【保育士の転職理由ランキング】106人アンケート調査

憧れていた保育の仕事に就いたものの、転職を検討している保育士さんも多いのではないでしょうか。

保育士はやりがいのある仕事ですが「人間関係が大変」「仕事がハード」などの悩みから、転職を考える人もいます。

今回は転職経験のある保育士106人にアンケートを実施。

「転職した理由」や「転職活動が順調だったか」について聞きました。

【調査概要】

  • 調査対象:転職経験のある保育士
  • 調査日:2022年1月13日~29日
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 調査人数:106人(女性90人/男性16人)

保育士の転職理由ランキング

転職経験がある保育士106人に「転職した理由はなんですか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。

回答数上位6位までをランキング形式で紹介します。

保育士の転職理由ランキング

1位は「人間関係の悩み(32人)」でした。

人間関係はどんな職種でも「転職・退職理由」の上位に入る項目です。

2位以下は「収入アップのため(29人)」、3位「労働時間への不満(28人)」と続きます。

ほとんどが、今の職場への不満から転職を決意したケースですね。

では5位以降のランキングの解説も含めて、具体的な回答を紹介します。

1位 人間関係の悩み

  • 人間関係や保護者との関係がしんどくなってきたため(転職時25歳 女性)
  • 人間関係がしんどくなった(転職時29歳 女性)
  • 職場の人間関係が上手くいかなかったからです(転職時37歳 男性)

1位は「人間関係の悩み」です。

「園長と合わない」「保育士同士の人間関係が悪い」「保護者との関係に悩んだ」などの回答が寄せられました。

保育はチームで行うので、保育士同士の関係が悪いとストレスが大きくなりますよね。

なお「保育園は女性が多い職場だから、女性同士の人間関係に悩みがち」と言われることもあります。

しかし「女性保育士から男性保育士への発言が怖かった」「男性保育士として勤務していて、同僚や保護者からの目線が気になった」など、男性保育士の苦労に関する意見も。

男女問わず職場の人間関係には悩んでいることがわかります。

2位 収入アップのため

  • 仕事内容のわりにお給料が少なかったから(転職時27歳 女性)
  • ボーナスが欲しかったから(転職時31歳 女性)
  • 給与が安くて生活が苦しいから(転職時38歳 男性)

2位は「収入アップのため」です。

「仕事内容と収入が見合わない」という意見も目立ちました。

保育士の仕事は朝から晩までハードで、大切な子どもたちを預かるため責任も重いです。

大変なわりに収入が少ないと不満をもつ保育士が多いのですね。

3位 労働時間への不満

  • 残業が遅くまであるため(転職時24歳 女性)
  • 持ち帰りが多くなり、家族とのプライベートの時間が取れなくなったため(転職時32歳 女性)
  • 土曜日や夜の時間外勤務が多かったので(転職時38歳 女性)

「労働時間への不満」が3位にランクインしました。

「残業や持ち帰りが多い」という声が多数。

残業や持ち帰りはルールにのっとっていれば違法ではありませんが、保育士にとっては大きな負担ですよね。

「運動会」「発表会」「作品展」などのイベント前後に残業がとくに増える保育園もあるため、「ツラすぎる」と感じてしまう人も多いです。

4位 結婚・出産のため

  • 結婚を機に引越すことになったので転職した(転職時23歳 女性)
  • 結婚を機に、夫とのすれ違いの時間をなくすためにパート保育士の仕事を探しました(転職時27歳 女性)
  • 子どもができて「これまでと同じ働き方ができない」と思ったため(転職時29歳 女性)

4位に入ったのは「結婚・出産のため」。

「結婚と同時に引越したから」「結婚や出産を機に、ワークライフバランスを見直したかったから」という2パターンに分かれました。

出産を経て保育士を続ける場合、「自分の子どもを早朝から保育園に預け、お迎えは閉園ギリギリに駆け込む」という生活になる人もいます。

仕事を続けつつ、自分の生活にゆとりも作れるよう、転職を決意する人も多いようです。

5位 多忙だから

  • 活動が毎日設定保育で激務でした(転職時25歳 男性)
  • 業務が多すぎて疲れたから(転職時28歳 女性)

