年収300万円台の職業と転職で年収アップするための8つのポイント

年収300万円台の職業 ランキング

日本人の収入額を100万円以下、100~200万円、200~300万円というように分けると、該当者が最も多いのは「300~400万円以下」のゾーンです。

参考:国税庁 民間給与実態調査

そのため「年収300万円」は今の日本人にとって「一般的な収入」といえるでしょう。

そこで今回は、年収300万円台の男女を対象にアンケートを実施し、「具体的な職業」や「今の年収に満足しているか」を聞きました。

【調査概要】

  • 調査対象:年収300万円台の人
  • 調査日:2021年4月18日~26日
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 調査人数:500人(女性259人/男性241人)

属性

結果、年収300万円台に満足している人は全体の3~4割程度で、さらに転職を考えている人は全体の約6割にも上っていることが判明。

当記事では、アンケート結果にくわえ、年収300万円台の人が「転職で年収アップするための8つのポイント」や、「転職以外で年収アップするための手段と注意点」について紹介しています。

記事を読み終わる頃には、年収300万円台の男女の実情や、年収300万円台からの年収アップのポイントや手段が理解でき、実際に行動へと移せるでしょう。
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【男女500人に聞いた】年収300万円台の職業ランキング

まず、年収300万円台の男女500人に職業を聞いたところ、以下のような結果となりました。

年収300万円台の職業

1位は一般事務や経理事務などの「事務・管理部門」です。

2位以下は接客業などの「サービス・飲食・販売職」、製造職や職人などの「技能工」、「営業職」と続きます。

寄せられた職業は多岐にわたっており、全体的に回答はバラけました。

では具体的な仕事内容について、実際の回答をもとに紹介します。

1位 事務・管理部門

  • 大学事務(20代女性)
  • エンタメ企業の個人情報管理の事務(30代女性)
  • 外資系貿易企業の会計(40代男性)
〔出典〕独自アンケート調査

年収300万円台の職業第1位は「事務・管理部門」。

メーカー、サービス、小売、医療機関、教育機関、非営利団体など、さまざまな業種から回答が寄せられました。

事務のジャンルも総務人事、経理、営業事務、貿易事務、医療事務、発注管理などさまざまです。

男女比は111人中女性が89人、男性が22人で、女性のほうが多くなりました。

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2位 サービス・飲食・販売職

  • 雑貨店の販売スタッフ(20代女性)
  • ホテルのフロント、接客業務(40代男性)
  • コールセンターのオペレーター(50代男性)
〔出典〕独自アンケート調査

2位は「サービス・飲食・販売職」です。

観光、美容、飲食、アパレル、小売業界のほか、各業界のコールセンタースタッフからの回答も目立ちました。

ただ同じ年収300万円でも「時給換算だとやばい(50代男性、飲食店店長)」という人もいれば「仕事量を考えたら妥当(30代男性、ホテルスタッフ」という人も。

同じ収入でも、職場によって拘束時間や忙しさにはかなり差がありそうです。

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3位 技能工

  • 建設業の現場作業員(20代男性)
  • 精密機械の製造業(30代女性)
  • 製造業で自動車関連部品の仕上げ作業を担当(50代男性)
〔出典〕独自アンケート調査

3位は製造スタッフや職人、建設・土木関係の現場作業員などの「技能工」です。

製造スタッフの場合、扱っている商材の種類は、紙、食品、金属、楽器、自動車、精密機器などさまざまでした。

技能工の仕事については「やればやるほど稼げる」という意見もありましたが、「基本給があがらない」「賞与がない」「残業代が出ない」「知識や資格のわりに給料が低いと思う」などの回答も。

「自分の技術を考えれば、この給料で仕方ない」という回答もあり、ウデがモノをいう仕事の厳しさがうかがえます。

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4位 営業職

  • 生命保険の新規開拓営業(20代女性)
  • 車部品のルート営業(30代男性)
  • IT技術者派遣会社の営業(40代男性)
〔出典〕独自アンケート調査

4位は「営業職」でした。

金融や不動産はじめ、メーカー、物流、警備、人材サービスなどの営業職から回答が寄せられました。

営業職は「インセンティブがついて収入があがりやすい」とされ、回答の中にも「年収350万~750万まで、かなり差が出る(30代男性、リフォーム営業)」というものがありました。

