理想の条件を兼ね備えた転職先が見つからず、妥協して良いのかどうか迷う人も多いのではないでしょうか。
今回、転職経験がある男女500名を対象にアンケート調査を実施したところ、転職先の条件に妥協をした人は約8割いることがわかりました。
- 調査対象:転職経験がある人
- 調査日:2021年2月26日~27日
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 調査人数:500名(女性327人/男性173人)
さらに「転職先の条件で妥協したこと」や「妥協した理由」についても調査し、回答数が多い順にランキング形式で紹介。
500名が選んだ転職先の条件で妥協した点ランキング
まず、転職先の条件を妥協したことがある396人に「転職時にどのような点を妥協したのか」を質問したところ、以下の結果となりました。
2位に倍以上の差をつけて1位になったのは「収入額(173人)」。
希望の月収・年収額を貰える転職先探しを諦めた人が多いとわかる結果となりました。
2位は、出勤日や勤務時間などの「就業時間・曜日(79人)」、3位は立地や交通の便などの「勤務地・通勤時間(72人)」と続きます。
転職で妥協した点の上位3つは、主に勤務条件に関わる内容が上位に並びました。
以降、4位「業種・職種内容(34人)」、5位「雇用形態(21人)」、6位「福利厚生(14人)」、7位「会社の規模・知名度(10人)」の結果に。
では、各ランキングの解説とあわせて具体的な回答をご紹介します。
1位 収入額について妥協した
ダントツ1位は396人中173人が回答、「収入額について妥協した」となりました。
「転職して収入が減ってしまった」「年収アップを狙ったが、希望額に届かなかった」といった回答が多数。
時給や月収額のほか、ボーナスの有無について妥協したという人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 月収25万円を望んでいましたが、19万円の手取りで妥協(男性、29歳で転職)
- 中途採用だったが、給与や新卒と同じところからスタートだった(男性、36歳で転職)
もし収入面で妥協したくないのであれば、自身の転職市場価値を上げておくことが大切です。
具体的には、転職先で活かせる資格やスキルを身につけたりですね。
即戦力になりえるのであれば、希望の収入を叶えられる企業への転職ができたりと、妥協せずにすむ可能性もアップします。
また、現職でキャリアアップしてから転職を目指すのもいいのではないでしょうか。
管理職としてマネジメントの経験を積んでいれば、現職や前職の給与以上の条件を提示してくれるケースもあるからですね。
転職先を選ぶ際は、募集要項の給与欄に「前職の給与額を保障する」といった記載がある求人を選ぶのもおすすめです。
とくに同業界に転職する場合、前職の給与をベースに給与を算定されるケースも多いので、給与を重視する人は募集要項をしっかりチェックしておきましょう。
2位 勤務時間・曜日を妥協した
2位は396人中79人が回答した「勤務時間・曜日や休日について妥協した」でした。
「土日休希望だったが、平日休みの職場で妥協した」とか「カレンダー通りに勤務したかったが、シフト勤務になった」などの意見が寄せられました。
勤務開始時間や終業時間について妥協したという人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 土日休みがよかったが、火曜と水曜休み(男性、23歳で転職)
- フルタイムで働きたかったが、時短で妥協した(女性、35歳で転職)
勤務時間や曜日の条件を妥協したくなくて、「フレックス制度」を採用している企業への転職を考える人もいるのではないでしょうか。
たとえば「フレックス勤務でコアタイムが10時から15時」の場合、設定された時間以外は業務状況に合った働き方も可能です。
就業時間や就業日の自由度は高い分のデメリットもあるので注意しましょう。
なぜなら、自己管理を徹底する必要があるのと、働く時間に応じた成果を求められるからです。
また、働く時間がバラバラということは、そのぶん周りのスタッフとの連携も取りにくくなります。
時間や曜日に縛られるのが苦手な人には憧れの働き方かもしれませんが、成果のごまかしが利かないプレッシャーのかかる働き方だと覚えておきましょう。
3位 勤務地・通勤時間を妥協した
3位は396人中72人が回答した「職場の立地や通勤時間に妥協した」です。
「通勤時間が希望より長くなってしまった」とか「電車一本で通いたかったが、乗り継ぐことになった」といった回答が寄せられました。
