どうしてもお金を用意できなかったり、うっかり忘れていたりして、携帯代を滞納してしまうケースもあります。
携帯代を滞納してしまったら、どうなるのでしょうか。
また滞納してしまった場合には、どうするべきなのでしょうか。
今回は携帯代を滞納した経験がある229人にアンケートを実施。
「携帯代を滞納して感じたデメリット」や「携帯代を滞納したときの対処法」について聞きました。
- 調査対象:携帯代を滞納した経験がある人
- 調査期間:2023年10月12日~26日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:229人(男性118人/女性111人)
- 回答者の年代:10代 9.6%/20代 45.5%/30代 25.3%/40代 10.9%/50代 7.4%/60代以上 1.3%
※アンケート中の年齢は、滞納した当時のものです。
携帯代を滞納した理由は「忘れていた・うっかりミス」
携帯代を滞納した経験がある229人に「滞納理由」を聞いたところ、1位は「忘れていた・うっかりミス(69人)」でした。
僅差の2位は「生活が苦しかった(65人)」、3位は「趣味・娯楽にお金を使いすぎた(58人)」となっています。
お金が足りなかったわけではなく、うっかり滞納してしまった人が最も多い結果に。
一方で「生活が苦しい」「お金の使いすぎ」などの理由で、携帯代が出せなかった人も多くなっています。
1位 忘れていた・うっかりミス
- 引き落とし口座への入金忘れ(20代 女性)
- クレジットカード払いにしていたが、クレジットカードの限度額に達して支払いができなかった。そのため郵送で請求書が届いたけれど、支払いするのを忘れていた(30代 男性)
- コンビニ払いにしていたときに、郵送で送られてくる振込票を紛失しました。再発行などを忘れていて、払わないままになってしまいました(40代 男性)
1位は「忘れていた・うっかりミス」でした。
コンビニ払いにしていると、「明日払おう」「仕事終わりに払おう」と考えているうちに、うっかり期日を過ぎてしまうことも。
ただ口座引き落とし・クレジットカード払いにしている人の中にも、「引き落とし日を忘れていた」などの理由で滞納したケースがありました。
引き落とし用の口座が「普段使わない口座」や「給与が振り込まれる口座とは別の口座」の場合、残高不足になってしまう可能性も。
そのため残高不足で滞納したあと、滞納を防ぐために引き落とし口座を「普段使っている口座」に変更した人もいました。
2位 生活が苦しかった
- 一人暮らしをしながらの浪人生活で、生活にいっぱいいっぱいだった(10代 女性)
- アルバイトで生活していたが体調を崩し、2~3ヶ月仕事ができず、収入もなかったため(20代 女性)
- 失業して再就職まで期間があいた(50代 男性)
2位は「生活が苦しかった」です。
収入が減ったり無職になったりして生活が苦しくなり、携帯代を払えなくなってしまった人もいました。
貯金があれば収入減もしばらくしのげますが、もともとの収入が低い人は、貯金ができていないケースも多いでしょう。
貯金があったとしても、無収入や収入減の期間が長引くと、貯金が底をついてしまいます。
また学生時代にアルバイト代と仕送りだけでは生活が苦しく、携帯代を滞納した経験がある人もいました。
3位 趣味・娯楽にお金を使いすぎた
- スロットに使いすぎたからです(10代 女性)
- 趣味にお金を使いすぎた(20代 男性)
- 旅行に使ってしまった(30代 女性)
3位は「趣味・娯楽にお金を使いすぎた」でした。
「欲しいもの」「やりたいこと」にお金をつぎこんだ結果、お金が足りずに携帯代を滞納してしまった人も多くなりました。
ギャンブルにお金を使った人も目立っています。
趣味や娯楽は楽しい人生を送るために必要なものですが、生活費にまで手をつけてしまうと、日常生活に支障が出ます。
携帯・スマホで趣味を楽しんでいる人は、「携帯代を滞納して利用停止になったら趣味を楽しめなくなる」ことを認識しておくべきでしょう。
4位 携帯代が予想より高かった
- 友達とたくさん電話していたら、予想外の請求額になってしまった(20代 男性)
