転職を考えていて「都市部にするか、地方にするか」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
都市部・地方それぞれにメリットとデメリットがあるので、実際、どちらがいいのか気になりますよね。
当メディアで500名を対象に行った独自アンケート調査で、転職するなら都心と地方のどちらがいいか聞いたところ、回答は以下の結果となりました。
「都心に転職したい」が53.0%で、「地方へ転職したい」をわずかに上回りました。
「収入アップや社宅があるなら都心、そうでなければ地方」と、条件つきで都心を選んだ人も。
また「若いうちは都心、いずれは地方」「年齢を重ねると都会の方が便利」など、年齢によって変えたいという回答もありました。
当記事では、「都心」「地方」それぞれを選んだ理由について、具体的な回答をもとに紹介します。
- 調査対象:全国のビジネスパーソン
- 調査日:2021年8月12日~13日
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 調査人数:500人(女性317人/男性183人)
都心に転職したい理由
都心に転職したい理由を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
7位までをランキング形式で紹介します。
1位は「求人が豊富だから(105人)」です。
2位「交通機関が充実していて便利だから(78人)」、3位「生活しやすいから(57人)」など、便利さに関する理由が入りました。
なお8位以下には「人付き合いが楽」「都会への憧れがある」などが入っています。
では4位以降も含めた具体的な回答を紹介します。
1位 求人が豊富だから都会に転職した
「都心に転職したい理由」第1位は、500人中105人が回答した「求人が豊富だから」でした。
「都心は企業数が多い」「職種が多い」「転職先が見つかりやすい」「働き方が選べる」などの回答が寄せられました。
また「転職先から再度転職をする場合、都心だと選択肢が多い」という意見も。
「現在地方在住で転職活動中ですが、選択肢が少ないと痛感しています」「都心と地方のどちらでも働いた経験があります。都心の方が遥かに求人数が多い」と、実体験にもとづいて回答してくれた人も目立ちました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 都心だと求人が多く、自分のやりたいことを仕事にできるのではと感じます(20代女性)
- 仕事がたくさんあるので、転職先が見つけやすい。田舎で転職先を探していたときは選択肢が限られてしまった(30代女性)
- 希望する職種は都心にしかないから(50代男性)
希望条件を細かく設定して求人検索したり、転職エージェントを利用して自分に合った仕事を紹介してもらうのもいいでしょう。
都心で仕事を探す場合、求人が多すぎてどの企業を選べばいいのか、自分で判断できなくなることが考えられるからですね。
求人サイトを確認してもらったらわかるように、都心の求人は地方と比べたら圧倒的な数を誇っています。
また、いろんな企業が集まっているため、中には怪しい会社が混じっていることも。
情報収集や企業研究などをしっかり行い、後悔しない転職を目指しましょう。
会社の評判については、企業クチコミサイト『転職会議』『ライトハウス』などをチェックしてみてください。
2位 都心は交通機関が充実していて便利だから転職した
都心への転職理由2位に入ったのは、500人中78人が回答した「交通機関が充実していて便利だから」です。
「交通機関が整っていて通勤が便利」「都心だと通勤時間が短くてすむ」などの意見が寄せられました。
運転免許をもっていない、運転に不慣れ、といった理由から「車社会の地方だとツライ」という回答も目立ちました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 地方だと車必須で、ペーパードライバーには厳しい。都心だと朝の満員電車はネックだが、慣れれば我慢できる(20代女性)
- 交通の便がいいので通勤しやすい(30代女性)
- 電車通勤したいので、電車の本数が多くて通勤に便利な都心がよい(50代男性)
都心は交通機関が充実していて便利な半面、通勤ラッシュに遭遇してしまうこともあります。
企業のオフィスが集中しているため、出社時間帯ともなると乗車率100%超えは当たり前です。
また、通勤だけでなく通学客もいるので、さらに混雑度はアップします。