また「自宅近くで働きたかったのに、勤務地が遠くなってしまった」という声が多かったものの、中には「地元を離れたかったが、できなかった」といった回答もありました。
通勤に関しては「車通勤したかったが、電車通勤になった」など、「職場への交通手段」を妥協したと答えた人も8位(9人)に入っています。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 地元を出て関東圏での転職を検討していたが、妥協しました(男性、26歳で転職)
- なるべく自宅近くで働きたかったが、通勤時間1時間10分程度かかるところに転職(女性、40歳で転職)
転勤や異動の可能性についても注意しておきましょう。
なぜなら、求人票には「転勤なし」と明記されていても、条件面の話になったときに、希望勤務地とは違う勤務先を提示されるケースもあるからですね。
また、異動の可能性が募集要項に記載されていないこともあるので注意してください。
勤務地・通勤時間を妥協したにも関わらず、転勤や異動でさらに希望からかけ離れた場所へ移動になることも。
全国に支店がある企業を希望する人は、面接時に転勤・異動の有無について確認することをおすすめします。
会社によっては「地域限定社員」というような、その勤務地で固定して働く社員を募集している場合もあるので、事前にチェックしておくといいでしょう。
4位 業種・職種内容を妥協した
4位は396人中34人が回答した「やりたい業種や職種を諦めた」でした。
「未経験や無資格での転職は厳しい」という業種や職種も、やはりあります。
また「業界全体の給与水準が低かったから諦めた」という回答もあり、やりたいことよりも収入などの他条件を優先した人もいるとわかりますね。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 製造業へ転職しましたが、本当は住宅の建築関係の仕事がしたかった(男性、29歳で転職)
- キャリアチェンジを考えていたが、前職に近い職種に妥協した(女性、32歳で転職)
業種・職種内容を妥協しないためには、転職希望の業界に必要なスキルを身につけるのが手堅いでしょう。
即戦力になりえるスキルを持っているかどうかで、採用されやすさや待遇も変わってくるからですね。
たとえば、「プログラミングエンジニア」になりたいのであれば、『DMM WEBCAMP』や『テックキャンプ』といったオンラインのプログラミングスクールに通うなどでスキルを身につけられます。
異業種・異職種への転職なら、希望する業界・職種で通用する経験をアピールするのもいいのではないでしょうか。
Web業界で働いていた経験を活かして、転職先でのホームページ管理やWeb広告の運用している人も珍しくありません。
また、探し方を変えてみるのも1つの方法です。
転職エージェントや転職サイトでは独占求人を保有しているケースもあるため、複数のサービスをチェックしておくと希望に合った求人が見つかる可能性もあります。
大企業だけではなく中小企業も含めるなど、条件の幅を広げて探してみるのもいいでしょう。
5位 雇用形態・雇用期間を妥協した
5位は396人中21人が回答した「希望とは違う雇用形態・雇用期間で転職した」でした。
正社員を希望していたものの「契約社員」「派遣社員」「パート」といった非正規雇用になったという人が多数いました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 本当は長期の仕事がよかったけれど、短期の仕事でもないよりはマシと受け入れた(女性、27歳で転職)
- 正社員で働きたかったが、フルタイムのパートで妥協した(女性、48歳で転職)
転職するなら正社員として働きたいと希望している人も多いのではないでしょうか。
ただ、正社員の求人のみにこだわらず、あえて他の条件化での仕事をチェックしてみるのもおすすめです。
幅広い求人情報と、いまの自分の仕事を比べる中で、「ムリに転職しなくても良い」という新たな選択肢が生まれたりもするからです。
さらには将来的に正社員を目指せる仕事や、やってみたいとおもわず思ってしまうような求人が見つかることもあります。
また、契約期間が限られる仕事であっても、給料は正社員より条件がいいケースも見られます。
経歴や経験・スキル情報から自分の市場価値をデータ分析できる転職アプリ『ミイダス』などで、自身のポジションを確認してから、正社員として転職できるか調べておくのもいいでしょう。
市場価値が低い場合、経験やスキルを積んでから転職するようにしてください。
6位 福利厚生の充実度を妥協した
396人中14人が回答した「福利厚生の充実度を妥協した」でした。
