「転職フェア開催!」という広告を見て、気になったことがある方も多いのではないでしょうか。
初めて利用する人は「転職フェアでは何ができるのか」「フェアに参加したら採用が有利になるのか」などの疑問を持っているかもしれません。
今回は転職フェアへの参加経験がある234人にアンケートを実施。
- 調査対象:転職フェアへの参加経験がある人
- 調査日:2021年6月4日~18日
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 調査人数:234人(女性132人/男性102人)
回答数の多かった順にランキング形式で紹介しています。
「実際に転職フェアに行ってみて感じたメリット・デメリット」と「転職フェアが内定につながったかどうか」について聞きました。
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転職フェアのメリットランキング
はじめに「転職フェアのメリットは?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。
上位7位までをランキング形式で紹介します。
2位以下に大差をつけて1位になったのは「参加企業が多い」でした。
転職フェアには多くの企業が集まるため、一度に情報収集ができます。
2位以下には「生の声が聞ける」「視野が広がる」「社風がわかる」などが入りました。
転職フェアには各企業の担当者が参加しているため、インターネットやパンフレットではわかりにくい情報を得られる点にメリットを感じる人も多いようです。
8位以下には「転職フェア内で一次面接ができるなど、応募につながる」「転職へのモチベーションがあがる」「面接の予行演習になる」などの回答がありました。
では具体的な回答を紹介します。
転職フェアのメリット1位 参加企業が多い
- 多くの会社を効率よく回れる(女性、25歳のときに参加)
- いろいろな企業の就職情報を短時間で入手できること(男性、30歳のときに参加)
- 有名かどうかを問わず、地元の企業が多数参加している(男性、36歳のときに参加)
ダントツの1位は「参加企業が多い」でした。
一回の転職フェアで多くの企業の説明を聞けるため「効率がいい」「求人をいちいち見るより効果的」といった回答が寄せられました。
転職フェアのメリット2位 生の声が聞ける
- 求人誌では感じられない「生の声」を聞けて、気になった点の質問ができる(男性、24歳のときに参加)
- 社員さんの仕事に対する前向きな姿勢を聞くことが出来てよかった(女性、36歳のときに参加)
- 直接企業の生の声が聞けて、職場の詳しい内容や待遇を質問できることがいいと思った(男性、41歳のときに参加)
転職フェアのメリット第2位は「生の声が聞ける」です。
「採用担当者と直接話ができる」「社員の声を聞ける」といった点がメリットだという回答が多数。
「やりがいや大変だったことなどリアルな話が聞けた」「直接人事担当者から話を聞けたので、理解が深まった」といった声もありました。
また「書類選考不要で採用担当者と話せる」と、「直接」かつ「気軽」に担当者と話せることをメリットに挙げた人も目立ちました。
転職フェアのメリット3位 視野が広がる
- 自分の知らなかった企業や興味のなかった企業の話も聞けて、視野が広がる(女性、25歳のときに参加)
- 知らない企業をたくさん知って勉強になった(男性、30歳のときに参加)
- 思わぬ会社と出会える点。自分では検討していなかった業種・職種も、担当の方と話すことで視野に入れた(女性、43歳のときに参加)
3位にランクインしたのは「視野が広がる」です。
転職フェアには多くの企業が集まっているため、知らなかった企業や、興味がなかった業界・職種の魅力を知るきっかけにもなります。
「知らなかった優良企業があると知った」「あまり興味のなかった企業の魅力に気づいた」「最初の就活時に見落としていた企業を知った」といった回答が多数寄せられました。
「適性診断が用意されていたので、興味がなかった業種・職種でも、自分の能力を活かせるとわかった」という体験談もありました。
転職フェアのメリット4位 社風がわかる
- 会社によってカラーが違うので、社員の雰囲気や社員同士の何気ないやりとりが参考になった(男性、26歳のときに参加)
- どんな雰囲気の人と一緒に働くことになるのかイメージしやすかった(女性、30歳のときに参加)
- 直接会うことで、サイトでは見えなかった社風のようなものがわかった(女性、32歳のときに参加)
4位には「社風がわかる」が入りました。