ただ中には「ノルマはあるが固定給」「成績をあげてもインセンティブはない」という会社も。

成績が収入に反映されないことに不満がある人がいる一方、固定給で「成果が出なくても給料がもらえるからいい」と感じている人もいました。

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5位 医療系専門職

  • 理学療法士(30代男性)
  • 訪問入浴と2ヶ所の老人施設の夜勤専従で、看護師パートを掛け持ち(40代女性)
  • 病院薬剤師(50代女性)
〔出典〕独自アンケート調査

5位は「医療系専門職」でした。

具体的な職種は正看護師、准看護師、栄養士、理学療法士、放射線技師、臨床工学技士、薬剤師などです。

職場は病院・クリニックのほか、福祉施設、訪問看護ステーションや保育園などさまざまでした。

医療系専門職は資格・知識・技術が求められ責任も重いため高収入のイメージがあり、パートで年収300万円に達している人も。

しかし「仕事と年収が見合っていない」「給料があがらない」という回答も多く見られました。

一方で「新人のため、教育体制重視で職場を選んだので、給与の多い少ないはあまり気にしていない」という人もいました。

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6位 福祉系専門職

  • 施設勤務の介護士(30代男性)
  • 訪問介護事業所のサービス提供責任者(40代女性)
  • 障害者A型勤労支援施設の指導員(50代女性)
〔出典〕独自アンケート調査

6位は「福祉系専門職」でした。

具体的な職種は介護福祉士、福祉施設の支援員や指導員、ケアマネージャーやサービス提供責任者など。

とくに介護分野は、人手不足でスタッフの待遇改善がすすみつつある業界です。

しかし仕事や収入への不満は同じ職種でも人によってかなり異なることがわかりました。

例えば同じ「障がい者福祉施設の支援員」でも、「年収のわりに仕事がラク」という人もいれば「業務負担が重い」という人もいました。

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7位 教育・保育・公務員

  • 英会話教室の講師(20代男性)
  • 高校の非常勤講師(30代女性)
  • 公立保育園の産休代理の保育士(50代女性)
〔出典〕独自アンケート調査

7位は「教育・保育・公務員」です。

公的な保育・教育機関のほか、塾や習い事スクールなどで講師やインストラクターを務める人も含みます。

「教育関係」というと安定していそうなイメージですが、非常勤など非正規雇用で働く人も多く「月によって入ってくるお金が違って不安定(40代男性、非常勤講師)」という声も。

まだ「同世代に比べて収入が低いと思う」という意見もありました。

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8位 自営業・フリーランス

  • 洋服メーカーの社長(20代女性)
  • 自営業で広告代理店をしています(30代男性)
  • フリーランスでカメラマン(40代女性)
〔出典〕独自アンケート調査

「自営業・フリーランス」が8位になりました。

自営の内容は、フリーライターや動画編集者などの「クリエイティブ系」から「サロン経営」「不動産業」「リフォーム請負」「漆芸」「農家」まで。

収入については「一定ではないが、多い月には手取り50万円(40代女性、エステサロン経営)」といった回答がありました。

また自営・フリーランスという働き方について、「家庭と両立できている」「マイペースに仕事できる」というメリットを挙げた人も目立ちます。

9位 物流・ドライバー

  • 物流倉庫のリーダー(20代男性)
  • タクシードライバー(30代男性)
  • 燃料油配送の配送員。タンクローリー運転手兼配達員(40代男性)
〔出典〕独自アンケート調査

9位は物流倉庫構内での仕事や、配送業務などの「物流・ドライバー」でした。

配送業務でも構内作業でも年収300万円台が達成できるとわかりました。

ただしタクシードライバーからは「歩合制なので安定しない」といった回答も。

物流系やドライバー職で年収をアップさせたい場合、「フォークリフト」「玉掛け」「中型・大型」や「けん引」などの免許を取得して、仕事の幅を広げると有利になります。

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10位 クリエイティブ職

  • 広告制作会社の編集(20代女性)
  • 印刷会社での印刷物制作・web制作(30代男性)
  • ミュージシャン(50代男性)
〔出典〕独自アンケート調査

10位はメディア、アート、デザインなどの「クリエイティブ職」でした。

実際に作品・成果物をつくるクリエイター側(ライター、デザイナーなど)と制作そのものを管理する側(編集者など)も含まれます。

「同年代の他職種はもう少しもらえてると思う」「昔から給料があがらない」という不満の声の一方で、「好きな仕事ができている」という声も。

クリエイティブ職で収入アップを目指す場合には、IT系企業など「クリエイティブ職の給料が高い会社を目指す」とか「ディレクション側に回る」といった方法が考えられます。