希望していた福利厚生の内容としては「社会保険」「通勤手当」「リフレッシュ休暇や有給休暇の日数」「住宅手当」「健康診断あり」などがあがりました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 無料の駐車場がある会社が良かったが、無料ではなかった(女性、21歳で転職)
- 健康診断や交通費支給など福利厚生が良いところを希望していたが、それらがないところに転職(女性、30歳で転職)
福利厚生の待遇面を妥協したくない人は、前もっての企業リサーチを徹底しておきましょう。
なぜなら、ほとんどの企業が募集要項に福利厚生について記載しています。
また、企業の口コミサイトには福利厚生についての経験談も掲載されているので、『転職会議』『ライトハウス』などのサイトをぜひチェックしてみてください。
求人サイトなどで希望の福利厚生を絞り込めない人は、さまざまな企業情報を保有する転職エージェントに相談して探してもらうのもいいでしょう。
7位 会社の規模・知名度を妥協した
7位は396人中10人が回答した「会社の規模・知名度の高い会社への転職を諦めた」でした。
大手企業や有名企業は人気なので、応募者が多数集まり、採用は狭き門となります。
また、希望する業界トップ企業に転職できた人からも「大きな支店での勤務を希望していたが、小規模支店への配属を受け入れた」と、「大きな事業所での勤務が叶わなかった」という回答が寄せられました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 大手企業をあきらめ中小企業にした(男性、28歳で転職)
- せめて中小企業に就職したかったが、従業員6人の零細企業だった(女性、28歳で転職)
大手企業や知名度の高い会社は倍率が高いので妥協するのもアリです。
なぜなら、企業の数も限られていますし、人気もあるため競争率も高いからですね。
同じような業務内容の中小企業も選択肢に含めたら、転職先の候補となる選択肢を大幅に増やせます。
ぜひ視野を広くして転職活動を進めてみてはいかがでしょうか。
どうしても会社規模や知名度にこだわるなら、こまめに情報を集めて転職できるチャンスを伺っておくといいでしょう。
大手企業や有名企業の求人を保有している転職エージェントの活用もおすすめです。
転職エージェントの登録後、希望する企業の求人がないか、求人や転職支援実績をチェックしてみてください。
転職先の条件を妥協した理由ランキング
次に転職先の条件を妥協した理由の質問をしたところ、回答は以下の結果となりました。
転職先の条件を妥協した理由ランキングのダントツの1位は「他の希望条件を優先した(221人)」。
「収入時間」「通勤時間」「勤務日」「仕事内容」など、いくつかの希望条件を天秤にかけて「他の条件は満たしているし、この条件については妥協しよう」と考えたようです。
2位には「早く転職したかった(51人)」が入りました。
続く3位に「妥協しないと転職できなさそうだった(38人)」、4位「他に求人・転職先がなかった(26人)」など、やや消極的な声がランクイン。
以降、5位「許容範囲だった(14人)」、6位「悪条件の理由に納得できた(13人)」、7位「時間が経てば解決する(9人)」の結果となりました。
全体的に、転職に対する焦りや不安の気持ちから妥協した理由が多くなっています。
では、各ランキングの解説とあわせて具体的な回答を紹介します。
1位 他の希望条件を優先した
1位は396人中221人が回答した「希望に満たない条件はあるものの、それ以外の条件を優先して妥協した」という内容が圧倒的多数となりました。
「仕事内容にやりがいがある」「その会社に入りたかった」「家から近い」「子育てしやすい」「正社員になれる」「収入」など、優先した条件はさまざま。
希望条件のすべてが満たせる職場を見つけるのは難しいので、転職の際には、あらかじめ条件の優先度を決めておくとよいですね。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 通勤の条件以外は理想に近かったため妥協しました(女性、22歳で転職)
- 業務を問わず、その会社で働きたかったためです(男性、31歳で転職)
- なるべく給与は下げたくなかったですが、それよりも働きやすさを重視しました(女性、41歳で転職)
絶対に譲れない希望条件だけは妥協しないようにしましょう。
とくに転職する動機になった希望条件が満たされないと、ふたたび不満が出てきて転職したくなるからですね。
たとえば今の職場が遠方で通勤を負担に感じて転職を希望したのに、ふたたび同じように通勤距離のある職場へ転職しても問題は解決しておらず、転職した意味がありませんよね。
ただし、希望条件をすべて満たす職場は見つけるのが難しいです。