地方から都心へ転職する人は、通勤ラッシュの混雑具合にびっくりするでしょう。
ラッシュを避けたい人は、混雑しにくい路線やピーク外の時間帯で働ける職場を選んでみてはいかがでしょうか。
混雑状況をチェックする際は、各鉄道会社の公式サイトが確実と考えられるうえ使いやすいです。
3位 都心は生活しやすいから転職した
都心への転職理由3位は、500人中57人が回答した「生活しやすいから」がランクイン。
「お店が多い」「医療機関が多い」など、生活環境が整っており暮らしやすいという意見が多くなりました。
「通勤途中に買い物しやすい」という回答も。
「インターネットが発達しても、地方だと不便。とくに雪国で冬に雪かきや移動に時間がかかっていたときは、仕事時間を確保できなかった」という体験談も寄せられています。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 食事や買い物が便利なので。田舎の職場ではコンビニまで15分ぐらい歩く必要があった(30代男性)
- 都会の方が生活しやすい環境だから。仕事をリタイアしたら、田舎暮らしもいいと思う(40代女性)
- 医療機関が充実していて安心ですし、コンビニやスーパーなど生活施設も充実していて便利だから(50代女性)
生活のしやすさを重視するなら、不動産会社などが公表している「住みやすい街ランキング」を参考にしてみてください。
具体的なエリアがわかるだけでなく、「治安」「買い物の利便性」「公共交通機関の充実」など、詳細な情報も得られます。
何を重視するかによって生活しやすいエリアは異なるので、あなたにとって適しているエリアを選びましょう。
『スマイティ』などの住宅情報サイトに掲載されているクチコミをチェックするだけでなく、『イエプラ』のスタッフにLINEやチャットで質問するのもおすすめです。
4位 都心の給料が高かったから転職した
都心への転職理由4位は、500人中45人が回答した「給料が高いから」です。
「都心から地方への転職を経験したら、給料が前職の半額になった」という人もいました。
「給料が高くても、都心ではその分物価も高いのでは?」と思いますが、「もちろん都心の物価は地方より高めですが、普通に節約して暮らすのに必要な生活費は地方と大して変わらないと思います」という意見も寄せられています。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 「都心だと、自分が頑張れば給料も沢山貰えるかな」と思ったから(20代男性)
- 時給や月給が、地方に比べて高い傾向にある(40代女性)
- 東京都というだけで賃金は高い(60代以上男性)
たくさんお給料が欲しいという人には、都心への転職はおすすめです。
厚生労働省が公表している「令和2年 都道府県別賃金」を見てもわかるように、東京の給料は他の都府県に比べてもダントツで高いからですね。
最も高い東京の賃金は約37.3万円。
一方で最も低かったのは青森県の約24万円で、その差は約13.3万円にも。
また、より高い給料を得たい人は、ハイクラス転職を目指してみるのもいいでしょう。
都心には大手企業の本社や、外資系企業の日本支社が数多く立地しており、管理職や専門性の高い仕事の求人も豊富です。
『ビズリーチ』『リクルートダイレクトスカウト』などの、ハイクラス転職に特化したスカウトサービスをチェックしてみてください。
5位 プライベート面の充実を求めて都心へ転職した
都心への転職理由5位にランクインしたのは、500人中35人が回答した「プライベート面での充実を求めて」です。
「遊べる場所が多い」「出会いが多そう」「話題のスポットにすぐ行ける」「ファッションの流行を取り入れやすい」などの意見が寄せられました。
「単身者の場合、地方に行っても出会いはなく、一人ぼっちで何の楽しみもありません。ひとりで農業をしてみたいとか、川で釣りを楽しみたいというのなら別ですが」という意見もありました。
都心でプライベートが充実するかどうかは、どのような趣味をもっているかにもよりそうです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 近場に娯楽施設が多いため、リフレッシュしやすい(20代男性)
- イベントや施設など、娯楽がたくさんあるから(30代女性)
- 仕事以外で楽しめる文化的な場所や刺激のある場所が多く魅力的だから(50代男性)
都心へ転職した結果、遊びの誘惑に負けてしまい堕落する人も少なくありません。
プライベートの充実は仕事のモチベーションへもつながりますが、遊び一辺倒にならないよう注意しましょう。