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【男女別】年収300万円台の生活レベルの満足度を聞いてみた結果

年収300万円台の生活レベルに対しての満足度を男女別に聞いたところ、下記の結果となりました。

年収300万円台の生活レベルに満足している男性は31.1%

男性 年収への満足度

男性では、年収300万円台の生活レベルに対して「満足」「まあ満足」と答えた人はわずか31.1%。

約7割の人が不満であることがわかりました。

年収300万円台の生活に満足している男性の理由

  • 今の年収は低いが、年功序列の会社なので将来は年収が確実に上がるから(20代男性、航空機メーカーのカスタマーサポート)
  • 年収は高くありませんが、残業はほとんどなく、拘束時間も短いのでまあ満足しています(30代男性、空港職員)
  • 贅沢しなければそこそこ生活していけるから(40代男性、ITエンジニア)
〔出典〕独自アンケート調査

「満足」「まあ満足」と答えた人の回答では「業務量や仕事内容とのバランスを考えると妥当な金額だと思う」という意見が目立ちました。

また「今後は昇給が見込めるから」「夫婦二人なので生活には困らない」「地方在住なのでお金をあまり使わない」という回答もありました。

年収300万円台の生活に不満がある男性の理由

  • 小さい英会話教室なので、これ以上収入が上がると思えない。独身であれば問題なかったが、これから子どもも生まれてとなると不安(20代男性、英会話講師)
  • 給料が安すぎるうえに、洋服も買わないといけないため(30代男性、アパレル販売員)
  • 平均年収や知人から聞く年収に相当足りていないため(40代男性、設計開発)
〔出典〕独自アンケート調査

不満に思っている人からは「仕事のわりに収入が少ない」「同世代の平均年収より少ないと思う」という意見が多数。

「結婚や子育てを考えるとしんどい」「家族を養うことが不可能」「家なんて買えない」といった回答も寄せられ、自分や家族の将来について不安を感じている人も多いとわかりました。

年齢のほか、居住地や家族構成によって満足度には差がありそうです。

年収300万円台の生活レベルに満足している女性は39.4%

女性 年収への満足度

女性で「満足」「まあ満足」と答えた人は39.4%。

満足している人は男性よりやや高いものの、4割には届きませんでした。

女性も収入に不満を持っている人のほうが多いとわかります。

年収300万円台の生活に満足している女性の理由

  • 時間が9:30~14:30までで、その給料をもらえる仕事は他にないと思うから(20代女性、PC教室インストラクター)
  • 収入は300万ギリギリで高いとは思いませんが、仕事内容が楽で楽しいため不満はありません(30代女性、飲食業)
  • キャリアを積んでいない50代女性にしたらもらえている方だと思うから(50代女性、介護職)
〔出典〕独自アンケート調査

年収に満足している人からは「すごく稼げているわけではないけど、家事や子育てと両立できている」「ちょうど300万くらいだが、とにかく休日がある」など、勤務時間・日数と収入のバランスに満足しているという声が多数。

また「非正規の割にはもらえている」「女性としては平均的なお給料」「住んでいる地域の事務としては決して年収が低すぎるわけではない」といった意見も多く、周りと比較して納得している人も多いとわかりました。

年収300万円台の生活に不満がある女性の理由

  • 毎月の手取りが16万しかなくて生活に余裕がない(20代女性、経理事務)
  • このまま独身だとしたら将来の生活が不安(30代女性、スポーツインストラクター)
  • 仕事量は多いが昇給ゼロ。頑張って仕事が増えても評価としては反映されず、仕事が増えていく一方(40代女性、総務事務)
〔出典〕独自アンケート調査

一方で不満を持っている人からは、男性同様「仕事と収入が見合わない」という意見が寄せられました。

中には「パート看護師でありながら、患者対応のほか管理職が担うようなスタッフ管理まで担当してかなり多忙。なのに正職員とは年収が200万円くらい違う」という不満も。

「昇給しない」「老後に向けての貯金ができない」「アルバイトの方が貯金できるのでは?と思ってしまう」という回答もありました。

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年収300万円台で転職を考えている人は男性60.1%、女性56.3%