5位にランクインしたのは「多忙だから」でした。

開園中はずっと忙しく、お昼寝の時間も「寝ない子の抱っこ」「呼吸チェック」などがあり、気の休まる暇がありません。

閉園後にイベントの準備や事務作業をこなすことも多いですよね。

また保育士の数が不足していると、業務量はますます増えます。

「仕事が多すぎてツライ」「多忙なのに収入が見合っていない」と転職を決意する人もいます。

6位 保育方針が合わない

  • 保育のやり方に違和感があり「もっと子どもに向き合えるところで働きたい」と思ったから(転職時25歳 女性)
  • 行事がとても多い園だったので、一人ひとりじっくり関わる保育ができず不満でした(転職時38歳 女性)

「教育方針が合わない」が6位となりました。

園の保育方針や保育観にはさまざまなものがあります。

仕事熱心で保育についての理想がある人ほど、園の保育方針が合わないとツラく感じるのではないでしょうか。

また保育方針は園長の考えに大きく影響されます。

そのため「園長が交代して方針の違いを感じるようになった」という回答もありました。

同率6位 他の仕事への興味

  • 他に挑戦してみたいことができた(転職時25歳 女性)
  • 地域子育て支援をしたいと思ったので(転職時38歳 女性)

「他の仕事への興味」も同率6位となりました。

保育科卒だと「学生時代の友達もみんな保育士」という場合も多く、「視野を広げたい」と思う人もいるようです。

また自身の子育てを経験したことで、「別の側面から子どもや保護者に関わりたい」と思い始めることもあるでしょう。

保育士として働いていると対人スキルやコミュニケーション能力が身につくため、事務・営業などの異職種でも活躍可能です。

「児童館」「保育園を運営している会社の本部」など、保育士資格を生かせる転職先もありますよ。

保育士の転職活動の方法1位は「ハローワーク」

「転職活動の方法はなんですか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。

回答数上位5位までをランキング形式で紹介します。

保育士の転職方法ランキング

1位は「ハローワーク(61人)」です。

ハローワークには地元の求人が多く、公的機関であることから安心感もあります。

2位以下は「転職エージェント(35人)」、3位「転職サイト(32人)」、4位「知人の紹介(15人)」、5位「派遣会社(6人)」と続きます。

最近では、保育士専門の転職エージェントや転職サイトも多いですよね。

また1割以上の人が「知人の紹介」と答えたのも特徴的でした。

保育士の場合、先に転職した同僚や同業の友人から声がかかることも多いようです。

では、それぞれの転職方法を選んだ理由について、具体的な回答をもとに紹介します。

1位 ハローワーク

  • 地方でネット求人が少ないから(転職時24歳 女性)
  • 失業手当等の手続きのためハローワークに通ったので、一緒に新しい職場探しをしました(転職時28歳 女性)
  • ハローワークの窓口で相談すると保育園の情報や雰囲気も教えてくれたので、一番信用できると感じました(転職時41歳 女性)

1位は「ハローワーク」です。

「失業手当の受給手続きと一緒に利用」「安心できる」などの回答が寄せられました。

ハローワークでは仕事が探せるだけではなく、転職に向けてのアドバイスがもらえます。

誰かに相談しながら転職活動をすすめたいという人にはぴったりです。

また「職員によっては、転職先候補の離職率など、募集要項には載っていない詳細な情報を教えてくれる」というメリットもあります。

2位 転職エージェント

  • 自分で探すよりも楽だったから(転職時22歳 女性)
  • 保育園以外で働いたことがなくて転職方法が分からなかったので、エージェントを利用しました(転職時26歳 女性)
  • キャリアアドバイザーが親身になって相談にのってくれる(転職時31歳 男性)

2位は「転職エージェント」です。

転職エージェントでは希望に合う求人を提案してもらえるほか、転職活動についての相談にものってもらえます。

「現職が忙しく、自力で求人を探す時間がとれない」「異職種への転職で不安」という人にとってはメリットが大きいですね。

なお転職先が「保育園」「保育士資格を生かせる職場」の場合、保育士専門の転職エージェントを利用した人が多いようです。

3位 転職サイト

  • 仕事をしながら手軽に探せるから(転職時23歳 女性)
  • 転職エージェントやハローワークだと担当者の主観が入ると感じ、自分で探したいと思いました(転職時28歳 女性)
  • 求人数が多いため(転職時31歳 女性)

「転職サイト」が3位にランクイン。

「大手転職サイト」を使った人もいれば、「保育士専門の転職サイト」を使った人もいました。

求人サイトには多くの求人が掲載されているため、自分で手軽に求人を探すことができます。

転職を考えはじめたとき、手始めに転職サイトをのぞいてみるという人も多いのではないでしょうか。

また、ハローワークに行くのは勇気がいるという理由で、転職サイトを利用した人もいました。

在職中ですと「ハローワークで職探ししているのを同僚に見られたらどうしよう」と心配になるのかもしれません。

4位 知人の紹介

  • 人間関係などを実際に経験している友人からの紹介が、一番安心できると思ったからです(転職時22歳 女性)
  • 全然知らないところに行くのは、ためらいがあったため(転職時39歳 男性)