転職フェアには採用担当者などその企業の社員が参加しているため「社風・会社の雰囲気がわかりやすい」と感じた人が多いようです。
話し方や表情ひとつでも「明るく元気」なのか「落ち着いた雰囲気」なのか、感じ方は変わりますよね。
会場に来ている社員個人によるところが大きいため、会社全体に当てはまらない場合もあるでしょうが「社風がなんとなくわかる」「業界の特質を垣間見られる」といった回答が寄せられました。
転職フェアのメリット5位 気軽に参加できる
- 「少し気になっていて応募するか迷っている」という会社があれば、気軽に話を聞きに行けるところがメリット(女性、22歳のときに参加)
- 会場がザワザワして、堅苦しさを感じない(女性、39歳のときに参加)
- 面接時に聞きづらいことでも、イベントなら気軽に質問できたのでよかったです(男性、41歳のときに参加)
5位は「気軽に参加できる」です。
転職フェアは採用面接ではないので、「気軽に話を聞いてみよう」「気になることを質問してみよう」という気持ちで参加できます。
「目的の企業以外にも、ちょっと興味がある企業と気軽に話せる」「採用側もオープンに話していただける雰囲気がある」といった回答が寄せられました。
転職フェアのメリット6位 比較しやすい
- 比較しながらそれぞれの会社の説明を聞けるところは良かった(女性、23歳のときに参加)
- 同業種だと比較しやすく、自分に合う企業がわかりやすいこともメリット(女性、30歳のときに参加)
6位は「比較しやすい」です。
複数企業が参加しているため「企業を見比べながら検討できる」という点にメリットを感じた人がいるとわかりました。
「一日で比較できるのでいい」「相手の会社が求めていることを比較できる」という回答もありました。
転職フェアのメリット7位 セミナー・講演がある
- 有名人や起業家の講演を聴けました(男性、29歳のときに参加)
- 無料セミナーのブースがあり、転職活動についてや自分に合った仕事・企業の探し方を助言してくれました(男性、33歳のときに参加)
7位に入ったのは「セミナー・講演がある」でした。
転職フェアによっては、著名人・起業家の講演を聴けたり転職活動セミナーを受けられたりします。
「勉強になる」「アドバイスを受けられた」という回答が寄せられました。
講演やアドバイスが転職活動のモチベーションアップにもつながりそうですね。
転職フェアは、使い倒すのがポイントです。
企業ブースをはじめ、「個別相談」「講演会」「履歴書用の写真撮影コーナー」など、転職活動に役立つ内容やサービスが充実しているからですね。
事前にどの企業が出展するのか、行われる具体的なイベント内容を確認しておくと、効率的に回れるでしょう。
当日はスーツで出かけることをおすすめします。
企業ブース訪問では第一印象が重要となってくるので、オフィスカジュアルや私服のコーディネートが不安な人はスーツが無難です。
履歴書用の写真撮影を希望している人は、必ずスーツを着用してくださいね。
書類が入るサイズのバッグを持参することも忘れないようにしましょう。
持参する履歴書や資料コーナーでもらうパンフレットをきれいに収納できるからですね。
帰宅後にメモを見返して企業を比較・検討できるので、情報を書きとめておくための「メモ帳」と「筆記用具」も忘れないようにしてください。
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転職フェアのデメリットランキング
つぎに転職フェアのデメリットについて聞くと、回答は以下のようになりました。
回答数上位7位までをランキング形式で紹介します。
1位は「混雑する」でした。
規模の大きな転職フェアだと、人が多く集まることもあります。
2位以下は「じっくり話せない」「希望企業が少ない」「勧誘が多い」などが入りました。
8位以下には「転職につながらなかった」「時間がかかる」といった回答がありました。
では具体的な回答を紹介します。
転職フェアのデメリット1位 混雑する
- 参加者の人数が多く、スムーズに聞いて回れない(男性、30歳のときに参加)
- 人が多く、興味のあるすべての話を聞けなかった(男性、32歳のときに参加)
- 混んでいて、目当ての企業とスムーズに話せなかった(女性、42歳のときに参加)
転職フェアのデメリット第1位は「混雑する」でした。
「人が多くて人気企業の待ち時間が長かった」「質問があまりできなかった」といった体験談が目立ちました。
また「流れ作業のように対応された」「大勢が参加するため、気になる会社に自分の印象を残すのが難しい」という回答もありました。