- キャリア決済を使いすぎて携帯代が高額になり、支払えませんでした(20代 女性)
4位は「携帯代が予想より高かった」でした。
携帯代が高くなった理由は「通話のしすぎ」「定額サービスではないのに動画を見すぎた」「キャリア決済の使いすぎ」などです。
キャリア決済は便利ですが、ついつい使いすぎてしまう面もありますので注意が必要ですね。
5位 他の支払いが多かった
- 臨時出費が重なったから(10代 男性)
- 冠婚葬祭が重なって出費が多かったため(20代 女性)
「他の支払いが多かった」が5位でした。
冠婚葬祭などの臨時出費があり、携帯代に手をつけてしまった人もいました。
貯金がなかったり少なかったりすると、臨時出費があったときに、生活費に影響が出てしまいます。
携帯代を滞納したときの対処法1位は「家族に借りた」
続いて、「携帯代を滞納したときの対処法」を聞きました。
その結果、「家族に借りた(79人)」が圧倒的に多くなりました。
2位「滞納に気づいてすぐ払った(38人)」、3位「給料が入ってから払った(27人)」、4位「副業・アルバイトをした(21人)」と続きます。
全体的には「借りるなり働くなりして何とかお金を工面して、早めに支払おう」と考える人が多いとわかりました。
うっかり忘れていただけなら、自力ですぐ払うこともできます。
1位 家族に借りた
- 親から一時的にお金を借りました。毎月の給料をクレジットカードで使い切っていたため、自分ではすぐに現金を用意できませんでした(20代 男性)
- 親にお金を貸してほしいとお願いした(30代 女性)
- 弟から借りた(40代 男性)
1位は「家族に借りた」でした。
親から借りた人が多かったものの、兄弟姉妹・配偶者に借りた人もいました。
未成年など若い人であれば、親も「仕方ないな」という感じで出してくれそうですね。
借りたのではなく、代わりに出してもらった人もいます。
困ったときに頼りやすいのは、やはり家族でしょう。
2位 滞納に気づいてすぐ払った
- すぐにコンビニへ支払いに行った(20代 男性)
- 督促の手紙が来たので、すぐに払いました(20代 男性)
- キャリアの実店舗に行き、料金を支払った(30代 女性)
2位は「滞納に気づいてすぐ払った」です。
うっかり忘れていただけなら、滞納に気づいた時点ですぐに支払えますね。
実店舗で支払いを行った人も多くなりました。
滞納に気づくきっかけとしては、キャリアからのSMSや手紙があります。
ただSMSやポストをあまりチェックしていない人なら、携帯が使えなくなってはじめて気づくかもしれません。
3位 給料が入ってから払った
- 給料日まで我慢した(20代 女性)
- 給料が出てから支払いをした(30代 女性)
- 給料日まで、使えない状態で耐えました(50代 男性)
3位は「給料が入ってから払った」でした。
給料以外の方法でお金を工面できず、給料日まで待った人もいました。
副業したくても、本業が忙しかったり副業禁止だったりすることもありますよね。
お金を借りるのも解決法のひとつですが、「親や友人には知られたくないから頼めない」「カードローンやキャッシングは怖い」と考える人もいるでしょう。
携帯が使えない状態のまま給料日まで待った人も目立ち、不便な状況で耐えていたことがわかります。
4位 副業・アルバイトをした
- 派遣の仕事でお金を稼いで支払いました(10代 女性)
- 平日夜間帯の単発バイトに入り、5日で携帯代を貯めた(20代 女性)
- 日雇いのバイトをして払った(30代 男性)
4位は「副業・アルバイトをした」でした。
とくに、即日払い・日払いの「派遣スタッフ」や「アルバイト」として働いた人が多くなっています。
働いてすぐにお給料をもらえる仕事は、すぐにお金をつくりたいときに向いています。
生活が苦しい場合には、副業を続けることで生活がラクになる効果もあるでしょう。
5位 友人・知人に借りた
- 当時付き合っていた人に払ってもらった(20代 女性)
- 公衆電話から友人に連絡し、事情を話してお金を借り、滞納金を支払いました(40代 男性)
「友人・知人に借りた」が5位でした。
友人や恋人にお金を借りた人もいました。
家族ではなく友人に借りた理由としては、「親に話したら怒られる」「親との関係が悪い」などが考えられます。
