派遣の求人でよく見かけるデータ入力の仕事。
- やってみたいけど具体的にどんな仕事なの?
- パソコンスキルがめちゃめちゃ高い人でないとできないの?
- 未経験者でもできる?
そんな疑問をもっている人も多いと思います。
結論から言うと、データ入力は特別なパソコンスキルを必要とせず、また未経験者からでもはじめられる仕事です。
データ入力は決められたルールに従って定型のフォーマットに淡々と入力する簡単な仕事だからですね。
ただし「楽な仕事か?」と言えば必ずしもそうではなく、人によって向き不向きの差が大きい仕事でもあります。
当記事では、実際に派遣社員としてデータ入力の仕事経験者100名に対して、口コミ調査を実施しました。
調査データを元に、データ入力の仕事内容、データ入力のやりがいや大変なところ、またデータ入力の仕事が向いている人などについて解説していきます。
記事を読み終わる頃には、データ入力の仕事に感じている不安や疑問点はすべてクリアになっていることでしょう。
- 調査対象:派遣のデータ入力の経験がある方
- 調査期間:2020年3月20日~4月3日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:100人
データ入力の派遣社員が行う仕事内容
簡単に言えば、データ入力はパソコンに文字や数字を入力する仕事です。
たとえば伝票や名刺のような紙に記載された内容をエクセルに入力したり、パソコン上の情報を会社の専用システムに入力したりします。
数字のみ、文字情報、その両方など、入力内容は勤務先によってさまざまで、具体的には以下のような仕事があります。
- ホテルの宿泊予約情報の入力
- ファンクラブ会員のデータ入力
- イベントの招待客リスト作成
- 注文書の入力
- メールで送られてくる顧客データを専用システムに入力
- 営業先リスト作成
- アンケート結果の集計
- 社員の勤怠データの入力
- お客さまからのクレーム情報の入力
派遣のデータ入力は未経験者でもできる
データ入力と聞くと、「パソコンスキルの高い人やエクセルを使いこなせる人でないと仕事に就けないのでは?」と思っている人もいるのではないでしょうか。
データ入力は事務職やデータ入力の経験がなくてもできるうえ、高度なパソコンスキルも必要ありません。
なぜなら、決まったフォーマットに文字や数字を入力するだけのシンプルな仕事だからです。
文字やテンキー入力・簡単な修正といった基本的なパソコン操作ができれば、未経験者でもお仕事ができます。
実際に、スタッフサービスやテンプスタッフのような大手派遣会社の求人を見ても、8~9割は「未経験OK」「未経験者歓迎」の求人です。(※2020年4月5日時点)
データ入力以外の業務が含まれる求人に注意
前述したように、データ入力は、タイピングさえできれば高度なパソコンスキルは不要です。
しかし、仕事内容に「会議資料作成」「サポート業務」「オペレーター業務」のようにデータ入力以外の業務が含まれている求人には注意が必要です。
なぜなら、データ入力の求人のなかには「一般事務」や「コールセンターの受注業務」と兼務している仕事もあり、そういった場合はエクセル・ワード・パワーポイントなどのスキルが必要となるからです。
データ入力のみの仕事をしたい場合は、派遣会社の担当者にその旨をしっかり伝えましょう。
派遣の場合、仕事内容は事前に確認できます。また、契約内容以外の業務をさせてはいけないと法律で定められているため(労働者派遣法第26条)、「データ入力のみのつもりで始めたのに他の仕事をさせられる」ことはまずありません。
検索サイトから自分で仕事を探す場合は、募集要項に記載されている仕事内容をしっかりチェックしてくださいね。
パソコンスキルがあれば選択肢は広がる
タイピングさえできればOKなデータ入力の仕事はたしかに多いのですが、パソコンスキルが高いと仕事の選択肢はさらに増えます。
純粋なデータ入力だけの求人よりも、集計や受発注処理のようなタイピングに付随した仕事も行う求人の方が圧倒的に多いからですね。
また、スキルを要する仕事の方が時給は高くなります。
下記派遣会社には、無料で受講できるパソコン講座があります。仕事の選択肢を広げたい方や少しでも高時給の仕事に就きたい方は積極的に利用しましょう。
経験者の口コミからわかったデータ入力の大変なこと4つ