転職を考えているか
男女ともに「転職活動中」「転職を考えている」「少し考えている」という人の合計が半数を超えました。

転職活動中や「転職を考えている」人からは、「収入をあげて生活スタイルを変えたい」「自分のスキル・働きならもっと評価されてもいいはず」「結婚や子育てを考えると明らかに収入が足りないから」などの意見が。

また年収に対して「満足」「まあ満足」と回答した人でも、転職を考えている人はいました。

具体的な理由は「派遣社員だと休日が多い月は収入が少なくなって安定しないから、正社員への転職を考えている」などです。

転職で年収アップするための8つのポイント

この章では、年収300万円台の人が転職で年収アップするための8つのポイントを紹介します。

非正規の人は正社員への転職を目指す

派遣社員をはじめとした非正規で年収300万円の人は、正社員への転職を目指しましょう。

なぜなら、正社員には賞与や退職金、各種手当て、昇給・昇格などがあるからですね。

正社員と派遣社員の待遇差改善が進んではいるものの、まだまだ非正規と正社員とでは年収の差があります。

派遣社員の場合、継続的な就労が難しく、キャリア形成しにくいのも年収が頭打ちになる要因の1つです。

東京都産業労働局の「平成30年度 派遣労働に関する実態調査」によると、1年間の収入の割合が1番多いのは「200万円~250万円未満」で21.7%、次いで「250万円~300万円未満」の17.1%となっています。

年収300万円以上を見てみると、「400万円~500万円未満」は2.8%、「500万円以上」は3.5%と非常に少ないことがわかります。

派遣社員で「年収300万円台以上」を目指すのは、なかなか厳しそうですね。

どうやって正社員の仕事を探せばいいのかわからない人は、転職エージェントを活用しましょう。

転職エージェントを利用すれば、転職に関する相談をはじめ、適性に応じたお仕事紹介や、応募書類の書き方・面接のアドバイスなどもしてもらえますよ。

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成果主義の企業に転職する

現在、年功序列制の企業で働いている人は、成果主義の企業への転職を検討してみてください。

なぜなら、年功序列制だと勤続年数が短い人や若い人は、今すぐ年収アップできるわけではないからですね。

勤続年数や年齢によって賃金アップする年功序列制は、実力があっても評価されにくいデメリットがあります。

一方の成果主義なら、勤続年数や年齢に関係なく、実力や成果が重視され評価につながるので、年収アップも目指しやすいわけです。

お仕事を探す際は、報奨金や歩合給といったインセンティブのある企業をチェックするのもいいでしょう。

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未経験からでも今の年収を超えられる職種への転職を目指す

異職種への転職に抵抗がない人は、未経験からでも今の年収を超えられる職種への転職を目指しましょう。

「未経験で年収300万円台以上を稼げるの?」と疑問を抱いた人もいるかと思いますが、未経験からでも年収400万円台を目指すことは可能です。

未経験からでも年収400万円台を目指せる職業は4つ。

  • 営業職
  • エンジニア職
  • ドライバー
  • 施工管理

転職サービス大手のdodaで、「年収400万円以上」「職種未経験歓迎」という条件で検索したところ、3,065件のうち上記職種の求人が豊富にありました。

職種 求人数(件)
営業職 1,016
SE・インフラエンジニア・Webエンジニア 255
ドライバー 171
施工管理 145
サービスエンジニア・サポートエンジニア 134

(調査日:2021年11月14日)