仕事に集中できないと評価もされず、遊びが原因の遅刻や欠勤が続くと、最悪の場合クビになってしまうことも考えられます。
また、仕事の目標がないと、日々働く中で少しでも嫌なことがあればすぐ辞めてしまうことにもつながりやすいです。
遊ぶ場所や出会いの豊富な都心ですが、転職の際は仕事の目標を持つように意識してみてはいかがでしょうか。
6位 都心出身・在住だから転職先に選んだ
都心への転職理由6位は、500人中17人が回答した「都心出身・在住だから」です。
「実家が都内だから」「子どもの学校のこともあるので、引越しは考えられない」「都心に長く住んでいるので、離れられない」などの回答が寄せられています。
都心暮らしが長く「地方に適応できなさそう」「全く新しい地はなんとなく抵抗がある」という人も。
また「地方の方がストレスなく暮らせるとは思う」としつつ、「長く住んでいるから」と都心を選んだ人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 都心の実家住まいでずっと都会暮らしなので、田舎住まいは難しそうだと考えているから(30代男性)
- 長年東京に住んでおり東京で人間関係ができているため、地方に移る気になれない(40代女性)
生まれ育った街や利便性の高い都心からは、なかなか離れられないものです。
ただ、「都会に疲れた」「人間関係をリセットしたい」と考えている人には、地方への転職はいいキッカケかもしれません。
地方でも地方都市なら、公共交通機関が発達しており商業施設なども充実しています。
さらに大手企業の支店や支社もあり、求人も一定数あるので、生活や転職活動にも困りにくいでしょう。
田舎住まいに抵抗のある人は、ヒトやモノが多い政令指定都市から選んでみてはいかがでしょうか。
7位 都心の方が刺激的と感じられるから転職した
都心への転職理由7位にランクインしたのは、500人中11人が回答した「刺激的だから」です。
「刺激が多く、時代を感じる」「大企業や優秀なビジネスパーソンから刺激を受けられる」といった回答が寄せられています。
「実際に都心で働いてみると、今まで感じたことのない感情を覚える。自分自身の未熟な面も知れ、刺激になる」という人もいました。
ビジネスでもプライベートでも「都心は刺激的」と感じる人が多いようです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 都心の方が人口も多いし、施設もたくさんあるので刺激があるから(30代女性)
- 仕事の内容にもよるが、都心部には人やモノが多く刺激的(40代男性)
都心に転職するなら大企業や有名企業はもちろん、ベンチャー企業も候補に含めてみてはいかがでしょうか。
日本のビジネスの中心地である東京都心には、スタートアップ企業や急成長中企業の本社がたくさんあります。
ビジネスの最先端ならではのスピード感を体感できたり、仕事ができるビジネスパーソンからも刺激を受けたりできるでしょう。
また、地方や地元では見つからない仕事に遭遇する可能性もあるので、都会ならではの仕事をしたい方にはおすすめといえるでしょう。
地方に転職したい理由
続いて「地方に転職したい」と答えた人に、回答の理由を聞きました。
7位までをランキング形式で紹介します。
地方に転職したい理由1位は「心にゆとりが持てるから(60人)」です。
2位「通勤が楽だから(53人)」、3位「生活費が安いから(48人)」と続きます。
なお8位以下には「人間関係がいい」「子育てに適している」などが入りました。
では4位以降も含めた具体的な回答を紹介します。
1位 地方だと心にゆとりが持てるから転職した
地方に転職した理由1位は、500人中60人が回答した「心にゆとりが持てるから」です。
「地方のようなゆったりした空気が好き」「現在地方で働いていて、のびやかな気持ちで過ごせている」などの意見が寄せられています。
「気分的にゆったりできる。少し給料が少なくても地方がいい」「高収入でなくても、のんびりやっていけそう」という人も。
都心出身者や都心で働いた経験がある人からは「都会のせわしなさがストレス」という意見も目立ちました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 地方転職を希望する理由は、ストレスフリーな生活を実現したいからです(20代女性)
- 静かな落ち着いた場所で仕事してみたいです。騒がしい街中は疲れが溜まります(30代男性)
- 都会の生活に疲れた。少しのんびりできる地方の方が、ストレスなく仕事ができる(40代男性)