困ったときに頼れる友人がいるのはありがたいことですね。
大切な友人とトラブルにならないよう、期日を守って返すことが大切です。
6位 カードローン・キャッシングを使用した
- カードローンでお金を借りることにしました(20代 男性)
- 消費者金融からお金を借りました(30代 女性)
- 携帯ショップの窓口で支払いをした。手持ちがなかったので、一時的にクレジットカードのキャッシングを使った(40代 男性)
「カードローン・キャッシングを使用した」が6位でした。
「いますぐ滞納を解消したいけど、手持ちがない」というとき、すぐに借り入れできて便利なのがカードローンやキャッシングです。
「WEB完結」「カードレス」のカードローンなら周囲にバレることも少ないので、家族や友人に知られたくない人にもおすすめできます。
ただ家族や知り合いに借りる場合と違って利息が発生するので、計画的に利用しましょう。
7位 キャリアに連絡した
- すぐにキャリアに電話して謝罪し、対応について指示を仰ぎました(10代 男性)
- キャリアに「必ずこの日に払います」と約束すれば利用停止を待ってもらえるケースがあると知り、キャリアに連絡して給料日まで支払い期日を延長してもらいました(20代 女性)
- キャリアに連絡し、振込用紙を送ってもらった(50代 男性)
7位は「キャリアに連絡した」です。
滞納に気づいて、まずキャリアに連絡した人もいました。
振込用紙が手元にない場合などは、キャリアから再送してもらう必要があります。
また支払いを約束することで、利用停止を回避できてケースも。
すでに利用停止されている場合には、「どの支払い方法なら、利用再開までが早いか」なども相談できるでしょう。
携帯代を滞納したことのデメリット1位は「携帯・スマホが使えなくなった」
「携帯代を滞納したことのデメリット」の圧倒的1位は「携帯・スマホが使えなくなった(147人)」でした。
2位には「精神的に辛かった(23人)」がランクイン。
滞納したことにより自己肯定感が下がったり、周囲に知られて恥ずかしかったりした人も多いようです。
また3位には「信用情報に傷がついた(15人)」が入っています。
将来的なローン契約などにも影響することから、携帯代の滞納は短期的にも長期的にもデメリットがあるといえます。
1位 携帯・スマホが使えなくなった
- 電話やSMSが使えないこと。外ではWi-Fiがないと連絡を取れないのが辛かったです(10代 女性)
- 家族との連絡や、仕事上の連絡がしにくくなったことです(30代 男性)
- 個人事業主で仕事のやり取りを電話で行っています。滞納で通話機能が止まったので、仕事での損失は大きかったです(40代 女性)
1位は「携帯・スマホが使えなくなった」でした。
携帯・スマホが生活の必需品になっている人は多いですから、利用できなくなると困りますよね。
「携帯代の支払いについてキャリアに連絡したくても、固定電話は持っていないので連絡できず、友人に電話を借りた」という体験談も寄せられました。
ネットについては駅や店舗などの無料Wi-Fiでもしのげますが、いちいち無料Wi-Fiを探すのは面倒ですよね。
仕事でも使っているスマホの場合、仕事の連絡を受けられなくなるのもかなり困ります。
2位 精神的に辛かった
- 「自分は携帯代も払えないのか」というショックが大きかった(10代 女性)
- 「携帯が使えなくなる恐怖」を常に感じる(20代 男性)
- いつもお金のことばかり考えるようになってしまった。いつ携帯を止められるか、ハラハラしていたのも辛かった(30代 女性)
2位は「精神的に辛かった」です。
携帯代を滞納したことで、自信を失ってしまった人もいます。
滞納中は「携帯が止まるかもしれない」「早くお金をつくらないと」と思い詰め、精神的な余裕がなくなってしまうこともあるでしょう。
毎日お金の心配をしながら過ごすのは、辛いものです。
3位 信用情報に傷がついた
- 次の携帯を契約する際、審査に落ちた(20代 女性)
- 5年間くらい、クレジットカードが作れなかった(20代 男性)
- クレジットカードが作れなくなった。格安SIMへの乗り換えもできなくて、高い料金を払い続けました(30代 女性)