あらかじめ「絶対に譲れない条件」「妥協してもいい条件」など優先度を決めておくといいでしょう。
2位 早く転職したかった
2位は396人中51人が回答した「早く転職したくて、希望に満たない職場で妥協した」でした。
早く転職先を決めたかった理由は「生活のため」「早く前の職場を辞めたかった」「無職の期間をつくりたくなかった」「子どもが保育園に在籍できるように」など。
転職活動できる期間に期限があったり、転職活動が予想より長くなって生活費が心配になったりすると「早く決めたい」と思って妥協する人が多いようです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 人間関係が嫌ではやく転職したかったから(女性、28歳で転職)
- 決められた期間に転職しないと、保育園を退園させられてしまうため(女性、40歳で転職)
- 生活が厳しくなり、早く仕事に就けるところを優先したため(男性、48歳で転職)
焦る気持ちはよく分かりますが、あえて転職先のネガティブな部分を意識的にチェックしていきましょう。
「隣の芝生は青く見える」といった言葉がある通り、早く転職したい焦りから、どうしても企業の良い部分ばかり見ようとしてしまうからです。
転職後に希望条件にあった求人が出てきたり、さらに好条件の募集がされて、「もう少し待てばよかった…」と後悔するケースも少なくありません。
焦りから失敗しないよう、在職中に転職先を決めたり、仕事を辞めてからなら金銭的な余裕をもった状態で転職活動を進めるといいでしょう。
また、本当に希望条件を妥協していいのか、転職エージェントなど第三者に相談してみるのもおすすめですよ。
3位 妥協しないと転職できなさそうだった
3位は396人中38人が回答した「妥協しないと転職できなさそうだった」でした。
希望勤務地や希望職種の周辺の求人が少なかったり、落選が続いたりすると「思ったより転職市場は厳しいぞ」と実感します。
厳しさを感じ、希望条件を下げたという人が多くなりました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 自転車通勤できるところがよかったのですが、近くに求人が無かったため通勤範囲を広げなければなりませんでした(女性、24歳で転職)
- なかなか転職先が見つからず、ここで妥協しないと仕事が見つからないと思ったから(女性、26歳で転職)
- 落選が続き、能力的に高望みだったと気づいたため(男性、30歳で転職)
妥協するのが本当はイヤだと感じている場合、一旦転職活動をストップする選択肢もアリです。
「ここまで頑張ってきたのに途中で諦めるなんてイヤだ」と思う方もいるかもしれませんが、また機が熟してから再度トライすれば良いだけです。
たとえば、希望の転職先に必要なスキルが明確になった場合、身につけてから転職活動を再開するのも良いのではないでしょうか。
妥協して入った転職先が前職以下の満足度だと後悔すると思うので、戦略的撤退もぜひ選択肢に入れてみてください。
4位 他に求人・転職先がなかった
4位は396人中26人が回答した「他に求人・転職先がなかった」でした。
不景気だったり地方だったりで、求人数や働き口が少ない環境だと、「働けるだけでもありがたい」「ここを逃すと次がない」と感じるので、妥協してでも決めたくなりますよね。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 転職当時、他にいい条件の求人がなかったため(女性、24歳で転職)
- そこしか就職先が見つからなかったから(女性、44歳で転職)
あなたの希望条件に対して完璧にマッチしている求人・転職先が見つからず、どうしても条件を妥協せざる得ないケースも多いのではないでしょうか。
自分の中でいくつかある希望条件の中から、妥協点の優先順位をつけておきましょう。
優先順位を間違えると、転職後の後悔へとつながるからです。
たとえば、「休日」が自分にとって一番優先度が高かったのに妥協してしまうと、ほかの条件ではカバーしきれず不満も出てきます。
もしどうしても「コレだ!」と思える求人が見つからない時は、自分が転職先に求めていることについて、再度検討し直してみるのもいいのではないでしょうか。
5位 妥協点が許容範囲だった
5位は396人中14人が回答した、希望条件には満たないものの「妥協点が許容範囲だった」というがランクイン。
「これくらいなら仕方ないか」「交通費が半分出るならいいか」と納得した人が多くなりました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 通勤時間が合計30分を越えなかったため妥協した(女性、29歳で転職)