4位に入ったのは「知人の紹介」。

「知り合いの紹介だと安心できる」という回答が目立ちました。

知り合いがすでに働いている保育園なら、人間関係や勤務体制のことも事前に詳しく聞けるので安心できますよね。

「コネがあったので採用がスムーズに決まった」という体験談も多く寄せられています。

ただし、コネ入社すると辞めにくいというデメリットはあります。

5位 派遣会社

  • 出産のことも考え、長期ではなく短期の仕事で、福利厚生が充実していたものを選択しました(転職時27歳 女性)
  • 直接雇用だと行事参加や事務仕事が多いと感じていました。人材派遣なら業務内容が固定され、安心して保育にあたれると考えたからです(転職時38歳 女性)

5位にランクインしたのは「派遣会社」です。

「残業や持ち帰りが少ない」「業務範囲が明確」といったメリットにひかれ、派遣保育士を選んだ人も。

派遣保育士であれば「短時間勤務」「週2~3日のみ勤務」など、柔軟な働き方も可能です。

また異職種に挑戦する場合、派遣なら比較的仕事がスムーズに決まりやすいというメリットがあります。

派遣社員だと、正社員に比べて「未経験OK」という求人が多いからです。

転職活動が順調だった保育士は81.9%

「転職は順調でしたか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。

保育士転職活動は順調だったか

「順調」「まあ順調」を答えた人は全体の81.9%。

多くの人が「転職活動は順調だった」と答えました。

保育士は人手不足であり、求人数が多いことも一因でしょう。

では「転職活動が順調だった理由」「転職活動が大変だった理由」を、具体的な回答をもとに紹介します。

転職活動が順調だった理由

  • 需要が高いため、こちらが選べるほど求人が多い(転職時23歳 女性 転職サイト利用)
  • キャリアアドバイザーが日程調整を代わりにしてくださるので、スムーズでした(転職時31歳 男性 転職エージェント利用)
  • 登録してから1週間で転職先が見つかったからです(転職時36歳 女性 保育士専門の派遣会社利用)

「転職活動が順調だった」と答えた人からは「保育士の求人が多かったから」などの回答が寄せられました。

保育士は人手不足なので、最近では一年を通して求人が出ていますよね。

なお、働きながらの転職活動では「派遣会社や転職エージェントが間に入ることでラクになった」と実感している人が多数いました。

他の保育園への転職だけではなく、異業種への転職が順調だったという人も。

「保育士をしていたことがプラスに働いたと思う」「エージェントを利用したら、希望に合う仕事が多数見つかった」という体験談がありました。

転職活動が大変だった理由

  • 休みが取れなかったので、園見学をしたくても日程調整が出来なかった(転職時26歳 女性 転職フェア利用)
  • 異業種になると、書類選考で落ちてしまうことも多かった(転職時28歳 女性 ハローワーク・転職エージェント利用)
  • 土曜日に勤務しなくてよい保育職がなかなか見つからなかった(転職時38歳 女性 ハローワーク利用)

「転職活動が大変だった」という人からは「日程調整が難しかった」「希望に合う園が見つからなかった」などの回答が寄せられています。

また異業種への転職に苦労した人も。

異業種転職に苦労する理由としては「保育士のスキルは一般企業では生かせない」「保育士はパソコン作業ができない」と誤解されがちなことが考えられます。

転職エージェントやハローワークでアドバイスを受けながら、応募書類や面接での受け答えを磨くことで、乗り越えやすくなるはずです。

また転職はできたものの「転職先の園に馴染むのが大変だった」と、転職後に苦労した人も目立ちました。

まとめ

転職経験のある保育士106人にアンケート調査を実施したところ、「保育士の転職理由」第1位は「人間関係の悩み」でした。

2位以下には「収入アップのため」「労働時間への不満」が入り、現職への不満が原因で転職を決意した人が多くなっています。

転職方法は「ハローワーク」が最多。

失業手当の手続きとあわせて職探しができ、公的機関であることから安心感もありますね。

また転職エージェントや派遣会社を使った人も目立ちました。

「転職が順調だった」と答えた人は8割を超え、「保育士は人手不足のため需要が高い」ことがわかります。

異職種への転職を成功させた人もいました。