落ち着いた環境を求めていたとしても、職場や仕事内容によっては心にゆとりが持てない場合もあるので注意しましょう。
少数精鋭な中小企業の場合、オールラウンダーな人材が求められるケースもあります。
たとえば、経理を中心に総務や人事などの管理業務全般をこなさなくてはいけないなどですね。
一人でさまざまな仕事をこなす必要があるため、ゆったりするどころではなくなります。
頭の中のイメージだけでは、「こんなはずじゃなかったのに」と後悔しかねないので、事前に仕事内容の確認は忘れずにしておきましょう。
2位 通勤面が楽だから地方へ転職した
2位に入ったのは、500人中53人が回答した「通勤が楽だから」です。
「地方は通勤が楽」「満員電車を避けられる」「通勤にかかる時間が少ない」などの意見が寄せられています。
「電車に乗りたくない。車で通勤したい」という人も複数いました。
「都心から離れた会社に転職し通勤時間短縮と満員電車回避ができたため、ストレスが少なくなり、自分の時間も作りやすくなりました」という体験談もありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 以前都心で働いていましたが、満員電車のせいで働く前から疲れていました。地方なら満員電車も遅延もないのでストレスがありません(30代女性)
- 満員電車とは無縁ですので通勤が楽です(40代男性)
- 車通勤したいので。地方は車通勤可能なところが多そう(50代女性)
転職するエリアの通勤事情は事前に確認しておきましょう。
地方でも満員電車の路線や通勤時間帯に渋滞が発生する道路などがあります。
さらに電車の本数が1時間に1本しかなかったり、車がないと通勤できない職場があるのも地方の特徴です。
地元の事情に詳しい人へ、交通事情を確認しておくといいでしょう。
具体的には、地域密着の転職エージェントやハローワークなどがおすすめです。
3位 地方は生活費が安いと感じたから転職した
3位は500人中48人が回答した「生活費が安いから」がランクイン。
「物価が安い」「家賃が安い」「貯金できそう」という意見が多数寄せられています。
「帰りに寄り道するところがないので、ムダなお金を使わなくていい」という回答も。
「それなりの給料をいただけるのなら、お得」という人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 都心よりは家賃を安くおさえられる(20代男性)
- 田舎に住んだ方が、貯金や資産運用に回すお金が増えそう(30代女性)
- 物価の違いで、お財布にも多少余裕が生まれると思います(40代女性)
都心に比べて地方は、生活費とともに給料が安いことも理解しておきましょう。
初任給の比較になりますが、厚生労働省の公表している「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」によると、東京より初任給が高い道府県はありませんでした。
東京都の大学卒(男女計)の初任給は約22万円なのに対し、一番安い沖縄県は約17.5万円。
初任給でなんと月に約4.5万円もの差が生じており、その後の給料も大きな差が生じると考えられます。
給料の差については、求人サイトなどで都心と地方の求人情報を見比べてみるとわかるでしょう。
地方へ転職する際は、給料ダウンしても生活していけるか、事前に生活費のシミュレーションをしておいてください。
4位 都心に比べて人が少ないから地方へ転職した
地方への転職理由4位は、500人中44人が回答した、都心に比べて「人が少ないから」です。
「人が多いところは疲れる」「人混みが苦手」「都会の喧騒に疲れた」という人が多数。
「昔は都心がよかったけれど、もう人混みではなくゆったりとした環境がいいと思うようになった」と、年齢・時間とともに考えが変化したというもいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 人間関係に疲れやすいから、人の少ないところがいい(30代女性)
- 都心はどこに出るのも人が多く疲れるから(40代男性)
- 都心の狭い空間で多くの人が仕事をする環境ではなく、地方の広い空間で仕事をしたい(50代女性)
地方の場合、都心に比べて人口が少ない分、人付き合いが密になる可能性があります。
地域によっては、都心では必要なかったご近所付き合いがあったり、町内会や自治体への参加が必須のところも。
また、生活に必要な店舗やサービスの充実度に欠け、不便に感じることもあるでしょう。