- 交通費が実費の半額しか出ないのと出勤が朝早いですが、妥協部分がこれくらいなら御の字(男性、60歳で転職)
「本当に許容範囲内なのか」の再確認をこめて、妥協条件で3年働いた自分の姿を想像してみましょう。
3年経っても働き続けていられると思えるなら、希望条件を妥協しても問題ない可能性は高いと言えます。
働く前から具体的にイメージするのは難しいと思いますが、妥協した部分に不満がたまって、再転職とならないためにもやっておいて損はありません。
そのため、許容範囲の線引きはしっかりしておきましょう。
「希望月給は25万円で、低くても20万円以上は欲しい」「所要通勤時間の理想は30分だけれど、長くて45分まで」など、具体的に決めておくのがおすすめです。
6位 悪条件の理由に納得できた
6位は396人中13人が回答した、「未経験での転職だから、どうしても月給は少なくなる」など、「悪条件の理由に納得できた」がランクイン。
「業界全体として土日祝の休みはないのが通例だから、休日については妥協した」といった回答もありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 初めて経験する業種・職種だったので、しょうがないと思った(女性、26歳で転職)
- 不景気だったので業種を妥協(女性、34歳で転職)
給料面について妥協した場合、あわせて「副業」も取り入れてみてはいかがでしょうか。
足りない分の給料を副業収入でカバーできる可能性もあるからです。
例えば、これまでに自分が得てきた知識と経験を活かして、ライティングの副業をしている人も多いです。
実際、クラウドソーシング「ランサーズ」のライティング募集ページを観てもらえれば、多くの募集案件を確認できます。
また、本業にスキルアップへとつながる副業を選ぶのもおすすめです。
本業で成果を出せるようになることで、足りないと感じていた給料アップも見込めるのではないでしょうか。
ただし、副業禁止している企業もあるので、転職前に社内の規則を忘れずに確認しておきましょう。
7位 時間が経てば解決するから
7位は396人中9人が回答した「時間が経てば解決するはずだから、妥協した」でした。
具体的には「最初は契約社員だけど、正社員登用前提」「昇給予定がある」とか、「引っ越す予定があるから、通勤時間についてはのちのち解決できる」など。
転職当社は希望に満たなくても、将来的には希望を満たせると予想して入社したようです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 通勤距離に関しては、どうせ結婚したら変わるだろうと思ったので(女性、23歳で転職)
- 将来的には正社員登用を前提としての契約社員契約と言われたので(男性、36歳で転職)
時間が経てば解決する条件については、妥協しても問題はないでしょう。
「希望していた通勤時間圏内の勤務地ではなかったけれど、通勤に慣れてみると意外と大丈夫だった」「希望の月給を満たしていないが、勢いのある業界で賞与が多かった」といったケースもあるからですね。
ただし、解決しなかった場合、転職を後悔することにもなるので、楽観視して妥協することは避けてください。
転職後どれぐらいで解決しそうかも確認しておくようにしましょう。
転職先に妥協した場合と妥協しなかった場合それぞれの満足度
続いて「転職先に満足していますか?」と質問したところ、回答は次の結果となりました。
転職にあたって妥協していない人は92.3%が「満足」と回答、妥協した点がある人は、71.0%の人が「満足」と回答しています。
転職先に妥協していなかった9割以上の人が満足していることに対して、転職先に妥協した人の約3割の人が何かしらの不満を抱えていることがわかります。
「妥協した理由」別に満足度を調べてみると、「他の希望条件を優先した」人は比較的満足度が高く、「他に求人・転職先がなかった」という人は満足度が低くなりました。
希望条件を妥協しても満足できる転職をするためには、転職先の希望条件の幅をある程度広げ、優先順位をつけていくつか用意しておくといいでしょう。
限られた希望条件に絞り込んでしまうと、該当する求人が少なく、転職後に不満だらけの職場を選んでしまうことにも。
たとえば、「未経験OKで給料30万以上」という条件だけに絞っても、該当する求人は少ない上、ヒットするのは残業が多く休みの少ない職場ばかり。
早く転職したい焦りから、勤務時間や休日などを妥協して転職した結果、こんなはずじゃなかったと不満を抱くことになってしまいます。
また、転職の希望条件を妥協しないに越したことはありませんが、すべての条件を満たす転職の実現は難しいことも理解しておいてくださいね。