「データ入力の仕事をしてみたいけど、自分にできるかどうか心配」そんな人に、まずはデータ入力の大変な面についてお伝えしていきます。
1.目の疲れ・肩こり・腰痛・腱鞘炎などが起こりやすい
- ひたすらパソコンとにらめっこ状態なので目が疲れるのと、どうしても肩こりなどの身体的疲労が蓄積する(30代 女性)
- 座りっぱなしなので腰が痛くなる。量が多いと右手首が腱鞘炎になることもある(40代 女性)
データ入力の仕事をしていると、眼精疲労・肩や腰のコリ・腱鞘炎が起こりやすくなります。
毎日長時間、同じ姿勢でパソコンを凝視しながらキーボードを打ち続ける仕事だからです。
たとえば、一般事務のように来客応対や郵便物の仕分けといった他の仕事も行う場合は、パソコンから離れたり体を動かしたりする機会も多くありますよね。
しかし、データ入力は休憩時間以外、ずっとパソコンに向き合うことになります。
なぜなら、パソコン作業がメインの仕事内容となるからですね。
眼・肩・腰・手首などに負担がかかることは避けられないので、下記のような対策をとり、疲労を少しでも軽減させましょう。
- ブルーライトカットできる眼鏡をかける
- ドライアイ対策の目薬を使用する
- 休憩時間には席を立って体を動かす/目を閉じて休ませる
- 温かいアイマスクで目のまわりの筋肉をほぐす
- 椅子に深く座って猫背にならないようにする
- 手首の負担が軽減する「リストレスト」を使用する
2.単純作業なので飽きる
- ひたすら打ち込み作業なので眠くなる(40代 男性)
- 慣れてくると集中力が欠け、「今どこをやっているのか」「どこまでやったのか」などがわからなくなってしまうこともある(30代 女性)
データ入力の仕事は、単純作業であるがゆえに飽きたり眠くなったりしてしまうという声が多く聞かれました。
さまざまな業務を担当するマルチタスクの仕事とは違い、一日中ひたすらパソコンに向かうデータ入力は、仕事内容にメリハリがないからです。
自分自身で上手に気分転換をしないと、集中力を保つことがなかなか難しいようです。
黙々と無心で作業することが好きな人には天職ですが、一日中座って同じ仕事をするのは飽きてしまうという人には向いていません。
3.作業量が膨大で大変
- 仕事的には楽だが、いかんせん作業量が多く納期もタイトなため精神的に苦しいときがある(30代 男性)
- なかなか先が見えずいつ終わるのかわからない(30代 女性)
入力する作業量が多いことも、データ入力における大変な面です。
派遣先によっては「一日何件」というノルマがあったり、期間内にさばききれないほどの量を任されるケースもあるからです。
納期が迫るとプレッシャーを感じる、量が多すぎて残業になってしまうことがあるという声も聞かれました。
まれに、「仕事量が少なくて暇を持て余した」といった口コミもありますが、そういった派遣先はかなりのレアケースと言えるでしょう。
4.ミスのないように入力するため神経をつかう
- 間違えたデータを入力すると迷惑がかかると思うと、責任の重さを感じる(30代 男性)
- 金額の入力など間違いは許されないので、集中力を継続することが大変(30代 男性)
データ入力は、間違いがあってはいけないため神経を使います。
入力間違いをすることで、アンケートであれば正しい結果が得られない、顧客情報であれば誤った情報を登録してしまう、といった問題が起きてしまうからです。
税金や経理関係・病院のレセプト(診療報酬明細書)のようなお金に関する入力の場合は、支給額・報酬・売り上げなどに直結するため、より慎重な作業が必要となります。
経験者の口コミからわかったデータ入力の良いところ5つ
データ入力の大変なところを紹介してきましたが、もちろんよい面もたくさんあります。
口コミで多かった5つのよい点を紹介していきます。
1.仕事で覚えることが少なく気楽にできる
- 一度作業を覚えたらルーティンワークとして作業できるので、過度なストレスがない(30代 女性)
- 決められたデータ、内容をパソコンに入力するだけなので覚える事が少ない。慣れるのも早い(20代 女性)
- データ入力専門という感じだからそれ以外の仕事が回ってきにくい。(40代 女性)
データ入力は、仕事で覚えることが少ないため、楽な気持ちで仕事ができるという声が聞かれました。
決まったフォーマットに入力をするシンプルな仕事内容なので、どの派遣先に行ってもすぐに仕事に慣れるからです。
