を感じている方は、「異業種への転職で押さえるべきポイント5つ!注意点や事例も紹介」の記事が参考になるのでチェックしていきましょう。
調査結果から見えた現場仕事が向いている人と向いていない人まとめ
現場仕事は収入がよく、学歴や経験が問われないケースも多いため「誰でも簡単に稼げる」と言われがちです。
しかし実際は体力的にも精神的にもハードな仕事で、「覚悟」「やる気」「やりがい」がないと務まりません。
どんな仕事でもそうですが、「誰でもできる仕事だから」と思いながら働くのは、同僚に失礼ですし自分の成長にもつながりませんね。
一方で向上心があれば、技術・資格を身につけ、昇進や独立も可能です。
「向いている人」「向いていない人」の特徴も紹介しましたので、「自分には向いているかも。ぜひ挑戦したい」という方は、ぜひ現場仕事を検討してみてください。
なお現場仕事には「鳶」「解体」「電気工事」「土木作業員」などさまざまな職種があります。
それぞれに仕事内容や職場規模が異なりますので、自分に合う仕事を見つけてくださいね。
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