あなたは「ガス」「電気」「水道」といった水道光熱費を滞納してしまったことがありますか。
滞納をすると、生活に欠かせないライフラインが停止される恐れもあります。
今回はガス・電気・水道代といった光熱費を滞納した経験がある256人にアンケートを実施。
「滞納した理由」や「滞納時の対処法」を聞きました。
- 調査対象:水道光熱費を滞納した経験がある人
- 調査期間:2023年10月12日~26日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:256人(女性144人/男性112人)
- 回答者の年代:10代 4.7%/20代 42.6%/30代 27.7%/40代 15.2%/50代 8.6%/60代以上 1.2%
ガス・電気・水道代といった水道光熱費を滞納した理由は「支払いを忘れていた」
水道光熱費を滞納した経験がある256人に「滞納した理由」を聞いたところ、1位は「支払いを忘れていた(81人)」でした。
生活に困っていたわけではなく「うっかり支払いを滞納した」という人がもっとも多くなりました。
一方で、「仕事・収入がなかった(37人)」「収入が減った・少なかった(27人)」など、生活に困って滞納した人もいます。
収入がない、収入が少ないといった理由で滞納している場合、滞納が長期化する可能性もありますね。
1位 支払いを忘れていた
- 電気料金の支払い日を勘違いしており、払い忘れた(20代 男性)
- 引き落としではなく振込にしたため、つい忘れてしまった(30代 女性)
- 請求書が来ていたけれど、忘れてしまっていた(40代 男性)
1位は「支払いを忘れていた」です。
期日を勘違いしていたり、忙しくて支払いに行くのを忘れていた人が多くなりました。
口座引き落としやクレジットカード払いにしていないと、うっかり滞納してしまう可能性も高くなります。
また、ポストを確認する習慣がないため、振込票や督促状が届いていることに気づいていなかった人もいました。
2位 趣味・娯楽に使ってしまった
- スロットにお金を使ってしまったためです(10代 女性)
- 学生時代にひとり暮らしを始めたばかりで、趣味や遊びにお金を使いすぎたためです(30代 男性)
- 趣味にお金を使いすぎてしまい、光熱費が払えなくなり滞納しました(40代 男性)
2位は「趣味・娯楽に使ってしまった」でした。
ギャンブルでお金を使ってしまった人も目立ちます。
また新社会人や学生のときに、家計を管理する意識が薄くて、好きなことに散在してしまった人も。
浪費癖がある人は、生活費分を先に取りわけておくなどの工夫がおすすめです。
3位 仕事・収入がなかった
- 仕事を辞めてお金がなくなり、滞納しました(20代 男性)
- 会社が倒産し、経済的に余裕がなかったから(30代 男性)
- 無職で支払えなかった(40代 女性)
「仕事・収入がなかった」が3位でした。
退職したときに貯金がないと、たちまち生活費の支払いが行き詰まってしまいます。
条件を満たしていれば失業手当を受け取れるものの、支給開始までに時間がかかることも。
予想外のタイミングで会社が倒産したり解雇されたりすることもありうるので、予備費として貯金をつくっておくことが大切です。
4位 収入が減った・少なかった
- 収入が少なく払えなかった(20代 男性)
- 収入が減り、生活費が厳しかった(30代 女性)
- 給料が普段より少なかったうえ、当月のガス代が高くて払えなかった(30代 女性)
4位は「収入が減った・少なかった」でした。
働いているものの収入が減ったり少なかったりして、光熱費を払えなくなってしまった人もいました。
時給制や出来高制で働いている人だと、収入に波が出やすく、収入が減った月は生活が苦しくなる可能性も。
正社員でも、残業代の割合が大きい場合は、残業が少ない月に生活が厳しくなってしまいます。
5位 急な出費があった
- 一時的に出費が重なり、光熱費などに回すお金がなくなってしまいました(30代 男性)
- 子どもの習い事などで出費がかさみ、払えなくなってしまった(50代 女性)
5位は「急な出費があった」でした。
急な出費の内容としては「冠婚葬祭」「家電の故障」「病気やケガ」などがあります。