たとえば一般事務や営業事務なら、さまざまなフォーマットでの書類作成、担当者によって仕様が異なるデータ集計、ほかにも社内備品の受発注、郵便物の仕分けなど色々な業務を任されるため、覚えることがたくさんあります。
しかしデータ入力は、口コミにもあるように「データ入力専門」として雇用されるケースが多く、仕事が単一的です。
複数の仕事を覚えなければいけないオフィスワークとは違い、楽な気持ちで仕事を始めたり勤務先を変えたりできるのが大きなメリットと言えるでしょう。
2.単純作業なので黙々と作業できる
- 何も考えたくない時、疲れている時などでも、頭をまっさらな状態にして向き合える仕事なのでいい気分転換になる(20代 女性)
- とにかく無心で間違いのないよう集中して作業に取り掛かれるため、時間が経つのも忘れて没頭できる(30代 女性)
単純作業で黙々と作業に没頭できるのも、データ入力のメリットです。
データ入力の仕事は「専用フォーマットに指定されたデータを入力すること」が仕事であり、自分で何かを考えたり工夫したりする必要がないからです。
頭を使うのは、フォーマットに慣れる最初だけ。
後は、淡々と何も考えずに作業できるため、ルーティンワークやタイピングが好きな人にとっては負担の少ない仕事と言えるでしょう。
3.人との関わりが少ないため職場の人間関係に悩まない
- 一人で完結できる仕事なので他者に干渉されることがない(30代 女性)
- 他人と協力して行う仕事ではないので面倒な人間関係もないし、相当恐ろしい間違いをしない限りは怒られない(40代 女性)
データ入力は、人との関わりが少ないため職場の人間関係に悩むことがあまりありません。
誰かと協力したりチームを組んだりする必要のない自己完結する仕事だからです。
一人で黙々と作業をするため、同僚・上司との雑談ややり取りもほぼありません。
職場の人間関係が面倒な方や、世間話が苦手なコミュ障の方にも働きやすい仕事と言えますね。
4.電話応対なしの仕事がある
- 顧客や取引業者の名前が聞き取れない
- 知らない人と話すと緊張する
- 自分の電話対応に自信がなく、周りに聞かれるのがイヤ
といった理由から「電話がどうしても苦手」という人は多いですよね。
オフィスワークにおいて電話応対は避けられませんが、データ入力には電話応対なしの求人があります。
なぜなら、ほかの事務職とは違い「データ入力を専門にする人」という認識で雇用されるケースも多いためです。
ただし、すべてのデータ入力の仕事で電話応対なしというわけではありません。
電話対応が苦手な方は、派遣会社の担当者に電話の取り次ぎが含まれない案件を紹介してもらうか、検索ページのフリーワード欄に「電話応対なし」または「データ入力のみ」などと入力して探しましょう。
5.達成感がある
- 入力した成果がわかりやすいので達成感が味わえる。(40代 女性)
- ゴールが決まっているので、しっかりと目標立てて着実に仕事をこなせる。(20代 女性)
データ入力は達成感を得やすい仕事です。
自分が行った仕事は「入力件数」という形で明確になるからです。
たとえば「1時間に100件」と目標を決めて実行できたとき、または次々と手元の伝票や書類が減っていく感覚などは、まさに達成感を得られる瞬間です。
さらに、日に日にタイピングスピードが速くなり、短時間でたくさんの件数をこなせるようになることで自分の成長を感じることもできます。
派遣社員としてデータ入力の仕事をするメリット
この章では、正社員ではなく、派遣社員としてデータ入力するメリットを紹介します。
未経験者でもできるため事務職のキャリアスタートの足がかりになる
データ入力は、オフィスワークをしたことのない人が一般事務や営業事務といった事務職の仕事を始めるための足がかりになります。
データ入力自体は、タイピングさえできれば未経験者でも仕事に就けるからです。
事務経験がない人の中には、パソコン操作に自信のない人も多いと思いますが、データ入力の仕事をしていると自然とタイピングスピードが上がります。
また、データ入力を経験することで、「パソコン操作ができる人」といった条件の事務職にも応募できるようになります。
社会人経験のない方や、これまで軽作業や接客業の仕事をしていたけれども事務職にチャレンジしたいという方は、データ入力の仕事から始めてみてください。
データ入力だけしていればよい
派遣社員がデータ入力の仕事をするメリットとして、「データ入力のみをすればよい」という点が挙げられます。