なかでも「営業職」はダントツで多く、検索結果の約3割を占めていました。

人手不足の叫ばれている「エンジニア職」「ドライバー」「施工管理」などは、研修体制を整えた上で募集している企業も多いので、未経験からでもトライしやすいですよ。

未経験の職種に転職するのが不安という人は、転職エージェントを活用して、適性を見極めてもらいながら転職活動を進めてみてください。

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提示される給与だけでなく定期昇給の有無もチェックする

求人情報をチェックする際や面接時、企業側から提示される給与だけでなく定期昇給の有無もチェックしましょう。

なぜなら、定期昇給があれば、転職後も定期的な年収アップが期待できるからですね。

転職直後は年収アップしたとしても、定期昇給がない場合、働き続けるうちに再び給料に不満を抱えてしまう可能性が。

定期昇給に関しては、求人情報に「昇給/年1回」「昇給/年2~4回」などと記載されています。

なかには、具体的に昇給額が記載されている求人もありますよ。

ただし、業績などによって昇給が行われないケースもあることを理解しておきましょう。

面接時に昇給についての質問もできますが、待遇面については聞きづらい人も多いと思います。

昇給や待遇などについては、転職エージェントを利用して、キャリアアドバイザーなど担当者を間に入れて確認してもらうのがおすすめです。

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基本給だけでなく福利厚生や手当などもチェックする

転職の際は、基本給だけにこだわらず、福利厚生や各種手当てのチェックもしましょう。

福利厚生や手当が充実していれば、基本給が現状と変わらなくても年収アップするからですね。

例として、転職後に「住宅手当」と「資格手当」、各1万円ずつ支給されたケースを見てみましょう。

【転職前】
基本給28万円+賞与50万円=年収386万円
【転職後】
基本給28万円+住宅手当1万円+資格手当1万円+賞与50万円=年収410万円

同じ基本給・賞与額であったとしても、手当があることで年収アップしていますよね。

あと、残業の有無も要チェックです。

残業があるのとないのとでは、残業手当が変わってくるからですね。

年収水準の高い業界を目指す

年収水準の高い業界なら、同じ職種でも給料が多く、年収アップにつながる可能性があります。

例えば同じ事務職でも、成長著しい業界と、斜陽産業に該当する業界とでは、待遇差が生じることは当然出てきますよね。

では、年収水準が高いのは具体的にどの業界なのでしょうか。

国税庁による2019年の「民間給与実態調査」によると、平均年収が高い業種トップ3は以下のとおり。

順位 業界 年収
1位 電気・ガス・熱供給・水道業 824.2万円
2位 金融業、保険業 627.0万円
3位 情報通信業 598.5万円

ただし、上記の業界はあくまでも2019年の調査によるものです。

転職活動の際は、「業界の動向」や「企業の業績」などもチェックするようにしましょう。

「業界の動向」や「成長企業」がわからないという人は、転職エージェントの活用がおすすめです。

転職エージェントでは、各業界に精通したキャリアアドバイザーが在籍しており、転職市場の動向なども教えてくれますよ。

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大手企業や都会への転職にこだわらない

大手企業や都会にある企業は給料がいいと思っている人も多いかもしれません。

しかし、年収アップを目指すなら、大手企業や都会への転職にこだわってはいけません。

なぜなら、大手企業や都会の企業に転職しても、必ず年収アップするわけではないからです。

大手企業は給与体系がはっきりと決まっている傾向にあります。

そのため、年収300万円台の転職では、ハイクラス転職のような大幅アップの給与交渉にはのってくれない可能性が。

逆に中小企業やベンチャー企業は、経営者や人事との距離が近いので、給与交渉にものってもらいやすいと言えます。

また、大手企業より人材が少ないため活躍できるチャンスも大きく、役職や重要なポストにもつきやすいなど、転職後の昇給も目指しやすいです。

さらに、地方だからといって年収が低くなるわけではありません。

近年、大手企業が地方にオフィスを構えることも増えてきました。

都心部ではキャリアや経験を必要とする人気職業でも、地方なら現在年収300万円台の人でもチャレンジできるチャンスがあります。

地方には人材不足の企業も多く、活かせるスキルやキャリアがあれば、高待遇で迎えてくれる企業が見つかる可能性も。

必ず年収アップするわけではありませんが、地方への転職なら、物価や家賃などの生活費がおさえられ、収支の面ではプラスになる場合もありますよ。

Uターン・Iターン転職におすすめ
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仕事を辞めて転職活動はしない