転職フェアのデメリット2位 じっくり話せない
- 慌ただしくてなかなかじっくり話せなかった(女性、29歳のときに参加)
- ザワザワしているので、落ち着いて転職の話はできなかった(女性、30歳のときに参加)
- 時間が限られているため深い話はできない(男性、45歳のときに参加)
「企業とじっくり話せない」と答えた人が2位。
人が多かったり時間に制限があったりして、心ゆくまで話せなかったという人が目立ちました。
「人数が多く集まる企業では、ほとんど質問ができなかった」「ひとりに対する時間が短い」といった意見も。
とくに人気企業には人が多く集まるため、ひとりにかける時間が短くなってしまうようです。
転職フェアのデメリット3位 希望にあう企業が少ない
- 限られた企業しか来ていないし、インターネットで探すほうがよさそうと感じた(女性、27歳のときに参加)
- あまりピンとくる会社がなかった。何度か行ったが、わざわざ行ってもすぐに帰ることが多々あった(男性、29歳のときに参加)
- 事務職など人気職種の募集は、ほとんどなかった(女性、39歳のときに参加)
3位は「希望にあう企業が少ない」です。
転職フェアによっては業種が職種、参加企業の規模が限られていることもあります。
「業界や職種が偏っていた」「中小企業が少なかった」「第二新卒を募集している企業が少なかった」などの体験談が寄せられました。
「事前に調査して、見たい企業が複数あるなら行くのをすすめる」というアドバイスも。
転職フェアのデメリット4位 勧誘が多い
- 行く気がない企業の方に強引に連れて行かれ「エントリーしてほしい」と頼み込まれ困りました(女性、23歳のときに参加)
- 派遣会社や転職斡旋企業の勧誘がしつこい。転職後も連絡がしつこく嫌になった(女性、28歳のときに参加)
- 少し興味本位でブースを眺めているだけで、担当者から声がかかります。うまくあしらえない方には、ムダな時間が多くなります(男性、41歳のときに参加)
4位は「勧誘が多い」です。
「興味がない企業からの勧誘を断りきれずに話を聞いているうち、時間がムダになってしまった」という回答が寄せられています。
なかには、無理やり応募させられそうになったという人も。
「転職フェアの会場周辺で、転職フェアに参加していない会社からの声かけがあり、煩わしかった」という体験談もありました。
転職フェアのデメリット5位 参加企業が多すぎる
- 色んな企業が来ているのはメリットでもあるが、あれやこれやと目移りしてしまいがちになる(女性、27歳のときに参加)
- たくさん話を聞いて、ますます迷ったり分からなくなったりしてしまった(男性、29歳のときに参加)
- たくさんある分、途中で情報過多になってしまう(女性、43歳のときに参加)
5位は「参加企業が多すぎる」です。
多くの企業から参加しているため「たくさんの話を聞くので、記憶が混ざってしまう」「どの会社も良く見えて迷った」「回りきれない」「疲れる」という意見が。
対策として「意中の企業をおおよそ決めていく」「優先順位を決めてからいく」といったアドバイスが寄せられました。
転職フェアのデメリット6位 得られる情報が少ない
- 実際の仕事内容がわかりづらいこと(女性、22歳のときに参加)
- とにかくたくさん聞けるが、逆にいうと深くまで知ることはできない(女性、25歳のときに参加)
- 参加者側の熱量がバラバラなので、企業側も一般論しか言わない感じがしました(男性、27歳のときに参加)
6位は「得られる情報が少ない」です。
時間制限などの兼ね合いもあって「満足できるほどの情報が得られなかった」という人が多くなりました。
企業によるのでしょうが「説明会の内容がパンフレットに書かれていることばかりで、あまり企業研究には役に立たなかった」という人も。
「転職フェアで自分の将来働く会社を決めようと思うのではなく、参考程度にするべき」「イベントはあくまでも選択肢を広げるためのものだと思った」という意見もありました。
転職フェアのデメリット7位 時間配分が難しい
- 計画を練らないと興味を持っている企業の話を聞く時間がなくなってしまうこと(女性、23歳のときに参加)
- 人気の企業のブースは人が多く、結局そこに時間をとられ、あまり数を回れなかった(男性、33歳のときに参加)
- 時間が足りなくなる(男性、34歳のときに参加)
7位は「時間配分が難しい」です。
参加企業が多く参加者も多いため「優先順位をつけて効率的に回るのが難しい」という人も多くなりました。