正社員の場合、業務の一部としてデータ入力をすることはあっても、データ入力専門の正社員の求人はほとんどないからです。
他の業務はせずにデータ入力の仕事だけしたい人は、派遣で働くのがおすすめです。
データ入力の派遣社員におすすめの人
データ入力の仕事は以下のような人におすすめです。
単純作業がすきな人
データ入力がおすすめなのは、単純作業がすきな人です。
データ入力は変化のない単調な作業を一日中行う仕事だからです。
何も考えずに黙々と行う仕事が好きな人、こつこつとノルマをこなしていく仕事にやりがいを感じる人であれば、楽しく続けられるでしょう。
パソコン作業が好きで苦にならない人
パソコン作業が好きで苦にならない人にもデータ入力の仕事をおすすめします。
データ入力は他のオフィスワークとは違って一日中パソコンに向き合う仕事なので、飽きたり疲れたりしたからといって他の作業をすることはできないからです。
「パソコン作業なら何時間でもできる」「色々な仕事をしなければらならない事務職よりタイピングだけしていればいい方がラク」という人にデータ入力は向いています。
職場の人間関係が面倒な人
データ入力は、職場での人間関係が面倒な人、あまり人と関わらずに仕事がしたい人におすすめです。
データ入力は上司に指示を仰ぐことも、同僚とのチームワークが必要になることもほぼなく、最低限の会話で仕事が成り立つからです。
当メディアが行った「コミュニケーションが苦手な人におすすめの仕事ランキング」でも、データ入力は4位となっており、実際にコミュニケーションが苦手なことを理由にデータ入力の仕事を選んでいる人も多くいます。
もちろん職場によって雰囲気の違いはありますが、全体としてはコミュニケーション能力の有無は問われない仕事と言えるでしょう。
データ入力の時給の相場
派遣の職種全体で見ると、データ入力の時給は決して高くないです。
2018年に東洋経済オンラインが発表した、関東・東海・関西の3大都市圏の平均時給を見ると、データ入力は67職種中51位で1,437円でした。
未経験でもできる比較的簡単な仕事であることから、他のオフィスワークと比べて、時給が低く設定されていると考えられます。
「仕事が楽なぶん時給は低い」と割り切るか、データ入力の仕事をスキルアップの足がかりとして、より時給の高い仕事にステップアップしていくという考えもあります。
ただし東京などの都心部であれば、1,600円を超える求人も多くあります。
- スタッフサービス:1,648円
- テンプスタッフ:1,605円
- ランスタッド:1,552円
※東京23区内の新着求人上位50件の平均から算出
また、アルバイト検索サイトバイトルによると、同じ東京23区内のデータ入力の時給平均は1,513円でした。
高時給を得たいなら、バイトよりも派遣社員として働く方がおすすめです。
データ入力ならココ!データ入力の求人数が多いおすすめの派遣会社
データ入力の求人数が多いおすすめの派遣会社をランキング形式で紹介します。
なおランキングは、データ入力の求人数(2020年9月5日)や口コミをもとに、編集部が独自に順位付けしています。
あなたの条件に合う仕事がきっとみつかりますよ。
ランキング | 派遣会社名 | データ入力の求人数(人) |
---|---|---|
1位 | スタッフサービス | 3,491 |
2位 | テンプスタッフ | 3,007 |
3位 | ウィルオブ(旧 セントメディア) | 1,248 |
4位 | パーソルエクセルHRパートナーズ | 296 |
5位 | パソナ | 59 |
データ入力におすすめの派遣会社を詳しく知りたい方は、「データ入力におすすめの派遣会社ランキング【求人数&口コミ調査】」の記事も参考にしてみてください。
また、データ入力の仕事を探すのに適した派遣会社は以下でも検索できますので、ぜひご活用下さい。
まとめ
未経験から始められるデータ入力は、派遣の中でも人気の高い職種の一つです。
スピードと正確性が求められ、また単純作業であることから、誰にとっても楽に感じる仕事ではありませんが、集中して黙々と作業することがすきな人には楽しんでできる仕事です。
データ入力の仕事を通してパソコンスキルが身につけば、一般事務や営業事務など他の事務職へキャリアアップすることもできますよ。
興味のある方は、ぜひ挑戦してみてください。