年収アップを目指すなら、仕事を辞めて転職活動をしないようにしましょう。

理由は、焦ってしまい年収アップどころか、年収ダウンしてしまうリスクがあるからですね。

転職活動が長引くにつれ、考えられるのは以下のケースです。

  • 金銭的な不安が出てきて条件面で妥協してしまう
  • 企業から足元を見られ、希望に合わない条件提示を呑まざる得なくなる

また、仕事を辞めてから早い段階で転職が決まらないと、職歴のブランクができてしまい、ブランク期間の理由を面接時に企業から尋ねられることに。

「年収アップのために仕事を辞めて転職活動をしているものの、なかなか仕事が決まりません。」とはさすがに説明しにくいですよね。

転職以外で年収アップするための手段と注意点

転職するのが難しいという人は、転職以外で年収アップする手段もあります。

ただし、転職以外で年収アップするには注意しなくてはいけない点も。

転職以外の年収アップ手段と注意点を紹介します。

現職で昇格・昇進を目指す

今働いている会社で昇格・昇進すれば、年収アップする可能性があります。

昇格・昇進することで役職手当がつくことになり、お給料もアップするからですね。

昇格・昇進を目指すためには、仕事の実績や職場での良好な人間関係などが重要となってくるので、意識して働いてみてくださいね。

ただし、ポストがないと昇格・昇進できない場合もあります。

さらに年功序列の企業だと、若い人は昇格・昇進に時間がかかってしまうケースも。

今働いている会社の状況によっては、ポストがあくまで待つことにもなるので、すぐの年収アップは難しいことを理解しておきましょう。

上司に年収アップの交渉をする

上司に年収アップの交渉をするのも手段の1つです。

企業によっては、直属の上司の裁量が給与に大きく影響していることもあるからですね。

注意したいのが、自分の実力や能力を理解しておくことです。

会社への貢献度がない場合、給料を上げてもらうことは難しく、上司との関係が悪化してしまう可能性も。

貢献度に自信がない人は、転職前提のダメモトでなら交渉もアリでしょう。

上司への年収交渉のタイミングは、仕事で成果や結果を出した直後や、仕事量の増加しているときがおすすめです。

年収の不満を伝えるよりは、成果や結果などをアピールできたり、給与がモチベーションになっていることを伝えられるからですね。

タイミングや空気を読みながら交渉を進めるのが成功のコツです。

資格を取得して「資格手当」をもらう

資格を取得し、資格手当をもらって年収アップする方法もあります。

会社によっては、資格手当はもちろん、合格祝い金がもらえることも。

平成29年賃金事情等総合調査」によると、資格手当の相場は資格にもよりますが、月に数千円~3万円前後としている企業が多いようです。

なかには、75,000円の手当が出る資格もありました。

ただし、会社によって資格手当が出る資格は違います。

資格手当の出る資格は、就業規則に記載されているので、ぜひ確認してみてください。

また、資格手当の対象でなくても、取得した資格を仕事に活かせたり、社内外で信頼を得られることもあります。

副業をする

副業で年収アップを目指す方法もあります。

働き方改革の一環で、2018年より政府が副業を解禁したため、以前より副業もしやすくなりました。

ただし、副業をする際は以下の点に注意してください。

  1. 禁止している会社もあるので事前に就業規則を確認する
  2. 簡単にすぐ稼げるわけではない
  3. 本業をおろそかにしない
  4. 副業の稼ぎが年間20万円を超えたら確定申告が必要

投資はおすすめできない

年収アップの手段として、投資を思い浮かべる人もいるかと思いますが、年収300万円で投資するのはおすすめできません。

なぜなら、投資は余裕資金でやるべきだからですね。

万が一投資した資金がなくなっても、生活に支障がない資金で始めるべきです。

今回のアンケートでも、「年収300万円台の生活に不満がある」と回答した人の中に、『生活に余裕がない』という人が一定数いました。

年収300万円台で生活に余裕のない人には、年収アップを目的とした投資はおすすめできません。

まとめ

年収300万円台の人に職業を聞いたところ、1位は「事務・管理部門」となりました。

年収300万円台の生活レベルについて満足か不満かを尋ねると、男女とも半数以上が「不満」と回答。

不満を持っている人からは「仕事と収入が見合っていない」「昇給せず、子育てや将来が不安」という回答が寄せられました。

収入や労働条件への不満などから「転職を考えている」人も半数以上。

「自分や家族のため、もっと年収が高い仕事に変わりたい」「昇給しないのが不満」といった思いが背景にあるようです。

また「転職までは考えていないけれど、正直もっと収入がほしい」という人もいました。

年収300万円台で転職を考えている人は、「転職で年収アップするための8つのポイント」をチェックして転職活動を始めてみてください。

転職以外での年収アップを考えている人にも、手段と注意点について紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

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