「密な人付き合いが苦手」「ある程度、生活の利便性は必要」という人は、地方への転職でも比較的人口の多い地方都市を選んでみてはいかがでしょうか。
5位 地方出身・在住だから転職先に選んだ
地方に転職した理由5位にランクインしたのは、500人中35人が回答した「地方出身・在住だから」です。
「慣れた土地で働きたい」「家族や友人がいるから」などの回答が寄せられました。
「地元で両親にサポートしてもらいながら子育てと仕事を両立したい」という人も。
「都会に憧れはあるが、友人が一人もいないところに行くのは不安」という回答もありました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 地方生まれ地方育ちなので、転職してもやはり馴染みのある地元の企業に就職したいと思う(20代女性)
- 両親の老後の世話を考えて、なるべく近くにいたいから地方を選択しました(40代女性)
- 今地方に住んでおり、田舎暮らしが好きだから(50代女性)
家族や友人などが周りにいる生まれ育った土地は、仕事も生活もしやすいでしょう。
しかし、中には周りから結婚を急かされたり、自由に働けない人もいるのではないでしょうか。
窮屈感や物足りなさを感じている人は、都心への転職もぜひ検討してみてください。
地方では難しい経験や出会いで視野が広がったり、家族や周りを気にせず好きなことができるからですね。
都心と地方、どちらへの転職もメリット・デメリットがあるので、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。
6位 自然が好きだから転職先に地方を選んだ
地方に転職した理由6位は、500人中25人が回答した「自然があるから」です。
「空気がキレイなところで、のんびりと仕事をしてみたい」「自然が近くにある方が、精神的に落ち着く」などの意見が寄せられています。
自然が近くにある環境に魅力を感じる人が多いのですね。
「自然の中で遊べるのは、子どもにとっても魅力だと思う」と答えた人もいました。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- 自然が豊かで、たとえ仕事に疲れても日常の身近なところでリラックスできる気がするから(20代女性)
- 地方の方が自然も多くリフレッシュもしやすい(30代男性)
自然豊かな土地に憧れても、山奥や海辺などを選ぶ際は注意しましょう。
働く先の職種が限られたり、生活するのに不便だったりするからですね。
「製材所で働きたい」「漁師になりたい」など、具体的な目的・目標がある場合はいいですが、引越し後に仕事探しをする場合、なかなか見つからない可能性も。
事前に転職先を決めた上で移住することをおすすめします。
僻地への転職を検討している人は、自治体の移住支援などを利用してみてはいかがでしょうか。
「ニッポン移住・交流ナビJOIN」には、全国自治体の支援制度が掲載されているのでチェックしてみてください。
7位 リモートワークできるから地方へ転職した
地方への転職理由7位にランクインしたのは、500人中18人が回答した「リモートワークできるから」です。
「ネット環境があれば都心も地方も関係ない」「リモートでも仕事ができるので、わざわざ家賃の高い都心に住むメリットを感じない」などの意見が寄せられています。
「以前は都心での転職を希望していたが、リモートワークが広まったので、住環境の良い地方中堅都市への転職に魅力を感じるようになった」など、リモートワークの普及をきっかけに意識が変わった人もいるようです。
以下、実際に寄せられた回答を紹介します。
- リモートワークの加速。通勤という一番のネックが取り払われたから、地方に住むのも可能です(30代女性)
- リモートが浸透して、地方にいても仕事がこなせるとわかりました(50代男性)
リモートワークなら地方にいながらでも、会社の所在地に関係なく仕事に就くことが可能です。
近年リモートワークに注目が集まっており、フルリモート雇用を行っている企業も増加。
興味のある人は、求人サイトの検索機能で、「リモートワーク」「在宅勤務」などにチェックを入れるか、フリーワードで検索してみてください。
地方に住みながら東京にある大手企業に転職できれば、給料は都心の水準で、物価の安い地方に住めるというメリットも。
ただし、『リモートワークで困っていることランキング!男女961人アンケート調査』の記事にもあるように、「集中できない」「コミュニケーションが取りにくい」というデメリットもあるので、リモートワークに適性があるかも含めて検討してみてください。