予備費や貯金がないと、予想外の出費があったときに普段の生活費に手をつけることになってしまいますね。
まずは支払期限を忘れないようにしましょう。
今回のアンケート結果を見てもわかるように、うっかり忘れている人が多かったです。
支払期限を過ぎてしまうと延滞利息が発生するため、うっかり忘れて支払額が増えてしまうのはもったいないと言えます。
水道光熱費の支払い方法は、「口座引き落とし」「クレジットカード払い」「払込用紙による現金支払い」が一般的です。
毎月、引き落とし日・支払期日をチェックし、手帳やスケジュールアプリなどを活用して忘れないようにしてください。
そして、支払額の確保・準備も忘れずにしておきましょう。
ガス・電気・水道代といった水道光熱費を滞納したことのデメリット1位は「供給停止で生活に支障が出る」
水道光熱費を滞納したことのデメリット1位は「供給停止で生活に支障が出る(78人)」、僅差の2位は「健康・衛生面に支障が出る(73人)」でした。
「供給停止されてしまい、生活や健康に支障が出た」と答えた人が多くなっています。
電気であれガスであれ水道であれ、供給停止されると通常の生活を送れなくなるからですね。
次ぐ3位は「精神的な負担が大きい(50人)」。
滞納してしまったことで「恥ずかしい」「いつも光熱費のことを考えていて焦る」など、精神的なダメージを負った人も多くなっています。
滞納すると、生活にもメンタルにも大きな影響が出てしまうとわかりました。
1位 供給停止で生活に支障が出る
- 台所で火が使えない。お湯が沸かせない。簡単な調理もできない(20代 男性)
- 電気代の滞納で、夏に電気の供給が止まったため、冷蔵庫内の処理が大変だった(30代 女性)
- 電気や水道が使えなくなってしまったので、生活するうえで不便を感じた(60代以上 男性)
1位は「供給停止で生活に支障が出る」です。
滞納が続くとライフラインの供給が止められてしまいます。
ガスが供給停止されるとガスコンロが使えませんし、電気が使えなければ部屋は暗いままで家電も使えなくなります。
当たり前に使えていたライフラインが停止され、不便を感じた人が多くなりました。
2位 健康・衛生面に支障が出る
- 冬場に滞納してしまったので、寒くてとても辛かったです(10代 女性)
- お風呂に入れないから不潔な状態で、むずがゆかった(20代 男性)
- 水道を止められてしまい、トイレを流したり手を洗ったりできなくなってしまった(40代 男性)
2位は「健康・衛生面に支障が出る」でした。
ライフラインが停止されると、不便なだけではありません。
夏や冬に冷暖房機器が使えないと、体調不良にもつながります。
「お風呂やシャワーが使えない」「トイレが流せず手も洗えない」といった状態だと、衛生面も心配ですね。
3位 精神的な負担が大きい
- 実際に止められたことはなかったが、「早く払わなければ止められる」という焦りが2ヶ月くらい続いた(10代 男性)
- 払えていないときはどうしても頭の片隅に残るので、常に気になる(20代 男性)
- 精神的に辛かったです。数千円すら払えない自分が情けなくなりました(30代 女性)
「精神的な負担が大きい」が3位でした。
滞納してしまって恥ずかしいと落ち込む人や、早く払わないと電気を止められてしまうと焦ってしまう人がいました。
滞納することで自己肯定感が下がったり、不安が募ったりと、精神的に良くない状況になる人も多いようです。
4位 金銭面での負担が増える
- 滞納してガスが停止されてしまい、供給再開に3,000円かかった(30代 女性)
- 翌月の支払いが倍になってしまい困りました(40代 男性)
- 自炊できないので総菜や飲み物を買ってきて食事することなり、かえってお金がかかる(50代 男性)
4位は「金銭面での負担が増える」でした。
光熱費などを滞納すると、通常支払うべき料金に延滞料金が追加されます。
また供給停止された場合には、供給再開に「開栓料」といった手数料がかかることもあります。
翌月に2ヶ月分まとめて払う場合は、1回の支払い額が増えるのも負担ですね。
5位 納付や再開手続きが面倒
- 電気会社まで支払いに行ったこと(10代 女性)
- 期日を過ぎてしまったので、コンビニでは支払えず、有人の銀行まで行ったこと(20代 女性)
- ガスが止められて、支払ってもすぐには使えなかった(30代 男性)