せっかく転職フェアにいったのに「1社との面談が長く、行きたかった会社の面談に行けなかった」という体験談も。
早く仕事を見つけたいからと、開催されている転職フェアに片っ端から参加するのはおすすめできません。
職種など限定せず幅広い企業が出展しているフェアから、職種や業界、地域などを限定したものまで、転職フェアにはいろんな種類があるからですね。
「気になる企業が出展している」「希望職種に特化している」など、転職活動に役立つフェアなのか判断しながら参加すると、効率的で無駄足にもなりません。
人混みが苦手な人や、遠方に住んでいて参加が難しい人などは「オンライン転職フェア」の参加がおすすめです。
足を運ぶ必要がないので交通費も節約できますし、頭のてっぺんからつま先まで身だしなみを気にする必要もありません。
転職フェアは、ハローワークや地方自治体、転職サイトなどが実施しています。
日程などについては、各転職サイトやGoogleで「転職フェア 日程」と検索するとスケジュールが出てくるのでチェックしてみてください。
参考までに、転職フェアを実施しているおすすめ転職サイトを紹介します。(※2022年11月現在)
転職サイト | 実施している転職フェア・イベント |
マイナビ転職 | マイナビ転職フェア |
doda | 転職フェアセレクト、転職フェア、転職フェアオンライン |
女の転職type | 転職イベント |
type | エンジニア転職フェア |
Re就活 | 転職博 |
気になる転職フェアがある人は、開催地や日程、内容などを確認した上でぜひ参加してください。
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転職フェアが就業につながった人は16.2%
最後に「転職フェアがきっかけで、内定や採用につながった経験はありますか」と聞いたところ、回答結果は以下のようになりました。
転職フェアが内定・採用につながった人は16.2%で、2割に届きませんでした。
「転職フェアのイベントはあくまでも選択肢を広げるためのもの」という意見もあったように、大半の人は転職フェアから採用には直結しないようです。
ただし16.2%の人は実際に採用・内定までたどり着いています。
「会社によっては転職フェアが一次面接的な役割を持っていた」という体験談もありました。
中小企業などで経営者クラスが会場に来ている場合は、その場で採用が決まるケースもあるようです。
今回のアンケートの、転職フェアが内定・採用につながらなかった人の割合(83.8%)を見て悲観的になる必要はありません。
アンケートは10代~50代までの幅広い年代が回答しています。
内定・採用につながった16.2%のうち、約68.4%を占めていたのは20代でした。
転職市場に強い若手ほど転職フェアきっかけで内定につながっているとわかります。
また、内定につながった人のうち「30代 23.7%」「40代 5.3%」「10代 2.6%」と、どの年代でも内定・採用につながった人はいました。
内定が出るに越したことはありませんが、いろんな企業と出会えたり、履歴書用の写真撮影や個別相談にのってもらえたりと、参加で得られるメリットも大きいです。
チャンスがないわけではないので、冷やかしで行くのは避け真面目に参加するようにしましょう。
調査結果から見えた転職フェアがおすすめな方と活用法
採用に直結することを期待して参加するというよりも、次の2つを目的としている方におすすめです。
- 転職候補先の選択肢や視野を広げる
- 興味がある企業の担当と直接話す
今回のアンケート結果を見ている中で、転職フェアのメリット第1位の「参加企業が多い」点からもいえるではないでしょうか。
一日で多くの企業から話を聞けるので効率がよく、比較もしやすいという声も多数出ています。
また「生の声を聞けることが、ネットでの仕事探しにはないメリット」という回答も多くありました。
一方のデメリット第1位は「混雑する」。
参加者も参加企業多いため、効率よく会場を回らないと時間がなくなってしまうという声が目立ちました。
さらに転職フェアにもよりますが、「転職フェアが採用・内容につながった人」は全体の16.2%と、全体的にみて少数派といえます。
転職フェアのデメリット面を補うために、転職エージェントの活用もおすすめです。
企業の詳細な情報を保有し、自己分析・市場価値・必要書類の書き方・面接対策といった様々な点からサポートしてもらえる点から利用する価値は高いといえるでしょう。
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