「都心」と「地方」それぞれの場所へおすすめな転職活動の仕方
この章では以下のパターン別に、おすすめな転職活動の仕方について解説していきます。
- 「地方」から「都心」への転職
- 「都心」から「地方」への転職
- 「地方」から「地方」への転職
おすすめの転職活動の仕方はもちろん、具体的な転職エージェントや相談窓口も紹介しているのでぜひ参考にしてください。
「地方」から「都心」へのおすすめ転職活動の仕方は「大手転職エージェント」一択
地方から都心へのおすすめ転職活動の仕方は「大手転職エージェント」一択。
大手転職エージェントは、都心に集まる大手企業の求人を多数保有しているほか、幅広い職種や業種の求人も扱っているからです。
登録後の面談も、Webや電話面談に対応しているため、地方にいながらでもキャリアアドバイザーと二人三脚での転職活動が可能です。
さらに企業や転職市場の情報量も充実しており、地方から都心への転職サポート実績も十分あるため、効率的に転職活動が進められます。
転職活動中はもちろん、転職後のフォローも手厚く、新天地での勤務が不安な人も心強いですよ。
土地勘のない都心にひとりで転職活動を行うことが心細い人は、ぜひ大手転職エージェントを活用してくださいね。
以下、大手転職エージェントのメリットをまとめてみました。
- 都心の求人数が豊富
- 幅広い職種や業種の求人を保有
- 地方から都心への転職サポート実績がある
- 都心の転職市場を熟知している
- 手厚いフォローあり
大手優良企業の都心部の求人多数。
【公式】https://mynavi-agent.jp/
都心部のハイクラス転職を目指せる。
【公式】https://jac-recruitment.jp/
都心の若手・未経験の求人に強い。
【公式】https://hataractive.jp/
複数登録することで、相性のいいキャリアアドバイザーを比較できたり、条件に合った希望の仕事が見つかる可能性もアップしますよ。
「都心」から「地方」へのおすすめ転職活動の仕方6つ
都心から地方へのおすすめ転職活動の仕方は6つあります。
- 地方にも拠点がある「大手転職エージェント」を使う
- 地元密着型の「転職エージェント」を使う
- 自治体の「移住相談窓口」に相談する
- 「ハローワーク」を利用する
- 「転職サイト」を使う
- コネを活用する
それぞれのおすすめポイントやサービスの特徴について紹介します。
1.地方にも拠点がある「大手転職エージェント」を利用する
「地方で働くにしても大手企業がいい」「地方の優良企業を希望」という人は、地方にも拠点がある大手転職エージェントを活用しましょう。
なぜなら、大手企業との太いパイプがあり、大手企業の支店や営業所などの求人も豊富に扱っているからですね。
また、知名度やブランド力もあるので、地方でも求人が集まりやすく、大手だけでなく地元優良企業の求人も探せますよ。
全都道府県に支店を開設。
【公式】https://pasonacareer.jp/
地方主要都市に拠点あり。
【公式】https://mynavi-agent.jp/
全国に92拠点ある総合人材サービス。
【公式】https://randstad.co.jp/
2.地域密着型の転職エージェントを使う
地元ならではの企業や仕事に転職したい人は、地域密着型の転職エージェントを活用しましょう。
なぜなら、地元企業との間に独自のパイプがあり、大手転職エージェントには出てこない求人を保有しているからですね。
また、地域の転職事情にも強いため、有利に転職活動を進められます。
住みやすい町や利便性の高いエリアなど、転職以外の情報を教えてもらえるメリットもありますよ。
地域密着型の転職エージェントを使う場合、以下の点をチェックしておきましょう。
- 希望の職種や業界に強みがあるか
- 求人数の多さ
- 大手に引けを取らないサポートの充実度
- 担当者が複数在籍しているか
希望の職種や業種の求人があり、なおかつ求人数は多ければ多いほど選択肢が広がります。
在籍している担当者が少ない場合は要注意です。
担当者と合わない場合、ほかのキャリアアドバイザーに変えられない可能性もあり、転職活動がスムーズに進められなくなってしまいます。
ホームページなどで在籍しているキャリアアドバイザーの人数や専門分野などをチェックしておきましょう。
I・Uターンに特化した転職支援を実施。
【公式】https://www.hurex.jp/
また、以下に各都道府県別や職種にあわせての絞り込み検索機能も用意したので、ぜひご活用ください。