5位は「納付や再開手続きが面倒」でした。
「電力会社・ガス会社や市役所の窓口で直接支払ってください」と言われた場合、窓口が空いている時間に行く必要があるため、平日に仕事や学校を休むことになりますね。
また支払いが終わっても供給再開まで時間がかかり、困った人も目立ちました。
6位 信用を失った
- ガスが大家さんの管轄だったので、悪く思われたこと(20代 女性)
- 延滞したのでクレジットカード等の信用情報に傷がついたこと(30代 男性)
6位は「信用を失った」でした。
電気代・ガス代をクレジットカード払いにしている場合、「光熱費の滞納=クレジットカードの支払い延滞」になるので、信用情報に傷がついてしまいます。
信用情報に傷がつくと、新規クレジットカードやローンの申し込みに支障があります。
また滞納を友人や同僚に知られてしまうと、「お金にだらしない人」「お金に困っている人」と思われてしまうかもしれません。
7位 督促状が届く
- ライフラインを止められることはなかったけれど、何度も催促状が来ること(30代 男性)
- 督促ハガキがポストに入ること(50代 女性)
7位は「督促状が届く」でした。
督促状が届くことで精神的に追い詰められてしまう人もいるでしょう。
督促状を家族や友人などに見られてしまい、気まずい思いをした人もいました。
アンケート結果を見てもわかるように、ライフラインの供給ストップは非常にデメリットが大きいと言えます。
日頃から水道光熱費の節約を心がけることも大切です。
水道光熱費を抑えられれば、「お金が足りずに払えない」といった状況にもなりにくいのではないでしょうか。
とくに電気やガスは、契約会社を切り替えることが可能なので、安いプランを検討してみるといいでしょう。
他にもインターネット上には、さまざまな節約方法が見つかるので、ぜひできることから取り入れてみてください。
ガス・電気・水道代といった水道光熱費を滞納したときの対処法1位は「すぐ払った」
最後に、水道光熱費を滞納したときにどのように対処したかを聞きました。
その結果、最も多かった回答は「すぐ払った(69人)」でした。
2位「家族に借りた(54人)」、3位「ガス会社・電力会社・水道局に連絡した(37人)」、4位「給料が入るまで待った(20人)」、5位「副業・アルバイトした(16人)」と続きます。
うっかり忘れの人が多かったため、「滞納に気づいてすぐ払った」という回答が1位でした。
お金がなくて払えなかった場合には、「借りる」「副業する」などの方法でお金を工面する人が多いこともわかりました。
1位 すぐ払った
- 手紙を確認したあと、すぐに支払いを行った(10代 女性)
- 忘れていただけなので、すぐ支払いに行きました(20代 女性)
- 地元にある電力会社まで行って支払った(50代 男性)
1位は「すぐ払った」です。
うっかり忘れていただけなら、督促の手紙に同封されている振込票などですぐに支払い可能ですね。
督促連絡が来て滞納に気づき、慌ててコンビニや窓口で払い込みをした人も多くなりました。
2位 家族に借りた
- 両親に説明して、お金を借りて支払いました(20代 女性)
- 親にお金を借りて払いました(30代 女性)
- 田舎の親に借りた(40代 男性)
2位は「家族に借りた」でした。
自分ではお金を用意できない場合、家族に頼る人が多いとわかります。
借りた相手は親や兄弟姉妹など。
家族にお金を返しておらず、実質的には代わりに払ってもらった人もいるようです。
3位 ガス会社・電力会社・水道局に連絡した
- 契約している会社にお詫びの電話を入れて、新しく請求書を送ってもらった(10代 男性)
- すぐに電力会社に電話して、払えないことを伝えた。いつもはきちんと払っていたため「すぐに止まることはない」と言われて、お金が入り次第すぐに支払いをした(20代 女性)
- ガス会社や電力会社に電話して事情を話した(60代以上 男性)
「ガス会社・電力会社・水道局に連絡した」が3位でした。
振込票などをなくして支払えない場合、「振込票を再発行してほしい」「滞納時の支払い方法を教えてほしい」という連絡が必要になります。
また、電力会社などに支払い期限を自ら申し出て、水道光熱費の供給停止をしないようお願いした人もいました。