3位は「信用情報に傷がついた」でした。
「携帯本体の分割払い」「クレジットカードでの携帯代金支払い」を滞納すると、信用情報機関に登録されます。
また月々の携帯料金を滞納した場合には、キャリアが加入している機関に「事故」として登録されることがあります。
事故情報が登録され、クレジットカードやローンの契約ができなくなったり、機種変更やキャリア乗り換えに影響が出たりした人もいました。
機種変更の際、分割払いが組めなくなるケースもあります。
4位 周囲にバレた
- 保証人の親に連絡がいったので、知られてしまった(20代 男性)
- 滞納の通知が届き、同居人に見られて気まずくなりました(20代 女性)
- 家の電話に催促の電話がくるので、家族にバレて恥をかく(30代 男性)
4位は「周囲にバレた」でした。
督促状が届いたり、家の電話に督促の電話がかかってきたりすると、同居している家族に滞納を知られる可能性が高くなります。
親に滞納を知られた結果、代わりに払ってもらえたものの、小言を言われて辛い思いをした人もいました。
周囲から「お金の管理ができない人」「お金に困っている人」というレッテルを貼られ、恥ずかしくなる人もいます。
5位 まとめて払うのが大変だった
- 翌月の支払い時、2ヶ月分を一括で支払う必要があって辛かったです(20代 女性)
- 翌月に請求書が来て支払うことになるが、月末にもまた支払いがあるため、2回分支払うのが辛かった(20代 女性)
「まとめて払うのが大変だった」が5位でした。
ひと月に2ヶ月の携帯料金を支払うことになり、お金の工面に苦労した人もいました。
もともと生活に困って滞納したのであれば、2ヶ月分を一気に支払うのはしんどいでしょう。
キャリア決済を利用していて請求額が大きくなっている場合は、さらに支払いが難しくなってしまいます。
携帯代を滞納して後悔している人は86.0%
「携帯代を滞納して後悔しているか」という質問には、「とても後悔している」「やや後悔している」と回答した人が合わせて86.0%にのぼりました。
滞納したことによるデメリットが大きく、「きちんと払うべきだった」と後悔している人が多いようです。
- 友達にバレて恥ずかしい思いをしたので、後悔しています(20代 男性)
- 周りに心配をかけたので、携帯代くらい残しておけば良かった(20代 男性)
- 遅延損害金が発生し、信用情報にも傷がついたので後悔している(30代 男性)
- こんなに後ろめたい気持ちになるとは思ってもみませんでした。「信用情報に傷がついたらどうしよう」という不安が付きまといました(30代 女性)
- 信用機関に傷がつき、ローンに通らなくなりました(40代 女性)
- 滞納して周囲の人と一切連絡できなくなり不便でした。また友人にお金を借りる羽目になり、少なからず迷惑をかけてしまいました(40代 男性)
- 滞納後、機種変更するときに、審査に通らなかったから(50代 女性)
滞納が続いて携帯が使えなくなると、交友関係や仕事に影響します。
仕事の連絡ができなくなると、同僚や取引先からの信用を失うことも。
また滞納によって信用情報に傷がついた場合には、機種変更が困難になったりクレジットカードやローンの審査に通らなくなったりします。
滞納を解消して携帯・スマホが使えるようになったあとも、影響が長引くのですね。
また滞納が家族や友人にバレると、周囲からの信用を失ったり、迷惑をかけたりしてしまうことも。
滞納から数年経っても、周囲から「あなたは携帯代を滞納するくらいだらしないんだから」などと嫌味を言われ続け、辛い思いをしている人もいました。
まとめ
うっかり忘れや生活苦が原因で、携帯代を滞納してしまう人もいます。
携帯代の滞納が続き、携帯を利用できなくなった経験がある人も多くなりました。
携帯・スマホが使えないと、仕事にもプライベートにも大きな影響があります。
また滞納が金融事故として記録されると、クレジットカード契約や機種変更時の分割払いがしにくくなってしまいます。
そのため滞納に気づいた時点で、できるだけ早くお金を用意して支払うようにしましょう。
また滞納を予防するためには、「引き落としは、よくチェックする口座で行う」「料金が安いキャリアに乗り換える」といった工夫ができます。