3.自治体の移住相談窓口に相談する
初めて地方に住む人や、地方への移住が不安な人は、自治体の移住相談窓口に相談しましょう。
移住受け入れに積極的な自治体は、転職支援にも力を入れているからですね。
地元ならではの産業や、伝統工芸などの仕事を紹介してもらえることもありますよ。
また、東京23区から東京圏外へ移住する場合、「移住支援金」が支給されるケースもあるので要チェックです。
4.手軽に求人検索できる転職サイトを活用する
手軽に地方の求人を検索したいなら、転職サイトを活用しましょう。
なぜなら、パソコンやスマホがあればいつでも好きなタイミングで求人検索が可能で、応募も簡単にできてしまうからですね。
また転職サイトによっては、求人検索だけでなく、企業または転職エージェントからの「オファー」や「スカウト」が届く機能もあります。
さらに、転職ノウハウのコンテンツが充実している転職サイトなら、情報を参考に一人でも転職活動を進められますよ。
国内最大級の転職サイト。
【公式】https://next.rikunabi.com/
地方にも幅広い職種・業種の求人多数あり。
【公式】https://doda.jp/
5.地方の中小企業求人を効率よく探せるハローワーク
地方の中小企業に転職したい人は、ハローワークを使うことで効率よく求人探しができます。
求人掲載料が無料のハローワークを通じて、求人募集している地域密着型の中小企業も多いためですね。
そのため、転職サイトや転職エージェントとはまた違った求人を探せます。
また、当メディアの「20代のUIターン転職理由ランキング!8割が「転職してよかった」「後悔していない」と回答」記事では、転職活動方法で2位にランクインしたハローワーク。
実際に利用している人も多いため、活用してみる価値は大いにありますよ。
都心のハローワークであっても、別地域の求人を探すことも可能なので、応募したい求人があれば紹介状を発行してもらってください。
6.転職活動せず仕事を決めたいならコネ採用がおすすめ
何度も面接のために地方へ足を運ぶのが面倒な人は、転職活動不要のコネ採用がおすすめです。
親族や知人のコネからの紹介は採用前提で話が進むので、転職先がスムーズに見つかりやすいです。
当メディアの【転職でコネを使うメリット・デメリットランキング】経験者249人アンケート調査によると、親・友人・親戚を中心としたコネの利用が多いと判明しています。
上記記事でも紹介しているとおり、「辞めにくい」といったコネによるデメリットもありますが、融通の利きやすさや安心感は、他の転職方法と比べてみても高いと言えるでしょう。
実際に地方に住んでいる人からの紹介であれば、仕事紹介だけでなく、プライベート面でも気にかけてくれたり生活の相談にのってくれたりもします。
知らない土地に住むことになっても、地元の協力者がいれば心強いでしょう。
「地方」から「地方」へのおすすめ転職活動の仕方は「都心」から「地方」への転職方法を参考に
「地方」から「地方」へのおすすめ転職活動の仕方は、先に紹介した「都心」から「地方」への転職活動の仕方を参考にしてください。
同じ「地方」での転職のため、転職活動の仕方に大きな違いはありません。
もし、土地勘のあるエリアや自分で足を運べる近隣の地域なら、「地元の情報誌」や「新聞の求人欄」などをチェックしたり、「企業のホームページから直接応募」するのもいいでしょう。
転職サイトやハローワークでは見つからない求人が見つかる可能性もありますよ。
転職するなら都心と地方どちらがいいのかアンケート調査のまとめ
男女500人に「都心と地方のどちらに転職したいですか」と聞いたところ、「都心」と答えた人が53.0%、「地方」と答えた人47.0%と大差のない結果となりました。
都心に転職したい理由1位は「求人が豊富だから」で、「企業や職種、働き方が多様」「仕事を選べる」「希望職種が都心にしかない」などの意見が寄せられています。
一方で「地方に転職したい」という人からは「地方の求人数は少ないが、地元密着企業は安心して転職できる」などの回答がありました。
- 都心は通勤ラッシュがあるものの生活の利便性は高い。
- 地方は都心に比べ給料は安いが心にゆとりがもてる。
など、それぞれにメリットとデメリットがあります。
「地方」から「都心」への転職を目指すなら、転職エージェントの活用は必須です。
「都心」から「地方」や「地方」から「地方」への転職の場合、転職活動の選択肢が複数あります。
自分に合った転職活動の仕方を選び、地方での転職をぜひ成功させてくださいね。