4位 給料が入るまで待った
- 翌月の給料で、ガスが止まってしまう寸前に支払いをしました(20代 女性)
- 次の給料でまとめて払った(30代 男性)
- 給料日まで我慢して耐えました。給料日が入り滞納分を支払いました(40代 男性)
4位は「給料が入るまで待った」でした。
電気やガスが止まった状態で耐えていた人もいます。
督促がきたあとすぐに払えず、給料日まで待ってほしい場合は、「◯月◯日に給料が入ったら支払います」と電力会社やガス会社などに連絡することをおすすめします。
連絡なしだと、給料日を待っている間にライフラインを止められてしまう可能性があります。
5位 副業・アルバイトした
- 日払いのバイトを掛け持ちして、急いでお金を調達した(10代 男性)
- 副業して支払いしました(20代 女性)
- 日雇いのバイトをして工面しました(40代 女性)
5位は「副業・アルバイトした」でした。
単発・日払いの派遣やバイトをした」という声が目立っています。
すぐに光熱費の滞納を解消したい場合には、働いてすぐお給料をもらえる仕事が適しています。
クラウドソーシングで仕事を見つけた人もいました。
6位 実家・友人宅に泊まった
- 一時的に実家へ帰った(20代 男性)
- 友達の家に泊めてもらった(20代 女性)
6位は「実家・友人宅に泊まった」でした。
ライフラインが止まった家で過ごすのは大変ですし、夏や冬は危険でもあります。
そのため供給停止中は実家や友人宅に身を寄せた人もいました。
同率6位 貯金を下ろした
- 貯金から支払った(20代 女性)
- 定期預金を解約して支払った(30代 男性)
- 子どもの貯金に手を出してしまった(50代 女性)
同率6位は「貯金を下ろした」でした。
貯金があれば自分で対応できます。
ただし、手をつけないと決めていたお金を使ってしまったことで罪悪感を抱く人もいるようです。
8位 カードローン・キャッシングで借りた
- どうにもならないときはカードローンでお金を借りて払った(20代 女性)
- クレジットカードでキャッシングした(50代 男性)
8位は「カードローン・キャッシングで借りた」でした。
「お金が足りないけど、家族には頼れない」「給料日がまだ先」などの理由で、カードローンやキャッシングを使った人もいました。
返済できる見通しがあるなら、カードローンやキャッシングはすぐお金を用意できる便利な方法です。
ただし計画的に利用しないと返済に行き詰まる可能性があるので注意しましょう。
滞納が続いてしまう状態で、自転車操業的にカードローンやキャッシングを使うのは危険です。
水道光熱費を滞納したら、すぐに支払うようにしましょう。
滞納が続くと供給停止や契約解除になるからです。
また、延滞料金も発生してしまうため、滞納が長くなればなるほど料金負担も大きくなってしまいます。
もしライフラインが停止しても、入金確認後に再開してもらえるので、できるだけ早く支払うようにしてください。
急いでいる場合は、各会社に連絡すると比較的迅速に対応してもらえるようです。
ただし、お金が用意できないという人もいるでしょう。
各会社によって違いますが、以下は供給停止までのおおよその期間です。
電気 | 支払期限から約30日~50日 |
---|---|
ガス | 支払期限から約30~60日 |
水道 | 支払期限から約60日~120日 |
電気が比較的早く供給停止となるため、電気代を優先的に払うというのもひとつの方法ではないでしょうか。
まとめ
電気代などの光熱費を滞納してしまうと、供給を停止される可能性があります。
ライフラインが止まると不便なだけではありません。
「夏なのにエアコンが使えない」「手を洗えない」などで、体調面に支障が出ることも十分考えられます。
滞納しないためには「口座残高や振込票に気を配る」「給料が入ったら、先に生活費をとりわけおく」などの工夫が必要です。
お金がなくて滞納してしまった場合には、借りたり貯金を使ったりアルバイトでお金を工面したりして、できるだけ早く滞納を解消しましょう。
頼れる人やサービスがなくてすぐに払えないときは、電力会社やガス会社に連絡して「◯月◯日までには払えそう」などと伝えて相談してみてください。
いつも生活が苦しくて滞納が続くときは、公的な給付や貸付を頼ることも検討してください。