転職先の条件で妥協すべき点と妥協してはいけない点の見極め方
転職先の条件で妥協すべき点と妥協してはいけない点の見極め方は次のとおりです。
- 絶対に叶えたい優先順位の高い条件は妥協すべきではない
- 妥協することでストレスや心身の負担にならないか見極める
- 転職エージェントに相談して見極めてもらう
それぞれの見極め方について紹介するので、ぜひ参考にしてください。
絶対に叶えたい優先順位の高い条件は妥協すべきではない
絶対に叶えたい優先順位の高い条件は、妥協すべきではありません。
なぜなら、転職後に後悔する可能性が高いからです。
転職を考える際、なぜ転職をしたいのか動機がありますよね。
たとえば、給料が低すぎて生活もままならないから、収入アップの転職を希望しているとしましょう。
しかし、収入面を妥協して以前と変わらない待遇で転職した場合、一番の転職動機であった収入アップは叶わず、生活も改善されません。
・・・結果、再転職を検討することになってしまいかねません。
まずは「なぜ転職したいのか」動機をはっきりさせ、希望する転職先の条件について書き出してみてください。
- 優先度1位 給料アップ(※絶対に譲れない)
- 優先度2位 英語を使う仕事ができること
- 優先度3位 ボーナスがあること
- 優先度4位 通勤時間は40分以内
- 優先度5位 教育体制が整っていること
条件が出揃ったら、絶対に譲れない条件を決めておくと、妥協するべきか見極めやすくなりますよ。
もちろん、すべての条件を満たす転職先はないので、優先順位をつけておきましょう。
優先順位の低い条件なら妥協しても後悔は少ないですよ。
- 教育体制は整っていないが、優先順位の高い条件はすべて満たしている。
- 自分で勉強すればいいから教育体制が整っていない点は妥協しよう。
妥協することでストレスや心身の負担にならないか見極める
妥協することでストレスや心身の負担にならないか見極めましょう。
なぜなら、体調を崩して休職や退職に追い込まれてしまう可能性があるからですね。
たとえば、子どものいる人が以下の点を重視して転職したとします。
- 育児と仕事の両立
- 通勤時間は30分以内
給料・仕事内容は希望以上で申し分なし。
しかし、通勤時間が1時間半と大幅に希望条件を越えていたにも関わらず、妥協して転職を決めました。
すると通勤時間が増えたことによって、子どもと過ごす時間は減少。
育児どころか家事もおろそかになり、時間に追われる毎日へイライラするように。
さらに通勤の負担も大きく、体を壊してしまい最終的に退職してしまうという結果に。
上記はあくまでも例えですが、ストレスや心身の負担につながりそうな妥協はおすすめできません。
転職エージェントに相談して見極めてもらう
- 「自分では妥協していいのか判断できない」
- 「条件面の優先順位が決められない」
自分自身で妥協するべきか見極められない人は、転職エージェントに相談するのもアリですよ。
条件面で「妥協すべき点」「妥協してはいけない点」について、転職のプロであるキャリアアドバイザーにアドバイスしてもらえるからですね。
複数登録するといろんなアドバイザーに相談できるので、納得できる妥協点も見つかるでしょう。
また、妥協をしたとしても満足できる転職をサポートしてもらえるのが、転職エージェントを活用するメリットです。
さまざまな業種・職種に精通。
【公式】https://mynavi-agent.jp/
キャリアコンサルタントの国家資格保有者が多数在籍。
【公式】https://doda.jp/
丁寧なヒアリングときめ細やかなサポートあり。
【公式】https://pasonacareer.jp/
転職先の条件で妥協した点があるかアンケート調査のまとめ
転職経験のある500名のうち8割近くが「転職にあたり条件で妥協した点がある」と答えました。
転職に妥協した点の1位はダントツで「収入額」で、妥協した理由は「他の希望条件を優先した」が1位でした。
転職に満足している人は全体の75.4%で、「妥協したことがある人」の満足度も71.0%と比較的高い結果になりました。
すべての条件を満たす職場が見つかればラッキーですが、現実にはなかなか難しいですよね。
そのため、いくつかの希望条件を天秤にかけて折り合いをつけ、妥協した点があっても「他の条件は満たしているから、まあ満足」と感じている人が多いとわかりました。
ただし、転職先への希望条件を妥協して後悔するケースもあります。
「絶対に叶えたい優先順位の高い条件」や「ストレスや心身の負担になる条件」の妥協はおすすめできません。
自分自身で妥協するべきか見極められない人は、転職エージェントへの相談も選択肢のひとつと言えるでしょう。